QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。 解除は→こちら
現在の読者数 1人
プロフィール
mc1397

2016年11月07日

研修報告

平成28年度 犬山市議会主催 議員研修会に参加して
1開催日時 平成28年11月7日(月)午後1時30分~午後3時15分
2場  所 犬山市役所5階 第1・第2委員会室
3演  題 町を元気にする処方箋~成熟社会における文化政策
4講  師 衛 紀生 氏(可児市文化創造センター理事長)
5内  容 
〇はじめに
・ホールがあっても動いていない。チケットを買う方は特権層である。税金で運営する公的施設は市民にサービスする義務がある。
・マネジメントを理解しない学者などの有識者は研究室での中でしか考えず、巨大なホールなどの公的施設を計画する。税金の無駄遣い。行政職員はリスクを取ろうとしない。
・東京は大きなマーケットがあるので、チラシなどの宣伝物を大量に配布しても、集客力があるが、こうした東京のやり方を真似る地方の劇場経営の考え方を変えること。
・地方でも、タレントが来れば集客はあるが、終わればそれだけのこと。
・一度に20枚のチケットを購入する客より、毎年買ってくれる人の方が大切。劇場をどうするのか、それはブランド化すること。

〇可児市での文化創造
・10年前に可児市に招聘された。可児市文化創造センター(アーラ)は危機的状況にあった。130億円の事業で建設された18,000㎡の劇場やホールを有する施設(事業費のうち、50億円は基金の積立金、80億円が起債)。経営感覚はなく、無駄の象徴になりかけていた。
・こんな状態の中では何をやっても今より良くなると考えた。自分の思うような劇場づくりを進めた。
・可児市民にとって意味があることを行った。価値のあるものを提供した。
・劇場と他の行政機関(学校や保健、福祉など)と連携した。可児市民より半歩先のことを行う。可児市民が喜ぶことが大切。

〇文化と社会問題
・学校へ行かない子どもたち、高齢者、障害者、児童福祉の施設とワークショップを行っている。子どもの貧困は16.3%で、6人に1人がそうである。こうした問題を放置することは、将来の社会保障費が増大することにつながる。こうしたことを行う目標は社会コストの削減である。
・長崎でのこと。学習障害の劇団と交流した。予定調和できず、パニックになる小学4年生の障害児。ちょっと触るだけで、その子にとっては金づちで打たれたような衝撃があると言う。実際は痛みがないことを芸術の力で感じてもらうため稽古を重ねた。2年後、中学校でバスケットボール部に入部するほど障害が改善された。
・文化は一部の特権層のものではない。劇場の果実を地域の人に届けたい。その想いで、2008年から「私のあしながおじさんプロジェクト」を始めた。企業や団体からチケットを中高校生にプレゼントするもので、28年度は63万円が集まった。
・岐阜県のある高校でのこと。在学生は自己肯定ができず、希望を持てず、毎年40人ほどが途中退学する高校が9人ほどへと減少した。退学の要因は家庭の問題にある。家族のケア、コミュニケーションを取り戻すため、演劇を活用し、一緒に出掛ける機会を提供した。行政職員は、最初は面倒がったが、自分たちの本来の仕事であることに理解を示すようになった。孤立を放置しない。年収120万円で生活する母子家庭に対し、母子福祉連合会でワークショップを行い、同じ家族同士の交流も行った。
・簡単な計算ができない高校生に対し、教師は自分の責任と突き放すケースがあった。自己責任の一言で済ませてしまう風潮。中途退学となると、将来は社会保障の受給者になる。仲間づくりのワークショップ、学習支援、場の提供を行うことで、自分の存在、誰かの役に立つことで孤立させない取組を考えている。
・子育て支援でもワークショップで話し合い、お母さんのストレスが子どもに向かないように取り組んでいる。
・認知症についても、朗読療法や社交ダンスで症状が改善している。どれほどコスト減になるのかはまだ研究段階である。
・国に頼っていてはいけない。ソーシャル・インパクト投資という取組が進んでいる。子どもの貧困、障害者、高齢者などの問題に対し、市民や企業が投資をして問題解決をし、コスト削減につなげ、配当を生むという考え方である。
・社会貢献型マーケティングの展開によって、観客数、来館者数、会員数が増加する。劇場は社会包摂型劇場経営により存在価値を高めていくこと。最終利益者は住民である。

以上の内容は、私のメモであり、編集も私が行っております。従って、内容に不明な点があれば、私の理解が不足しているものでありますので、ご容赦願います。

■所感
 最初は、何を言おうとしているのか、よく分からないまま聴いていましたが、文化・芸術の持つ力は、全国で問題となっている様々な事案に対し、解決の方向性を示し得るものと感じました。いじめによる自死、子どもへの虐待、不登校、孤立する高齢者、障害者への対応などは文化・芸術の力で解決できること、その基本は人と人のつながり、信頼ではないかと思う。一緒に演ずること、一緒に話し合うこと、一緒に行動すること、自分ができることは積極的に支援することなど日本社会が昔から培ってきた「縁」を大切にすることではないかと感じた講演でありました。
  

Posted by mc1397 at 17:51Comments(376)TrackBack(0)