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mc1397

2022年06月22日

議会定例会報告

令和4年6月(第2回)岩倉市議会定例会報告
 6月2日から21日までの会期日程で開催され、報告3件、議案12件を審議し全て可決されました。なお、議員提出議案1件が可決されました。また、陳情11件の提出がありましたが、「聞き置く」の扱いとなりました。

〇報告報告第2号 情報公開及び個人情報保護に関する運営状況の報告について
 情報公開に関する運営状況(令和3年度)請求件数63件、全部公32件、一部非公開28件、非公開3件
 個人情報保護に関する運営状況(令和3年度)請求件数19件、全部開示9件、一部開示7件、不開示3件
〇報告第3号 令和3年度岩倉市一般会計予算繰越明許費の繰越報告について
令和3年度一般会計予算の3件の繰越明許費繰越計算書が報告されました。
〇報告第4号 令和3年度岩倉市公共下水道事業会計予算の繰越報告について
 令和3年度の「公共下水道工事」の予算繰越計算書が報告されました。
〇議案第41号 岩倉市の議会の議員及び長の選挙における自動車の使用及びポスターの作成の公営に関する条例の一部改正について
 公職選挙法施行令の改正により、選挙運動用自動車の使用及び選挙運動用ポスターの作成に要する経費に係る限度額が引き上げられたため、この改正内容に準じて改正するもの。改正内容は次のとおり。
 1選挙運動用自動車の使用の公営
  自動車借入れ(1日につき)15,800円→16,100円
  燃料費(1日につき)7,560円→7,700円
 2選挙運動用ポスターの作成の公営
  印刷費(1枚につき)525円6銭→541円31銭
  企画費       310,500円→316,250円
〇議案第42号 岩倉市の議会の議員及び長の選挙におけるビラの作成の公営に関する条例の一部改正について
 公職選挙法施行令の改正により、選挙運動用ビラの作成に要する経費に係る限度額が引き上げられたため、この改正内容に準じて改正するもの。改正内容は次のとおり。
 1選挙運動用ビラの作成の公営
  1枚につき 7円51銭→7円73銭
〇議案第43号 岩倉市税条例等の一部改正について
 地方税法等の一部改正により所要の改正を行うもの。主な改正内容は次のとおり。
 1個人住民税関係
(1) 上場株式等の配当所得等に係る課税方式の一致(令和6年1月1日施行)
現在は、所得税と個人住民税において異なる課税方式の選択が可能だが、金融所得課税が所得税と個人住民税を一体として設計されてきたことを踏まえ、個人住民税の課税方式を所得税と一致させる「総合課税方式」のほか、所得の種類により申告分離課税、申告不要制度という選択できる課税方式となります。
(2) 住宅借入金等特別税額控除の延長・見直し(令和5年1月1日施行)
所得税の住宅ローン控除により控除しきれない残額がある場合、個人住民税から減額する措置について、適用期限を令和7年末まで延長するもの。
個人住民税における控除限度額(令和4年~7年)・・・所得税の課税総所得金額等の5%(最高9.75万円)
〇議案第44号 岩倉市都市計画税条例の一部改正について
 地方税法等の一部改正により所要の改正を行うもの。改正内容は次のとおり。
 貯留機能保全地区の指定を受けた土地に係る特例・・・貯留機能保全地区として指定を受けた土地に係る課税標準を、最初の3年度分について4分の3と定めるもの。なお、県内において、指定はありません。
〇議案第45号 岩倉市国民健康保険税条例の一部改正について
 地方税法施行令等の一部改正により賦課限度額の見直しを行うもの。改正内容は次のとおり。
 基礎課税額(医療分)63万円→65万円
 後期高齢者支援金等課税額(支援分)19万円→20万円
 介護納付金課税額(介護分)17万円(変更なし)
    計 現行99万円→改正後102万円
〇議案第47号~48号 岩倉市道路線の廃止及び認定(省略)
〇議案第51号 岩倉市総合体育文化センター外壁等改修工事の請負契約について
 契約の方法  一般競争入札(総合評価落札方式、7業者参加)
 契約金額   243,870,000円
 契約の相手方 昭和土建・丹羽工務店特定建設工事共同企業体
 工期 契約締結日の翌日から令和5年2月28日まで

 令和4年度補正予算の概要 
 補正予算は、議案第40号(先議6月2日可決)、議案第46号(6月21日可決)、議案第49号(追加、6月21日可決)の3回議決されています。その内容は、次のとおりで、一括して掲載します。
〇一般会計補正予算
 補正額は4億3,760万7千円で、総額は170億5,875万5千円となります。
補正の内容は次のとおりです。
<歳出>
本庁公用車管理事業 137千円
 道路交通法施行規則の改正により、本年10月1日から酒気帯びの確認が義務付けられることに伴い、アルコール検知器(5,480円×25台)を購入するもの。
電子自治体推進事業 情報処理業務等委託料 1,502万6千円
 子育ての15手続及び介護の11手続について、国の「ぴったりサービス」を利用したオンライン申請内容を、オンラインで情報連携ができるようにするために委託料を増額するもの。
住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金給付事業 2億241万1千円
 新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、令和4年度の住民税が非課税である世帯のうち給付金が未給付の世帯が新たに対象となったための臨時特別給付金、委託料などの経費。
子育て世帯生活支援特別給付金(その他世帯分)支給事業 3,512万円
 新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、食費等の物価高騰等による家計の悪化に対し、低所得の子育て世帯の生活を支援するため、ひとり親世帯以外の世帯に対する生活支援特別給付金を支給するための経費。
子育て世帯生活支援特別給付金(ひとり親世帯分)支給事業 2,675万8千円
 新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、食費等の物価高騰等による家計の悪化に対し、低所得のひとり親世帯の生活を支援するため、児童扶養手当受給世帯等に対する生活支援特別給付金を支給するための経費。
保育事業費 賄材料費 358万4千円
 新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、原油価格・物価高騰の影響などにより、公立の保育園でも食材価格が高騰しており、保護者の負担を増やすことなく、栄養バランスを維持した給食を園児に提供するため、賄材料費を増額するもの。
認定こども園施設型給付等事業 738万2千円
 先の保育事業と同じく私立の認定こども園等の給食において食材価格が高騰しており、保護者の負担を増やすことなく、栄養バランスを維持した給食を園児に提供するための補助金。
保健費 がん患者医療用補整具購入費補助金 40万円
 がん治療を受けた人が、日常生活を安心して続けられるよう、医療用ウィッグや乳房補整具を購入する際の費用の2分の1(上限2万円)を補助するもの。
新型コロナウイルス接種事業 1,883万4千円
 4回目のワクチン接種を実施するための接種券作成業務委託料やコールセンター業務委託料などの経費。
保健センター施設管理費 備品購入費 7万5千円
 乳幼児健康管理カードを保管するキャビネットやロッカーの購入費用。
公害対策推進事業 備品購入費 106万円
 普通騒音計及び振動レベル計が故障したための更新費用。
上水道事業会計繰出金 7,681万円
 新型コロナウイルス感染症の影響の長期化や原油価格・物価高騰の影響などを受けている市民及び事業者の経済的な負担を軽減する生活支援として、水道料金(基本料金)の免除を行うため、上水道事業会計への繰出金。
駅前広場・地下連絡道等管理費 修繕料 45万5千円
 岩倉駅前広場の時計塔が部品の劣化により表示時刻に誤差が生じ、緊急に部品の取替をしたことによる修繕料の増額。
五条川右岸堤防道路整備事業 470万8千円
 愛知県が実施する本年度の護岸詳細設計の中で、堤防道路の設計を併せて行うこととなり、その設計に係る負担金の経費。
桜通線街路改良事業 土地取得費・物件移転補償費 3,494万9千円
 権利者から用地買収の了承を得られたため、土地取得費403万6千円、物件移転補償費3,091万3千円を計上するもの。
教育指導費 学校教育研究委嘱事業委託料 20万円
 五条川小学校が丹葉地方教育事務協議会の研究委嘱を受けることになったための委託料。
小学校施設改良費 岩倉東小学校南館屋上防水等改修工事設計委託料 302万8千円
 経年劣化により改修工事を実施するための設計委託料。
給食センター費 賄材料費 667万円
 新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、原油価格・物価高騰の影響などにより、学校給食においても食材価格が高騰しており、保護者の負担を増やすことなく、栄養バランスを維持した学校給食を児童生徒に提供するため、2学期及び3学期分の賄材料費を増額するもの。
<歳入>
 国庫補助金 3億8,509万7千円
 県補助金  215万6千円
 繰越金   4,165万4千円
 諸収入   870万円
〇上水道事業会計
<収益的支出>
水道事業費用 営業費用 25万円
 水道使用者に水道料金(基本料金)の免除を周知するにあたり、案内文書を配布する委託料の増額。
<収益的収入>
水道事業収益 営業収益 △7,656万円
 新型コロナウイルス感染症の影響の長期化や原油価格・物価高騰の影響などによる市民や事業者の経済的な負担を軽減するため、水道料金(基本料金)を免除するもの。
営業外収益 7,681万円
 先の免除に対する補てん分を一般会計から受け入れるもの。
〇議員提出議案第1号 地方公共団体情報システムの標準化に向けての意見書・・・内閣総理大臣等へ送付されます。

<所感>
 新型コロナウイルス感染症の影響が長期化しております。また、本年2月24日に突如発生したロシアによるウクライナ侵攻などにより、世界的にエネルギーや食料の不足が生じており、日本においても、それらの状況に加え、円安が日本経済に重くのしかかってきております。自治体として、市民生活を守ることを基本として、できる限りの手を打つこととしており、今回の補正予算は、その一環として議決されております。
 議会においては、この間、議会改革を積極的に取り組んでおり、その成果が、早稲田大学マニフェスト研究所による「議会改革度調査2021総合ランキング」において、全国順位が9位と発表されました。誠に栄誉なことと思い、併せて報告させていただきます。
以上
  

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2022年06月12日

一般質問を行いました

令和4年6月定例会 一般質問
 6月定例会において、一般質問を行いました。その全文は以下のとおりです。
1文化財の保存と活用について
(1)市指定文化財の保存と活用について問う。
①市指定文化財の管理状況について問う。
 令和3年度岩倉市の教育によると、現在、市と県が指定する文化財は、市内に18件あり、うち、県の指定文化財は「大地遺跡」1件で、17件が市の指定する文化財、その内訳は、有形文化財が12件、史跡が5件であります。
  岩倉市文化財保護条例第6条第1項に「市指定有形文化財の所有者は、この条例並びにこれに基づく教育委員会規則及び教育委員会の指示に従い、市指定有形文化財を管理しなければならない。」と市指定有形文化財の所有者の管理義務を定めております。市は、12件の市指定有形文化財の管理状況について、どのように確認しているのでしょうか。所有者側から管理する上での悩みや問題、課題はあるのでしょうか。市はどのように対応をしているのでしょうか。
 市指定文化財については、所有場所、状態の変更等現状を確認する調査票を所有者に送付して年1回書面にて確認しています。なお、書面だけでなく担当職員が現地を訪れて目視で確認することも予定しています。
所有者から管理上の相談を受けた際は、個別に協議をすることとしています。なお、現在、個人所有の指定文化財2点については、市で保管管理しています。

②市指定文化財の積極的な公開・活用について問う。
 第5次岩倉市総合計画では、文化財の保護・継承の現状と課題において、次のように記されています。「文化財は、古くからの歴史や文化を理解するために欠くことができない貴重な資産であるとともに、将来の文化の向上発展の基礎をなすものです。このようなことから、文化財を保存して次世代に継承することはもとより、積極的に公開・活用を行うことが求められています。」とあります。そこでお聞きします。
 大地遺跡など6件の史跡は、それぞれ訪れて観ることができますが、有形文化財は、所有者が市、神社、寺院、教会、個人であったりします。それらを拝観するには、手続が必要とされたり、個人所有のため難しかったりするのではないかと思います。どのような形で積極的に公開し、活用をされるお考えでしょうか。また、小中学校において、これらの有形文化財を学習の上で、どのような活用をされているのでしょうか。お聞きします。
 市の指定文化財のうち、3台の山車については、新型コロナウイルス感染症のため近年は実施できていませんが山車保存会と協力して地元主催の夏祭りでの公開のほか、桜まつり協賛山車巡行を委託することで公開・活用しています。また、くすのきの家の2階展示室においても埋蔵文化財の公開をしています。
しかしながら、市が所有する以外の文化財については一部を除き公開されていないのが現状ですので、一定期間借用するなど、公開する機会を工夫して設けることができないか、所有者の意向も伺いながら考えていきたいと思います。
 小中学校では、指定文化財の活用については、岩倉北小学校3年生は毎年、保存会の協力により大上市場山車の見学・実演・説明を毎年授業として受けています。また、小中学校が遠足や校外学習等でくすのきの家や史跡公園を訪れる際には、必要に応じて文化財についての説明を市の職員が出向いて行っています。

③ 岩倉市教育振興基本計画(改訂版)について問う。
 本年3月に教育振興基本計画の改訂版が発行されました。2017年度(平成29年度)から2021年度(令和3年度)までの5年間の進捗状況の点検・評価が行われ、今後に向けての課題と重点を明らかにし、基本目標の方向性がコンパクトに分かりやすく、第5次総合計画と整合性が図られるよう、改訂されたものと思います。そこで、細かくなりますが、文化財について、いくつかの質問をします。
文化財の保存と活用の進捗状況について、令和2年度の実績値18件に対し、令和3年度の目標値は21件でしたが、未達成に終わっております。平成27年の当初値19件よりも低下・悪化しているⅮ評価のランクです。達成できなかった要因と今後の課題は何でしょうか。
 平成30年度に1件指定解除を行っていることと、新たに指定文化財を指定するための調査を実施できていないこと、また指定候補となるような文化財を持つ人からの申し出もなかったため新規の指定が増えず、結果として目標の達成となりませんでした。新規指定については、市内文化財に関する調査に係る人員の確保が課題でもあると考えています。

 文化財の専門性を有する職員の確保が課題のようですが、これについては後ほど触れます。基本計画の数値目標一覧によると、指定文化財件数(市内にある国・県・市指定文化財の件数)は、平成27年の当初値19件、令和2年度の実績値18件、令和8年度の目標値は23件とありますが、目標達成に向けての見込みはあるのでしょうか。
 教育振興基本計画(改訂版)での目標値については、中間見直しであったため数値を修正しない方針とし、当初の目標値を変えずに「令和8年度に23件」としています。ただし、第5次総合計画では目標値の見直しを行っており、「令和7年度に19件」としています。
 「令和8年度に23件」の目標達成に向けての見込みですが、現時点では達成するために必要な数の明確な候補が見つかっていない状況です。

 教育振興基本計画の施策3「文化財の保存と活用」の前文に「専門性を有する職員の配置に努める」とあります。上位計画である第5次総合計画の基本施策「文化財の保護・継承」の現状と課題に、「人材面では、専門性を有する職員の不足や文化財の知識を有する市民の高齢化などが課題となっています。」とあり、総合計画の個別施策「遺跡・文化財の保護・継承」の文中に「専門性を有する職員の確保に努めます。」とあります。なぜ、職員の不足という課題に対し、「確保」と「配置」の使い分けがされているのかが不明ですので、答弁の中で説明をお願いしたいと思います。そこで質問です。
  文化財は歴史的・文化的資産、地域及び教育的資産でもあります。地域づくりや観光振興の分野でも大きな役割を持っています。教育振興基本計画の施策3「文化財の保存と活用」の前文に、先ほど触れたように「主要遺跡、市指定文化財、その他の主な文化財を適切に管理するため、専門性を有する職員の配置に努めるとともに、専門家や市民の協力を得ながら、文化財の実態を把握し、必要な場合は指定を行うなど、遺跡・文化財の発掘と保護に努めます。」とあります。ここでいう「専門性を有する職員」とは、学芸員や会計年度任用職員である文化財指導員ではなく、埋蔵文化財を含む文化財専門職員のような人を想定しているのでしょうか。文化財専門職員は、考古学を専攻し、発掘作業の現場を経験し、発掘記録を報告書としてまとめる実務能力など、高度なスキルが求められます。そのため、人材不足の状況にあると聞きますが、「専門性を有する職員の確保又は配置」の見通しはあるのでしょうか。お聞きします。
 総合計画での「確保」については、岩倉市全体の採用計画の上で、専門性を有する職員を採用する点から「確保」としております。また、教育振興基本計画での「配置」については、採用された職員を文化財担当業務に配属する観点から「配置」としております。
「専門性を有する職員」の意味としては、現場での発掘経験者や報告書作成能力を有する者に限定しておらず、文化財について幅広い知識や経験を有する人材を想定しています。現時点では、会計年度任用職員である文化財指導員が文化財に関しての専門職員として配置されていますが、なお、専門職員の配置については、人事異動や退職などに対応できるよう、このような人材を確保していくことが課題だと考えます。

 人の問題は難しい面があり、会計年度任用職員である文化財指導員の方も、なかなか来ていただけない状況の中での雇用であったものと思いますが、できるだけ専門性を有する職員の確保・配置に努めていただくようお願いします。同じ施策3の文化財保護の担い手づくりについて、改訂に当たり「重点」「見直し」「継続」のうち「重点」に位置付けられています。計画の今後の重点として、8項目があり、その中の重点4「地域教育や様々なボランティア等に関わる人材の発掘および育成の強化」に、関連する取組として、文化財保護の担い手づくりが位置付けられています。では、文化財保護の担い手づくりにおいて、担い手を増やすための取組とは、具体的にどのようなことを想定しているのでしょうか。
 文化財保護については、文化財保護委員の協力が欠かせないため、その人材の発掘が重要となります。そのため、令和3年12月から新たに1名の方に委嘱をすることができました。また、担い手を増やす第一歩として歴史的価値のある文化財について広く市民に知っていただくことが大切だと思いますので、地元をテーマにした講座や展示会などを実施して、市民の興味・関心を高めていくことを図っていきます。また、現在でも市民の関心が高い山車文化についても、その維持には山車保存会の存在が欠かせないため、山車保存会と協力して市民への山車の情報発信に努め、会員の増加を図っていくことが重要であると考えています。

(2)市指定文化財の市外流失を防ぐための措置を講じてはどうか。
①なぜ指定文化財が市外に流失したのか。
 文化財について、調べていく中で、令和2年度岩倉市の教育に市指定文化財一覧があり、有形文化財の表の欄外に「金銅釈迦誕生仏は、所有者変更により市外へ所在地が移転したため平成31年2月21日に指定解除」という一文がありました。どういう経緯で市外流出となったのか疑問に思ったところから質問をするものであります。
この「金銅釈迦誕生仏」は、昭和55年2月21日に指定されたもので、石仏町の個人の所有物で平安時代のものと岩倉市の教育に記されていました。指定の解除に当たっては、指定解除された日の定例教育委員会で協議され、承認されております。このときの質疑を平成31年2月21日の定例教育委員会の議事録から紹介します。
「どういった経過で指定解除になったのか。」の委員の問に、事務局から「市内居住者が所有していたものを売却し、市外居住者の所有となったため指定解除とした。」との答弁。「所有者に対して文化財の売買に関する規定等はあるか。」の問について、「原則、一定の維持管理の義務はあるが、今回の場合はすでに売却してしまっていた。」との事務局の答弁。「文化財を指定する際の規定に、所有権を異動する場合には事前の報告を必要とするといった内容はあるか。」という委員の問いに対し、「規定はあり売却の場合も同じ。しかし、この規定に違反しても罰則はない。」との答弁が議事録に記されております。適正な手続を踏まえて指定の解除がなされており、問題はないものと思いますが、当時、何らかの手を打てなかったものか残念に思います。そこで、いくつかお聞きします。
市外流出に至った経緯はどうであったのでしょうか。お聞きします。
 個人所有の件でありますので、概要の説明になるかと思いますが、元所有者が指定文化財を売却したとの情報をうけて、各方面から情報収集を行い、新たな所有者に連絡をとったところ、その者が市外に所在することが判明した経過です。

 個人情報に属することでもあるので難しい面もあるかと思いますが、所有者が売買する前に、所有者から市に買取の打診はなかったのでしょうか。
 買取等の相談・申し入れはありませんでした。

 岩倉市史上巻に金銅釈迦誕生仏に関係すると思われる記述があります。市史によると、石仏町内から像高9.1センチメートルの銅造誕生釈迦仏立像が出土しているが、長福寺廃寺関係の立像と思われること、平安時代のものであることが記されています。名称が「銅造誕生釈迦仏立像」とあり、流出した文化財の名称「金銅釈迦誕生仏」と若干名称が異なっていますが、同一のものと思われます。そこで質問です。金銅釈迦誕生仏の歴史的な価値はどのようなものでしょうか。
 ご指摘の通り岩倉市史の記述にあるものと同一ものとなります。市史にも記述がある通り平安時代に制作された金銅製の釈迦誕生仏で、土中から発見されています。近隣に古代寺院である長福寺が所在していたと言われており、直接的な因果関係は明らかとは言えませんが、関係が推定される点が岩倉市の歴史において意味を持つものでした。

 過去、文化財の指定解除の例はあるのでしょうか。その場合、理由はどのようなものであるのでしょうか。お聞きします。
 指定解除の事例については、岩倉市では今回の件以外にはありません。

 議会への報告は行われたのでしょうか。もし、報告をしていないのであれば、どのような理由からでしょうか。
 報告は行っていません。特にこれという理由はないと思います。今後、同様の事例が発生した場合は報告するようにいたします。

②市外流出を防ぐための措置を講じてはどうか。
 いいことも悪いことも、議会との情報共有は大切なことですので、よろしくお願いします。今後、売買や投機の対象とされ、所有権が移動し、市外へ流出する恐れがあることが考えられるので、それを防ぐための措置を講じてはどうかと思います。例えば、市が買取りをするとか、指定文化財の保存を市に預託していただくとかの措置を講じてはどうでしょうか。
 個人所有の指定文化財のうち2点は市に寄託されています。指定文化財であっても所有者の財産であるため、所有者からの申し出があった場合に限ってのみ寄託を受けています。
指定文化財は、所有者の財産である点から、売買について制限されていません。市において安定的に保管・公開する体制が確立できていない現状では積極的に市で購入することは困難です。市外流出防止対策としては、所有者と綿密に連絡を取り、文化財としての価値と意義をお伝えすることで、今後も大切に継承していただくことにご理解いただけるよう努めていきます。

(3)下田南遺跡発掘調査における出土遺物等の保存と活用について問う。
①下田南遺跡発掘調査の成果について、どのように総括しているのか。
 令和元年度から始まった下田南遺跡発掘調査は、4年度をもって終了します。調査面積は約4.3haで、約5億5千万円の費用を投じての事業であります。発掘調査の現地説明会が3回開催され、参加させていただきました。説明会では、出土遺物の展示、現地での説明があり、古墳時代、飛鳥・奈良・平安時代、鎌倉・室町時代までの約1000年の長きにわたる遺構が確認されたとのことで、まさに岩倉は歴史的な環境が埋蔵されていると興味が大いに沸いたところであります。注目すべきところは、3回目の現地説明会の資料によると、「下田南遺跡は集落と古代の役所である官衙的な要素を持つ複合施設であること、官衙を構成する主要施設と寺院との関連が想定でき、飛鳥奈良時代の岩倉市を知るうえで大きな成果であること、今回の発掘調査で見つかった遺構・出土遺物の整理・分析を進めるとともに、周辺遺跡との関連や出土遺物の産地などを解明し、下田南遺跡の詳細を明らかにする」と資料のまとめにあります。報告書の刊行が待たれるところでありますが、下田南遺跡発掘調査の成果について、どのように総括しているのか。また、どれくらいの出土遺物の発掘があったのか、発掘点数や種類など整理・分類ができている範囲で結構ですので、お教え願いたいと思います。
 下田南遺跡発掘調査の成果については、委託事業者により現在調査業務を続けており、今年度末に報告書として取りまとめます。出土遺物の総数ですが、細かな出土遺物も含めますとおおよそ12,000点となります。そのうち、資料的価値の高い約1,500点について報告書に掲載するため、より精密に調査を行っているところです。
古墳時代から中世(鎌倉・室町時代)までの出土遺物が見つかっており、主に坏(つき)、碗(わん)、壷(つぼ)といった生活の用具である食器類が多く見つかっています。これらの一般の生活に関わるもののほかに、倉庫と思われる掘立(ほったて)柱建物や道路などの遺構、硯(すずり)や瓦、巡方(じゅんぽう)と呼ばれる古代のベルトに付いていた飾り石など官衙等の古代の役所に関係するものも見つかっています。

② 出土遺物のうち、歴史的に価値のあるもの、市の文化財として指定すべきものはあるのか。
 出土遺物のうち、歴史的に価値のあるもの、市の文化財として指定すべきものはあるのでしょうか。
答 掘立(ほったて)柱建物の基礎や硯(すずり)、巡方(じゅんぽう)といった遺物は、市の歴史を考える上で貴重な出土遺物といえます。市の指定文化財とするかについては、報告書をまとめたのちに、文化財保護委員等の専門家とも協議した上で検討していきます。

③ 出土遺物の保存や活用について、どのような方針であるのか。
 出土遺物の保存や活用について、どのような方針であるのでしょうか。
 出土遺物の保存については、保存用コンテナに納めて保管する予定です。また、出土遺物のうち、木製品で資料的価値が高いものについては、保存処理を施すことにより長期保管に耐えられるようにします。
活用については、硯(すずり)、瓦や保存処理を行った木製品等の特徴的な出土遺物をくすのきの家2階の展示室において展示する予定です。

④ 後世にどういう形で遺跡を残すのか。
 下田南遺跡の現地の遺構をどのような形で後世に残していくのでしょうか、また、記念碑のようなものを現地に建てるのでしょうか。
 現地の遺構については、失われてしまったため、調査報告書として記録保存するとともに、出土物を保管することで後世に残していきます。また、現地を訪れた際に、下田南遺跡についてわかるように説明看板の設置を検討しています。

⑤ 下田南遺跡発掘調査報告書の刊行を記念してイベント(展示会・講演会)を開催してはどうか。
 多額な費用をかけての事業の集大成として、報告書が刊行されますが、これは無償で配布されるものでしょうか。有償で販売する方法もあるかと思いますが、どうでしょうか。
 記録保存用のみ印刷するため、冊子の一般配布分は予定していませんが、図書館での閲覧・貸出は可能とします。また、報告書のデータを市ホームページに掲載することを予定しています。

報告書の刊行に合わせて、出土遺物の展示会や専門家による講演会を開催し、岩倉は歴史的環境のまちであることを発信してはどうかと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
 下田南遺跡発掘調査の成果をまとめて市民の方に報告する機会として、令和5年度にシンポジウムを開催することを検討しています。その会場では下田南遺跡から発掘された出土遺物の展示を行う予定です。

2 薬物乱用防止対策について
(1)コロナ禍で急増する「大麻」について問う。
 資料の1ページの図表2-1をご覧ください。本年3月24日に公表された警察庁の「令和3年における組織犯罪の情勢」によると、令和3年の薬物事犯検挙人員1万3,862人のうち、覚醒剤事犯の検挙人員は平成29年に1万113人、74.7%を占めていたが、毎年減少を続け、令和3年には7,824人、56.4%に低下した半面、大麻事犯は、平成29年の検挙人員は3,008人、22.2%であったものが、毎年増加し、令和3年には5,482人、39.5%と過去最多を更新しています。この大麻事犯で特筆すべきことは、主役となっているのが20代と20歳未満の若年層で、資料2ページの図表2-21の人口10万人当たりの大麻事犯検挙人員の推移を見ると、若年層の急増が一目瞭然であります。図表2-22の大麻事犯年齢別検挙人員の推移では、令和3年は20代が2,823人と最も多く、20歳未満の994人と合わせ、20代以下が約7割を占めています。若年層の大麻使用に歯止めがかからない状況が明らかとなっています。大学生の大麻事犯検挙人員は232人と増加の一途です。20歳未満の994人のうち、高校生は186人、中学生は8人で、図表2-23の20歳未満の年齢別検挙人員の推移を見ると、最年少は14歳で4人いました。14歳と15歳で21人の大麻事犯検挙人員ですが、平成29年の7人から3倍に増加しています。大麻が中学生世代も蝕んでいることに驚きを隠せません。
 警察庁の分析によると、大麻乱用者の実態は、初めて大麻を使用した年齢は、20歳未満が47.0%、20歳代が36.2%と30歳未満で83.2%を占めています。若年層の中でも、特に20歳未満での乱用拡大が懸念されます。また、大麻を初めて使用した経緯は、「誘われて」が最多で、初めて使用した年齢が低いほど誘われて使用する割合が高く、使用した動機は、「好奇心・興味本位」が最多で、年齢が低いほど大麻を複数人で使用する割合が高く、若者は仲間に誘われるなど身近な環境に影響されて大麻を使用する傾向が顕著であると警察庁の担当者は分析しております。
 大麻の入手先は20代以下の3割がインターネット経由で、ほとんどがSNSを通じての入手でありますが、ネット以外の入手先は友人・知人であるとのことです。
 若年層は大麻が無害であるかのような誤った情報に触れているケースも多いとのことです。警察庁の分析でも、大麻に対する危険・有害性の認識は、「全くない・あまりない」が77.0%で著しく低いと指摘されています。
 そもそも「大麻」とは何かというと、大麻草の花や葉から抽出され、幻覚作用があるテトラヒドロカンナビノールという成分を含み、別名「マリファナ」とも呼ばれるものです。大麻取締法は輸出入、所持、譲渡、譲受を原則禁止しており、無許可で栽培や輸出入をした場合は7年以下、所持や譲渡、譲受した場合は5年以下の懲役となっていますが、覚醒剤などとは違い、大麻の使用に罰則はありません、大麻は使用を規制していないので、使用の事実だけでは罪になりません、また、大麻は、国内では山林に多く自生しているため、古くから繊維素材に利用されてきたほか、種子は食用にされてきたこと、神事では、しめ縄やお祓い用の大麻(おおぬさ)として使われていたため、身近な存在であったことが、大麻に対する危険・有害性の認識の低さの背景にあるのだろうと専門家は指摘しています。
 軽い気持ちで手を出し、より強い刺激を求めて、覚醒剤などに手を出すなど薬物依存の悪循環にはまってしまい、廃人への道となります。新型コロナウイルス感染症の影響によって、人々の行動が制限される中、若年層における薬物被害が広がっていること、特に大麻の浸透が進んでいること、その危険・有害性を正しく認識できるような広報、啓発の施策を推進することが必要と考えます。なお、厚生労働省は、大麻取締法に「使用罪」の創設に向けて法改正の準備を進めているとのことです。
愛知県では4月15日から6月30日までを期間とし、「不正大麻・けし撲滅運動」が実施されており、職員が県内を巡回し、自生する大麻とけしの発見・除去を行うとのことです。県のホームページによると、不正大麻・けしの発見地域として、本市が載っていましたが、それが大麻なのかけしなのか、あるいは両方なのかは不明です。以上の大麻に関する状況を踏まえて、いくつか質問をします。
①大麻に対する認識について問う。
 先ほどの警察庁の統計から、薬物事犯のうち、近年、コロナ禍で、大麻事犯が特に20代以下の若年層に急増していること、中・高校生にも大麻の浸透が進んでいること、大麻に対する危険・有害性の認識が著しく低いことなどを述べました。
 子どもの健康と命を守る観点から、薬物乱用の防止、特に大麻の問題にしっかり取り組んでいただきたいと思います。そこで、大麻に対する認識について、どのように捉えて見えるのか、お聞きします。
 大麻はアサ科の一年草で、茎から丈夫な繊維が取れることから、昔から栽培され利用されております。
 一方で、大麻に含まれるテトラヒドロカンナビノール(THC)は脳神経のネットワークを切断し、やる気の低下、幻覚作用、記憶への影響、学習能力の低下などを引き起こし、乱用することにより心身を蝕むばかりでなく、乱用者が傷害事件や交通事故を引き起こすなど、周囲へも甚大な被害や影響を及ぼします。
日本では大麻取締法により規制され、無免許の栽培や所持等は禁止されていますが、インターネット等において、「大麻は有害性がない」等の誤った情報が氾濫し、青少年の大麻乱用の拡大につながっていると推測されているとのことです。
発達段階にある青少年の脳は、成人の脳に比べて大麻の影響を受けやすく正常な発達に障害を起こす可能性も心配されているため、大麻の危険性や有害性について、正しい知識を普及していくことが必要だと考えます。

② 市内において、20代以下の大麻事犯検挙人員はいるのか。
 令和3年における20代以下の大麻事犯検挙人員は、全国で3,817人、約7割を占めています。そのうち中学生は8人、高校生は186人が検挙されていますが、市内において、20代以下の若年層の大麻事犯で検挙された人はいるのでしょうか。
 20代以下の大麻事犯検挙人員について江南警察署に確認したところ、令和2年度、令和3年度とも岩倉市内では、検挙は無いとのことです。
 なお、検挙人員については、住民票を有する者ではなく、岩倉市内での密売や所持等で検挙した場合の件数になるとのことです。

③国の第五次薬物乱用防止五か年戦略について問う。
 平成30年8月に国の薬物乱用対策推進会議は、第5次薬物乱用防止五か年戦略を策定しており、本年がその最終年になります。戦略目標として、5つの目標が設定されており、薬物乱用対策推進会議の下に関係府省庁が緊密に連携し、各目標の達成に向けた取組を推進することとなっております。ここでは、目標1「青少年を中心とした広報・啓発を通じた国民全体の規範意識の向上による薬物乱用未然防止」を取り上げます。
戦略によると、学校における薬物乱用防止教育及び啓発の充実を掲げ、具体的な取組では、薬物乱用防止教室の充実・強化として、学校保健計画に位置付け、全ての中学校及び高等学校において年1回は開催するとともに、地域の実情に応じて小学校においても開催に努めるとあります。 そこで質問です。学校保健計画ではどのように位置付けているのか。また、小中学校における薬物乱用防止教室の開催状況はどうであるのかをお聞きします。
 中学校においては、学校保健計画に薬物乱用防止教育を命の学習として位置付けております。また、小中学校の保健体育の学習内容としても、学校保健計画に位置付け、薬物乱用防止について学習をしています。 
薬物乱用防止教室の開催については、警察官や麻薬取締官に講師をお願いして、市内全小中学校において、年に1回、対象学年を絞って実施しています。

小中学校での薬物乱用防止教室で大麻の問題は、どのように扱われているのでしょうか。戦略では、「青少年の検挙者が増加している大麻を始めとした薬物の依存性や危険性を周知するため、内閣府ウェブサイトにおいて漫画を用いた啓発活動を実施する。」と記述してあります。学校での薬物乱用防止教室で特に大麻を扱うことを求めていないように見受けられますが、中高校生に大麻が浸透していること、大麻に対する危険・有害性の認識が低いことを考えると、大麻対策に力を入れてもいいのではないかと思いますが、現状、薬物乱用防止教室において、大麻の問題は、どのように捉えられているのでしょうか。
 薬物乱用防止教室において、大麻の問題は、覚せい剤などと同じように危険薬物として説明をしていただいています。今後も、講師をしていただいている警察官や麻薬取締官などから、大麻の危険性について、詳しく説明していただこうと考えています。

 戦略では、家庭や地域における薬物乱用防止に関する広報・啓発の推進、街頭キャンペーン等による啓発の推進、地域における相談窓口の周知、薬物乱用少年の早期発見・補導等の推進などの取組の柱がありますが、5か年戦略が策定されて以降、市において、どのような取組が行われてきたのでしょうか、また、戦略の最終年として、取組を予定している事業はあるのでしょうか。お聞きします。
 本市の薬物乱用防止への取組としましては、例年においては江南保健所や江南警察署、保護司会、ライオンズクラブなどの関係団体と協力し、7月には岩倉駅や市内5か所のスーパーマーケットで、11月にはふれ愛まつり会場において啓発資材を配付するなどの啓発活動を行っています。残念ながら、この2年ほどは新型コロナウイルス感染症の影響により街頭での啓発は実施しなかったため、市役所福祉課の窓口に薬物乱用防止と薬物を含む依存症に関するリーフレットの2種類を配置して啓発に努めました。
引き続き関係団体と連携、協力をしながら薬物乱用防止に取り組んでまいります。

(2)市販薬の乱用について問う。
  10代の若者の市販薬の乱用が広がっていると専門家は指摘しています。厚生労働省の研究班の実態調査として隔年ごとに実施されている「全国の精神科医療施設における薬物関連精神疾患の実態調査」があります。この実態調査は、精神科医療現場における薬物関連精神疾患の実態を把握できる唯一の悉皆調査で、令和2年度の実態調査は、対象施設のうち1217施設で実施されました。令和2年度版によると、10代の薬物関連障害の患者が使用した薬物は、2014年(平成26年)まで全体の約48%を「危険ドラッグ」が占め、その時点では「市販薬」を主な薬物として利用する若者の割合はゼロでしたが、2018年(平成30年)には10代の患者の4割以上が、咳止め薬や風邪薬、鎮痛薬などの市販薬を乱用していたことが実態調査で明らかになりました。これらの市販薬には、中枢神経を覚醒させる成分と鎮静させる成分の両方が含まれ、大量に飲むと高揚感や多幸感を得られるとのことです。現在も引き続き市販薬を乱用する若者は増加傾向にあると思われます。一方、2014年(平成26年)ごろに「脱法ドラッグ」として社会問題化した危険ドラッグは「指定薬物」として所持や輸入、販売が禁じられ、激減しております。
 資料の3ページの図6は、「1年以内使用あり症例の「主たる薬物」」の推移を示すものですが、これによると覚醒剤、睡眠薬・抗不安薬、大麻に関してはほぼ横ばいですが、一方で市販薬の著しい増加傾向があります。市販薬のうち、乱用すると危険と言われているものが咳止め薬や風邪薬、鎮痛薬などです。「大量に飲むとトリップできる」とか「悩みが吹き飛んで非常に強い幸福感や満足感という多幸感が得られる」などがSNSで飛び交い、生きづらさを抱えた若者が一時的に気持ちを和らげたいという思いから、大量に服用し、飲まずにいられないような症状が現れ、薬局で購入するという悪循環となります。市販薬は違法ではありませんので、ドラッグストアや店舗で気軽に購入できます。しかし、安全なイメージの市販薬でも、非合法薬物と同様に深刻な依存が待ち受けています。
 2016年(平成28年)頃から10代の若者の市販薬の乱用が広がった要因として、この頃カフェイン含有量の多いドリンクの販売が始まり、もっと強い効果を求めたいという思いが身近な市販薬での乱用につながったこと、咳止め薬などの乱用の恐れがある市販薬の購入量が一度に1瓶までに制限されるなどの国の販売ルールや日本チェーンドラッグストア協会の若年者への身分証の確認や他店での購入状況の聴き取りなどの自主ルールがあるものの、厚生労働省は市販薬の販売ルールが守られているかを毎年調査し、その結果を公表しております。2020年度調査によると、乱用等の恐れのある医薬品を複数購入しようとしたときの対応について、「1つしか購入できなかった」が60.4%、「複数必要な理由を伝えたところ購入できた」が12.9%、「質問等されずに購入できた」が26.7%であったことが公表されており、販売ルールが徹底されていないことも乱用につながっていると思われます。また、2014年(平成26年)頃から、乱用の恐れがある市販薬のインターネットでの販売が解禁されたことも市販薬乱用の広がりの要因とも言えます。
 近年は、コロナ禍で、不要不急の外出自粛やステイホームによって日常の行動が制限され、先行きの見えない不安に、大量の市販薬で対処するケースも見られるとのことです。薬物連鎖の特徴は、取り締まりにくい薬物への移行にありますので、行政として、何らかの手を打たないと、後手に回ってしまうと思います。そこで、いくつか質問をします。
 10代の若者を中心とする市販薬の乱用に対し、どのように認識しているのでしょうか。
 市販薬は、身近な薬局などで気軽に購入することができ症状の改善に有用な一方で、本来の服用方法からはずれた用法、用量での使用は健康を害することにつながるため、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に基づき、適正な使用を促すために、販売数の制限、薬剤師による声かけや説明などの取組がされているところです。
しかし、2020年の全国の精神科医療施設における薬物関連精神疾患の実態調査によりますと、我が国の乱用薬物は30代から50代では覚醒剤であり、高齢者では睡眠薬・抗不安薬が大半を占めています。一方、10代では市販薬が約57パーセントという圧倒的多数を占めている状況から、10代の市販薬の乱用防止が課題となっていると認識しています。

 近年、市販薬の過剰摂取で救急搬送されるケースはあるのでしょうか。お聞きします。
 救急搬送事案のうち、薬剤の摂取が影響したものと考えられますのが、令和元年に7件、令和2年に5件、令和3年に5件であります。

 市販薬の乱用防止に向けて、健康教育の一環として、学校教育に組み込んではどうか。
専門家の話によると、薬物依存症外来で遭遇する市販薬乱用・依存患者の多くは、薬物乱用以前よりリストカットや「消えてしまいたい」「死にたい」という気持ちを抱えるなど、様々な生きづらさを抱えた10代の若者で、家庭や学校における様々な心理的苦痛を素直に親などの家族に相談することができず、自分一人で抱え込んでいる人たちです。そのため、薬だけで困難を乗り切ろうとします。彼らは快楽や享楽のために市販薬を乱用しているわけではなく、苦痛が一時的に緩和されることを求めて、薬物を摂取するので、単に市販薬乱用をやめるだけで、彼らが抱える問題が解決するわけではないこと、手厚い精神保健的支援が必要であると専門家は述べています。
学校教育としてどのような対応を考えているのでしょうか。よくパンフレットで「ダメ。ゼッタイ。」とか「覚醒剤やめますか?それとも人間やめますか?」というドキッとするキャッチフレーズがあります。薬物は絶対にいけないことですが、薬物の乱用で人生が終わってしまうかのような認識で教育することはいかがなものかと思います。大切なことは、正しい薬との付き合い方を学ぶことではないでしょうか。デリケートなことですので、慎重に寄り添った対応が必要と思います。健康教育の一環として学校教育に組み込んではどうでしょうか。
 小中学校での保健体育の授業においては、薬物乱用防止を学ぶ中で、薬物の危険性を伝えるとともに、市販薬の乱用防止として、市販薬の用法・用量を守って使用するように、市販薬の正しい使い方の必要性を伝えています。 薬物乱用防止教室において、講師によっては、大麻や覚せい剤などの危険薬物への注意喚起とともに、市販薬の乱用防止についても、伝えていただいています。
今後も、子どもたちにとって身近にある市販薬の乱用防止について、薬物乱用防止と併せて伝えていけるように、取り組んでまいりたいと考えています。

 医薬品販売制度に係る苦情・相談について問う。医薬品販売制度に係る苦情・相談窓口は、江南保健所の管轄ではないかと思います。市販薬の乱用やインターネットでの販売などによる苦情や相談が市にも寄せられているかと思いますが、市としてどのような対応をしているのでしょうか。また、寄せられる苦情や相談の内容は、どのようなものでしょうか。お聞きします。
 医薬品販売制度に係る苦情や相談につきましては、県に設置された窓口に相談が寄せられるため、市役所福祉課や保健センターへの市販薬の乱用やインターネットでの販売などの苦情や相談は、現在のところはありません。
健康相談業務の中では、医師から処方されている薬の過量服用やアルコールと同時の服用についての相談に応じたことはあります。

 市販薬の販売や乱用防止に関する周知・啓発について問う。自治体によっては、市販薬のリスト分類と販売ルールについて、ホームページに掲載していますが、市は、市販薬の販売や市販薬乱用の防止について、周知・啓発をしているのでしょうか。
 市販薬の販売や乱用防止の取り組みにつきましては、県や保健所設置市が窓口となっており、県のホームページで一般用医薬品の販売方法について周知啓発がされています。
今後につきましては、江南保健所と連携し周知啓発を行うとともに市民から相談があった場合には、一般的な相談については江南保健所を、より専門的な相談については県の精神保健福祉センターの相談窓口を紹介するなど、情報提供を行ってまいりたいと考えております。

 市販薬の乱用防止に向けて、どのような対策があるのか。自治体レベルでは、市販薬への規制的対策は難しいとは思いますが、国や県に働きかけることはできると思います。例えば、乱用すると健康被害をもたらすような成分を含有する薬に対し一瓶の錠剤数を減らして販売するよう、国が製薬会社に要請するとか、カフェインの摂取に対し注意を促す周知・啓発などが必要ではないかと思いますが、どのような対策が考えられるでしょうか。
 市販薬は身近なものであり、規制緩和によりインターネットでも簡単に入手できるようになりました。また、軽度な身体の不調は自分で手当することを意味するセルフメディケーションを国は推進し、疾病予防の取組を促しています。その一方で、市販薬は入手しやすいことから誤った服用により薬物乱用につながる恐れもあります。
現在、市役所福祉課の窓口に薬物乱用防止と市販薬乱用防止のリーフレットを配置し周知啓発を行っていますが、今後につきましては、薬物乱用の取組の主体である県と連携し、市販薬の薬物乱用が増加している現状や薬物依存による危険性、有害性などについて広く広報紙や市のホームページで市民に周知啓発を行ってまいりたいと考えております。

長文になってしまいましたが、若い世代に広がっている薬物乱用について、若者が自らの命と健康を損なうことのないよう、薬物乱用防止対策で何とか歯止めをかけていただきたいという思いから質問をさせていただきました。ここまでお読みいただきましたことにお礼申し上げます。
以上
  

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2022年05月12日

議会臨時会報告

令和4年5月(第2回)岩倉市議会臨時会報告
 5月11日(水)に開催され、議案4件を審議し可決されました。その内容は次のとおりです。

〇議案議案第35号 岩倉市議会の議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部改正について
〇議案第36号 岩倉市特別職の職員の給与に関する条例の一部改正について
〇議案第37号 岩倉市職員の給与に関する条例の一部改正について
上記の3つの条例改正の内容は同一のもので、国の法律(一般職の職員の給与に関する法律等に一部を改正する法律(令和4年法律第17号))が令和4年4月13日に公布されたことに伴い、この内容に準じて3つの条例の期末手当の支給割合を改めるものです。
改正内容
・議員報酬及び特別職の職員(市長、副市長及び教育長)の期末手当の支給割合を、0.05月分を引き下げるもので、改正後の期末手当は、年間3.25月の支給となります。
・職員の期末手当の支給割合を引き下げるもので、職種により異なります。
一般職員の場合、0.075月分を引き下げるもので、改正後の期末手当は、年間2.4月の支給となります。
特定管理職員の場合、0.075月分を引き下げるもので、改正後の期末手当は、年間2月の支給となります。
再任用職員の場合、0.05月分を引き下げるもので、改正後の期末手当は、年間1.35月の支給となります。
これらの期末手当の引き下げの措置は、昨年の人事院勧告に基づいて行われるものです。本来ならば、昨年の12月定例会において条例の改正を行うべきものですが、新型コロナウイルス感染症対策等の国の事情により、法律改正が遅れたことにより、5月臨時会においての改正となったものです。
〇議案第38号 令和4年度岩倉市一般会計補正予算(第2号)
 補正額 98万6千円
 参議院議員通常選挙費
 参議院議員通常選挙(令和4年6月22日公示、7月10日選挙)に当たり、期日前投票期間が1日増加したこと、また、中第二投票区の有権者数が5千人を超えたことによりポスター掲示場を1か所増設する必要が生じたことから、次のように経費を増額するものです。
  開票管理者等報酬 4万円
  ポスター掲示場設置等委託料 82万5千円
  投票受付等業務人材派遣委託料 12万1千円
〇議案第39号 岩倉市監査委員の選任について
議会選出の監査委員として、梅村 均議員(3期目)が選任同意されました。
〇議会人事
 議長  伊藤 隆信(2年任期のため、継続)
 副議長 関戸 郁文(2期目)
 常任委員長等の役職については、岩倉市ホームページの議会を検索してください。
以上
  

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2022年03月29日

議会定例会報告

令和4年3月(第1回)岩倉市議会定例会報告
 令和4年2月25日から3月25日までの会期日程で開催され、議案33件、決議案1件が審議され、全て可決されました。請願は1件の提出があり、審議されましたが、不採択となりました。

主な議案の概要は次のとおり。
〇岩倉北小学校屋内運動場等複合施設建設工事請負契約の変更について
  契約金額の変更・・・建設現場の残土、運搬処分費の増によるもの。
  変更前金額 7億4470万円
  変更後金額 7億5220万2千円
〇岩倉市教育委員会委員の選任について
 押谷 誠氏(市内在住)が引き続き2期目の委員に選任(任期:令和4年4月1日から令和8年3月31日まで)されました。
〇岩倉市公平委員会委員の選任について
 櫻井 錦一氏(市内在住)が引き続き4期目の委員に選任(任期:令和4年6月1日から令和8年5月31日まで)されました。
〇岩倉市固定資産評価審査委員会委員の選任について
 松浦 代助氏(市内在住)が引き続き7期目の委員に選任(任期:令和4年4月20日から令和7年4月19日まで)されました。
〇岩倉市五条川小学校区統合保育園検討委員会条例の制定について
  北部保育園、仙奈保育園及びあゆみの家を統合した施設を整備するにあたり基本構想を策定するための検討を行う岩倉市五条川小学校区統合保育園検討委員会の設置、組織及び運営に関する事項を定めるもの。
  所掌事項・・・基本構想に盛り込むべき項目及び内容の検討、基本構想の素案の策定。
  組織・・・識見を有する者、子どもの保護者、私立幼稚園・認定こども園等の代表者、市民の代表者、市の指導保育士等で構成し、人数は18人以内とするもの。
〇岩倉市情報公開条例の一部改正について
  岩倉市個人情報保護条例の一部改正について
  法律の改正により「特定独立行政法人」を「行政執行法人」の字句に改めるもの。
〇岩倉市職員の育児休業等に関する条例の一部改正について
  国の人事院勧告に基づき、人事院規則の改定が行われることから、同様な措置を講じるための改正で、その内容は、非常勤職員の「在職期間が1年以上」とする要件の廃止及び育児休業を取得しやすい勤務環境の整備の規定を新設するもの。
〇岩倉市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正について
  新たに設置する附属機関(五条川小学校区統合保育園検討委員会委員)の委員報酬(日額7450円)を加え、廃止する附属機関の委員報酬を削り、岩倉市消防団条例で規定することとした消防団員の報酬を削るもの。
〇岩倉市国民健康保険税条例の一部改正について
  健康保険法等の改正に伴い、所要の改正を行うもので、その内容は、未就学児に係る被保険者均等割額の軽減割合を5割とするもの。
〇岩倉市放課後児童クラブ施設の設置及び管理に関する条例の一部改正について
  岩倉北小学校放課後児童クラブ施設を供用開始(令和4年4月7日から)するに伴い、所要の改正を行うもので、その内容は、施設及び施設の使用料を追加するもの。
〇岩倉市消防団条例の一部改正について
  団員の種類・・・基本団員(従来の団員で定数88人)及び機能別団員(新設)
  機能別団員の任務・・・特定の任務(応急手当講習会等の指導補助、住宅用火災警報器の普及啓発、イベントへの参加等)に従事する。人数は12人であるが、当面は5人の女性でスタートする。
  報酬・・・報酬及び出動報酬の規定を追加。報酬額は国の基準を参考に引き上げる。
〇岩倉市消防団員等公務災害補償条例の一部改正について
  法律の改正に伴い、傷病補償年金又は年金である傷害補償若しくは遺族補償を受ける権利を担保に供することができる規定の削除。現状では適用なし。
〇岩倉市行政経営プラン推進委員会条例の廃止について
  役割の終了により条例を廃止するもの。
〇岩倉市立体育館の設置及び管理に関する条例の廃止について
  老朽化に伴い市立体育館を廃止するもので、岩倉北小学校敷地内にある市立体育館を学校体育館代わりに使用していたが、岩倉北小学校屋内運動場の完成に伴い、市立体育館を解体するもの。
〇専決処分の報告について
  体育の授業中、ソフトボールを指導していた教諭がバッテングの試技をしたところ、打球が校外の飛び出し、住宅の窓ガラスを破損したもので、事故による損害賠償の額及び和解をしたことの報告です。なお、損害賠償の額は31,900円で、全額が保険で補填されます。
〇岩倉市税条例の一部改正について
  岩倉市都市計画税条例の一部改正について
  法律の改正により所要の改正を行うもので、その内容は、景気回復に万全を期すため、激変緩和の観点から、令和4年度に限り、商業地等の課税標準額の上昇幅を評価額の2.5%(現行:5%)とする措置を講じるものです。固定資産税及び都市計画税の収入に与える減収額は約100万円程度で、その減収額については、地方交付税の基準財政収入額に反映されます。
*その他、道路線の廃止及び認定、愛知県市町村職員退職手当組合を組織する地方公共団体の数の減少及び規約の変更の議案があります。
〇決議案第1号 ロシアによるウクライナ侵攻に強く抗議し、恒久平和を求める決議(令和4年3月4日決議)

<令和3年度一般会計予算関係>
令和3年度一般会計補正予算(第12号・第13号) 11億665万9千円
主なものは次のとおり。
〇新型コロナウイルスワクチン接種事業 6214万6千円
  追加接種(3回目)が接種間隔を6か月に前倒しで実施することになったため、追加接種の対象者に個別通知を行うための郵送料、審査支払事務手数料、予防接種委託料の経費です。
〇財政調整基金積立金 5億円
〇減債基金積立金 1億円
〇公共施設整備基金積立金 4億円
〇戸籍住民基本台帳費 577万9千円
  マイナンバーカード所有者の転出転入手続きの時間短縮、ワンストップ化を図るため、システムの改修などの経費です。
〇住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金給付事業 4715万4千円
  新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、住民税が非課税である世帯等の給付対象者の見込みの増加に伴い、必要な経費を増額するもの。
〇心身障害者福祉費 自立支援費 2972万7千円
  障害者自立支援給付費及び障害児通所給付費の不足が見込まれるための増額です。
〇認定こども園施設型給付等事業 279万1千円
 令和4年2月から収入を3%程度(月額9千円)引き上げる賃金改善を行った保育所等に対して保育士等処遇改善臨時特例事業費補助金を行うための経費です。
〇教育環境整備基金積立金 2億円
 以上のほか、減額分として新型コロナウイルス感染症の影響により減額する事業や執行残等による減額の事業があります。

<令和4年度一般会計予算関係>
①令和4年度一般会計予算 164億6000万円
【概要】
 一般会計予算額は164億6000万円で、3年度当初予算比7億7000万円増、4.9%%増で過去最大となりました。
 歳入では、市税は市税全体で68億7590万円(前年比4.9%増)、地方交付税は19億5000万円(16.1%増)、国庫支出金は24億1736万円(1.1%増)、県支出金は⒓億3178万円(7.6%増)、ふるさといわくら応援寄附金は1億円(16.7%減)、市債は5億8730万円(38.9%減)です。
歳出の主な事業は次のとおりです。
〇市制50周年記念事業 485万3千円
 令和3年12月1日に市制施行50年を迎えましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、中止せざるを得ない事業が多数あったことを踏まえ、記念事業の期間を令和4年11月末までに延長したことから、引き続き市制50周年記念事業を実施する。
 事業の内容は、NHK公開放送事業、市民の夢協(かな)えるプロジェクト事業、国際交流まつり、巨大プラレールで遊ぼう、おしごと体験in岩倉市など市民参加が中心となる事業です。
〇地域力活性化支援事業 262万9千円
 小学校区を一つの地域として、ワークショップを開催し、住民一人ひとりがその地域の持続可能性と地域力活性化を考えることで、地域の特色に合わせた「持続性の高い魅力ある地域活動の環境作り」を推進し、行政に対する地域のニーズを把握し、今後の市の施策に活用していくことを目的とします。事業の内容は、4年度は岩倉北小学校区、岩倉東小学校区、五条川小学校区で開催し、5年度は岩倉南小学校区、曽野小学校区で開催するとともに、全体フォーラムを開催し、市と地域コミュニティの関わり方と方向性をまとめ、共通の指針として以降の動きにつなげていきます。
〇子ども医療費支給事業 2億6524万1千円
 令和4年4月1日から、入院・通院とも、医療費(保険診療分)にかかる自己負担分の無料化について、その対象年齢を18歳到達年度末まで拡大します。対象者数は、現行の5919人から、拡大後は約7200人となります。拡大開始時期は、令和4年4月1日(令和4年4月診療分)からです。
〇多胎児家庭サポート事業 289万1千円
 安心して子育てをすることができるよう、多胎妊婦や多胎児(双子や三つ子等)を養育している家庭に育児サポーターを派遣し、外出の補助や日常の育児に関する介助等を実施し、産前・産後の心身の不調や育児等の負担、孤立感の軽減を図ります。また、多胎妊婦に対する妊婦健康診査の公費負担回数を拡充し、健康管理の充実及び経済的な負担の軽減を図ります。
〇新型コロナウイルスワクチン接種事業 1億2121万円
 接種年齢を12歳以上から5歳以上に引き下げ、ワクチン接種を実施します。また、2回目の接種完了後の対象者に追加接種(3回目)を実施します。
〇ごみ収集容器購入事業 125万円
 区が管理するごみ集積場(約730個所)に設置する折りたたみ式のごみ収集容器を購入し、希望する区に1個配布します。
〇地域産業活性化支援事業 524万円
 商工会内の「ビジネスサポートセンター」への運営支援を通して事業者支援を行います。また、「岩倉市地域産業活性化推進協議会」で地域産業活性化に資する施策を実施します。さらに、事業者や関係団体等との意見交換の場として車座会議を開催します。
〇五条川桜並木保全事業 1276万5千円
 枝剪定、桜伐採、枯枝剪定、桜植栽(ジンダイアケボノ5本分植替え)の経費です。
〇岩倉西春線道路改良事業 4216万円
 令和3年度に引き続き、北名古屋市北部地域と岩倉市南部地域を結ぶ岩倉西春線の道路改良工事を実施し、令和4年度に完成予定です。
〇定住促進事業 780万円
 三世代同居(補助金60万円)、近居(補助金30万円)の支援として補助金を交付するもの。
〇名神高速道路スマートインターチェンジ設置検討事業 1502万6千円
 岩倉市内及び一宮市内の名神高速道路において、市民の高速道路へのアクセスの利便性の向上を図るとともに、産業振興による活力ある尾張北西部地域のまちづくりを図るため、スマートインターチェンジの設置を岩倉市と一宮市の共同で検討します。
〇桜通線街路改良事業 4021万1千円
 用地取得率は、令和3年10月末時点で60.73%の状況。引き続き用地買収を行い、4年度以降に取得を予定する未買収地の土地評価及び物件調査の算定を行います。また、岩倉街道側から部分的に整備工事に着手します。
〇石仏公園整備事業 2924万8千円
 市民一人当たりの公園面積は1.09㎡で、令和元年度末の愛知県内平均7.84㎡を大きく下回っており、将来に向けた計画的な公園整備が必要となっています。令和4年度は詳細設計業務を実施します。
〇(仮称)にぎわい広場整備基本構想策定事業 809万6千円
 岩倉駅東地区の賑わい拠点として、お祭り広場を拡張し、「(仮称)にぎわい広場」を整備するため、機能配置計画などの基本構想を策定します。
〇企業庁土地開発関連事業 4234万3千円
 本市と愛知県企業庁の共同で実施している川井野寄地区での企業誘致事業のための配水管布設工事を3年度に引き続き実施し、4年度施工で完了の予定です。
〇公共施設AED設置事業 300万7千円
 現在、市内公共施設に25個所、26台のAEDが設置されており、設置されていない公共施設12か所に新たにAEDを設置するもの。なお、AEDはリース契約による設置です。
〇小学校屋内運動場窓ガラス飛散防止事業 546万5千円
 避難所に指定されている小学校の屋内運動場において、非構造部材の耐震化を図るため、窓ガラスに飛散防止フィルムを貼付します。対象の小学校は、岩倉南小学校、五条川小学校及び曽野小学校の屋内運動場です。残り2校の岩倉北小学校は屋内運動場が新設で、強化ガラスが設置されており、岩倉東小学校の屋内運動場は強化ガラス又は網入りガラスが設置されており、2校は対象外です。
〇岩倉北小学校屋内運動場等複合施設建設事業 1億5073万9千円
 1期工事である施設建設工事は令和3年度に完成し、4年4月から供用開始です。4年度は2期工事として、市立体育館取壊し工事、屋外トイレ及び外構工事を行います。
〇水泳指導支援委託業務 1030万3千円
 児童の水泳授業を民間の温水プールを利用し実施する事業ですが、令和2年度、3年度は新型コロナウイルス感染症の影響により水泳授業を中止しております。4年度は、新たに五条川小学校を加え、岩倉北小学校、岩倉東小学校の3校で実施する予定です。
〇下田南遺跡発掘調査事業 3776万7千円
 令和元年度から4年度までの継続事業で、4年度は出土物の整理事業、木製品保存処理、報告書作成を行い、下田遺跡発掘調査報告書を300部刊行します。4年間の事業費は約5億5000万円見込となります。
〇総合体育文化センター外壁等改修事業 2億6402万2千円
 外壁等改修工事監理委託料 565万4千円
 外壁等改修工事 2億5836万8千円(工法:前面色調保持型剥落防止工法)
〇認定こども園施設型給付等事業 7億4432万7千円
 認定こども園・保育園に施設型給付費及び保育費用を支払うことにより、施設運営に対する財政支援を行います。また、補助金を交付することにより、保育の質の向上を図ります。なお、引き続き新型コロナウイルス感染症対策補助金も交付します。
〇保育士等処遇改善臨時特例事業補助事業 1081万5千円
 認定こども園・私立保育園・小規模保育事業所で働く保育士等の方々に、令和4年4月分から9月分までの賃金に対して3%程度(9000円)の賃金改善を行う保育所等に対しての補助金です。
〇子育てのための施設等利用給付事業 1億5372万6千円
 令和元年10月から実施された幼児教育・保育の無償化において、無償化の対象となった施設の利用料等について利用者に給付を行います。また、就園奨励費の対象であった幼稚園の利用者で、一定所得未満の世帯や第3子に係る副食費についての給付も行います。

② 令和4年度一般会計補正予算(第1号) 1億6016万2千円
 新型コロナウイルス感染症対策及び給食センター対応として以下の事業に取り組みます。
〇企画費 高齢者交通系ICカード配布等事業 3254万6千円
 高齢者交通系ICカード配布事務委託料 2643万円
  75歳以上の高齢者に電子マネーをチャージした交通系ICカードを配布することにより、キャッシュレス化を促進するとともに、コロナ禍における移動支援及び生活支援を行います。対象高齢者数は6500人です。
 マイナポイント予約申込支援業務委託料 325万6千円
  マイナポイント予約申込支援専用窓口を2か月間設置し、高齢者を中心に国のマイナポイント事業の予約申込支援を行います。
 郵送料 286万円(簡易書留6500人分)
〇民生費 新型コロナウイルス感染症対策生活困窮者自立支援金支給事業 1871万2千円
 新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、社会福祉協議会が実施する総合支援資金の貸付が終了するなどにより、特例貸付を利用できない世帯のうち、一定の要件を満たすものに対して支給している生活困窮者自立支援金の申請期限が令和4年3月末から6月30日まで延長されたため、増額するものです。
〇商工費 新型コロナウイルス感染症対策プレミアム商品券発行事業 1億807万9千円
 新型コロナウイルス感染症対策として、市内の消費を喚起するため、市内店舗で使用できるプレミアム付き(50%)商品券の販売等をするための経費です。
 本市が商工会に委託し「プレミアム商品券」を発行します。1セット5000円の商品券購入額で2500円分(50%)のプレミアムを付け、7500円(500円×15枚)の商品券を発行し、1人最大2セットまで購入可能(市内在住者に限る。)とし、予約販売とします。ただし、大学生等の若年者のいる世帯への生活支援として、4年4月1日時点で、19歳から24歳の若者(約3000人)は、1人4セットまで購入可能とします。なお、商品券は、市内店舗で使用できますが、1セット15枚のうち、9枚は中小企業・小規模企業のみで、6枚は中小企業・小規模企業に限らず使用できます。
〇給食センター費 給食センター施設管理費 82万5千円
 小学校の学級数の増加により、2学級2台分の給食配送コンテナが不足するための購入費です。

<請願>
 5歳~11歳の新型コロナワクチン接種に関して接種のメリットとデメリットに十分配慮した情報の広報を求める請願・・・不採択(賛成少数)

<所感>
 3月定例会は、市長の施政方針から幕を開けました。令和4年度の一般会計の予算額は、164億6,000万円で、過去最大の予算となりました。ここ数年は、新型コロナウイルス感染症対策で国庫支出金により、新型コロナウイルス感染症対策と経済の再生・回復の両立のため、予算総額は拡大の一途です。オミクロン株による感染の拡大は3月中旬以後、減少傾向となり、3月21日でまん延防止等重点措置が解除されましたが、オミクロン株の変異による感染症の拡大が懸念されます。令和4年度の予算は、引き続き新型コロナウイルス感染症対策として、ワクチンの接種、基本的行動の徹底、公共施設等における感染予防措置、市内経済の活性化、感染症拡大の影響により延期・中止となった市制50周年事業の推進などが盛り込まれた予算となっています。また、最終日には、令和4年度3月補正予算が上程され、国費のコロナ対応臨時交付金を活用して、高齢者向けの交通系ICカードの配布事業、生活困窮者自立支援金支給事業、プレミアム商品券発行事業の予算が組まれております。なお、令和3年度補正予算で、財政調整基金積立金(5億円)、減債基金積立金(1億円)、公共施設整備基金積立金(4億円)、教育環境整備基金積立金(2億円)で将来に備える財政措置も講じております。
 私は議会における役職として、財務常任委員長を令和2年度・3年度に担当しており、質疑は行っておりませんが、委員会運営に専念させていただきました。令和3年度補正予算、4年度予算、4年度補正予算がすべて可決され、ほっとしているところであります。今後は、予算が適正かつ確実に執行されるよう、注視していきたいと思います。ここまでお読みいただきありがとうございました。
以上

  

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2022年03月11日

一般質問を行いました

 令和4年3月定例会において一般質問を行いました。以下、その全文を掲載いたします。

1生産性の向上で所得を増やし、生活を豊かにしよう。
 選挙公約みたいな見出しになってしまいましたが、中身は結構深刻な課題であります。
 なぜ、このような質問をするのか、その前提を説明したいと思います。少々長くなりますが、お聞きください。
 日本はすでに人口減少・少子高齢化社会に入っております。今後、40年ほどかけて、15歳から64歳までの生産年齢人口が約半数に激減すると推計されています。そして、いつ終息するか不明である新型コロナウイルス感染症が社会に与える影響は甚大なものがあります。コロナ禍を通して、働き方、ビジネスの在り方、コミュニケーションのとり方、モノの見方・考え方そのものが問われています。日本社会における人口減少・少子高齢化社会という時代に加え、新型コロナウイルス感染症による社会経済への打撃により、日本社会は大きく変わらなければならないと考えます。ウイズコロナ、ポストコロナの時代に向け、経済活動における生産性の向上や働き方などどのようにして変革していくのかが問われています。
 専門家の知見によると、人類の歴史上、これからの日本と同じように人口が激減し、社会が様変わりした先例があります。それは、1348年以降、欧州で起きたペスト大流行の時代です。ペストが流行した後、30年ほどで欧州では人口の約半数が亡くなりました。
当時の主力産業は農業でしたが、その農業も人口が減ったことで質的変化が起こり、農業から畜産へ、そして産業革命へと発展しました。ここで学ぶべきことは、人口減少に直面した欧州の人々が、働き方を変え、産業構造を変え、生産性を向上させてきたことです。
 人口減少・少子高齢化社会の時代に必要なのは、変化を受け入れ、生産性を持続的に向上させていくことです。それをしなければ、社会保障制度を維持し拡充することは困難になり、日本社会そのものが破綻する可能性は否定できないでしょう。
 今、生産性という言葉を使いました。この「生産性とは何か」は、皆さんご存じのとおり一国の経済の規模はGDP(国内総生産)で表されます。GDPとは「労働者の給与」「企業の利益」「政府などが受け取る税金」「お金を貸した人が受け取る利息」などの付加価値の総額です。そのGDPの総額を国民の数で割ったものが生産性です。企業の場合で言うと、売上から他社への支払を引いた金額が、その企業の付加価値になり、それがその企業の従業員の給料、利益、税金、金利などの支払に使える金額になります。それを全従業員数で割ったものが企業の生産性です。高い生産性を実現するには、分子である付加価値を増やさなければなりません。つまり儲かる仕事に専念する必要があります。
 では、今の日本社会の経済状況はどうかと言いますと、日本のGDP(国内総生産)を見ると、1990年代以降、バブルの崩壊、リーマンショックなどの経済変動の波を受け、今日まで「失われた30年」と言われるように、他の先進国が一定の成長を遂げる中、日本のGDPはほぼ横ばいの状況です。より深刻なのは、国民の豊かさを示す1人当たりのGDPは、他の先進国が成長により増加しているのに対し、日本はずっと停滞しており、2000年(平成12年)には世界第2位であった日本1人当たりGDPは、2019年(令和元年)には世界第25位まで後退しております。
また、本年1月27日付け朝日新聞によると、先進国でつくる経済協力開発機構(OECD)の2020年(令和2年)の調査では、日本の平均賃金は加盟35か国のうち22位で、物価水準を考慮した購買力平価の年収ベースは、1ドル=110円とすると、424万円で加盟国平均より117万円低くなっています。1人当たり実質賃金の伸び率の国際比較によると、1991年(平成3年)から2019年(令和元年)にかけて、先進国1人当たり実質賃金の推移を見ると、1991年を100とした場合、2019年時点では、英国は1.48倍、米国は1.41倍、フランスとドイツは1.34倍と実質賃金が上昇しているのに対して、日本は1.05倍にとどまっています。これを見ても「失われた30年」と言えます。
では、日本の給与所得者の平均年収はどうかと言うと、本年2月4日付け中日新聞によると、国税庁の「民間給与実態統計調査」に基づく専門家の分析では、国内の給与所得者の平均年収のピークは1997年(平成9年)の467万円で、2020年(令和2年)は433万円で、この24年間の平均年収は34万円の減収となっています。これを平均手取り年収で見ると、1997年は419万円、2020年は373万円で、社会保険料の引き上げなどにより46万円の減収となっています。この24年間には、リーマンショックやアベノミクスによる年収の増減や消費税が3%から段階的に10%への引き上げによる負担、2020年からのコロナ禍による減収や円安などで、生活実感では、家計の負担は増大し、家計が使えるお金はさらに減っています。専門家は「この四半世紀で、山がずり下がるように、日本全体が低所得化したのが実感」と指摘しています。また、ウクライナ情勢の影響により諸物価の値上がりが予測され、家計への負担がなお一層増すものと思われます。
一国の経済の規模は、「GDP総額=人口×1人当たりの生産性」なので、人口が大きく減る場合は、生産性を継続的に大きく改善させていかないと経済規模が縮小します。そうすると、GDPが減少して、年金・医療・介護などの社会保障を維持するのが困難になります。また、GDPに対する国の借金の比率は現在、約2倍ですが、それ以上になると、返済が滞って不良債権化し、国際的な信用度もなくなり、日本そのものが破綻することもあり得ます。
 今回の一般質問は、ウイズコロナ、ポストコロナの時代、人口減少・少子高齢化社会の時代を日本社会がどうクリアしていくのか、生産性向上や所得の増加の観点から、岸田首相の「新しい資本主義」についても触れながら考えたいと思います。ここまで述べると、それは国の問題ではないかと言われそうですが、日本全体の問題と捉え、付加価値を高め、生産性を向上させ、所得を増やし、生活を豊かにしつつ、税収をあげていくためには、自治体として何ができるのかを議論したいと思います。

(1)賃上げで所得の増加を実現するために。
 前段で述べましたように、人口の減少、少子高齢化社会において、現行の社会保障制度の維持と拡充のために、付加価値を高めて、生産性を持続的に向上させていくことが必要と考えます。そのための政策の一つとして、賃金の引き上げが最も重要な課題であるとの観点からの質問となります。
 なお、ここでも現況の説明を先にさせていただきます。時期的に今が春闘の真っ最中であります。春闘の在りようも時代とともに随分様変わりしております。そして、政治との関りについても、2013年から、当時の安倍政権が経済界に対し賃上げを要請するという「官製春闘」が初めて行われました。
 そして、岸田首相は、今国会の施政方針演説において、「新しい資本主義」の中で、賃上げに関し、次のように述べております。
 首相は、新自由主義的な考え方が生んだ、様々な弊害を乗り越え、持続可能な経済社会の実現に向けた「経済改革」が始まっているとして、成長と分配の好循環による「新しい資本主義」により、世界の動きを主導すると述べ、成長戦略として「デジタル田園都市国家構想」「経済安全保障」「科学技術イノベーション」の3つの柱と、分配戦略として、所得の向上につながる「賃上げ」を取り上げ、中小企業の社長の「生産性向上を図り従業員の可処分所得を3%引き上げたい、それが経営者としての信念だ」との言葉を紹介しています。そして、成果の果実を、従業員に分配する。未来への投資である賃上げが原動力となって、さらなる成長につながる。こうした好循環をつくるとして、賃上げ税制の拡充、公的価格の引き上げ、中小企業が原材料の高騰に苦しむ中、適正な価格転嫁を行えるよう環境整備を進めること、新しい資本主義の時代にふさわしい賃上げが春闘で実現することを期待すると首相は述べています。経団連の会長は「収益、成果を働き手に適切に分配すべく、企業の責務として賃金引き上げと処遇改善に取り組む」と強調し、政権と歩調を合わせる考えです。春闘は今が真っ最中です。賃金が上がれば、消費が活発化し、それを受けて企業は生産を増やしつつ賃上げを推進し、さらに消費が加速するという経済の好循環を回す原動力が賃上げであります。利益を上げている大企業は賃上げするだろうけど、一方、中小企業の賃上げは厳しく、厚生労働省の調査によると、2020年の平均年収は従業員数10人から99人までの中小企業では409万円、1千人以上の大企業では591万円で、その差は180万円以上あります。大企業と中小企業の働き手の格差はますます広がるのではないかと懸念されます。昨年は1%台だった賃上げ率がどこまで回復するのかが注目されますが、中小企業が価格転嫁できるような取引価格の適正化や中小企業・小規模企業、非正規雇用者の賃上げ、男女間の格差是正が今春闘の焦点でもあります。
 首相が本年、文藝春秋2月号に寄稿した「新しい資本主義のグラウンドデザイン」の中に、首相が掲げる「令和版所得倍増」がありますが、施政方針では触れていません。国民に「さあやるぞ」と意気込みと機運の盛り上げを示して欲しかったと思います。
 また、首相は、施政方針で「最低賃金は、全国加重平均約千円以上となるよう見直しにも取り組んでいく」としています。国が、賃金に関して、口を挟めるのは最低賃金と公的価格だけですが、最低賃金は非上場企業を含めて、すべての企業に影響を及ぼしますので、最低賃金を上げれば、企業は労働者にそれまでより高い賃金を払うことになり、人件費が上昇します。企業は高くなった人件費を補うために生産性を向上させて稼ぐことになり、結果としてGDPが高まるという政策効果が出てきます。GDPを維持し、社会保障制度を守るためには、最低賃金の大幅な引き上げと、若者の東京圏一極集中を避けるために、現在の都道府県別の最低賃金制度を全国一律の制度へ切り替えることも課題ではないかと考えます。
 今述べたことを踏まえて質問に入ります。
 市内の中小企業・小規模企業に勤務している給与所得者の1人当たりの平均給与、男女別の平均給与、正規・非正規別の平均給与、事業所規模別の平均給与などの賃金実態はつかんでいるのでしょうか。お聞きします。
 市内の中小企業・小規模企業の賃金実態については、把握しておりません。

 市内の中小企業・小規模企業の賃金引き上げについて、支援策を講じたことがあるのか。講じる考えはあるのかをお聞きします。
 事業所の賃金のあり方については、基本的には事業所ごとに経営全体の中で引き上げや引き下げについて判断される問題だと考えており、これまでも引き上げにかかる支援策を行ったことはございませんし、今後についても現時点で行う考えもございませんが、国や県、他市町の動向については注視してまいります。

 賃上げを助成してはどうか。厚生労働省は本年1月13日、最も賃金が低い従業員の時給を引き上げた企業に必要経費の一部を支給する「業務改善助成金」に、新型コロナウイルスの影響を受けている中小企業向けの特例コースを設けると発表しています。助成内容は、コロナ過で売上高などが30%以上減っている中小企業が対象で、最も低い従業員の時給を30円以上引き上げれば、かかった経費の4分の3を国が助成するものです。
私の質問は、同じような考え方で、最低賃金の時給を引き上げて、生産性の向上に取り組んでいる市内の中小企業・小規模企業に対し、そのかかった経費の一部を「生産性向上助成金」として、市が助成してはどうでしょうか。最低賃金を引き上げることは、最低賃金で働いている人だけでなく、その上の層の人にも波及するという「底上げ効果」が期待できますし、その効果は税収にも跳ね返るものであるので、このような生産性向上の助成制度に取り組んではどうでしょうか。お聞きします。
 中小企業の生産性向上と従業員の賃金引上げを図ることは重要なことと考えますが、本市としては、市独自の助成制度ではなく、必要とするより多くの市内事業者が、ご紹介いただいた国の助成制度への手続きが円滑に行えるよう、引き続きビジネスサポートセンターの運営支援に努めていきたいと考えております。

(2)これからの企業戦略について問う。
 市内の中小企業・小規模企業の売上アップと持続的な経営や経営革新を促進するためには、付加価値を高め、生産性を向上させていくことが必要です。ビジネスサポートセンターや地域産業活性化推進協議会は、付加価値を高めて生産性を向上させる観点から、企業経営者にアドバイスをしており、実績を重ねているものと思います。
 これからは、本格的な人口の減少、少子高齢化社会の時代に突入します。人が減ることは消費や需要が減ることを意味します。そのような中にあって、中小企業・小規模企業の経営戦略はどうあるべきかが問われます。これからは、気候変動と脱炭素、「働きがいも経済成長も」「産業と技術革新の基盤をつくろう」などの目標があるSDGs(持続的な開発目標)の分野の視点が求められると思います。また、日本全国の共通な課題として、多すぎる中小企業の統合の課題があります。
 中小企業・小規模企業は、日本の全企業のうち99.7%を占め、国内の働き手の7割近い約3220万人の雇用者数です。そして、中小企業・小規模企業の数は、1986年の約533万社をピークに減り続け、2016年は約358万社となり、この30年で約175万社の減で、年間およそ6万社のペースで減っています。
 では、市内の中小企業・小規模企業の実態はどうでしょうか。
 いわくらの統計令和2年版によると、工業では、令和元年度のデータでは事業所数61で、従業者数2213人で、従業員規模別では、50人未満の事業所数48、78.7%、従業者数は672人の30.4%、50人以上300人未満の事業所数12、19.7%、従業者数1159人の52.4%、300人以上500人未満の事業所数1、1.6%、従業者数382人の17.2%となり、300人未満の中小企業は60事業所、98.4%、従業員数1831人、82.7%を占めております。また、商業では、卸売業・小売業・飲食店を含めて、471店舗、従業者数3460人の状況で、日本の縮図とも言えます。
 こうした状況の中、ビジネスサポートセンターや地域産業活性化推進協議会では、地域産業の活性化と発展に果たす役割は大きいものがあります。中小企業・小規模企業の現状を把握し、企業経営に的確なサポートをする際、厳しいことも言わなければならないこともあるかと推察します。追い込まれて企業破綻しないよう、事業承継がうまくいかなくて廃業しないよう、アドバイスを送っているものと思いますが、企業の統合も一つの方策であります。企業の統合により企業規模を大きくし、優秀な人材を採用し、付加価値を高め、生産性を向上させて売上アップを目指してほしいと考えます。
 国や自治体は、民間の企業経営に極力口をはさむことは避けなければなりませんが、人口の減少、少子高齢化時代の中、GDPを維持し、社会保障制度を守り充実させていくためには、生産性の向上は不可避であり、企業の破綻は避けなければなりません。
 国や自治体は企業統合を促進するための政策の方向性を明らかにし、民間企業にインセンティブ(動機付け)を打ち出すことが必要ではないかと考えますが、これからの中小企業・小規模企業の振興支援の企業戦略をどのようにお考えでしょうか。脱炭素経営、SDGsの取組、企業統合の三点についてお聞きします。
 SDGsは世界共通の目標であり、企業にもその取組が必要とされています。脱炭素経営は、その一環として取り組まれていくものと考えております。
本市としましては、企業の様々なSDGsに関する取組に注視しながら、ビジネスサポートセンターの枠の中で支援できるもの、また場合によっては、インセンティブとしての新たな支援策を検討する必要もあると考えております。
企業統合については、企業の経営理念や経営実態などに応じて検討されるものであり、市としましては、商工会と連携し個別に伴走型支援に取り組む中で、内容によっては事業承継や企業統合など国や県にある支援制度に繋げたり、外部の専門家を派遣したりするなどして適切に対応していきたいと考えております。

 中小企業・小規模企業のデジタル化についてもお聞きします。IT・デジタル技術の普及が生産性向上の鍵を握ると思いますが、正直、何から始めればいいのか、分からないのではないでしょうか。IT人材を育成するといっても、会社全体の業務を掴み、仕事の無駄をなくし、その会社にあったIT化を選び、活用することによって生産性の向上を実現するには、ITプロジェクトマネージャというITに精通した人材が必要となります。また、ITシステム導入の初期費用や保守費用などがかかり、利益が圧迫され、IT倒産となっては元も子もなくなります。そんな不安を解消し、支援ができる相談体制がまず必要ではないでしょうか。また、不足しているIT人材の育成が急務でありますので、企業・教育機関・行政などが連携して、社会全体で育成することが求められているのではないでしょうか。中小企業・小規模企業のデジタル化に向けての企業戦略をどのようにお考えでしょうか。お聞きします。
 中小企業・小規模企業のデジタル化は、今後ますます重要になっていくものと考えます。現在、ビジネスサポートセンターでIT化に向けた様々な相談を受けており、相談内容によっては、外部の専門家と一緒になって支援に取り組んでおります。
家族経営などの小規模事業者が多い本市において、ITに精通した人材を各事業所の内部で確保することは難しいとも想定されますので、引き続きビジネスサポートセンターを効果的に活用いただくとともに、今後の相談状況なども鑑み、必要に応じて人材育成のための新たな支援策についても検討していきたいと考えております。

(3)これからの観光戦略について問う。
 観光庁が本年1月19日に公表した推計によると、2021年の訪日客数は24万5900人で、1964年の統計開始以降、最少とのことです。訪日客数は、2019年に最多の3188万人を記録しましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、日本の水際対策や各国の渡航制限が響いたとのことで、国内旅行市場も冷え込んでおり、観光そのものが苦境に立たされています。コロナ禍以前は、観光産業は日本でも海外からの観光客誘致に取り組み、重要な産業になりつつあったところに新型コロナウイルス感染症の流行となったものですが、ウイズコロナ、ポストコロナと言われる時期がやがて来るとの前提で、本市においても、国内の観光客の誘致や訪日外国人客を増やすインバウンド戦略が求められます。ただ単に「桜が素晴らしいですよ。来てください」だけではインセンティブが弱いので、付加価値が必要です。五条川下流部の川井町の五条川桜並木は青年期を迎えており、五条川下流部にボートやカヌーを浮かべて、川の中から桜を観る工夫とか、観光には「自然、気候、文化、食」の4つの条件を満たすことが魅力となります。そのうちの「食」は「花より団子」と言われるように、なくてはならないものです。バーベキュー広場を下流部に設け、第2のお祭り広場としてはどうでしょうか。観光産業の付加価値を高め、生産性を向上させて、稼ぐこと。それが回りまわって税収につながるものと思います。ウイズコロナ、ポストコロナの観光戦略をどのようにお考えでしょうか。お聞きします。
 ウイズコロナ、ポストコロナのもとに、これからの観光戦略を考えますと、従来の桜まつりを始めとする大規模な集客を想定したイベントに限らず、少人数でまちの中を散策し、見たり、聞いたり、触れたりできる体験型の観光も重要になってくるものと考えます。
 本市では、これまでもNPO法人いわくら観光振興会や民間の旅行会社と連携し、産業分野や食文化、神社仏閣などの地域資源を新たな観光資源と捉え、少人数で参加いただくツアーを開催しており、引き続き新たな観光資源の発掘に努めつつ、ウイズコロナ、ポストコロナを意識した取組みを進めていきたいと考えております。

 市制50周年記念事業の成果である「いわくら名産品」として、新規の11品目と、ひきずり鍋やこいのぼり、ヨーヨーなど既存の16品目が決定されました。市では名産品パンフレットを作成したり、スーパーでの出張販売などで周知・啓発に努めているものと思います。また、メディアも新聞に掲載し、その盛り上げに一役買ってもらっています。既存の名産品はおなじみのもので定評がありますが、新規の11品目の知名度や販売状況、評判はどうなのでしょうか。また、今後の販売戦略をどのようにお考えでしょうか。お聞きします。
「いわくら名産品」の販売状況については、各事業所の売上の詳細を把握している訳ではありませんが、当初生産から増産した商品もあると聞いており、それらは、想定以上の販売があったものと捉えております。今後の販売戦略については、基本的に各事業所で検討していただくことと認識していますが、本市としては、ふるさといわくら応援寄附金の返礼品への追加を順次進めており、市外へのPRと販売促進につなげていきたいと考えております。また、市内スーパーでの販売会に続き、3月13日に開催されます「いわくらdeマルシェ」への出店も市で主導し、一部店舗が出店・販売することとなっています。

問 観光戦略について、岩倉だけで完結するのではなく、近隣の小牧市、江南市、犬山市、北名古屋市、大口町、扶桑町、豊山町と広域的な観光戦略を考えてはどうでしょうか。まずは2市3町広域行政研究会で、検討してはどうでしょうか。お聞きします。
 現時点では2市3町広域行政研究会で観光戦略の検討を行う予定はありませんが、広域的な取組みとしましては、尾張地域12市町の行政や観光協会など18団体が集まり、連携して観光PRを行う「愛知県尾張広域観光協議会」において、これまでも観光施設や観光スポットを巡るスタンプラリー事業や商業施設などで観光PR展を行うなどの取組みを実施しております。
 また、令和5年から放送予定の大河ドラマ「どうする家康」にあわせ、愛知県では、愛知県大河ドラマ「どうする家康」観光推進協議会を立ち上げ、県内一体となり観光振興を進めていく計画をしており、本市としても協議会に参画しておりますし、広域での取組みを行う既存の組織はいくつかありますので、まずはその中で本市への誘客に繋がる取組みを進めていきたいと考えております。

(4)リカレント教育について問う。
 岸田首相は、施政方針演説で、「人への投資」に触れ、「付加価値の源泉は、創意工夫や、新しいアイデアを生み出す「人的資本」、「人」である。我が国の人への投資は、他国に比して大きく後塵を拝している。・・・スキルの向上、再教育の充実、副業の活用といった人的投資の充実が、デジタル社会、炭素中立社会への変革を円滑に進めるための鍵である。」と述べています。
 首相が言う「他国に比して大きく後塵を拝している。」とは、1990年代に入ってからアメリカは、新しい技術を導入し、新しい技術の効果を最大限に引き出すために、組織と仕事のやり方を技術に合わせて抜本的に変え、アメリカの生産性は飛躍的に向上しました。専門的に言うと、有形資産中心の物的資本主義から無形資産中心の人的資本主義に転換したということです。一方、日本では、技術は導入したものの、従来の仕事のやり方や組織など、企業の基盤全体は変わらなかった。これが日米両国の生産性の伸び率が大きく開いた原因と言われています。首相が言う「市場に任せれば、全てうまくいくという新自由主義的な考え方が生んだ、さまざまな弊害」の一つであります。
 これからの時代は、人への投資、IT・デジタル化へ大きく変わろうとしています。IT・デジタル化に対応するために、現役の働き手の方々には再教育や人材育成トレーニングが求められます。大企業や利益を上げている企業は、人材育成、人的投資はできるだろうと思いますが、問題は余力がない中小企業・小規模企業の働き手への対応です。企業や働き手個人では限界があります。特に、非正規で働く人、フリーランスの方への配慮が必要と思います。
 そこで求められるものは、産業・行政・高等教育機関などが連携して、能力開発・技能習得、学び直し等のリカレント教育です。リカレント教育とは、社会人となった後も、必要なタイミングで教育機関や社会人向け講座に戻り、学び直すことを指します。方策として、生涯学習講座、ビジネススクール、大学などの高等教育機関での教育、公的支援制度として、教育訓練給付金、キャリアコンサルティング、ハロートレーニング(公的職業訓練)、高等職業訓練促進給付金などがあります。また、図書館に、IT・デジタル化に関する専門書を配備し、自己学習ができる環境を整備することも必要ではないでしょうか。
 IT・デジタル化が進展する中、誰一人取り残されることのないよう進めていくため、行政として、中小企業・小規模企業やそこで働く方々に対しどのような支援ができるのでしょうか。お考えをお聞きします。
 中小企業・小規模事業者やそこで働く方々への支援として、紹介いただいた教育訓練給付金等の公的支援制度や大学等が行う講座について、周知や紹介をしております。また、市職員向けに実施している研修のうち従業員が受講しても研修効果が期待できる研修を、一緒に受講していただける事業を行っています。
リカレント教育に求められるものは様々ですが、学び直しとか、新たな学び、能力を身に付けるといった様々なものが求められています。その方々に全て合ったことは難しいですが、生涯学習講座ですとか、図書館の図書を充実させたりするなどの支援に努めてまいります。

(5)第2期岩倉市まち・ひと・しごと創生総合戦略について問う。
① 人口ビジョンについて問う。
昨年の11月3日付けの朝日新聞に「「地方創生」旗振れど 若い女性は東京へ」という記事がありました。内容は、全国的に若い女性らが地元を離れて東京圏へ向かう流れに歯止めはかからないこと。総務省の住民基本台帳の人口移動報告によると、2014年~2020年の合計で、県外への転出者が転入者を上回った道府県は40に上がること。流出が目立つのは女性で、女性の転出超過が男性を上回る道県は36あったこと。年齢別で見ると、地元を離れるタイミングは20代前半が目立つというものです。幸いにして愛知県は女性の転出超過ではありませんが、本市の状況はどうでしょうか。20歳から39歳までの若年女性人口の近年の転入・転出の動向はどうでしょうか。その実態をお聞きします。
 本市の20歳から39歳までの女性の人口は、平成31年4月1日で5,316人でありましたが、直近の令和4年3月1日現在で5,348人となっており32人の増加となっております。
また、転入転出の動向ですが、平成30年10月1日から令和元年9月30日までの20歳から39歳までの女性の転入は819人、転出が744人、令和元年10月1日から令和2年9月30日までの転入は766人、転出が724人、令和2年10月1日から令和3年9月30日までの転入は790人、転出が729人となっており、いずれの年も転入される方が多い傾向となっています。

 総合戦略の人口ビジョンについてお聞きします。人口ビジョンによると、「年齢階層別の人口移動の状況」について、「20歳代の若い世代が転入超過であるものの、10歳未満の子どもと30歳代や40歳代前半の年齢層が転出超過になっていることが、依然として本市の社会移動の特徴となっている。」とまとめてあります。
 近年、本市における住宅建設は好調で、ビニールハウスや空き家の跡地に分譲住宅が建設され、市内の横移動もあるかもしれませんが、比較的若い世代の人が住まわれるという傾向にあるものと思います。しかし、人口は増えません。むしろ減っている傾向にあります。直近の10年では、平成23年の48,394人がピークで、その後は48,000人前後で推移していましたが、令和4年2月1日現在、47,817人と、平成23年より577人減っています。人口統計には外国人も含まれているので、外国人を除く実日本人で見ると、人口移動の実態はどうでしょうか。お聞きします。
 平成23年4月1日の岩倉市の人口は48,394人であり、そのうち日本人の人口は45,810人でした。令和3年4月1日の人口は47,922人であり、そのうち日本人の人口は45,247人でしたので、全人口で472人、日本人人口は563人の減少となっています。
また、直近の令和4年3月1日現在の人口47,796人のうち日本人の人口は45,198人となっており、平成23年4月1日から612人減少している状況です。なお、岩倉市の人口が最も多かったのは、平成21年4月1日の人口で48,935人でした。

 人口の将来展望についてお聞きします。
 人口ビジョンのまとめとして、「本市の直近の合計特殊出生率を維持し、第5次総合計画に基づき総合的に施策を進めることによる効果を見込み推計し、2040年(令和22年)で46,500人程度の人口をめざします。」とあります。この人口の中には、政策人口として5年間75世帯の移住・定住施策等の人口が含まれているので、それを除外した実のコーホート要因法による推計はどうなのでしょうか。また、8年前に出版された増田寛也氏の「地方消滅」という冊子が大変衝撃的で、このままでは896の市町村が消滅しかねないというものでした。これによると、岩倉市の2040年の総人口は36,850人、若年女性人口3,940人の推計人口となっております。総合戦略の人口ビジョンとは9,650人の差がありますが、増田レポートとの違いはどのようにお考えでしょうか。併せてお聞きします。
 増田レポートとの違いは端的に申し上げますと、調査時点の違いということですが、これで答弁が終わってしまいますと、最短答弁記録を更新することになってしまいますので、少し詳しく説明させていただきます。
第2期岩倉市まち・ひと・しごと創生総合戦略の人口ビジョンでは、2015年国勢調査の結果を踏まえて、人口の将来推計を2つの方法で行っており、政策人口を見込まない2040年の人口推計は、43,422人となっています。
ご質問の増田レポートと言われている資料は、作成時点の直近の2010(平成22)年国勢調査の結果までを踏まえた国立社会保障・人口問題研究所の推計によるものです。
本市の国勢調査人口は、42,508人だった1985年以降20年間、増加を続け、2005年に47,926人でしたが、2010年国勢調査で25年振りに減少しました。2015年国勢調査では、再び増加に転じておりますので、この人口減少の要因は、主にリーマンショック等により景気が悪く、この時期に多くのブラジル系の外国籍の方が出国したことによる一時的な要素が強いと捉えております。
増田レポートに使用された推計では、人口が減少した2005年から2010年の純移動率を重視した推計となっていることから、その後も人口減が続くとの推計により2040年で36,850人とされていますが、先ほど申し上げたとおり、その後、人口増に転じており、その時点の純移動率等を加味して推計したものが43,422人、そこに政策人口を加えたものが46,500人で、9,650人の差になったと考えております。

 増田レポートと本市の人口推計との違いは、基準年となる国勢調査年が異なるため、2040年の人口推計が異なっているとのことです。政策人口を見込まない2040年の人口推計と政策人口を加味した人口推計の差は3,078人となりますので、今後、どのように人口誘導を図っていくのか、施策の展開を注視したいと思います。
人口が減少する中で、生産の主力である生産年齢人口も減りますが、2040年の生産年齢人口の推計はどのように見ていますか。現時点の生産年齢人口と比較して、どれくらい減少すると推計しているのでしょうか。併せてお聞きします。
 2040年の人口推計46,500人に対し、生産年齢人口は26,930人となります。 直近の現時点の生産年齢人口は、昨年11月30日に確定した2020年国勢調査の人口 47,983人のうち28,702人となりますので1,800人弱減少することになります。

② 基本目標と展開方針の枠組みについて問う。
 ここでは、総合戦略の展開方針と付加価値や生産性の向上に関連した項目について取り上げたいと思います。
 総合戦略第3章基本目標と展開方針の枠組み 基本目標3都市の活力・にぎわいと関係人口を創出する の中の3施策の展開方針3-1で、「仕事と家庭や子育ての両立のための環境整備、若者・女性に起業支援等を推進します。」とありますが、具体的には、どのような施策や事業をお考えでしょうか。お聞きします。
 仕事と家庭や子育ての両立のための環境整備では、ワーク・ライフ・バランス及び働き方改革促進事業として、国や県、あるいは様々な団体がセミナーの開催や啓発のための広報活動を行っており、本市としましても、商工会と協力しながら、まずは周知啓発に努めてまいります。また、愛知働き方改革推進支援センターと連携し開催している無料相談会についても、継続して実施していきたいと考えております。
 若者・女性の起業支援等では、近隣市町や商工会等との共催により、引き続き創業支援セミナーを開催するとともに、金融機関等が行う各種セミナーの周知啓発に努めてまいります。さらには、起業に限らず女性の再就職支援として、愛知県労働協会と連携し現在も行っている、ママ・ジョブ・あいち出張相談についても、継続した取組みとして実施していきたいと考えております。

 女性が活躍できる環境をどう整備するのかが大事で、女性活躍推進計画を抱合する男女共同参画基本計画の着実な実行がその決め手となると思います。
 基本目標3の具体的な施策の中に「経営の改善・革新への支援」とあります。今ふうに言うとイノベーションのことだと思います。日本が欧米諸国から立ち遅れているのは中小企業・小規模企業のイノベーションであります。イノベーションとは、モノや仕組み、サービス、組織などに新たな考え方や技術を取り入れて新たな価値を生み出し、社会にインパクトのある革新や変革をもたらすことですが、働き手の7割がいる中小企業・小規模企業にどうやってイノベーションの波及を広げていくのかが課題と考えます。そして、基本目標3の背景とねらいの文章中の「付加価値の高い産業が根づいた都市づくり」をめざすために、稼げる仕事をいかにつくっていくのかが求められると思います。人口の減少、少子高齢化の時代で、人が減ることは内需が減ることとなり、売上、利益といった生産性が失われていきます。人口が減っても、地域の中で稼ぐ仕事をつくって、お金を増やしていく。そのためには、生産性の向上が不可欠と考えますが、具体的な施策である「経営の改善・革新への支援」というイノベーションと、「付加価値を高め、生産性を向上させること」をどのように事業化していくのか、その考え方をお聞かせください。
 経営の改善・革新への支援としましては、売上アップや経営革新のための伴走型支援機関である、岩倉市ビジネスサポートセンターの安定した運営に向けて、引き続き支援に努めてまいります。その中で、販路開拓・拡大や新商品の開発などにかかる費用に対する補助、あるいは相談員の支援力向上のための研修機会の充実を図っていきたいと考えております。
 また、兼業・副業・プロボノなど外部人材の派遣事業を通し、事業者が抱える経営課題の解決支援に努めるほか、同業種・異業種の企業間交流機会の場を設け、イノベーションやビジネスチャンスの創出を図るなどの取組みを進めてまいります。

2 全世代が集い「未来」のために議論しよう。
(1)様々な問題を話し合い、考える議論の広場を設けてはどうか。
 時代は急速に、人口減少・少子高齢化、そしてIT・デジタル化に向けて、大きく動いています。現在、様々な問題があります。先ほど述べた、低い生産性の問題、低賃金の問題、国の借金の問題、財政再建の問題、社会保障制度の問題、ワーキングプアの問題、子どもの貧困の問題、男女格差・女性活躍の問題、人口減少・少子高齢化の問題、IT・デジタル化の問題、消費税の問題、地方創生の問題、気候変動の問題、原発・エネルギーの問題、災害の問題、低い投票率の問題などなど日本にはたくさんの深刻な問題があります。これらは政治の問題ですが、政治にどのような未来を託していくのかは、市民一人一人の問題でもあります。市民の思いをどう捉え、方針化し、実行していくのかは、市長を始め執行機関で働く職員、そして議決権を有する議会・議員の役割であります。
 全世代の市民に集まってもらい、議論を重ね、政策を提言してもらってはどうでしょうか。
 2015年には、青年会議所の主催で「きみの思いが声になる!きみの意見が社会を変える!若者政策ワーキング」が行われ、「若者が集まるイベント」をテーマに議論を重ね、現在の「冬の鍋フェス」につながる提言がありました。
 また、第5次総合計画の策定に当たり、「これからの10年間の岩倉のまちづくり」について、子育てや教育、福祉、防災、にぎわいなど様々なテーマについて生活者の視点で市民が自由に話し合い、具体的なまちづくりの取組について考える「市民まちづくり会議」が行われました。この会議は、第5次総合計画に限定したものであり、役割を終えて解散しております。熱気あふれ、イキイキと話し合う姿は今でも思い浮かべます。
 市民が参加し、自由に思いを語る場、議論の広場のような機会があってもいいのではないかと考えます。
 全世代が集い「未来」のために、様々な問題を話し合い、解決策を考える議論の広場を設ける考えはありませんか。お聞きします。
 全世代が集い「未来」のために、様々な問題を話し合い、解決策を考える議論の場があることは、大変有意義なことだと思います。
本市の市民参加条例には、市民参加手法として、潜在的な市民の意見を施策に反映する必要がある場合に執行機関が無作為抽出により市民を選出して開催する市民討議会を規定しています。
平成29年度に旧学校給食センターの跡地活用をテーマとして市民討議会を初めて開催し、その結果を踏まえて、現在の夢さくら公園を整備しました。市民討議会も全世代の市民が集まり、様々な意見を出し合い、アイデアをまとめていく事例と言え、政策形成の過程としても意義のある手法であると考えております。
ご質問のように、分野が決められていない議論の場を設けることは、その運営も含めて難しい部分もあると思いますので、例えば、NPOや民間団体が主体となっている事例なども含めて、先進事例等について、調査研究してまいりたいと思います。

 今の日本には閉塞感が漂っています。所得が上がらず、昨年末からエネルギーをきっかけに食料品など、あらゆるものが値上げされています。じわじわと私たちの生活を脅かそうとしています。この閉塞状況を打破し、将来へ希望をつなげていくためには、賃上げが求められています。そんな思いからの質問でした。内容が抽象的でしたが、ご答弁をいただきましたことに感謝申し上げ、終わりとさせていただきます。ありがとうございました。

 以上が一般質問の全文です。ここまで長文をお読みいただき、ありがとうございます
  

Posted by mc1397 at 22:42Comments(0)TrackBack(0)

2022年02月23日

一般質問を行います

令和4年 3月定例会 一般質問趣旨
       
1生産性の向上で所得を増やし、生活を豊かにしよう            
 今回の一般質問は、ウイズコロナ、ポストコロナの時代、人口減少・少子高齢化社会の時代を日本社会がどうクリアしていくのか、生産性向上や所得の増加の観点から、岸田首相の「新しい資本主義」についても触れながら考えたいと思います。日本全体の問題と捉え、付加価値を高め、生産性を向上させ、所得を増やし、生活を豊かにしつつ、税収をあげていくためには、自治体として何ができるのかを議論したいと思います。

(1)賃上げで所得の増加を実現するために
問-1市内の中小企業・小規模企業に勤務している給与所得者の1人当たりの平均給与、男女別の平均給与、正規・非正規別の平均給与、事業所規模別の平均給与などの賃金実態はつかんでいるのか。

問-2市内の中小企業・小規模企業の賃金引き上げについて、支援策を講じたことがあるのか。講じる考えはあるのか。

問-3賃上げを助成してはどうかについて聞く。
厚生労働省は本年1月13日、最も賃金が低い従業員の時給を引き上げた企業に必要経費の一部を支給する「業務改善助成金」に、新型コロナウイルスの影響を受けている中小企業向けの特例コースを設けると発表しています。助成内容は、コロナ過で売上高などが30%以上減っている中小企業が対象で、最も低い従業員の時給を30円以上引き上げれば、かかった経費の4分の3を国が助成するものです。
私の質問は、同じような考え方で、最低賃金の時給を引き上げて、生産性の向上に取り組んでいる市内の中小企業・小規模企業に対し、そのかかった経費の一部を「生産性向上助成金」として、市が助成してはどうか。

(2)これからの企業戦略について問う。
問-1 これからは、本格的な人口の減少、少子高齢化社会の時代に突入します。人が減ることは消費や需要が減ることを意味します。そのような中にあって、中小企業・小規模企業の経営戦略はどうあるべきかが問われます。これからは、気候変動と脱炭素、「働きがいも経済成長も」「産業と技術革新の基盤をつくろう」などの目標があるSDGs(持続的な開発目標)の分野の視点が求められると思います。また、日本全国の共通な課題として、多すぎる中小企業の統合の課題があります。
 こうした状況の中、ビジネスサポートセンターや地域産業活性化推進協議会では、地域産業の活性化と発展に果たす役割は大きいものがあります。中小企業・小規模企業の現状を把握し、企業経営に的確なサポートをする際、厳しいことも言わなければならないこともあるかと推察します。追い込まれて企業破綻しないよう、事業継承がうまくいかなくて廃業しないよう、アドバイスを送っているものと思いますが、企業の統合も一つの方策であります。企業の統合により企業規模を大きくし、優秀な人材を採用し、付加価値を高め、生産性を向上させて売上アップを目指してほしいと考えます。
 国や自治体は企業統合を促進するための政策の方向性を明らかにし、民間企業にインセンティブ(動機付け)を打ち出すことが必要ではないかと考えますが、これからの中小企業・小規模企業の振興支援の企業戦略をどのように考えるのか。脱炭素経営、SDGsの取組、企業統合の三点について聞く。

問-2 中小企業・小規模企業のデジタル化について聞く。
生産性の向上を実現するには、ITプロジェクトマネージャというITに精通した人材が必要となります。また、ITシステム導入の初期費用や保守費用などがかかり、利益が圧迫され、IT倒産となっては元も子もなくなります。そんな不安を解消し、支援ができる相談体制がまず必要ではないでしょうか。また、不足しているIT人材の育成が急務でありますので、企業・教育機関・行政などが連携して、社会全体で育成することが求められているのではないでしょうか。来るべき中小企業・小規模企業のデジタル化に向けての企業戦略は、どのように考えるのか。

(3)これからの観光戦略について問う。
問-1 ウイズコロナ、ポストコロナと言われる時期がやがて来るとの前提で、本市においても、国内の観光客の誘致や訪日外国人客を増やすインバウンド戦略が求められます。
五条川下流部の川井町の五条川桜並木は青年期を迎えており、五条川下流部にボートやカヌーを浮かべて、川の中から桜を観る工夫とか、観光には「自然、気候、文化、食」の4つの条件を満たすことが魅力となります。そのうちの「食」は「花より団子」と言われるように、なくてはならないものです。バーベキュー広場を下流部に設け、第2のお祭り広場としてはどうでしょうか。観光産業の付加価値を高め、生産性を向上させて、稼ぐこと。それが回りまわって税収につながるものと思います。ウイズコロナ、ポストコロナの観光戦略をどのように考えるのか。

問-2 「いわくら名産品」として、新規の11品目と既存の16品目が決定されました。市では名産品パンフレットを作成したり、スーパーでの出張販売などで周知・啓発を努めているものと思います。新規の11品目の知名度や販売状況、評判はどうなのか。また、今後の販売戦略をどのように考えるのか。

問-3 観光戦略について、岩倉だけで完結するのではなく、近隣の小牧市、江南市、犬山市、北名古屋市、大口町、扶桑町、豊山町と広域的な観光戦略を考えてはどうか。まずは2市3町広域行政研究会で検討してはどうか。

(4)リカレント教育について問う。
 岸田首相は、施政方針演説で、「人への投資」に触れ、「付加価値の源泉は、創意工夫や、新しいアイデアを生み出す「人的資本」、「人」である。我が国の人への投資は、他国に比して大きく後塵を拝している。・・・スキルの向上、再教育の充実、副業の活用といった人的投資の充実が、デジタル社会、炭素中立社会への変革を円滑に進めるための鍵である。」と述べています。
 これからの時代は、人への投資、IT・デジタル化へ大きく変わろうとしています。IT・デジタル化に対応するために、現役の働き手の方々には再教育や人材育成トレーニングが求められます。大企業や利益を上げている企業は、人材育成、人的投資はできるだろうと思いますが、問題は余力がない中小企業・小規模企業の働き手への対応です。企業や働き手個人では限界があります。特に、非正規で働く人、フリーランスの方への配慮が必要と思います。
 そこで求められるものは、産業・行政・高等教育機関などが連携して、能力開発・技能習得、学び直し等のリカレント教育です。リカレント教育とは、社会人となった後も、必要なタイミングで教育機関や社会人向け講座に戻り、学び直すことを指します。方策として、生涯学習講座、ビジネススクール・大学などの高等教育機関での教育、公的支援制度として、教育訓練給付金、キャリアコンサルティング、ハロートレーニング(公的職業訓練)、高等職業訓練促進給付金などがあります。また、図書館に、IT・デジタル化に関する専門書を配備し、自己学習ができる環境を整備することも必要ではないでしょうか。
 IT・デジタル化が進展する中、誰一人取り残されることのないよう進めていくため、行政として、中小企業・小規模企業やそこで働く方々に対しどのような支援ができるのか。

(5)第2期岩倉市まち・ひと・しごと創生総合戦略について問う。
① 人口ビジョンについて問う。
問-1昨年の11月3日付けの朝日新聞に「「地方創生」旗振れど若い女性は東京へ」という記事がありました。内容は、総務省の住民基本台帳の人口移動報告によると、2014年~2020年の合計で、県外への転出者が転入者を上回った道府県は40に上がる。流出が目立つのは女性。女性の転出超過が男性を上回る道県は36あった。年齢別で見ると、地元を離れるタイミングは20代前半が目立つというものです。幸いにして愛知県は女性の転出超過ではありませんが、本市の状況はどうでしょうか。20歳から39歳までの若年女性人口の近年の転入・転出の動向はどうでしょうか。その実態を聞く。

問-2 総合戦略の人口ビジョンについて聞く。人口ビジョンによると、「年齢階層別の人口移動の状況」について、「20歳代の若い世代が転入超過であるものの、10歳未満の子どもと30歳代や40歳代前半の年齢層が転出超過になっていることが、依然として本市の社会移動の特徴となっている。」とまとめてあります。
 近年、本市における住宅建設は好調で、ビニールハウスや空き家の跡地に分譲住宅が建設され、市内の横移動もあるかもしれませんが、比較的若い世代の人が住まわれるという傾向にあるものと思います。しかし、人口は増えません。むしろ減っている傾向にあります。平成23年の48,394人がピークで、その後は48,000人前後で推移していましたが、令和4年2月1日現在、47,817人と、平成23年より577人減っています。人口統計には外国人も含まれているので、外国人を除く実日本人で見ると、人口移動の実態はどうなのか。

問-3 人口の将来展望について聞く。
 人口ビジョンのまとめとして、「本市の直近の合計特殊出生率を維持し、第5次総合計画に基づき総合的に施策を進めることによる効果を見込み推計し、2040年(令和22年)で46,500人程度の人口をめざします。」とあります。この人口の中には、政策人口として5年間75世帯の移住・定住施策等の人口が含まれているので、それを除外した実のコーホート要因法による推計はどうなのでしょうか。また、8年前に出版された増田寛也氏の「地方消滅」という冊子が大変衝撃的で、このままでは896の市町村が消滅しかねないというものでした。これによると、岩倉市の2040年の総人口は36,850人、若年女性人口3,940人の推計人口となっております。総合戦略の人口ビジョンとは9,650人の差がありますが、増田レポートとの違いはどのように考えるのか。

問-4 人口が減少する中で、生産の主力である生産年齢人口も減りますが、2040年の生産年齢人口の推計はどのように見ていますか。現時点の生産年齢人口と比較して、どれくらい減少すると推計しているのか。

② 基本目標と展開方針の枠組みについて問う。
問-1 ここでは、総合戦略の展開方針と付加価値や生産性の向上に関連した項目について取り上げたいと思います。
富山県南砺市のある建設会社の事例の紹介。内容は、一昨年の春と昨年の春に計5人の女性技術者を採用し、技術者全体の約15%、9人となっていること、女性用の更衣室、男女別のトイレ、短時間勤務制度の導入など男女を問わず社員からのニーズを反映させていることの事例であり、南砺市においても、仕事と家庭の両立や子育て支援に積極的に取り組む地元の企業を就職イベントなどで紹介しており、市の担当者は「女性が地元に戻りたい、働きたいと思ってもらえるよう企業と連携していきたい。」と述べている。
 総合戦略第3章基本目標と展開方針の枠組み 基本目標3都市の活力・にぎわいと関係人口を創出する の中の3施策の展開方針3-1で、「仕事と家庭や子育ての両立のための環境整備、若者・女性に起業支援等を推進します。」とありますが、具体的には、どのような施策や事業を考えているのか。

問‐2 基本目標3の具体的な施策の中に「経営の改善・革新への支援」とあります。今ふうに言うとイノベーションのこと。日本が欧米諸国から立ち遅れているのは中小企業・小規模企業のイノベーションです。イノベーションとはモノや仕組み、サービス、組織などに新たな考え方や技術を取り入れて新たな価値を生み出し、社会にインパクトのある革新や変革をもたらすことですが、働き手の7割がいる中小企業・小規模企業にどうやってイノベーションの波及を広げていくのかが課題と考えます。そして、基本目標3の背景とねらいの文章中の「付加価値の高い産業が根づいた都市づくり」をめざすために、稼げる仕事をいかにつくっていくのかが求められる。人口の減少、少子高齢化の時代で、人が減ることは内需が減ることとなり、売上、利益といった生産性が失われていきます。人口が減っても、地域の中で稼ぐ仕事をつくって、お金を増やしていく。そのためには、生産性の向上が不可欠と考えますが、具体的な施策である「経営の改善・革新への支援」というイノベーションと、「付加価値を高め、生産性を向上させること」をどのように事業化していくのか、その考え方を聞く。

2 全世代が集い「未来」のために議論しよう
(1)様々な問題を話し合い、考える議論の広場を設けてはどうか。
 時代は急速に、人口減少・少子高齢化、そしてIT・デジタル化に向けて、大きく動いています。現在、様々な問題があります。低い生産性の問題、低賃金の問題、国の借金の問題、財政再建の問題、社会保障制度の問題、ワーキングプアの問題、子どもの貧困の問題、男女格差・女性活躍の問題、人口減少・少子高齢化の問題、IT・デジタル化の問題、消費税の問題、地方創生の問題、気候変動の問題、原発・エネルギーの問題、災害の問題、低い投票率の問題などなど日本にはたくさんの深刻な問題があります。これらは政治の問題ですが、政治にどのような未来を託していくのかは、市民一人一人の問題でもあります。市民の思いをどう捉え、方針化し、実行していくのかは、市長を始め執行機関で働く職員、そして議決権を有する議会・議員の役割であります。
 全世代の市民に集まってもらい、議論を重ね、政策を提言してもらってはどうでしょうか。
 2015年には、青年会議所の主催で「きみの思いが声になる!きみの意見が社会を変える!若者政策ワーキング」が行われ、「若者が集まるイベント」をテーマに議論を重ね、現在の「冬の鍋フェス」につながる提言がありました。
 また、第5次総合計画の策定に当たり、「これからの10年間の岩倉のまちづくり」について、子育てや教育、福祉、防災、にぎわいなど様々なテーマについて生活者の視点で市民が自由に話し合い、具体的なまちづくりの取組について考える「市民まちづくり会議」が行われました。この会議は、第5次総合計画に限定したものであり、役割を終えて解散しております。
 市民が参加し、自由に思いを語る場、議論の広場のような機会があってもいいのではないか。全世代が集い「未来」のために、様々な問題を話し合い、解決策を考える議論の広場を設ける考えはありませんか。
以上
 一般質問は、本年3月8日(火)午後2時10分頃から行う予定です。質問内容に関心があるようでしたら、傍聴にお出かけいただきたいと思います。また、当日の様子は録画にて、1~2週間後にユーチューブにアップされますので、ご覧いただけます。岩倉市のホームページの岩倉市議会で検索できます。ここまでお読みいただきありがとうございました。  

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2022年01月21日

議会臨時会報告

令和4年1月(第1回)岩倉市議会臨時会報告
 1月21日(金)に開催され、議案1件を審議し可決されました。その内容は次のとおりです。

〇議案第1号 令和3年度岩倉市一般会計補正予算(第11号)
 補正額 7,731万円
 子育て世帯への臨時特別給付金支給事業 7,731万円
  新型コロナウイルス感染症の影響を受けた子育て世帯の生活を支援する取組として、令和3年9月30日時点で児童手当(特例給付を除く。)を受給する世帯、高校生世代を養育する世帯等に臨時特別給付金を支給しているが、市独自の事業として、これまで所得制限(960万円未満)により対象外となっていた世帯に対して、対象児童1人につき10万円の現金支給を行うための必要な経費です。
 積算根拠
 ・子育て世帯への臨時特別給付金 7,700万円(対象者770名)
 ・システム改修業務委託料 20万円
 ・消耗品費・印刷製本費・郵送料 11万円
 なお、歳入として、国から新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金(7,731万円)が交付されます。
<所感>
 当初、960万円以上の収入がある世帯に対し対象外としていましたが、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた子育て世帯への支援であるならば、差別化する理由がないなどの声が高まっており、それに対し、岸田首相が方針を変更したものです。本来ならば、昨年12月27日の口座振り込みに合わせて行うべきところでしたが、国からの通知が昨年の12月28日に発せられたたため、本臨時会で補正予算の議決としたものです。2月、3月は、進学・進級で物入りとなるので、早期の口座振り込みをお願いしたいと思います。
  

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2021年12月23日

議会定例会報告

令和3年12月(第4回)岩倉市議会定例会報告
 12月3日から22日までの会期日程で開催され、諮問2件、議案15件を審議し可決・同意されました。なお、委員会提出議案1件、議員提出議案2件が可決されました。また、請願2件の提出があり、一部採択1件、不採択1件となりました。

〇諮問第3号 人権擁護委員の推薦につき意見を求めることについて
 次の者を適任とした。井上裕介氏(八剱町在住)

〇諮問第4号 人権擁護委員の推薦につき意見を求めることについて
 次の者を適任とした。鵜飼洋子氏(下本町在住)

〇議案第83号 岩倉市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部改正について
 デジタル化の推進に伴い、特定教育・保育施設等を利用する保護者の利便性の向上や業務負担の軽減等の観点から、特定教育・保育施設等が作成し保存等を行うものや、特定教育・保育施設等と保護者との間に手続等に関係するものについて、電磁的方法による対応も可能である旨の包括的な規定を加えるものです。

〇議案第84号 岩倉市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部改正について
 家庭的保育事業者等における諸記録の作成、保存等のうち、書面で行うこととしているものについて、書面に代えて電磁的方法による対応も可能である旨の包括的な規定を加えるものです。

〇議案第85号 岩倉市子ども医療費支給条例の一部改正について
 未来を担う子どもたちが安心して医療を受けられるよう、子育て世帯の経済的負担の軽減を図るため、子ども医療費支給事業の対象年齢を18歳到達年度末までの入院費・通院費に拡大するもの。
 ・対象年齢及び対象者数
  現 行:15歳到達年度末までの入院費・通院費  5,919人
  拡大後:18歳到達年度末までの入院費・通院費 約7,200人
 ・拡大開始時期:令和4年4月1日(令和4年4月診療分)から

〇議案第86号 岩倉市下水道条例の一部改正について
 特定都市河川浸水被害対策法等の一部を改正する法律が令和3年5月10日に公布され、同法により下水道法の一部が改正され、令和3年11月1日から施行されたことによる所要の改正を行うもの。

〇議案第87号から議案第91号まで及び議案第97号の補正予算は別掲

〇議案第92号 岩倉市総合体育文化センターの指定管理者の指定について
 日本環境マネジメント株式会社が指定されました。指定の期間は、令和4年4月1日から令和9年3月31日まで。

〇議案第93号 岩倉市学習等共同利用施設大上市場会館の指定管理者の指定について
 地元の5行政区で構成する大上市場区が指定されました。指定の期間は、令和4年4月1日から令和7年3月31日まで。

〇議案第94号~96号 岩倉市道路線の認定、廃止及び変更

 令和3年度補正予算の概要 
〇一般会計補正予算(議案第87号及び97号)
 補正額は9億2,523万8千円で、総額は177億2,468万9千円となります。
補正の内容は次のとおりですが、人件費を除き、事業費補正額のみ掲示します。
総務費一般管理費 1,214千円
 訴訟等委託料 700千円
  弁護士費用に不足が見込まれるため、今後の訴訟等に備えて増額するもの
 デジタル例規集維持管理委託料 514千円
  条例や規則の改正等が見込みより増加し、今後の不足が見込まれるため増額するもの。

諸費 過誤納金還付金 2,400千円
 過年度の国・県負担金等の確定に伴い、不足する返還金を増額するもの。

老人福祉費 11,184千円
 地域介護・福祉空間整備等補助金 7,730千円
  認知症高齢者グループホームにおいて、災害時の利用者の安全性確保の観点から老朽化した浴室の改修費用を助成するもの。
 介護施設等整備事業費補助金 3,454千円
  新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のためのゾーニング環境の整備費用を助成するもの。

社会福祉総務費 住民税非課税世帯等に関する臨時特別給付金給付事業4億6,600万円
 新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、生活・暮らしの支援が受けられるよう、令和3年12月10日時点で、住民税が非課税である世帯等に対して給付金を給付するため、必要な経費(臨時特別給付金、システム改修業務委託料等)です。
心身障害者福祉費 自立支援費 1億235万3千円・・・利用者の増加によるもの。
 自立支援医療給付費 1,368万5千円
 障害者自立支援給付費 7,457万4千円
 障害児通所給付費 1,409万4千円

児童福祉総務費 子育て世帯への臨時特別給付金支給事業 3億4,364万円
 新型コロナウイルス感染症の影響を受けた子育て世帯の生活を支援する取組として、児童手当を受給する世帯、高校生世代を養育する世帯等に対して臨時特別給付金を支給する経費(臨時特別給付金、郵送料等)です。

児童福祉手当総務費 児童手当システム改修業務委託料 147万4千円
 令和4年分の児童手当の現況届から、一律の提出義務が廃止されるとともに、児童手当の特例給付について、令和4年10月支給分から所得上限額は設けられることに伴い、システム改修のための委託料を増額するもの。

子ども医療費 子ども医療費支給事業 102万8千円
令和4年4月診療分から子ども医療費支給対象の対象年齢を、18歳到達年度末まで拡大することに伴い、全受給者に受給者証を交付するための経費(印刷製本費、郵送料等)及びシステム改修の委託料の経費です。

衛生費 保健費 健康管理システム改修業務委託料 524万7千円
 実施機関から提供される健(検)診結果等を標準的記録の形式により受け取ることができるようにするとともに、検診情報をマイナポータルでの閲覧や市町村間での情報連携に向け、健康管理システムを改修するもの。

自然環境保全費 地球温暖化対策推進事業 276万円
 住宅用地球温暖化対策設備設置費補助金の申請件数が増加し、今後の不足が見込まれるため補助金を増額するもの。
塵芥処理費 ごみ減量化推進事業 322万1千円・・・不足のための増額
 容器包装リサイクル業務委託料 236万9千円
 粗大ごみ戸別収集業務委託料 31万7千円
 粗大ごみ手数料収納業務委託料 10万6千円
 スプレー缶等処理委託料 42万9千円

道路新設改良費 市道南427号線道路改良事業 454万7千円
 土地取得費 389万9千円・・・2名4筆38.28㎡
 物件移転補償費 64万8千円・・・3名3件

給食センター管理費 修繕料 94万6千円
 カゴごと洗浄機やスチームコンベクションオーブンのパッキンの取り換え等の修繕料の増額。

〇議案第87号 岩倉市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)
 補正額は5,832万円で、総額は40億2,817万円となります。
 補正の内容は次のとおりですが、人件費を除き、事業費補正額のみ掲示します。
保険給付費 一般被保険者療養給付費 3,336万1千円
 一人当たりの医療費が増加したため増額するもの。
保険給付費 一般被保険者高額療養費 1,675万1千円
 一件当たりの医療費が増加したため増額するもの。
傷病手当金 44万6千円
 傷病手当金の支給額が増加し、今後の不足が見込まれるための増額。
諸支出金 保険給付費等交付金償還金 719万3千円
 過年度の保険給付費等交付金が超過交付となったため返還するもの。
その他償還金 12万7千円
 過年度の国民健康保険財政調整交付金が超過交付となったため変換するもの。

〇議案第89号 令和3年度岩倉市介護保険特別会計補正予算(第2号)
 補正額は907万7千円で、総額は35億4,170万8千円となります。
 補正内容は、全額人件費補正額です。

〇議案第90号 令和3年度岩倉市上水道事業会計補正予算(第1号)
 補正額は11万3千円で、収益的支出予定額は7億1,839万9千円、資本的支出予定額は3億7,985万円となります。補正内容は、全額人件費補正額です。

〇議案第91号 令和3年度岩倉市公共下水道事業会計補正予算(第1号)
 補正額は△703万4千円で、収益的支出予定額は8億3,323万3千円、資本的支出予定額は8億2,964万9千円となります。補正内容は、全額人件費補正額です。

〇委員会提出議案第6号 18歳年度末までの医療費助成制度創設を求める意見書
 子育て支援の観点から、国の責任で18歳年度末までの医療費助成制度の創設を求めるもので、この意見書は、国(衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、総務大臣、厚生労働大臣)あてに提出されます。

〇議員提出議案第3号 シルバー人材センターに対する支援を求める意見書
令和5年10月に、消費税において適格請求書等保存方式(インボイス制度)が導入される予定となっているが、導入されると、免税事業者であるセンターの会員はインボイスを発行することができないことから。センターは仕入税額控除ができなくなり、新たに預かり消費税分を納税する必要が生じる。公益法人であるセンターの運営は収支相償が原則であり、新たな税負担の財源はない。消費税制度では、小規模事業者への配慮として、年間課税売上高が1,000万円以下の事業者は消費税の納税義務が免除されている。少額の収入しかないセンターの会員の手取額が減少することなく、センターにおいて。安定的な事業運営が可能となる措置の実施を求めるという内容の意見書である。この意見書は、国(衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、厚生労働大臣)あてに提出されます。

〇議員提出議案第4号 ヤングケアラーへの支援の充実についての意見書
 地方自治体がヤングケアラーへの支援施策を一体的に、効果的に推進するため、国の責任で財政的支援を行うこと、国がヤングケアラーに寄り添った切れ目のない支援を行うことを求める内容の意見書である。この意見書は、国(衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣、財務大臣)あてに提出されます。

〇請願
第4号 介護・福祉・医療など社会保障の施策拡充についての請願書・・・一部採択(18歳年度末までの医療費無料制度を創設してください。)
第5号 税の徴収及び滞納についての請願書・・・不採択

<所感>
 先の臨時国会で議論され、政府方針が変更(10万円の一括現金給付を認めたこと)された「子育て世帯への臨時特別給付金」の追加分(子ども一人5万円。11月の臨時会で一人5万円を議決済)を議了しました。これにより11月の臨時会での5万円と併せて子ども一人10万円を子育て世帯に、12月27日に口座振り込みをすることになります。紆余曲折し政局になりかねない状況が続いたので、全国の自治体関係が混乱しましたが、10万円の現金支給が年内に可能となり、良い結果になったと思います。また、コロナ禍で生活や暮らしに困っている方に対し、国の方針に基づき、「住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金(1世帯当たり10万円)」についても議決しましたが、お届けできるのは1月から2月の時期になります。もっと早く困っている方にお渡しできると良いですが、コロナ禍の中での対応のため、準備に時間がかかることからの判断となりました。この他、18歳到達年度末までの子どもの医療費を無料化する制度改正も行われ、長年の課題が実現されることになりました。
 11月から新型コロナウイルスの変異であるオミクロン株が世界に蔓延し、いよいよ日本においても国内感染が確認される段階に来ています。この先、どのような状態になるのか予断を許さないと思いますが、まずは基本的な感染対策を徹底するようにしたいと思います。
 本年は楽しみがウシ(失)なわれた年でしたが、来年は楽しみいっぱいの年にしタイガーね!では、よいお年を

  

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2021年12月16日

一般質問を行いました

令和3年12月定例会において、一般質問を行いました。以下、その内容を全文掲載します。

1市制50周年記念事業として、「桜並木の保全」をみんなで考えよう。
(1)岩倉市民の花木「さくら」について問う。
 本年9月定例会において、「岩倉市さくら基金条例」と「岩倉市民の花木」が制定されました。桜並木の保全や桜を愛で大切にする機運を醸成する上で、画期的な出来事であったと思います。市民の花木「さくら」制定記念として、記念植樹を希望する個人及び法人にジンダイアケボノの苗木50本が配布されます。また、今月11日(土)には、夢さくら公園で記念事業として、記念植樹とセレモニーが実施され、ジンダイアケボノの苗木が配布されております。市制50周年記念事業の1回限りで終わらせるのではなく、令和4年度においても、市のシンボルツリーとしての啓発や機運を盛り上げるため、予算化してはどうでしょうか。その場合、配布するのもいいかと思いますが、市民の皆さんの購入費用の一部を助成してはどうでしょうか。あるいはお子さんが産まれた記念として、結婚されたご夫婦への記念として、岩倉市に移り住んだ記念として、苗木をプレゼントしてはどうでしょうか、お聞きします。
答弁 岩倉市民の花木「さくら」の制定、さくら基金の創設、50本のジンダイアケボノの苗木の配布事業は、桜が市民にとってより身近な存在になり、市民の桜を大切に思う気持ちを醸成し、五条川の桜並木を次世代につなげていくためのきっかけづくりとしての事業です。
今回の事業が一過性のものとならないよう、今後も、どのような取組が必要か、記念事業の状況も踏まえて、政策提案をいただいた岩倉青年会議所や岩倉五条川桜並木保存会の会員の皆さんとも相談しながら検討を進めてまいりたいと思います。

(2)さくらシンポジウムの開催について問う。
問 前向きな検討をぜひお願いします。市制50周年記念事業が令和4年11月30日まで、つまり51周年記念式典の前日までと期間が延長されました。この機会に、桜並木の保全についてみんなで考えてはどうかと思います。さくらシンポジウムを開催してはどうかと提案をさせていただきます。シンポジウムに向けて、市役所、桜並木保存会などが中心となって、市民から「さくらに寄せる思い」や「こうなると良いなという夢や希望」などを募り、桜並木の保全計画の基礎となる資料を作成し、それを基にみんなで話し合ってはどうでしょうか。桜の植栽や保全の計画は誰が作成するのか、市が行うのか、保存会が行うのか、その点はあいまいなまま来ているのではないでしょうか。実務的には市民から負託を受けている市長が計画作成を行うものですが、主体は岩倉市民です。シンポジウムには、ふるさといわくら応援寄附金の特別プロジェクト「次世代につなごう岩倉五条川桜並木保全プロジェクト~あなたも岩倉五条川の桜を守る応援団」に寄附した方にもシンポジウムに参加してもらってはどうでしょうか。このシンポジウムを通じて、これからの岩倉五条川の桜並木をいかにして次世代へつなげていくのかを全市民的に考える時期に来ていると考えますが、どのようにお考えでしょうか、お聞きします。
答弁 五条川の桜並木を次世代につなげていくためには、より多くの市民の皆さんに現状を知っていただき、桜並木の保全に向けて、機運を高めていく必要があります。 
今年度は、記念事業の他、岩倉桜並木保存会や造園業者にもご協力いただき、1月には小中学生を対象とした、さくらを守るおしごと体験会を初めて行う計画をしており、次世代の子どもたちの桜に対する愛着醸成に繋げていきたいと考えております。 
ご提案いただきました「さくらシンポジウム」の開催もその一つの手法であると思いますが、保全計画策定の必要性も含めて、どのような取組を行っていくのか、岩倉五条川桜並木保存会をはじめ多くの方々とも相談しながら検討を進めてまいりたいと思います。
 
 いずれそのような時期が参るかと思います。「聞く力」を持つことが政治には大切と昨今はよく言われますので、タイミングを失うことなく、適切な時期にお願いします。
2 学校における働き方改革について問う。
(1)教員の働き方改革は進んでいるのか。
 最初に申し上げておきますが、学校の先生の呼び方は教育職員、教職員、教員と様々ですが、ここでは一般的によく言われるように教員とお呼びします。また、事前に教育委員会あてに資料要求し、提供していただいた「岩倉市小中学校教職員働き方改革基本方針」を今回の資料として用意しましたので、適時ご覧いただきたいと思います。
さて、本年10月1日、さいたま地方裁判所で注目されるべき判決がありました。それは、公立学校の教員は、校外実習、学校行事、職員会議、非常災害の四項目に該当するやむを得ないケースに限って時間外労働を許容すると規定し、月給の4%相当の「教職員調整額」を一律に支給する代わりに、時間外や休日手当は支給しないとする教職員給与特別措置法、いわゆる給特法があるため、残業代が出ません。こうした教員の時間外労働に残業代が支払われないのは違法として訴訟となったもので、判決では、教員の時間外労働を認定した上で、労働基準法に基づく残業代の請求権は認められないと支払い請求は棄却されたものの、裁判長は、判決の中で、現行の教職員給与特別措置法は、もはや教育現場の実情に適合していないのではないかと指摘し、「給与体系の見直しなどを早急に進め、教育現場の勤務環境の改善が図られることを切に望む」と述べています。判決でこうした付言をするのは異例であり、給特法見直しの追い風となる画期的な判決と評価されています。
  学校における働き方改革の第一は、教員の残業時間をいかにして減らすのか、働き方改革で取り組むべき1丁目1番地の課題ではないかと思います。教員の処遇等に関することは、給与負担者であり、任命権・人事権を有する愛知県教育委員会の所管でありますが、教員は学校現場において、子どもたちの一番の身近な存在であります。教員の働き方改革について、学校現場における「教員の多忙化解消」「長時間労働の是正」「業務の洗い出しや無駄な部分の改善」などに取り組むべきではないかとの観点から、質問をするものであります。なお、近年、教員の働き方改革については代表質問や一般質問で多くの議員が取り上げていますが、私は、令和元年10月に策定された岩倉市小中学校教職員働き方改革基本方針及び本年4月から施行された岩倉市立学校管理規則の在校等時間の上限についての改正を主に取り上げていきます。
 教員の働き方改革が議論されるようになった一つのきっかけは、2017年(平成29年)8月29日付けで中央教育審議会学校における働き方改革特別部会から「学校における働き方改革に係る緊急提言」が通知されております。提言は3つから構成されており、一つは、校長及び教育委員会は学校において「勤務時間」を意識した働き方を進めること。二つ目は、全ての教育関係者が学校・教職員の業務改善の取組を強く推進していくこと。三つ目は、国として持続可能な勤務環境整備のための支援を充実させること、の緊急提言で、取組に当たっての例示もあります。
 また、愛知県教育委員会は、平成29年3月に「教員の多忙化解消プラン」を策定し、平成29年度から令和2年度までの4年間を取り組み期間とし、平成27年に実施した在校時間の調査結果である1か月当たり月80時間を超えて学校にいる教員の割合は、小学校で10.8%、中学校で38.7%、特に中学校では、100時間を超えている教員が20.7%となっている過労死ラインをはるかに超えた教員の多忙化の状況を解消するためにプランが策定されたものです。そして目標として、令和元年度までに達成する目標として、在校時間が月80時間を超過している教員の割合0%を目指すものでしたが、県教育委員会の令和2年度「教員の多忙化解消プラン」フォローアップ会議によると、令和元年度の勤務時間外の在校時間が月80時間を超えている教員の割合は、小学校で3.9%、中学校で23.9%で、目標が達成できていない状況でした。達成できなかった要因は、新学習指導要領への対応、プログラミング教育、道徳や英語の教科化への対応があるとのことです。
 こうした平成29年の国や県の動向を受けて、本市では、平成29年3月に策定された岩倉市教育振興基本計画において、具体的な取組内容として、「チーム学校」の実現に向けた取組の中に、次のような記述があります。「学校の管理運営等に関して、教員とは異なる専門性や経験を有するスタッフを配置し、教員と専門的スタッフが連携・分担して学校の機能を強化することにより教員の多忙化の解消を図り、チームとしての学校づくりをめざします。」とあります。そして、同年9月に岩倉市教育委員会と岩倉市小中学校長会の連名による「岩倉市小中学校教職員多忙化解消方針」が策定されました。その意味では、教員の多忙化解消の施策は、平成29年から始まったものと思います。
 そこで質問です。細かい質問は後で行いますが、ここでは平成29年度の「岩倉市小中学校教職員多忙化解消方針」策定以後、令和元年度の「岩倉市小中学校教職員働き方改革基本方針」を経て、この5年間で教員の多忙化の解消、長時間労働の是正、業務の洗い出しと見直しなどの働き方改革がどのように取り組まれ、施策や事業が進められてきているのか、現時点での成果、課題、問題点はどうであるのかを最初にお聞きします。
答弁 教員の多忙化解消、長時間労働の是正など働き方改革の見直しとして、日常業務の見直し、例えば適切な開錠・施錠時間の設定、留守番電話対応時間の設定、校務分掌の分担の見直し、校務支援システムの活用など、部活動の在り方の見直し、PTA活動の精選といった時間外業務の見直しなどに具体的に取り組むとともに、教職員一人一人がこれまでの働き方を見直し、業務に費やす時間の縮減を図るよう意識改革を促してきました。この5年間の取組で、勤務時間外の在校等時間が月80時間を超える教職員の割合は年々減少してきており、改善の傾向が見られています。地域や関係諸機関との連携、外部人材の登用という点ではまだまだ多くの課題がありますが、現場の声を聴きながら、今後も一つ一つの方策を進めてまいります。

 
(2)長時間労働の是正に向けた在校等時間管理の適正化について問う。
問-1 この5年間の取組で、勤務時間外の在校等時間が80時間を超える教職員の割合は年々減少し、改善の傾向が見られているとのことです。
ここから細かい質問が続きます。教員の労働時間は分かりにくいもので、1日8時間労働が基本で、午前8時30分から午後5時15分が公務員の勤務時間であります。しかし、教員の業務は多忙で、実態は始業時間の1時間前には出勤し、登校する児童・生徒の受け入れや授業準備、児童・生徒が在校している時間帯は当然のこと、児童・生徒と過ごす時間となります。児童・生徒が下校してから、翌日の授業の準備やら職員会議などの正規の勤務時間内に処理できない業務があります。この時間のほとんどは、先ほど述べましたように、給特法により時間外労働と認められない残業時間となり、遅くまで職員室等で仕事をすることが長らく常態化しておりました。また、在校時間には反映されませんが、家庭等で持ち帰りの残業もあるかと思います。まさに過労死ラインの月80時間を超えて仕事をしないと教員の職務が果たせないということが日常茶飯事ではなかったでしょうか。かつて、高度成長期に世界に飛躍するビジネスマンに対し「24時間戦えますか」と鼓舞するコマーシャルが流されたり、熱血先生やら金八先生というテレビドラマが人気を博したりした時代がありました。しかし、そのような長時間労働社会は、人々に疲弊をもたらし、職場ではお互いにイライラをぶつけ合い、家族間でも子育てや介護に悪影響を及ぼし、少子化は加速し、社会保障負担は年々重くなるという悪循環が繰り返されてきました。こんな社会は私たちの世代で終わりにしなくてはならない。こうした思いが働き方改革へとつながっていると思います。
本市での教員の多忙化を解消するための取組について、資料の1ページに小中学校教職員働き方改革基本方針の趣旨に次のように書かれています。かいつまんで読みますと、教職員の多忙化が学校教育に及ぼす影響は極めて大きい。多忙化解消は、学校のみならず、社会全体で取り組むべき課題である。平成29年9月に「岩倉市小中学校教職員多忙化解消方針」を策定し、様々な取組の結果、平成30年度の在校等時間は、平成29年度よりも小学校で約14%、中学校で約20%減少したものの、まだ解決すべき課題は多く、平成31年1月の文部科学省の「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」の制定を受けて、令和元年10月に従来の多忙化解消方針を改め、新たに「岩倉市小中学校教職員働き方改革基本方針」を策定したとあります。資料2ページの(3)に上限の目安時間があり、在校等時間の上限が設定され、1か月の時間外在校等時間が45時間を超えないようにすること、1年間では360時間を超えないようにすることが設定されました。しかし、この上限時間は、文部科学省のガイドラインを受けての設定で、法的根拠のあるものではありませんでした。令和元年12月に文部科学省は、給特法を改正し、翌2年1月にガイドラインを法的根拠のある指針に格上げし、令和2年1月17日付けの「公立学校の教育職員の業務量の適切な管理その他教育職員の服務を監督する教育委員会が教育職員の健康及び福祉の確保を図るために講ずべき措置に関する指針」の告示等についてという通知文の(2)各地方公共団体の条例や規則等への反映についてという中に、次のような記述があります。「本指針の適用は、令和2年4月1日からとしており、同日までに上限方針(上限方針とは、学校の教職員の在校等時間の上限等に関する方針のこと)が実効性ある形で定められていることが重要であること。このため、服務監督者である各教育委員会においては、本指針を参考にし、上限方針を教育委員会規則等において定めること。」とあります。しかし、この上限時間に関わる岩倉市立学校管理規則の改正は、本年3月30日に教育委員会規則第3号で公布され、同年4月1日からの施行となっております。そこで質問です。施策を実効性あるものにするためには条例や規則などでしっかりと根拠付けすることが重要ですが、なぜ働き方改革基本方針を策定してから1年半年後の規則改正となったのか。文部科学省が指針において、教育委員会は令和2年4月1日までに上限方針を教育委員会規則等において実効性ある形で定めることとしているのに、なぜ1年後の令和3年4月1日の施行となったのか、なぜ速やかに改正措置を講じなかったのかについて、お聞きします。
答弁 文部科学省から通知された指針が令和2年1月、それを受けて愛知県教育委員会から令和2年7月に規則及び方針が通知され、令和2年12月には、これらに相当する市町村教育委員会規則、方針について整備するよう関係資料が送付されたところであります。それに則り「岩倉市学校管理規則」を改正し、令和3年4月1日から施行することといたしました。今の働き方改革の基本方針については、元々の文科省の指針に沿ったものであると思っています。

問-2 令和2年7月と12月の愛知県教育委員会からの通知等を受けての本市の学校管理規則の改正であったとのことです。県の動向については、後ほどお聞きします。
それでは具体にお聞きします。学校管理規則の改正内容は、第26条第1項の勤務時間外(正規の時間外)の上限を、1か月当たり45時間、1年当たり360時間とするものです。ただし、特例として一時的又は突発的に業務を行わざるを得ない場合は、1か月100時間未満、1年720時間等とする特例的な扱いはありますが、ここでは通常の場合を前提にお聞きします。通常1か月当たり45時間というと、平日の22日で割ると、1日当たり平均2時間程度となります。始業前1時間、終業後の1時間で2時間となるので、何事もなければ、教員の退校時間は午後6時頃となるのでしょうか。もし、違っているようなら、ご指摘をお願いします。
そこで質問です。タイムレコーダによる勤務時間管理システムが導入されたのは平成30年度ですので、その後のシステムのデータ集約の結果から、時間外の在校等時間の推移についてお聞かせください。令和元年度及び2年度の在校等時間が月80時間を超過している教員の割合及び最大の在校等時間数についてと、令和3年4月以降、直近までの期間で、月当たり45時間以内の教員の割合、45時間を超え80時間以内の教員の割合、そして80時間を超えている教員の割合はどうでしょうか。また、最大に超過している教員の時間数はどうでしょうか。そして勤務時間管理システムによるデータ集約の結果は、どこに報告され、どこで実効性ある改善策が検討されているのか、併せてお聞きします。
答弁 在校等時間が80時間を超えている教員の割合については、令和元年度は、小学校で13.8%、中学校で33.2%、令和2年度は、小学校で6.3%、中学校で22.4%となっています。令和3年度は、4月から11月までとなりますが、小学校で6.3%、中学校で33.8%となっています。なお、直近の状況で、令和3年11月での最大超過時間は、休日の54時間を含む185時間という教員の方が最高でした。11月は、学校の行事、福祉実践教室、部活動の指導等が重なったという状況であります。     集約されたデータは、各小中学校と市教育委員会で保存しており、在校等時間の多い教職員については管理職が、その現状や理由を聞き取り、改善に向けた指導を行っています。

問‐3 80時間を超えている教員の割合は、小学校では徐々に改善の傾向があるものの、中学校では3割を超えており、やはり部活動の影響やコロナの影響があるのかと思います。教員の宿命でしょうか。それにしても本年11月の最大超過時間が休日出勤を含めて185時間ということには驚きを超えて、心と体の健康は大丈夫なのかと心配になってきます。そこで、先ほどの答弁で触れられていなかった月当たり45時間の教員の割合が分かりましたらお聞かせください。そして、月45時間という上限の目標が達成できない要因は何でしょうか。また、そのような教員に対して、どのような実効性のある対応をしているのでしょうか。お聞きします。
答弁 45時間の集計は持ち合わせておりません。学校規模や教職員の配置数、経験年数などの違い、個人の業務に対する意識の違いなどが目標が達成できない要因であると考えられます。今年度は、5月と9月に新型コロナウィルス感染症が拡大し、その対応に追われたことがあり、また、宿泊を伴う行事が2学期に延期されたため、計画の見直しをせざるを得なくなり、そのために多くの時間を費やしました。中学校では愛知県中小学校体育連盟の大会実施日が雨天や熱中症予防のため、例年よりも多く予定されたことも要因の一つです。在校等時間が多い教職員に対しては、面談や相談の機会をもち、まずは多忙感を解消していくことを目指すようにしています。 

問-4 目標が達成できない要因として、個々の教員の経験や意識、本年は特に新型コロナウイルス感染症への対応が教員への負担となっているものと思います。
1か月の時間外在校等時間が大幅に圧縮され、長時間労働が是正されているにしても、上限の在校等時間を守るため、家庭への持ち帰り仕事が増えているのではありませんか。文部科学省の指針に、持ち帰り業務について、次のように記されております。「本来、業務の持ち帰りは行わないことが原則であり、上限時間を遵守することのみを目的として自宅等に持ち帰って業務を行う時間が増加することは、厳に避けなければならない。仮に業務の持ち帰りが行われている実態がある場合には、その実態把握に努めるとともに、業務の持ち帰りの縮減に向けた取り組みを進めるものとする。」とあります。実態は把握しているのでしょうか。また、持ち帰りの縮減に向けた取組は行っているのでしょうか。併せてお聞きします。
答弁 原則、仕事の持ち帰りは行っておりません。しかしながら、経験年数の浅い教職員は教材研究や授業準備などに十分な時間を費やすこともあるため、仕事を持ち帰る場合もあります。 仕事の持ち帰りを含め、長時間勤務傾向にある教員については、学年でのフォローなど、学校組織全体で支えていくよう努めています。

問-5 本年3月の定例教育委員会の議事録を見ると、上限45時間を定める学校管理規則の改正の議案についての記述があります。教育委員から「上限時間を超えた場合の対応」の質疑があり、教育長の答弁として、「罰則規定はないため、教育委員会や管理職である校長や教頭が、削減できるところはないか探して対応することになる。」「できるだけ長めに学校にいる先生には声掛けをするようにし、本当に心配な先生に対しては、産業医などに相談するよう勧めたりしている。タイムマネジメントを含めて教員研修もしている。」「教員の意識改革も大事と思う。無理をしてしまっては、子どもにゆとりを持って接することができなくなるため逆効果になるということも自覚してもらうようにしていきたい。」という旨の答弁です。教員の意識改革と自覚という教育長の話はそのとおりと思いますが、これが一番難しいことだと思います。本年4月以降今日まで、上限45時間の運用を行ってきましたが、学校現場における運用状況を見て、開始する前の見方と考え方で変化はあるのか、働き方改革基本方針策定以後、その進捗状況をどのように捉えているのか、所感を含めてお考えを教育長にお聞きします。
答弁 教員の働き方が問題視され始めた平成26年度実施の、「教員の仕事と意識に関する調査」によると、当時、平日の平均仕事時間は11時間を大幅に超えていたにもかかわらず、「総合的に見て、あなたは教員生活にどれくらい満足していますか?」という問いに対して、「とても満足している」「まあ満足している」と答えた教員がほぼ8割に達しています。そして、「仕事について感じること」として、9割超の教員が「子どもの成長にかかわることができる」、8割超の教員が「今の仕事は楽しい」「世の中を支える人材を育てている」などと答えています。一方で、仕事のイメージとしては「責任が重い」「忙しい」「苦労が多い」などが9割を超えています。これらの調査からは、大変だけれども子どものためならば苦労をも厭わないという、使命感に満ちた教員の姿が浮かび上がります。他方で、高校の理科教師となった私の教え子は、私宛の手紙の中で「教師の仕事は思ったようにうまくはいかないものの、どんな授業にするか考え、あれこれ試行錯誤することがこんなにも楽しいことかと、あっという間に時間が過ぎてしまいます。」と語っています。この言葉に代表されるように、教材研究等に没頭し始めると、無我夢中になって時間を忘れてしまうという教育職の特殊性も浮かび上がります。このことが自分の働き方、働き過ぎを見えなくしている要因であります。学校における働き方改革の最も重要な意義は、無駄を省いて教員が子どもと向き合える時間を確保することにあると思っています。幸い、教員の働き方が問題視されるようになって以降、様々な工夫によって、少しずつ教員の負担が軽減されつつあります。また、保護者や地域社会の理解も進み、教員の意識も無駄を省こうとする方向へと、大きく変化してきています。働く時間の上限を定めることは極めて大切なことですが、教員の働き方改革は、前提として、教育の質を落とさないことが大切だと思っています。杓子定規に、機械的に、時間削減を促すだけでは、かえって教師の意欲を削ぐことになり、教育の質の低下を招きかねません。そのあたりのバランスが難しいところです。小学校における教科担任制の導入のように、業務改善と質の向上とが両立できるような対策を工夫しながら、今後もできるところから見直しを継続していきたいと考えています。

問-6 ありがとうございます。教員の使命感、達成感が伝わってきます。教育の質を落とさずに、できることから見直しを継続するとの教育長のお考えをお聞かせいただきました。
学校管理規則で上限の時間を定めたので、働き方改革基本方針の「(3)上限の目安時間」を「上限時間の原則」という字句に改めてはどうでしょうか。意見として述べておきます。
教員の勤務実態など働き方改革を進める上で欠かせないのが保護者の理解で、教員との信頼関係を維持する上で重要なことです。文部科学省の指針に、「上限方針の内容について、保護者及び地域住民その他関係者の理解が得られるよう、広く上限方針の答弁周知を図ること。」と記されております。保護者や地域などにお知らせしているのでしょうか、お聞きします。
答弁 PTAの委員会や学校評議員会などの中でお伝えすることはありますが、全ての保護者等に文書などでの周知等はしておりません。

問‐7 教員の多忙化の原因は、昨今のコロナ禍での対応で現場の負担がさらに増えていることと思いますが、根本的には授業以外のことに膨大な時間が割かれていることが問題ではないでしょうか。教員がしなくてもいい業務、例えば、パソコンやタブレットなどICT機器のトラブル対応、物品の在庫管理や発注、大量な印刷、欠席確認、掲示物の管理など必ずしも教員でなくてもいいのではないかと思われる業務の洗い出しや見直しはされているのでしょうか。洗い出しや見直しをする体制はあるのでしょうか。また、学校現場の教職員の意見や声は聴いているのでしょうか。併せてお聞きします。
答弁 文部科学省などの通知には、学校及び教員が担う業務の明確化・適正化などが具体的な事例を挙げて紹介されています。本市においても部活動サポーターやICT支援員、教育サポーター、スクールサポートスタッフ、これは業者によるトイレ清掃等を含むことをスタッフと言っております。それから外部人材を配置することで業務改善を図っています。どの分野でどのような支援ができるのか、現場の声を聴きながら、取組を進めてまいりたいと考えています。学校での意見集約、教育委員会事務局には、校長会、教頭会等、保健教諭のところでは長時間労働の方がいて、体調管理はどうだろうと言った声を伝えていただいております。

問-8 教員に配備しているタブレット端末に勤務終了時刻の履歴機能や一定の時間になれば「早く帰りましょう」という表示機能のシステムを導入してはどうでしょうか。また、資料の最後のページに留守番電話対応があります。平日は20:00から翌朝まで、休日等は終日が留守番電話対応となっております。20:00以降も仕事となる場合や休日に出勤の場合、留守番電話に切り替えていても電話の音は大変気になるもので、電話が鳴っているのに出ないということは心苦しく、かえってストレスになりがちです。電話の音が鳴らないように設定されているのでしょうか。併せてお聞きします。
答弁 教員に配備しているタブレット端末については、表示機能は導入しておりません。市が導入しています「出退勤管理システム」には、メールアドレスを登録した教職員に、上限時間を超える前のところで警告のメールが配信されるシステムがあり、それを活用している学校もあります。全員利用しているわけではありませんので周知に努めてまいります。また、留守番電話については、呼び出し音は小さくしたり、音が鳴らなくはしていないようであります。緊急の場合ですと、留守番電話であっても出なければいけない場合もありませので、話しかけられると出ている実態もあるようです。提案していただきましたことについては、学校に伝えてまいりたいと考えています。

問-9 教員のメンタルヘルス対策について、いくつかお聞きします。
  教員の健康管理は何よりも優先されなければなりません。長時間労働やいじめ、保護者対応など現代社会を投影する様々な問題への対応など授業以外に多くの時間が割かれています。学校教育は、教員と児童・生徒との人間的人格的触れ合いを通じて行われるものであり、教員が心身ともに健康を維持して教育に専念できるような職場環境を整えるなどメンタルヘルス対策に取り組む必要があります。
 資料3ページ中段の働き方改革基本方針の教育委員会の取組として、「教職員にストレスチェック検査を実施し、メンタルヘルス対策を推進する。」とあります。基本的なことをお聞きします。教員の所管は給与負担者であり、任命権者、人事権者である県教育委員会にあるので、こうしたメンタルヘルス対策は県が行うべきことでしょうか。あるいは市が行うことでしょうか。さらに市と県で役割分担して行うことなのでしょうか、お聞きします。
答弁 教員のメンタルヘルスを含めた定期健康診断の実施は、労働安全衛生法及び学校保健安全法により、設置者である市に義務付けられています。健康診断の折には、教職員全てに毎年ストレスチェックを実施し、集計・分析を行っています。健康診断やストレスチェックなどの結果をもとに産業医につないだり、継続的に見守ったりしています。

問-10 愛知県の計画を例に具体的にお聞きします。愛知県教育委員会が平成24年3月に策定し、平成28年3月に改訂した「県立学校の教職員の心の健康づくり計画」の取組事項として、「教職員のメンタルヘルスケアの中心的な役割を担う保健スタッフの体制を整備する。」とあります。また、相談体制として、面接相談や電話相談のほか、電子メールによる相談受け入れの多様化も取組事項となっております。
 教員のメンタルヘルスケアへの対応は、臨床心理士や保健師など専門の保健スタッフ体制が必要と思います。そこで質問です。専門の保健スタッフ体制は整備されているのでしょうか。また、近年、市内の小中学校において、精神的な病気により、退職や病休、休業している教員はいるのでしょうか。併せてお聞きします。
答弁 現在、メンタルヘルスケア専門の保健スタッフはおりませんが、市の産業医と連携するなどの環境を整えています。精神的な病気により休職している教員は現在、小学校で1名、中学校で1名の合計2名です。

(3)業務改善に向けた学校マネジメントの推進について問う
問-1 資料3ページ中段の(1)各学校の取組として「学校経営案に業務改善についての重点目標を明記するとともに、学校評価の項目として設定する」とあります。本市の令和3年度の各小中学校の学校経営案を見ると、教員の多忙化解消や働き方改革について、教育目標に明記してある学校は、7校のうち5校であり、その記述についても各学校の個性が表れているのか、記述の内容もしっかりと具体的に書いた学校、見出し程度の学校と濃淡があります。また、経営案の学校評価の項目ではどうかといいますと、7校中5校が「多忙化解消の取組」や「働き方の推進」が記述してあります。特に、各学校の教育目標という重要な経営方針に「教員の多忙化解消」「長時間労働の是正」「業務改善」など意識的に掲げてはどうでしょうか。改善の意識化につながるものと思います。また、学校経営案は、保護者など市民に対し、どのような形で公開されているのでしょうか。市や各学校のホームページに公開されているのでしょうか。併せてお聞きします。
答弁 教育目標に項目を掲げて表記することなどは、来年度に向けて検討していきます。なお、学校経営案は、教育委員、学校評議員、市議会等に配付しております。

問-2  ちなみに市議会には図書室に各学校の経営案が配備されております。
 業務の改善について、資料3ページ下段の教育委員会の取組として、「事務の共同実施の更なる推進を図る。」と学校事務の共同実施についての記述があります。単独校でそれぞれ事務を行うより、共同で実施する方が効率的でありますが、具体的に進んでいるものでしょうか。お聞きします。
答弁 学校事務の共同実施につきましては、平成25年度から体制整備を行い、現在も、効率的な業務の運営が図られるよう、業務改善は適切に実施しています。

問-3  同じく業務改善について、資料4ページ上段の教育委員会の取組として、「学校事務に関わる業務について、その業務は学校以外が担うべき業務なのか、学校の業務だが必ずしも教師が担う必要のない業務なのかについて見極め、必要に応じて人的支援を検討したり、削減を推し進めたりする。」との記述がありますが、具体的な検討はしているのでしょうか。その内容をお聞かせください。
答弁 業務改善につきましては、折々に見直し、整理を進めています。教員が専門性を発揮できる業務であるか、子どもたちの安全安心に関わる業務であるか、といった観点から、その受け皿の整備を進めるとともに、地域の人材など業務の担い手を確保しながら、学校や教員以外の方々に移行していくという視点に立って、今後も検討を進めていきます。

問-4  地域の人材などの確保のためには、積極的な地域との関りが大切と思います。
 業務改善について、県の動向についてお聞かせください。昨年10月22日の県教育委員会開催の「教員多忙化解消プラン」フォローアップ会議で、「教員多忙化解消プラン」は計画期間の満了である2020年度末をもって終了し、令和3年度以降の具体的な取組の方向性は、次期の第四次愛知県教育振興基本計画の策定に合わせて業務改善ガイドライン(仮称)の検討を進めると示されています。その方向性は、「在校等時間が多い教員に個別に着目して、従事理由を精査し、長時間勤務の原因を明らかにして、業務の削減・平準化を行う必要があること、これまでの業務内容を大胆に見直し、在校等時間を具体的に減らすことのできる取組を行う必要があること、取組の参考となる業務改善の具体的なアイデアをまとめ、ガイドラインとして示す」とのことです。
 そこで質問です。県から令和3年度以降の業務改善ガイドラインは示されていますか。それを受けて、現行の岩倉市小中学校教職員働き方改革基本方針を改定されるお考えはあるのでしょうか。併せてお聞きします。
答弁 県からは、令和3年5月28日付けで「県立学校における働き方改革ガイドライン」が示されています。これを受けて現行の本市の基本方針を改定する考えはありませんが、県から示されたガイドラインにある取組例も参考にしながら、学校における働き方改革に向け、さらなる取組を進めていきたいと思いますし、方針についても必要に応じ、改定するものと考えています。

(4)部活動指導に関わる負担の軽減について問う。
問-1  資料は4ページです。部活動指導に関わる負担の軽減の中に、各学校の取組として、活動時間、休養日、長期休業中の扱い、複数の顧問などが記述されており、また、教育委員会の取組として、部活動指導サポーターの配置、統合型地域スポーツクラブへの移行の検討が記述してあります。この基本方針を踏まえて、岩倉中学校及び南部中学校の学校経営案にも、部活動計画として各学校の考えも含め細かく記述してあり、これに従って、日々の部活動が行われているものと思います。この部活動について、いくつかお聞きします。
部活動指導サポーター派遣事業は令和2年度成果報告書によると、両中学校の8つの部に8人のサポーターがコロナ禍により部活動が制限される中、派遣されております。事業の成果として、教員の多忙化解消を図ることができたとありますが、長時間労働が是正されたのか、教員の負担軽減となったのか、具体的に何がどう是正され、多忙化の解消につながったのか、お聞きします。
答弁 部活動では必ず顧問の教諭が立ち会うため、長時間労働の是正とはなりませんが、全く経験したことがない部活動の顧問になる場合など、技術指導面における不安やプレッシャーが軽減されるとともに、複数の目でみることで安全面の確保ができています。また、子どもが顧問には言えない部活動での悩みや不安が相談できるなど、子どもの心のケアも担ってもらい、精神的な面においても、教員の負担軽減につながっております。

問-2 部活動の顧問である教員の負担軽減のために、部活動の指導経験のある再任用の教員を活用する方策もあると思いますが、実施されているのでしょうか。お聞きします。
答弁 再任用の教員や非常勤講師が、実際に部活動指導を行っております。

問-3 統合型地域スポーツクラブへの移行についてお聞きします。統合型地域スポーツクラブとして平成20年度に岩倉北スポーツクラブを立ち上げ、23年度に岩倉スポーツクラブに改名したと市のホームページにあります。受益者負担とボランティアを基盤に地域と密着した活動を展開されておりますが、昨年度からのコロナ禍によりイベントが中止されているようであります。このホームページを見る限りでは、学校の部活動がスポーツクラブへ移行するということには全く触れられていません。教育委員会の取組として、「統合型地域スポーツクラブへの移行について検討を進める。」とは、どういうことなのでしょうか。また、本年10月7日に、スポーツ庁では、学校の運動部活動の地域移行を促進するため、有識者を集めて既存の部活動の体制の見直し、活動内容や活動時間の改善、指導者確保・育成方法、兼職兼業の許可を得て地域でスポーツ活動を指導できる方法、施設を円滑に使用するための行政や他団体等との調整・連携、会費の適正価格や困窮家庭への支援などの検討を始め、来年7月に提言をまとめる予定との情報がありますが、国からの具体的な情報提供はあるのでしょうか、併せてお聞きします。
答弁 文部科学省からは、教員の長時間労働の改善の一つとして、令和5年度から段階的に休日の部活動を学校から地域に移行することが方針として示されています。統合型地域スポーツクラブ、岩倉市で言いますと、岩倉スポーツクラブやスポーツ協会の指導者を部活動へ派遣し支援をしてもらうことなど、段階的に進めていけるよう検討してまいりたいと考えています。 国においては、地域移行のための具体的な課題解決に向けた検討会議が開催されており、その結果についても、順次、情報提供がされていくものと思います。

(5)業務改善と環境整備に向けた取組について問う。
問-1 資料は4ページと5ページです。各学校の取組として、「校務支援システムの更なる活用を図る。」とあります。このシステムとはどのようなものか、その概要の説明と、このシステムの導入により、どのように教員の負担軽減や業務時間の削減につながっているのか、お聞きします。
答弁 校務支援システムとは、児童生徒の学籍や成績、学習支援ソフトなどを統合し管理するシステムです。このシステムの導入で、児童生徒情報を9年間継続して使用できるようになり、各種帳簿の作成や整理、進路関係事務などにおいて、大幅に業務時間の削減が図られました。このシステムでは、各小中学校、市教育員会をネットワークでつないでおり、データの共有やメール、連絡掲示板の活用がスムーズに行えています。その他、保護者メールの日常的な活用により、プリント作成や配付の負担も軽減されています。

問2  昨今はGIGAスクール構想の推進により、学校においてもICT化が一気に進んでいるように思われます。働き方改革基本方針には、「校務に必要なICT機器の有効な活用方針を検討する。」とあります。ICT機器の活用により校務の効率化を進めることで、教員の負担軽減、長時間労働の是正につながるものと期待しますが、どのような対応を考えているのかをお聞きします。
答弁 今後は、クラウド上でのデータ共有、出欠連絡のオンライン化、校務支援ソフトの活用により、児童生徒の健康に関する保健システムを一括管理することや、職員会議のペーパーレス化などを進めていきたいと考えています。

問-3 働き方改革基本方針の趣旨に「多忙化解消は、学校のみならず、社会全体で取り組むべき課題である」と記されていますが、残念なことに具体的な取組において、地域との関わり方が弱いのではないかと考えます。今後、地域が学校を応援する体制整備の取組が重要と思います。第5次総合計画において、「個別施策③地域とともにある学校運営の推進」の内容として、「学校が家庭や地域と連携し一体となって児童生徒の健やかな成長を図るため、学校評議員制度の継続・充実を進めるとともに、保護者・地域住民が学校と連携して学校運営に参画する学校運営協議会制度の導入に向けた検討を行います。」とあります。いわゆるコミュニティ・スクールのことですが、岩倉市を取り巻く東西南北の近隣市において、すでに導入されておりますのでそれらを参考にしながら、早い段階に検討を行い、導入を考えていただきたいと思います。その見通しについてお聞きします。
答弁 地域の方や保護者、教職員などに理解を得ながら、「地域とともにある学校づくり」や「学校を核とした地域づくり」を両立するような、地域と学校が協働できる仕組みづくりが進めていけるよう取り組んでまいりたいと考えていますが、具体的な導入時期をお示しできる段階ではありません。

問-4 一言申し上げます。期待しております。
 教員の多忙化解消及び長時間労働の是正を進めるため、35人学級編成の早期実現と教員の定数の改善を図ることが重要と思います。教育委員会として、国や県に対し、これらの実現に向け、要請していくことが大切であると思いますが、どのようにお考えでしょうか、お聞きします。
答弁 35人学級編成につきまして、国においては、令和3年度から小学校2年までを対象に実施することとなり、今後、段階的に毎年拡大していくことが示されています。愛知県においては、独自に対象を拡大しており、令和3年度は、小学校3年生までと中学校1年生を35人学級として編成しています。一方、35人学級の実現にあたっては、教員の養成も課題の一つとなっています。 35人学級の早期実現及び教員の定数改善につきましては、全国都道府県教育長協議会や愛知県・市町村教育長意見交換会等を通して、引き続き、国及び県に要望してまいりたいと考えています。
以上
 約1時間の一般質問となりました。自分の場合、質問内容が傍聴される方に分かってもらえるよう、できるだけ丁寧に説明したいために長くなってしまいます。また、今回も、執行機関から提供のありました「岩倉市小中学校教職員働き方改革基本方針」を資料として配布し活用しました。お読みいただき、ありがとうございます。
  

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2021年12月05日

一般質問を行います

令和3年12月定例会 一般質問 趣旨  
 12月定例会において、一般質問を12月13日(月)午後2時頃から午後3時頃の間の時間に行います。内容の趣旨は、以下のとおりです。                   
1 市制50周年記念事業として、「桜並木の保全」をみんなで考えよう。
(1)岩倉市民の花木「さくら」について問う。
 本年9月定例会で、「岩倉市さくら基金条例」と「岩倉市民の花木」が制定された。制定記念として、12月11日(土)に記念植樹とセレモニー、苗木の配布がされている。また、ジンダイアケボノの苗木が希望する個人及び法人に配布されている。市制50周年記念事業の1回限りで終わらせるのではなく、令和4年度でも、シンボルツリーとしての啓発や機運を盛り上げるため、予算化してはどうか。その場合、配布するのもいいが、市民の購入費用の一部助成とか、お子さんが産まれた記念、結婚記念、岩倉市の移住した記念として、苗木をプレゼントしてはどうか。

(2)さくらシンポジウムの開催について問う。
 市制50周年記念事業が令和4年11月30日まで期間が延長される。この機会にさくらシンポジウムを開催し、桜並木の保全について、みんなで考えてはどうか。市役所、桜並木保存会などが中心となり、市民から「さくらに寄せる思い」や「こうなると良いなという夢や希望」などを募り、桜並木の保全計画の基礎となる資料を作成し、シンポジウムを通じて、これからの桜並木をいかにして次世代へつなげていくのかを全市民的に考える時期に来ている。さくらシンポジウムの開催について、どう考えるのか。

2 学校における働き方改革について
(1)教員の働き方改革は進んでいるのか。
 平成29年度の「岩倉市小中学校教職員多忙化解消方針」の策定以後、令和元年度の「岩倉市小中学校教職員働き方改革基本方針」を経て、この5年間で教員の多忙化の解消、長時間労働の是正、業務の洗い出しと見直しなどの働き方改革がどのように取り組まれ、施策や事業が進められてきているのか、現時点での成果、課題、問題点はどうであるのか。

(2)長時間労働の是正に向けた在校等時間管理の適正化について問う。
問-1 平成31年1月の文部科学省の「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」を受けて、令和元年10月に「岩倉市小中学校教職員働き方改革基本方針」が策定され、在校等時間の上限の目安時間(1か月45時間、1年間360時間)が設定された。令和2年1月にガイドラインは法的根拠のある指針に格上げされ、教育委員会は指針の施行日である令和2年4月1日までに上限方針を教育委員会規則等に定めることとしている。この上限時間に関わる岩倉市立学校管理規則の改正は、令和3年4月1日からの施行で、働き方改革基本方針から1年半年後、指針の施行日から1年後の施行となったのはなぜか。なぜ速やかに改正措置が講じられなかったのか。

問-2 タイムレコーダによる勤務時間管理システムのデータ集約から、令和元年度及び2年度の在校等時間が月80時間を超過している教員の割合及び最大の在校等時間数と、令和3年4月以降、直近までの期間で月当たり45時間以内の教員の割合、45時間を超え80時間以内の教員の割合、80時間を超えている教員の割合と最大に超過している教員の時間数はどうか。また、システムによるデータの集約の結果は、どこに報告され、どこで実効性ある改善措置が検討されているのか。

問-3 (令和3年4月以降の在校等時間が月45時間の上限を超えている状態ならば)
  月45時間という上限の目標が達成できない要因は何か。また。そのような教員に対して、どのような実効性のある対応をしているのか。

問-4 上限の在校等時間を守るため、家庭への持ち帰り仕事が増えているのではないか。文部科学省の指針に「業務の持ち帰りの実態がある場合、その実態把握に努めるとともに、その縮減に向けた取り組みを進めるものとする。」とある。実態は把握しているのか。縮減に向けた取組は行っているのか。

問-5 本年3月の定例教育委員会の会議録を見ると、上限45時間を定める学校管理規則の改正の議案についての記述がある。教育委員から「上限を超えた場合の対応」の質疑に対し、教育長は「罰則規定はないため、教育委員会や校長等が削減できるところはないか探して対応することになる。」「長めに学校にいる先生には声掛けし、産業医などに相談をするよう勧め、教員研修もしている。」「教員の意識改革も大事。無理をしては、子どもにゆとりを持って接することができなくなり逆効果になることも自覚してもらうようにしていきたい。」との答弁。本年4月以降、上限45時間の運用状況を見て、開始する前の見方と考え方で変化はあるのか。働き方改革基本方針策定以後、その進捗状況をどう捉えているのか。所感を含めて教育長に聞く。

問-6 文部科学省の指針に「上限方針の内容について、保護者及び地域住民その他関係者の理解が得られるよう、周知を図ること。」とある。保護者や地域に知らせているのか。

問-7 教員の多忙化の原因は、授業以外のことに時間が割かれていることが問題。教員がしなくてもいい業務などの洗い出しや見直しはしているのか。その体制はあるのか。学校現場の意見や声は聴いているのか。

問-8 教員に配備しているタブレット端末に勤務終了時刻の履歴機能や一定の時間になれば「早く帰りましょう」という表示機能のシステムを導入してはどうか。留守番電話対応について、20:00以降や休日に出勤の場合、留守番電話に切り替えても、電話の音は気になるもので、かえってストレスになりがちなので、電話の音が鳴らないように設定しているのか。

問-9 教員のメンタルヘルス対策について、県が行うべきことか。市が行うことか。市と県で役割分担して行うことか。

問-10 愛知県の「県立学校の教職員の心の健康づくり計画」の取組事項で、「教職員のメンタルヘルスケアの中心的な役割を担う保健スタッフの体制を整備する。」とある。専門の保健スタッフ体制は整備されているのか。市内の小中学校において、精神的な病気により、退職や病休、休業している教員はいるのか。

(3)業務改善に向けた学校マネジメントの推進について問う。
問-1 令和3年度の各小中学校の学校経営案に、教員の多忙化や働き方改革について、教育目標に明記してあるのは7校のうち5校で、学校評価の項目では7校中5校が記述している。教育目標に「教員の多忙化解消」「長時間労働の是正」「業務改善」など意識的に掲げてはどうか。また、学校経営案は、保護者など市民に対し、どのような形で公開されているのか。市や学校のホームページ公開されているのか。

問-2 業務改善について、教育委員会の取組として、「事務の共同実施の更なる推進を図る。」と学校事務の共同実施の記述。具体的に進んでいるのか。

問-3 同じく業務改善について、教育委員会の取組として、「学校事務に関わる業務について、その業務は学校以外が担うべき業務なのか、学校の業務だが必ずしも教師が担う必要のない業務なのかについて見極め、必要に応じて人的支援を検討したり、削減を推し進めたりする。」との記述。具体的な検討はしているのか。

問-4 業務改善について、県の動向を聞く。昨年10月22日の県教育委員会開催の「教員多忙化解消プラン」フォローアップ会議で、「教員多忙化解消プラン」は計画期間の満了である2020年度末をもって終了し、令和3年度以降の具体的な取組の方向性は、次期の第四次愛知県教育振興基本計画の策定に合わせて業務改善ガイドライン(仮称)の検討を進めると示されている。その方向性は、「在任等時間が多い教員に個別に着目して、従事理由を精査し、長時間勤務の原因を明らかにして、業務の削減・平準化を行う必要があること、これまでの業務内容を大胆に見直し、在校等時間を具体的に減らすことのできる取組を行う必要があること、取組の参考となる業務改善の具体的なアイデアをまとめ、ガイドラインとして示す」とのこと。
 県から令和3年度以降の業務改善ガイドラインは示されているのか。それを受けて、現行の岩倉市小中学校教職員働き方改革基本方針を改定される考えはあるのか。

(4)部活動指導に関わる負担の軽減について問う。
問-1 部活動指導サポーター派遣事業は令和2年度成果報告書によると、両中学校の8つの部に8人のサポーターがコロナ禍により部活動が制限される中、派遣されている。事業の成果として、教員の多忙化解消を図ることができたとある、長時間労働が是正されたのか、教員の負担軽減となったのか、具体的に何がどう是正され、多忙化の解消につながったのか。

問-2 部活動の顧問である教員の負担軽減のために、部活動の指導経験のある再任用の教員を活用する方策もあるが、実施されているのか。

問-3 市のホームページを見る限りでは、学校の部活動がスポーツクラブへ移行するということには全く触れられていません。教育委員会の取組として、「統合型地域スポーツクラブへの移行について検討を進める。」とは、どういうことなのか。また、本年10月7日に、スポーツ庁では、学校の運動部活動の地域移行を促進するため、有識者を集めて既存の部活動の体制の見直し、活動内容や活動時間の改善、指導者確保・育成方法、兼職兼業の許可を得て地域でスポーツ活動を指導できる方法、施設を円滑に使用するための行政や他団体等との調整・連携、会費の適正価格や困窮家庭への支援などの検討を始め、来年7月に提言をまとめる予定との情報があるが、国からの情報提供はあるのか。

(5)業務改善と環境整備に向けた取組について問う。
問-1 各学校の取組として、「校務支援システムの更なる活用を図る。」とある。このシステムとはどのようなものか、その概要の説明と、このシステムの導入により、どのように教員の負担軽減や業務時間の削減につながっているのか。

問2 働き方改革基本方針には、「校務に必要なICT機器の有効な活用方針を検討する。」とある。ICT機器の活用により校務の効率化を進めることで、教員の負担軽減、長時間労働の是正につながるものと期待するが、どのような対応を考えているのか。

問-3 働き方改革基本方針の趣旨に「多忙化解消は、学校のみならず、社会全体で取り組むべき課題である」と記されているが、残念なことに具体的な取組において、地域との関わり方が弱いのではないかと考える。今後、地域が学校を応援する体制整備の取組が重要と思う。第5次総合計画において、「個別施策③地域とともにある学校運営の推進」の内容として、「学校が家庭や地域と連携し一体となって児童生徒の健やかな成長を図るため、学校評議員制度の継続・充実を進めるとともに、保護者・地域住民が学校と連携して学校運営に参画する学校運営協議会制度の導入に向けた検討を行います。」とある。いわゆるコミュニティ・スクールのことですが、岩倉市を取り巻く東西南北の近隣市において、すでに導入されているのでそれらを参考にしながら、早い段階に検討を行い、導入を考えていただきたい。その見通しについて聞く。

問-4 教員の多忙化解消及び長時間労働の是正を進めるため、35人学級編成の早期実現と教員の定数の改善を図ることが重要と思う。教育委員会として、国や県に対し、これらの実現に向け、要請していくことが大切であるが、どのように考えるのか。
以上
  

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2021年11月30日

議会臨時会報告

令和3年11月(第4回)岩倉市議会臨時会報告
 11月30日(火)に開催され、報告1件の後、議案1件を審議し可決されました。その内容は次のとおりです。

〇報告第11号 「専決第3号事故による和解について」の報告がありました。
 交差点において、公用電動アシスト付自転車と相手方車両の交差の際、相手方車両のフロントバンパーと自転車のスタンドが接触したもので、車両双方とも修繕を要せず、職員のケガもないとのことでした。

〇議案第82号 令和3年度岩倉市一般会計補正予算(第8号)
補正額 4億7,487万4千円
子育て世帯への臨時特別給付金支給事業 3億4,662万3千円
 新型コロナウイルス感染症の影響を受けた子育て世帯の生活を支援する取組として、令和3年9月30日時点で児童手当(特例給付を除く。)を受給する世帯、高校生世代を養育する世帯等に対し臨時特別給付金を支給するための必要な経費です。
 子育て世帯への臨時特別給付金 3億4,340万円(対象者7573名)
 システム改修業務委託料 200万円
 消耗品費・印刷製本費・郵送料・振替手数料 122万3千円
新型コロナウイルスワクチン接種事業 1億2,825万1千円
 3回目のワクチン接種を実施するため及び医療機関における個別接種に対して、予防接種委託料を増額するもの。また、開設期間の延長に伴いコールセンター業務委託料の増額、3回目の追加接種の対象者に対し個別通知を行うための経費の増額を行うもの。
 予防接種委託料 9,859万6千円
 接種券作成業務等委託料 348万1千円
 コールセンター業務委託料 2,005万1千円
 ワクチン配送業務委託料 277万2千円
 消耗品費・郵送料・審査支払事務手数料・接種会場等借上料 335万1千円
以上
 
  

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2021年09月28日

議会定例会報告

令和3年9月(第3回)岩倉市議会定例会報告

8月26日から9月24日までの会期日程で開催され、報告5件、議案22件、委員会提出議案3件を審議しました。
議案の議決は、可決15件、認定(決算)7件で、委員会提出議案はすべて可決されました。なお、請願3件は、採択1件、趣旨採択1件、不採択1件の議決となりました。
内容は次のとおり。
〇報告第6号 専決処分の報告につい
 事故による損害賠償の額の決定及び和解で、その内容は、走行中の車両に街路樹から落下した枝が車両左側に接触し損傷したものです。損害賠償の額は60万円で、全額が道路賠償保険から補填されます。
〇報告第7号 令和2年度岩倉市健全化判断比率の報告について
 早期健全化基準を満たしており、良好な状況にあります。
〇報告第8号 令和2年度岩倉市上水道事業会計継続費の精算報告について
 令和元年度から2年度までの継続費である岩倉市配水場受変電設備改修工事の精算報告で2億9,731万1,700円の執行があった旨の報告がありました。
〇報告第9号 令和2年度岩倉市上水道事業資金不足比率の報告について
 経営健全化基準を満たしており、良好な状況にあります。
〇報告第10号 令和2年度岩倉市公共下水道事業資金不足比率の報告について
 経営健全化基準を満たしており、良好な状況にあります。

〇議案第60号 岩倉市さくら基金条例の制定について
 五条川の桜並木における桜の植替え及び維持管理費用に要する費用に充てるため基金を設置するもので、ふるさと応援寄附金等の財源を積み立てます。

〇議案第61号 岩倉市個人情報保護条例等の一部改正について
 デジタル庁設置法及びデジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律が令和3年5月19日に公布されたことにより、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部が改正され、令和3年9月1日から施行されることに伴い、所要の改正を行うもの。
 改正の内容は、特定個人情報の訂正を行った場合の通知先を総務大臣から内閣総理大臣に改め、個人番号カード再交付手数料の規定を削るものです。

〇議案第62号 岩倉市路上喫煙等規制条例検討委員会条例の廃止について
 岩倉市路上喫煙等の規制に関する条例の制定により、委員会の所掌事項が終了したため、条例を廃止するもの。

〇議案第63号 令和3年度岩倉市一般会計補正予算(第6号)別記
〇議案第64号 令和3年度岩倉市土地取得特別会計補正予算(第1号)別記
〇議案第65号 令和3年度岩倉市介護保険特別会計補正予算(第1号)別記
〇議案第66号から議案第72号までは令和2年度決算認定ですが、一般会計のみを後段で記述します。

〇議案第73号 財産の譲渡について
 名鉄石仏駅東の駅舎建築に伴い、駅舎の用地となった市所有の土地を無償で名古屋鉄道株式会社に譲渡するもの。

〇議案第74号 川井野寄地区での土地開発事業における産業廃棄物処理に係る権利の放棄及び和解について(追認)
 本議案は、川井野寄地区での土地開発事業における産業廃棄物処理に係る権利を放棄し、和解することについて、地方自治法第96条第第1項10号及び第12号の規定により議会の議決を求めるものです。
 本議案の提出に至った経緯は、2件の住民監査請求を市監査委員が監査する中で、産業廃棄物の処理費用約1億1千万円を市が議会の議決を得ずに支出したことは違法であるとする監査結果を受けて提案されたものです。
1事件の概要
 川井野寄地区での土地開発事業として、平成31年4月15日に愛知県と市との間で締結した開発基本協定書の開発区域内の2件の土地から廃棄物が確認された。市は協定書に基づき、2件の旧地権者に撤去を指示したが、履行されなかったため、令和2年12月議会で補正予算を計上し、1億1,286万円をかけて2件の土地の廃棄物を処理するとともに、各旧地権者に対し、その撤去費用の負担を求めた。
2放棄する権利の内容
 本件2件の土地に確認された廃棄物を市が処理するために要した費用を、各旧地権者に求償する権利(各旧地権者から支払われた部分を除く。)
3権利を放棄する金額 1億1,114万2,130円
4権利を放棄する理由
 2件の土地に確認された廃棄物について、市は協定書に基づき各旧地権者に撤去を指示したが、履行されず、旧地権者からは撤去費用の負担を求めるのであれば、土地売買代金を返還するから土地を返してほしいとの申出があった。市はそれ以降も交渉を続け、各旧地権者から土地売買代金の1割なら負担してもよいとの回答を得た。
 市は、各旧地権者に土地売買代金を超える額の負担を求めることは権利の乱用になること、各旧地権者は廃棄物が埋設されていることを承知していなかったことを踏まえ、このまま交渉を続けて事業に影響が出た場合の不利益と、今後この事業により得られる利益等を総合的に勘案し、各旧地権者に土地売買代金の1割を負担させることで各旧地権者と合意し、この事業を進めることとした。
5和解の内容
(1)2件の土地のうち土地Aに係る和解の内容
ア 令和元年7月17日付け土地売買契約書に基づく代金4,057,200円で県に売り渡した土地Aの地上及び地下から令和元年12月に廃棄物が発見されたことを確認する。
イ 市は、協定書に基づき、県が指定する日までに土地Aの廃棄物を適正に処理することとし、旧地権者はこれに同意する。
ウ 旧地権者は、市に対し廃棄物の処理費用のうち405,720円の負担義務があることを認め、納入する。
エ 県及び市は、旧地権者に対し、廃棄物に関する処理費用については、この和解の内容のほか一切の請求をしないものとする。
オ 県及び市は、旧地権者に対し、廃棄物に関する処理に関して、この和解の内容に定めるほか、何らの債権債務のないことを確認する。
(2)2件の土地のうち土地Bに係る和解の内容
ア 令和元年7月17日付け土地売買契約書に基づく代金13,121,500円(地権者3人)で県に売り渡した土地Bの地上及び地下から令和元年12月に廃棄物が発見されたことを確認する。
イ 市は、協定書に基づき、県が指定する日までに土地Bの廃棄物を適正に処理することとし、旧地権者はこれに同意する。
ウ 旧地権者は、市に対し廃棄物の処理費用のうち1,312,150円の負担義務があることを認め、納入する。
エ 県及び市は、旧地権者に対し、廃棄物に関する処理費用については、この和解の内容のほか一切の請求をしないものとする。
オ 県及び市は、旧地権者に対し、廃棄物に関する処理に関して、この和解の内容に定めるほか、何らの債権債務のないことを確認する。

〇議案第75号 岩倉市民の花木の制定について
  岩倉市民の花木 さくら

〇議案第76号 岩倉市表彰条例に基づく自治功労者表彰の同意について
  渡部 照和氏(下本町在住)
〇議案第77号 岩倉市表彰条例に基づく自治功労者表彰の同意について
  中山 春義氏(石仏町在住)

〇議案第78号 岩倉市特別職の職員の給与の特例に関する条例の制定について
 川井野寄地区での土地開発事業における産業廃棄物処理に係る不適切な事務処理に対して、市長の申出により給料の減額を行うもの。減額は、10月から12月までの給料を10%の減額とする。

〇議案第79号 地方公務員法第22条の2第1項第1号の会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例の一部改正について
 最低賃金法の規定に基づき令和3年10月1日より愛知県の地域別最低賃金の額が927円から955円に引き上げられることとなり、会計年度任用職員の報酬について、現行の時間額が最低賃金額に達しないこととなる職員については、その差額に相当する額を報酬として支給するもの。対象職員数は77人。

〇議案第63号及び80号 令和3年度岩倉市一般会計補正予算(第6号・第7号)
一般会計補正予算額 2億3,459万9千円
総務費 一般管理費 訴訟等委託料 700千円
 弁護士費用に不足が見込まれるため、今後の訴訟等に備えて委託料を増額するもの。
企画費 ふるさとづくり基金積立金 △11,000千円
 さくら基金の創設に合わせ、さくら基金へ積み立てるため、積立金を減額するもの。
企画費 市制50周年記念事業 消耗品費 341千円
 市制50周年記念事業として、記念植樹を希望する市民等に配布する桜(ジンダイアケボノ3,135円×50本)と樹木名板(3,685円×50枚)を購入する経費。
財産管理費 本庁公用車管理事業 消耗品費 106千円
 公用自転車用ヘルメット(32個×3,300円)を購入する経費。
庁舎施設管理費 備品購入費 652千円
 新型コロナウイルス感染症対策により、窓口において会話が聞き取りにくくなっていることから、市役所1階窓口等に窓口会話補助システム(47,700円×16セット)を購入するもの。
防災対策費 消耗品費1,000千円及び備品購入費2,860千円
 新型コロナウイルス感染症対策として、保健所から自宅待機を要請され、外出が困難となった人からの申し込みを受け、市が用意した食料品や衛生用品等の物資を支援するための消耗品費。また、学校や児童館等の公共施設に設置する顔認証検温モニター(110,000円×26台)の購入の経費。
賦課費 申告予約システム使用料 132千円
 新型コロナウイルス感染症対策として、申告相談会の混雑解消と待ち時間を短縮するため、申告受付の事前予約性を導入し、予約情報を管理するためのシステム使用料の経費。
社会福祉総務費 国民健康保険特別会計繰出金 7,265千円
老人福祉費 介護施設等整備事業費補助金 3,056千円
 介護施設等における新型コロナウイルス感染症の感染拡大のリスクを低減するため、居室に陰圧装置を据え、簡易的なダクト工事等に係る費用を助成するための補助金。
心身障害者福祉費 児童福祉施設等感染症対策設備補助金 2,500千円
 新型コロナウイルス感染症対策として、障がい児通所施設に係る備品購入等を支援するための補助金(500,000円×5施設)。
子ども発達支援施設費 備品購入費 262千円
 新型コロナウイルス感染症対策として、子ども発達支援施設に設置するおもちゃ殺菌庫(261,800円×1台)の購入の経費。
多世代交流センター施設管理費 修繕料 979千円
 さくらの家の屋上防水シートの一部に経年劣化による損傷があるため、張り替えるための修繕料。
保育園費 保育園施設管理費 修繕料1,562千円及び備品購入費1,833千円
 中部保育園の給食リフトの巻上機等、下寺保育園の園舎の配水管の漏水に対応するための修繕料。また、新型コロナウイルス感染症対策として、7園に設置するおもちゃ殺菌庫(261,800円×7台)を購入するもの。
子育て支援事業 備品購入費 262千円
 新型コロナウイルス感染症対策として、子育て支援センターに設置するおもちゃ殺菌庫(261,800円×1台)を購入するもの。
児童福祉施設等感染症対策設備補助事業 児童福祉施設等感染症対策設備補助金 6,000千円
 新型コロナウイルス感染症対策として、認定こども園、私立保育園、小規模保育事業所、病児・病後児保育室、認可外保育施設、私立幼稚園に係る備品購入等を支援するための補助金(500,000円×12施設)の経費。
児童館施設管理費 修繕料638千円及び備品購入費1,833千円
 第三児童館の1階エレベータ前の防火扉の修繕を緊急で実施したため、修繕料に不足が見込まれるために増額するもの。また、新型コロナウイルス感染症対策として、7館に設置するおもちゃ殺菌庫(261,800円×7台)を購入するもの。
母子保健対策事業 健康教育・健康相談等講師謝礼 300千円
 乳幼児健康診査及び健診事後教室に従事する講師(保健師)の配置人数を増やすため、謝礼を増額(延べ50人分)するもの。
新型コロナウイルス接種事業 33,770千円
 時間外勤務手当、消耗品費、印刷製本費、郵送料、コールセンター業務委託料の経費の増額。
自然生態園管理運営費 こうもりタワー撤去工事 627千円
 こうもりタワーが経年劣化による損傷が激しいため、撤去するための工事費。
農地費 用排水路浚渫事業 用排水路浚渫等委託料5,005千円及び用排水路草刈委託料2,106千円
 当初見込みより浚渫や草刈が必要となったため、増額するもの。
用排水路改修事業 修繕料 7,000千円
 当初見込みより修繕が必要となったため、増額するもの。
排水機場等管理費 修繕料 1,265千円
 当初見込みより修繕が必要となったため、増額するもの。
商工振興費 感染症対策設備導入支援事業補助金 15,000千円
 新型コロナウイルス感染症対策として令和3年3月補正予算で計上した市内の中小企業・小規模企業者が行う換気機能を備えた空調設備の導入等に対する支援事業について、当初見込みより導入実績が多かったため、補助金を増額するもの。
観光費 さくら基金積立金 11,000千円
 さくら基金の創設に合わせ、さくら基金へ積み立てるもの。
土木費 駅前広場・地下連絡道等管理費 247千円
 岩倉駅西広場のレンガ舗装に段差があるために修繕するもの。
道路維持費 修繕料 5,500千円
 道路舗装(面積550㎡)の修繕経費。
舗装側溝 測量設計等委託料5,670千円及び舗装・側溝工事71,000千円
 幹線・生活道路の実施設計委託料及び舗装・側溝の工事費の経費。
交通安全施設設置事業 交通安全施設設置工事 10,929千円
 通学路カラー舗装の一部(949㎡)において、経年劣化による損傷があるための工事費。
桜通線街路改良事業 電線共同溝整備計画書作成業務委託料 1,936千円
 電線共同溝の設計業務が完了し、令和5年度からの着工に向けて令和4年度に各占用予定者へ整備計画書に基づく勧告を行う必要があるために計画書を作成するもの。
公園施設管理費 修繕料3,482千円、植栽剪定等委託料2,577千円及び備品購入費161千円
 遊具の保守点検結果に基づく修繕、公園の高木の剪定、芝刈り機の購入の経費。
公園施設整備事業 辻田公園遊具施設改修工事 5,178千円
 すべり台と木製ブリッジの経年劣化による損傷が激しいため改修するもの。
消防庁舎施設改良費 仮眠室改修工事 4,917千円
 女性専用仮眠室改修工事の経費。
小学校施設管理費 修繕料4,200千円、植木剪定等委託料2,997千円及びトイレ清掃等委託料6,411千円
 岩倉北小学校の屋内消火栓設備の一部で基準の放水圧力が確保できていないこと、五条川小学校の自動火災報知設備の受信機バッテリーでの駆動に不具合が生じているための修繕。五条川小学校の敷地南側の樹木の枝葉が電線等に干渉しているための剪定等委託料の経費。新型コロナウイルス感染症対策として、小学校5校のトイレ清掃を始め施設消毒等を外部委託(10月から翌年3月まで)する経費。
小学校管理運営費 備品購入費 2,085千円
 岩倉北小学校北館及び南館の配膳室の牛乳保冷庫2台の冷却能力の低下や経年劣化による損傷のため更新するもの。
中学校施設管理費 トイレ清掃等委託料 5,129千円
 新型コロナウイルス感染症対策として、中学校2校のトイレ清掃を始め施設消毒等を外部委託(10月から翌年3月まで)する経費。
生涯学習センター施設管理費 サクランド岩倉共用部分管理費等負担金 1,432千円及び備品購入費262千円
 サクランド岩倉の駐車場収入が減収となっているため、負担金を増額するもの。また、新型コロナウイルス感染症対策として、生涯学習センターに設置するおもちゃ殺菌庫(261,800円×1台)の購入の経費。
総合体育文化センター施設管理費 修繕料 3,245千円
 総合体育文化センターのアリーナの自動火災報知設備の感知器に不具合があるための修繕。
給食センター施設管理費 備品購入費 187千円
 脱水汚泥用コンテナについて、腐食し損傷があるため、更新するもの。


〇議案第64号 令和3年度岩倉市土地取得特別会計補正予算(第1号
補正予算額 9,738千円
土地開発基金積立金 9,738千円
 土地開発基金が保有する土地(野寄町高島10番1、259㎡)の売却収入を基金に積み立てるもの。

〇議案第65号 令和3年度岩倉市介護保険特別会計補正予算(第1号)
 補正予算額 1億4,884万9千円
基金積立金 介護給付費準備基金積立金 103,654千円
 令和2年度剰余金を介護給付費準備基金へ積み立てるもの。
国庫負担金等償還金 13,473千円
 令和2年度決算に係る歳入超過分を国・県に返還するもの。
一般会計繰出金 31,722千円
 令和2年度決算に係る歳入超過分を市の一般会計に繰り出すもの。

〇議案第81号 令和3年度岩倉市国民健康保険特別会計補正予算(第1号)
 補正予算額 0円
 歳入における財源振替によるもので補正額は0円です。
一般被保険者国民健康保険税 △12,107千円
 新型コロナウイルス感染症の影響に伴う減免分を減額するもの。
県支出金 保険給付費等交付金 4,842千円
 新型コロナウイルス感染症の影響に伴う減免分を補填(10分の4相当)するもの。
繰入金 一般会計繰入金 7,265千円
 新型コロナウイルス感染症の影響に伴う減免分を補填(10分の6相当)するもの。

〇令和2年度一般会計決算(概要)
 令和2年度の一般会計決算額は、新型コロナウイルス感染症対策費用が含まれ、過去最大となるもので、歳入が229億6,749万円(元年度比37.4%増)、歳出が216億3,839万6千円(36.9%増)で、歳入歳出差引額は13億2,909万4千円となり、この額から翌年度へ繰越すべき財源2億9,439万3千円を差し引いた実質収支額は10億3,470万1千円となり、元年度の実質収支額7億3,234万5千円と比較すると、3億235万6千円の増額となりました。決算額が過去最大となった要因は、市民一人につき10万円を給付した特別定額給付金給付事業(48億2,979万5,978円)を始め、様々な新型コロナウイルス感染症対策事業を補正予算で臨時計上し実施したことによるものです。また、新型コロナウイルス感染症による感染拡大を防止するために事業やイベントなどを中止・延期したことにより執行できなかった予算もあります。
 歳入では、市税は総額で70億1,443万8千円(1.4%増)となり、その内訳は、個人市民税は納税義務者の増加及び一人当たりの所得割額の増により29億9,351万7千円(2.5%増)、法人市民税は法人税割の減収により2億7,865万6千円(12.6%減)となりました。固定資産税は倉庫や共同住宅の建設等により28億5,049万9千円(2.0%増)、都市計画税は5億2,816万4千円(1.3%増)、軽自動車税は8,934万6千円(4,1%増)となりました。
地方交付税は、普通交付税では14億3,945万円(5.9%増)となりました。また、特別交付税は1億8,476万円(1.6%減)となり、全体では16億2,421万円(4.9%増)となりました。市債は9億5,880万円(14.4%減)となりました。歳入総額に占める自主財源の割合は43.8%で前年度に比べ14.5ポイント下がりました。これは新型コロナウイルス感染症対策として、国・県からの支出金が増額しているという特殊事情によるものです。
 歳出では、人件費は,パート職員の会計年度任用職員制度への移行による報酬や期末手当、共済費の増等により32億9,131万6千円(14.4%増)、投資的経費である普通建設事業費は14億6,908万2千円(3.5%減)となりました。
 こうした決算の状況から、新型コロナウイルス感染症対策として、世界中でワクチン接種が優先課題として進められていますが、その収束の目途は立っていません。ワクチン接種や治療薬の開発を進めながら、社会経済活動の活性化や行動規制の緩和などのバランスを取るという難しい舵取りが必要と思います。将来の岩倉市をどのように見据えていくのか、令和3年度からの10年計画である岩倉市総合計画をどのように推進していくのかが問われています。
 この先、継続中の川井野寄地区での工業系土地開発事業、桜通線街路改良事業、一宮春日井線街路整備、石仏公園整備事業、生活道路の舗装・側溝の改修、更に老朽化した公共施設の再配置(更新、統合化、複合化、譲渡、廃止など)、社会保障関係経費の増大など重要な事業が目白押しとなっています。財政の規律を持って、「最小の経費で最大の効果」を上げること、積極的な財源確保、更なる事業の整理と見直し、そして将来世代に過度な負担を残さない、的確な行財政運営に努めていくことが必要であると考えます。
*各種の財政指標
経常収支比率 89.0%(前年度86.8%)
財政力指数 0.81(前年度0.81)
*健全化判断比率の状況(%)
実質赤字比率 △10.52(早期健全化基準13.36、財政再生基準20.00)
連結実質赤字比率 △20.25(早期健全化基準18.36、財政再生基準30.00)
実質公債費比率 4.3(早期健全化基準25.0、財政再生基準35.0)
将来負担比率 26.3(早期健全化基準350.0)

〇委員会提出議案は次のとおり
 委員会提出議案第3号 定数改善計画の早期策定・実施と義務教育費国庫負担金制度の堅持及び拡充を求める意見書
 委員会提出議案第4号 コロナ禍による厳しい財政状況に対処し地方税の充実を求める意見書
 委員会提出議案第5号 国の私学助成の拡充に関する意見書

〇請願は次のとおり
 請願第1号 定数改善計画の早期策定・実施と義務教育費国庫負担金制度の堅持及び拡充を求める請願書 採択
 請願第2号 岩倉のすべての子どもたちが心身ともに健やかに成長できる環境を求める請願書 趣旨採択
 請願第3号 保育環境をより向上させるために保育士及び正規保育士の増員を求める請願書 不採択

 <所感>
 令和3年9月議会定例会でもっとも審議され、議員間で議論したものは、議案第74号川井野寄地区での土地開発事業における産業廃棄物処理に係る権利の放棄及び和解について(追認)です。
 議員全員(議長を除く。)が議案審議に参加できるよう、委員会の審査に当たっては、総務・産業建設常任委員会と財務常任委員会の連合審査会を設置して臨みました。連合審査では、質疑のみでしたが、約1時間30分の質疑が行われ、各議員から川井野寄地区での土地開発事業における疑念や問題点などが質疑されました。
 連合審査会の後、直ちに所管する総務・産業建設常任委員会において、委員間討議、討論、採決が行われ、賛成多数で可決されました。
 私は、現在、財務常任委員会委員長であり、また、総務・産業建設常任委員会委員でもあります。原案に賛成する立場から発言をしてまいりました。以下、私の考えを記して終わりたいと思います。
本件の川井野寄地区における土地開発事業、いわゆる工業団地化について、人口が5万人に満たない、そして約9.3ヘクタールという県企業庁が実施するには狭い面積にもかかわらず、県企業庁が施工するに至ったことは交通の利便性や地震による津波の恐れがない内陸型の工業団地としての立地の良さが評価されてのことと考えます。また、ここに至るまでには、地元において、農振農用地の田や畑を将来にわたって耕作することの困難さ、後継者問題などに直面しており、地元で長年にわたり勉強会を開催し、市に要望するなど熱意ある活動をしていると聞いております。こうした関係者のご尽力の積み重ねが農振農用地における工業団地化という難しい課題を突破することができたものと敬意を表するものであります。それ故に、様々な問題があっても、解決し、前に進めることが、岩倉市の持続性ある発展及び希望のあるまちづくりにつながるものと考えます。
 市議会においては、昨年の11月の全員協議会や12月議会定例会において、この間の経緯の説明があり、産業廃棄物処理業務委託料の補正予算を可決したものであります。
 また、本件は、土地開発の過程において、2か所の土地から産業廃棄物が確認され、その処理を巡って、2件の住民監査請求が提出され、監査委員の下で審査されました。その監査の結果として、勧告がなされ、本件は監査の勧告に従って、議会に上程されたものであります。
 諸般の事情を総合的に考慮すれば、当事者間の合意に基づき、求償権を放棄すること及び和解をすることは、「民主的にして能率的な行政の確保」を旨とする地方自治法の趣旨等に照らして合理性があるものと考えます。また、昨年12月議会定例会における補正予算の可決と議案第74号は、整合性のある形で決着させるべきものと考えます。
 市が処理費用を負担するというリスクと、事業を進めることにより将来得られる利益との比較衡量からすると、前段に述べたように、市の持続性ある発展及び希望のあるまちづくりに寄与する土地開発事業であることは論をまたないと判断し、賛成したものであります。

 以上が9月議会定例会の定例会の概要です。いつもながら長文になってしまいました。お読みいただき、感謝します。
  

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2021年09月11日

一般質問を行いました

令和3年9月定例会において、一般質問を行いました。以下、その全文を掲載します。

令和3年9月定例会 一般質問及び答弁 
1 オープンデータについて
(1)オープンデータの取組について問う。
問‐1 オープンデータは、国において、公共データは国民共有の財産であるとの認識の下、平成28年12月14日に公布・施行された「官民データ活用推進基本法」いわゆる官民データ法に基づき、オープンデータ基本指針が平成29年5月30日に国の機関である高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部と官民データ活用推進戦略会議で決定され、令和3年6月15日に改定されています。
 この基本指針は、「公共データについて、オープンデータを前提として情報システムや業務プロセス、全体の企画、整備及び運用を行う」というオープンデータ・バイ・デザインの考えに基づき、国・地方公共団体・事業者が公共データの公開及び活用に取り組む上での基本方針を定めています。
 このオープンデータ基本方針の内容は、オープンデータの意義として、三つ掲げており、一つ目は国民参加・官民協働の推進を通じた諸課題の解決、経済の活性化、二つ目は行政の高度化・効率化、三つめは透明性・信頼性の向上でありますが、特に地方公共団体に求められることは地域の課題を解決するという視点が重要であります。そして、オープンデータの定義として、営利目的、非営利目的を問わず、二次利用可能なルールが適用されたもの、機械判読に適したもの、無償で利用できるものと定義されています。
 オープンデータに関する基本的ルールとして、公開するデータの範囲、公開データの二次利用に関するデータ、公開環境、公開データの形式等、公開済みデータの更新の5項目を定め、最後に地方公共団体・独立行政法人・事業者におけるオープンデータの取組として、地方公共団体は官民データ法第11条第1項で、地方公共団体は、国と同様に保有するデータを国民が容易に利用できるよう必要な措置を講じるものと義務付けられており、官民データ法の趣旨及び基本指針を踏まえてオープンデータを推進することが求められています。
 この基本指針を受けて、内閣官房IT総合戦略室は令和3年6月15日に「地方公共団体オープンデータ推進ガイドライン」を改定しております。
 オープンデータに取り組む地方公共団体は、内閣官房IT総合戦略室の令和3年4月12日時点での「オープンデータ取組自治体一覧」によると、1788団体中1157団体、約65%が取り組んでいます。愛知県内では、愛知県を始め42市町村、約78%が取り組んでいます。
 オープンデータの政策は何のために、誰のために進められているのかと言うと、市民のための市民参加という直接民主制的な観点を踏まえて考えることが重要であると思います。
 本市がホームページにおいて提供しているオープンデータは、2020年(令和2年)11月20日現在、8分野19データであります。その内容は、社会保障・衛生の分野、教育・文化・スポーツ・生活の分野、運輸・観光の分野、情報通信・科学技術の分野、司法・安全・環境の分野、人口・世帯の分野、行財政の分野、その他の分野の8つで、データとしては、AED情報、子育て支援関連施設、観光地、避難所情報、人口など19データです。そのデータの内容は、名称、設置場所、連絡先、地理座標、緯度・経度など、データにより情報の内容は異なりますが、オープンデータの内容としては、提供する情報が不足しているのではないか、提供する情報に制約があるのか疑問に感じます。例えば、観光地情報の場合、データの内容は、五条川桜並木と愛知県岩倉市の名称、地理座標、五条川桜並木の説明、連絡先、Webサイトの内容ですが、これだけでは岩倉市の観光地情報としては不十分ではないか。市のイベント、市内各所で行われている行事、名所・旧跡など岩倉の自慢というべきもの、誇りというべきものの記述がありません。また、子育て支援関連施設情報では、38の公立私立の施設である保育園、認定こども園、幼稚園、児童館、地域交流センター、児童遊園などの名称、住所、郵便番号、緯度・経度の地理座標の情報が掲載されていますが、それぞれの施設の内容はなく、一体何のための情報なのか、位置情報だけではないでしょうか。市民のためのオープンデータとしては意味不明の感がします。
 例として挙げましたが、オープンデータとして使える情報が少ないのではないでしょうか。オープンデータとして掲載すべき内容は制約されているのか。掲載すべき情報の内容はどの程度の具体性が求められているのか。今までの本市のオープンデータの取組の経過も含めてお聞きします。
答弁:本市のオープンデータの取組は、平成28年度から名古屋市を除く愛知県内市町村が参加するあいち電子自治体推進協議会で策定した協議会オープンデータ推進ガイドラインに従い、利用者の利便性が高くなるようデータ項目や形式等を統一して、協議会のオープンデータカタログサイトや市ホームページでデータを公開しており、現在8分野19件の情報を提供しています。
オープンデータは、必ずしも提供すべき内容やその具体性について制約や決まりがあるものではありませんが、同じ分野の情報であればデータの分類、形式、項目等を団体間で合わせることで、二次利用者等の利便性が向上し、オープンデータ利活用に繋がっていくものと考えていますので、引き続き公開データの拡充に努めてまいります。

問‐2 あいち電子自治体推進協議会で統一的に進めており、同じ分野の情報であれば団体間で合わせることでオープンデータの利活用につながるということが背景にあるようです。では、市のホームぺージでは、オープンデータについての説明と利用条件、免責条項、オープンデータライブラリ、オープンデータ一覧があります。小牧市のホームページでも、同様な表記がありますが、本市と異なっている点は、小牧市では小牧市オープンデータ推進に関する基本方針、オープンデータ公開・運用基準、オープンデータ利用規約が令和2年12月2日の日付で掲載されております。こうした市の基本方針や公開・運用基準、利用規約は定められているのでしょうか。定められているとしたら、なぜ公開されていないのでしょうか。お聞きします。
答弁:本市では、オープンデータの公開・運用基準、利用規約は定めていませんが、平成28年度の公開時にオープンデータの利用条件や免責事項を示した岩倉市オープンデータ推進に関する基本方針を策定し、市ホームページに基本方針の全文を掲載する形で公開しています。

問‐3 どこまで定めるのかは各自治体の判断のようですが、では、官民データ法第9条第3項で、市町村は「市町村官民データ活用推進計画」を定めるよう努めるものと定められています。努力義務であります。都道府県では、「都道府県官民データ活用推進計画」の策定が義務付けられていますので、47都道府県すべてで策定済みであります。市町村の計画は全国的に低調のようで、2019年4月1日時点で、全国で74団体とのことです。現在ではもっと増えているかと思いますが、県内では、瀬戸市が「ICT戦略推進プラン・官民データ活用推進計画」を策定し、2021年度から2025年度までの5年計画で推進されています。
 そこで質問です。瀬戸市のように「ICT戦略推進プラン・官民データ活用推進計画」は、策定されているのでしょうか。あるいは策定の予定はあるのでしょうか。お聞きします。
答弁:現時点でご質問の推進計画について策定していませんし、今のところ推進計画を策定する予定はありませんが、愛知県が令和2年3月に策定した愛知県官民データ活用推進計画を参考に、その必要性を含め研究してまいりたいと思います。

問‐4 第5次総合計画にあります「情報公開の推進」の施策では、「積極的な行政情報の提供に努めます」とありますので、官民データ活用推進計画を基本とした施策の推進が望まれると思います。オープンデータとしてデータを公開するに当たっての業務の流れについてお聞きします。データを所管する各課が直接オープンデータ化を行うのか。あるいは秘書企画課の広報・広聴グループが各課からデータの提供を受けて、データの加工・公開・利活用の促進といったオープンデータ化の業務を担うのか。業務の流れはどのようになっているのでしょうか。また、オープンデータの庁内における取組、研修状況や進捗状況を管理する体制はどのようになっているのでしょうか。お聞きします。
答弁:本市のオープンデータの取組体制につきましては、協働安全課情報推進グループで進捗状況の管理や技術的支援をしており、各分野の担当課がガイドラインのデータ項目定義書に従って、推奨データ項目ごとにデータの加工やホームページへの公開を行っています。
また、全庁的な取組や研修につきましては、現在は実施していませんが、国や他市町村の取組事例などの情報を共有しながらオープンデータの充実を図っていきたいと考えています。

問‐5 市のホームページを見ると、所管は秘書企画課の広報広聴グループではないかと思いましたが、進捗状況の管理や技術的支援は協働安全課の情報推進グループが担っているとのことですので、総務部内での連携として役割を分担して行われているものと理解します。ただし、研修は実施していないとのことですが、オープンデータの認知度を上げて、人材を育成するためには、研修は実施されたほうが望ましいことを申し上げておきます。第5次総合計画の目標指標である「オープンデータの公開データ件数」の成果指標は、令和元年度の現状値は19件で、中間年度の令和7年度の目標値は25件、最終年度である令和12年度の目標値は35件であります。中間年度に向けて6件のデータ追加となりますが、どのようなデータの追加を想定しているのか、お聞きします。
答弁:第5次岩倉市総合計画の中間年度に向けての取組につきましては、国の地方公共団体オープンデータ推進ガイドラインの推奨データセットやあいち電子自治体推進協議会オープンデータ推進ガイドラインの推奨データセットの中から、本市がオープンデータ化できていない介護サービス事業所一覧や公衆トイレ一覧など公開へのニーズが高く取組可能なデータを中心に追加しながら他自治体の取組状況も参考にしてオープンデータの推進を図ってまいります。

(2)オープンデータの活用について問う。
① 活用事例はあるのか。
問‐1 本市のオープンデータは、「2016年度(平成28年度)から二次利用しやすい形でオープンデータをホームページ等で公開しています。」と第5次総合計画にありますが、この5年間で、本市が提供しているデータの活用について、市民や市民団体、事業者などからアプリの開発などの活用事例はあったのでしょうか。活用に向けての相談はあるのでしょうか。また、本市が国や他の地方公共団体のオープンデータを活用したことはあったのでしょうか。お聞きします。
答弁:本市で公開しているオープンデータについては、個人又は事業者がどのオープンデータを取得したのか情報を得ることできないことや事業者などからデータの利活用に関する事前相談がありませんので、市として活用事例について把握をしておりません。
なお、国のオープンデータの活用については、各府省等の統計関係情報を集約した政府統計の総合窓口(e-Stat:イースタット)を活用し、様々な統計や施策立案などの基礎資料として利用しており、産業構造や人口動態などに関する官民のビッグデータを集約し、可視化できる地域経済分析システム(RESAS:リーサス)などを活用することもあります。

問‐2 政策は統計から導き出されると思いますので、どんどん国の諸統計などを活用し、できれば有用な情報は議会にも提供してほしいと思います。 自治体のオープンデータの利活用についての可能性についてですが、例えば、大雨が降った場合の冠水しやすい場所の情報やマラソン大会等のイベントによる通行止め情報は、道路情報と合わせて活用できるのではないでしょうか。これができると利用者の利便性の向上につながると思いますが、どうでしょうか。お聞きします。
答弁:現在、冠水しやすい場所の情報については、浸水の予想される区域や浸水の程度、避難施設などの情報を記載した「岩倉市浸水ハザードマップ」をホームページで公開しており、イベントによる通行止め情報や工事による幹線道路の通行止め情報については、担当する部署より、広報やホームページ、ほっと情報メールなどを通じて随時市民の皆様に情報提供をしています。
他の自治体のように道路情報をマップデータで提供し、そこに様々な情報を載せていくことは利便性があると考えますが、現在、本市ではマップデータによる道路情報を提供していないため、情報提供については、現在の提供方法を継続して行くとともに、他の自治体の事例を参考にし研究していきたいと考えております。

② 犯罪の被害防止行動の喚起に活用してはどうか。
 人は誰しも安全・安心で平穏な暮らしを望むものですが、それを脅かすものに対する関心は非常に高いものです。第5次総合計画の市民意向調査によると、施策に対する優先度の順位第3位に「地域の防犯活動への支援や防犯対策」があります。優先度が高い項目として上がっているのは、現状に不満があるとともに、関心が高いからであります。居住する身近な地域の犯罪の状況を知るためには、犯罪の被害防止につながる情報の提示や公開が大切であります。愛知県警のホームページに「犯罪被害防止のポイント」というサイトとオープンデータの公開があります。サイトを開くと、侵入盗、自動車盗、自転車盗、車上ねらい、強盗・恐喝など10の種類の窃盗犯罪について、被害傾向や対策が示されております。また、オープンデータでは犯罪の発生情報が公開されており、他にも愛知県警公式アプリ「アイチポリス」に登録すれば、パトネットあいちメールで市内の犯罪情報や不審者情報を見ることができます。こうした情報の提示や公開は、犯罪被害防止行動の喚起に結び付くものとして評価できるものであります。
そこで質問です。市のオープンデータライブラリの「交番情報」を見ると、岩倉幹部交番の住所、緯度・経度の地理座標、電話番号の情報があるだけで、防犯に関する情報はありませんので、愛知県警の犯罪情報の提示や公開に地域ごとの犯罪対策の方針を組み合わせて、市民に情報提示やオープンデータとしての公開ができれば、より良い情報提示となることが期待できると思いますが、どのようにお考えでしょうか。また、オープンデータの「交番情報」のwebサイト欄が空白になっていますので、ここに愛知県警のサイトアドレスを入れてはどうでしょうか。併せてお聞きします。
答弁:犯罪情報等のデータについては愛知県警で所有しており、当市を含む江南警察署管内の犯罪発生状況について、現在は紙媒体で江南警察署から毎月提供されているところです。オープンデータについては、愛知県警ホームページ内の「愛知県警察犯罪オープンデータサイト」で愛知県全体の犯罪情報が公開されていますので、本市でのオープンデータとしての公開は考えておりませんが、愛知県警のリンクをホームページに貼るなど簡単にアクセスできるよう検討します。

③避難所情報の充実強化を。
 災害時に備えて、防災行政無線、ほっと情報メール、公式LINEなどの多くの情報発信手段を持つことは必要で、災害時生活情報のオープンデータ化もその一つであります。平時から市の防災対策や避難所の現状について、様々な手段で情報発信しておくことで、市民に公助の現状と限界をあらかじめ知ってもらうことが大切であります。そこで避難所の現状について、どの程度オープンデータ化されているのか、市のオープンデータライブラリの避難所情報を見ると、その内容は39の避難所について、名称、住所、連絡先電話番号、対象地区、短期及び長期の収容人数の項目の一覧であります。災害時に市民が求める情報に即していないのではないでしょうか。必要な災害時の生活情報として、仮設・常設のトイレの有無、Wi-Fiの有無、ペット、冷暖房、災害用備蓄、災害対応型自販機、風呂・シャワーといった設備等の有無や扱いについての情報をオープンデータ化していくことが望ましいと考えます。避難所情報の充実強化を図ってはどうでしょうか。お聞きします。
答弁:現在の本市の避難所情報のオープンデータについては、平成29年2月1日現在のものとなっております。その後、指定避難所及び指定避難場所に区別されたことや、指定避難場所の災害種別毎の分類が行われましたが、まだその内容が反映できておりませんので、内容の更新を行うとともに、データ項目につきましても、近隣自治体の状況をみながら、市民の方の防災対策の参考になるような項目を検討し、情報の充実強化に向けて研究していきます。

④防災啓発アプリを作成し、公開してはどうか。
 多忙な業務の中、どうしてもデータの更新は後回しになりがちですが、いざという時の備えでありますので、速やかなデータの更新と情報の充実強化をお願いしたいと思います。
 尾張旭市のオープンデータ活用事例に「防災啓発アプリ」があります。この事例を紹介します。このアプリは、名古屋大学の安田・遠藤・浦田研究室が作成したもので、平成30年8月24日に公開されています。この防災啓発アプリは、4つの機能があり、一つは防災基本情報の確認機能で、南海トラフ地震発生時の震度や避難者数等の情報のほか、災害時における市の情報発信サービスがまとめてあります。二つ目は、避難所の詳細確認機能で、指定避難所などの位置情報をマップで表示するとともに、写真による避難所の様子、設備情報と利用の仕方、避難所備蓄品の一人当たり配分量、収容可能人数などの災害時の生活情報を掲載しています。掲載の仕方も、文字だけでなく、グラフや表形式により分かりやすく工夫されています。特に一人当たりの食料品の配分量の表示からは公助の限界と自助の必要性が伝わってきます。三つ目は、防災知識の学習機能で、尾張旭市の防災計画等の防災情報を動画やクイズで学習できるようにしてあります。四つ目は、災害時食事計画機能で、被災後、家族が3日間生活するのに必要な食料の量を簡単に計算することができるようにしてあります。選択できる食材は15種類で、日常生活で消費しながら使用した分を補充するという備蓄法である「ローリングストック法」に適した食材を選定してあります。以上の防災啓発アプリは、実践を前提に作成してあり、実証実験では、機能に関しては「大変満足」という回答が約6割、「やや満足」が約4割と高い評価が得られているとのことです。自助意識が高まったのかという問については、「非常に高まった」が約4割、「高まった」が約5割の回答で、この防災啓発アプリにより自助意識の向上につながることが明らかとなり、オープンデータを活用することの有用性が確認されたと評価されています。
そこで質問です。市民のためにいいと思われることは、全くのパクリというと失礼ですが、いいものは真似てはどうでしょうか。この種のアプリは、専門に研究する大学とかオープンデータに協力的な団体などが地域に存在しないと実現は難しいものですが、チャレンジしてはどうでしょうか。尾張旭市のように防災啓発アプリを作成し、公開してはどうでしょうか。また、大学とか協力的な団体が地域に存在しているのか、併せてお聞きします。
答弁:ただ今ご紹介いただきました「防災啓発アプリ」については、自治体の防災の現状を知っていただき、災害に備え、役立つ情報が得られるもので有効な啓発ツールであると考えます。本市では、令和元年度にyahoo株式会社と協定を締結し、yahoo防災速報アプリに本市の災害時の緊急情報を配信できる体制を取っています。しかし、「防災啓発アプリ」の作成については、協力いただける大学や団体の存在を把握しておらず実現が難しい状況であります。今後、様々な自治体や団体がオープンデータを活用し、作成した先進的な防災啓発ツールを参考にしながら本市の防災の啓発方法について研究してまいります。
 
 おそらくどこの自治体でも、協力していただける団体や人的資源の問題はあると思います。防災啓発アプリについても一から始めることは大変な労力が必要となりますので、こっすいと言われるかもしれませんが、先進的な事例を参考に、本市にあったアプリの作成をお願いしたいと思います。
⑤ 「いわくらの統計」のオープンデータ化は可能か。
問‐1 本年4月2日付けの市長から議員あての事務連絡で、「いわくらの統計令和2年版」について、刊行のお知らせとともに、統計の内容は市のホームページで公開しているとのことでありました。隔年で発行されている「いわくらの統計」は、基本的な基礎資料として有効活用させていただいており、議員にとって重要な資料であります。今般、「いわくらの統計」が電子化されたことにより、今までの冊子タイプから誰でもホームページの閲覧・印刷が可能となり、利便性が向上します。また。印刷、製本といった職員の事務負担が軽減されることになり、評価すべきことと思います。しかし、平成30年版の「いわくらの統計」を例にとると、159ページの分量の多くの情報がホームページに掲載されていますが、オープンライブラリ一覧にはデータ登録がされていないので、オープンデータとしては利用できないものと思います。
議会において、オープンデータに関する質問は、過去の会議録を検索すると、6件あります。その中に、平成27年第4回定例会で「「いわくらの統計」はオープンデータの資料になるのか」という一般質問があり、執行機関から「オープンデータとして提供することで有効活用可能なデータも含まれていると考えられますので、当然対象となり得るもの」と答弁しております。また、平成31年第1回定例会で「市のホームページを検索すると、オープンデータライブラリがあり、公開されているデータは、残念ながら参考にできるようなデータではありません。今後、オープンデータへの取組はどのように考えるのか」という代表質問に対し、執行機関から「オープンデータライブラリは、28年度から掲載している。行政で保有するデータは多岐にわたり、そうしたものを網羅的にオープンデータするというのは、その手間と利用頻度から一定の考慮をしていく必要もある。要望の多いデータや拡張性が高いと思われるデータ等から、まずは選択をしながら掲載をしていきたい」と答弁しております。先ほどの国のオープンデータ基本指針の中のオープンデータに関する基本的ルールの(3)公開環境の項目に「様々な分野での基礎資料となり得る信頼性の高いデータについては、社会的ニーズが高いと想定されるため、積極的な公開を図る」と記されています。
そこで、質問です。「いわくらの統計」が電子化され、ホームページに掲載されているので、有効活用可能でニーズの高いデータについて、二次利用が可能なオープンデータ化してはどうかと思いますが、どのようにお考えでしょうか。お聞きします。
答弁:いわくらの統計は、本市の人口、産業、福祉、教育、文化等の各分野にわたる基本的な統計資料を収録し、市勢の推移と現況を示したもので、ご質問にもありましたとおり隔年で発行しています。
基本的に、社会情勢が変化する中で、政策を的確に企画、実行していくための基礎資料としていますが、公開することで、行政上の利用にとどまらず、幅広くご活用いただくことも想定しています。
第5次岩倉市総合計画において、オープンデータの充実について記載し、公開データ件数を単位施策の成果指標に設定していますので、いわくらの統計としては、次回の令和4年版の編纂に向けて、要望の多いデータや拡張性が高いデータ等から選択しながら掲載することについて検討をしてまいります。

問‐2 関連でお聞きします。「いわくらの統計 令和2年版」以後はホームページでの公開となりますが、パソコンやスマホなどを保有しないため、ホームページを閲覧することができない高齢者等の方々に対し、「いわくらの統計」の閲覧はどのように対応されるのか。ある程度、紙ベースで用意されるのかについてどうでしょうか。お聞きします。
答弁:現在、閲覧用として岩倉市役所1階の情報サロンに1部、貸し出し可能な資料として岩倉市図書館に2部の印刷物を用意しています。

⑥ オープンデータに関する効果、課題及び問題点について問う。
 オープンデータの取組は、継続と改善が重要と思います。市民や事業者等の利用者から意見や問合せ、改善の提案等はあるのでしょうか。また、公開後5年を経過した現時点でのオープンデータに関することについての効果、課題及び問題点はどうであるのか、併せてお聞きします。
答弁:オープンデータ公開の効果につきましては、これまでオープンデータに対する市民やデータ利用者等からの意見や要望等はなく、現時点でお示しすることはできません。
また、課題等につきましては、オープンデータの提供側がデータの具体的な利用イメージやニーズを図ることが難しいため、掲載すべきデータが分かりにくい点やデータの利活用による新たなアプリの作成など、効果やメリットを具体化することが難しい点ではないかと考えています。

⑦ 今後、どのような方向性をもって推進するのか。
 オープンデータという政策の法的な根拠は、官民データ法であり、オープンデータ基本指針によると、その意義は「国民参加・官民協働の推進を通じた諸課題の解決」などであります。平たく言えば、オープンデータは市民のための政策であります。しかし、オープンデータに関する情報は少なく、それへの理解も難しいところがあります。今後、様々な分野におけるICTの利活用が進み、データに基づく対策や課題の解決が求められるようになります。
そこでオープンデータの今後の方向性についてのお考えをお聞きします。対応すべき様々な課題や問題があるかと思いますが、オープンデータを公開しただけでは活用されないので、市民や事業者等の皆さんが集まる場やイベントなどで周知・啓発することや、公共の保有するデータの二次利用の促進を進め、市民や事業者等の多様な媒体を介し、岩倉市の情報の発信につながるようにするためにはどうしていくのか。今後、どのような方向性をもって推進していくのか。お聞きします。
答弁:オープンデータの推進につきましては、これまでの答弁と重なる部分もありますが、引き続き、国やあいち電子自治体推進協議会のガイドラインの推奨データセットから公開へのニーズが高く取組可能なデータを追加して充実を図るとともに、国や他自治体のオープンデータ推進に関する取組事例を参考にして、利活用につながるープンデータについて研究しながら取組んでまいりたいと思います。
また、ホームページなどでオープンデータについて周知PRを図り、オープンデータの利用促進に努めてまいりたいと考えています。

2 防災対策について
(1)事前予防の災害対策や情報発信について問う。
 近年、梅雨時から秋の台風シーズンにかけて、全国的に大雨による大災害が発生しております。3年前の2018年7月の西日本豪雨、昨年7月の熊本県球磨川氾濫などの九州南部における豪雨、そして本年7月、東海から関東にかけての集中豪雨により、熱海市伊豆山地区で大規模土石流による大災害の発生、8月中旬の2度目の梅雨とも言うべき全国的に記録的な大雨による災害と毎年、大雨、集中豪雨による災害が発生しております。災害は、各地の地形などにより発生の仕方も異なりますので一概には言えませんが、本市においては、2000年(平成12年)9月に発生した東海豪雨が風水害による災害対策を考えるのに当たっての原点であると思います。五条川や用排水路、側溝などから溢れる水が市内各所で冠水状況を招き、それが思わぬ事故を引き起こします。過去の教訓から、市内のどこで道路冠水が発生するのか、五条川のどこで溢水が起きるのかはデータとして蓄積されており、事前予防、タイムラインに沿って、事前の対策に努めてみえるものと思います。
そこでお聞きすることは、台風や大雨になりそうと予測される事態に対し、あらかじめどのような事前予防の災害対策や事前の災害情報の発信を講じているのか。お聞きします。
答弁:気象庁の発表であるとか災害対策支援サービス業務を委託している株式会社ウェザーニューズから提供される台風の進路や大雨の予測を確認しつつ、五条川の水位情報も確認しながら、アンダーパスの通行止めや過去の被害情報から把握した浸水被害が起こりやすい場所のパトロール等を実施し、大雨による被害の軽減を図っています。
また、台風の接近が想定される場合は、ほっと情報メール等を活用し、注意喚起するなど市民への情報発信を実施しています。

(2)「道路冠水情報等の見える化」について問う。
問‐1 風水害により五条川の溢水、道路冠水や住宅等への浸水などが発生すると、市民や警察などから情報が市の対策本部に寄せられると思いますが、そうした情報に対し、どのような対策を講じていくのか。現状の対策方針や考えについてお聞かせください。
答弁:風水害時、市に被害情報が寄せられた場合、通報場所の現地を確認した上で、通行止めや土のう設置等の必要な対策を講じています。また、その進捗状況についても庁内システムで管理し情報集約しています。停電に関する通報があれば、中部電力に情報提供するなど必要に応じて情報共有しながら、関係機関それぞれで対応できるように努めています。

問-2 本年7月7日付けの中日新聞に、「道路冠水 地図で「見える化」 一宮市 収集情報をネット表示」という見出しの記事が尾張版に大きく掲載されました。ここにお見えの皆さんは目を通されたことと思いますが、その記事の要点を紹介しますと、一宮市は、災害時に市民や警察、電力会社、会員制交流サイト(SNS)などから収集した道路冠水や通行止めの情報を、インターネット上の一つの地図に反映させ、共有されていなかった各機関の情報を一覧できるようにして市民に役立ててもらうサービスを開始したというもので、市民から電話やメールで寄せられる情報、職員の現地調査、ツイッターの投稿、警察や電力会社からの情報をインターネット上の専用ページに地図で示し、道路冠水や停電の個所は赤色アイコンで、通行止めは赤線で表示し視覚的に被害状況を分かるようにしたものです。従来は、一宮市に情報が寄せられても内部で把握するのにとどまり、市民向けに発信しておらず、また、市、警察、中電はそれぞれに持つ情報も共有していなかったとのことです。一宮市は、昨年の9月の台風10号による大雨被害の後、警察や中電に情報の共有と発信を呼びかけ、情報通信技術(ICT)活用に関し、名古屋大学大学院情報学研究科との協働研究で取り組んだとのことです。この種のものは言うは易く行うのは難しいかもしれませんが、市民の生命、財産に関わることです。これもリアルタイムでのオープンデータではないかと思います。災害時に市民が求めるものは情報であります。一宮市の「道路冠水情報等の見える化」について、導入してはどうでしょうか。お聞きします。
答弁:一宮市に確認したところ、一宮市が所有しているシステムの中で、避難所検索用システムがオプションとして元々存在していたそうです。この避難所用検索システムは、地図表示機能とメモ機能があるソフトであり、SNSや関係機関からの情報を元に職員が現地確認した後、このソフトに手入力することでインターネット上に表示されるもので、警察や中部電力からの情報も同様に、職員が現地確認した後に入力しているとのことでした。 本市の既存システムとの兼合い等から、一宮市の「道路冠水情報等の見える化」についての導入は難しいと考えますが、今後、本市に合った情報提供について研究していきたいと考えています。

 システムの違いがあり、導入は難しいとのことですが、先ほども述べましたように、災害時に市民が求めるものは情報でありますので、「情報の見える化」を意識して取り組んでいただきたいと要望します。
3 都市農地について
(1) 生産緑地の2022年問題について問う。
問-1 市街化区域内農地として、緑地機能、地盤保持や保水などの災害防止機能を担っている生産緑地を巡って2022年問題があります。この問題については、近年、大野議員、関戸議員、須藤議員が取り上げております。生産緑地が令和4年12月に30年間の長期営農期間が経過すると、農地所有者は市に買取りの申し出ができます。市が買取りをしない場合、市から県や農業委員会へ買取りのあっせんを行いますが、市、県、農業委員会が買い取らない場合は、買取申し出から3か月が経過すると、生産緑地地区内の行為制限が自動的に解除され、生産緑地地区からの除外となり、その後、農地所有者は自由に土地を利用することができます。以前、今後の生産緑地について、執行機関に聞いたところ、大方の地権者の意向として引き続き生産緑地として営農を希望していると聞いております.
営農者や後継者が営農を希望すれば、特定生産緑地として可能ですが、市街化区域内の農地は利用価値が高い上に、営農者の高齢化や後継者不足、収益性が悪く儲からないなど営農を続けることは難しいと思います。恐らく多くの生産緑地が宅地化され、住宅などに代わるのではないかと思います。令和2年8月の時点で、生産緑地は96団地 9.0ヘクタールあります。1団は500㎡以上で構成しますので、複数の筆、つまり複数の所有者の農地から構成されている団地が多いので、その中の営農者が営農しないとなれば、生産緑地としての面積要件を満たさなくなる可能性があります。そうなると必然的に農地並み課税や相続税の納税猶予という税制優遇措置という恩恵がなくなるので、営農意欲がなくなり、農地から他の用途へ変更を余儀なくされるのではないでしょうか。
 過去、本市では環境保全緑地制度や防災緑地制度がありましたが、残念ながら、様々な事情から制度廃止となりました。今述べました環境保全緑地制度と防災緑地制度について、簡単に説明しますと、環境保全緑地制度とは、平成4年度に生産緑地制度の実施に合わせて、生産緑地制度の面積要件を満たさない小規模農地を対象に、本市独自の施策として急激な宅地化を緩和し農地を保全する施策として創設された優れた制度でありました。この環境保全緑地制度は市長のご尊父が当時助役として県と折衝するなどご尽力され、創設されたものでしたが、当初は㎡あたり50円の奨励金が交付されておりましたが、平成11年度に30円、18年度に15円と奨励金が減少され、18年度をもって廃止されたものです。防災緑地制度とは平成11年度に創設され、災害時に農地を防災空間、資材置き場等として利用できるもので、東日本大震災以後、災害に備えたオープンスペースの確保として、先進的施策として評価されるものでありましたが、25年度をもって廃止されております。
 そこでお聞きします。生産緑地の2022年問題への対応について、国は特定生産緑地指定制度での延長や都市農地貸借法により農地の他の農家への貸し付け、市民農園を経営する事業者に貸し付けることを可能にするなどの対策を講じていますが、市として生産緑地の2022年問題について、本年3月定例会の須藤議員の一般質問における答弁として、市は令和元年11月から令和2年9月にかけて、特定生産緑地の指定に対する希望の有無を確認するための申出書の提出をいただき、特定生産緑地の指定を希望される方は、全115名中91名、79.1%で、希望しない方は24名であるとの答弁でしたが、現時点においても、特定生産緑地の指定の意向状況は変わっておりませんか。また、指定を希望する生産緑地、希望しない生産緑地のそれぞれの面積はどれくらいでしょうか。併せてお聞きします。
答弁:特定生産緑地の指定に対する所有者の意向状況でありますが、令和元年11月から令和2年9月にかけて職員が戸別訪問等による確認を行って以降、約1年を経過しているため、現在、所有者の変更の有無を含めまして再度意向確認を行っております。
そのため、最終的な数値は変更になる可能性がありますが、令和3年7月末時点で指定を希望されている方は、全103名中85名で約83%、希望されない方は18名で約17%となっております。
また面積については、約82,000㎡のうち、指定を希望する面積が約70,000㎡で約85%、希望しない面積が約12,000㎡で約15%であります。

問‐2 本年の7月末時点において、特定生産緑地の指定を希望する方の割合は約83%で前回より約4ポイント上昇し、希望されない方は逆に約4ポイント下がっているとのことです。まだまだ来年に向けて、数値は動くことでしょうが、大切なことですので、意向の確認について努力をお願いしたいと思います。特定生産緑地の指定を希望しない営農者の方の意向は把握できていないこと、農地は農産物の生産機能のほかに保水機能や緑地機能など多面的役割を果たしており、市街化区域内における生産緑地は貴重な農地ですので、特定生産緑地制度の活用などにより今後も保全していただきたいという答弁が本年3月定例会の一般質問においてありました。そこで質問です。本年も7月、8月に全国的に線状降水帯による記録的な大雨や豪雨による災害が発生しております。近年は、こうした水害から命を守る考え方として、流域治水の取組がクローズアップされており、令和2年7月に本市も構成員である庄内川流域治水協議会が組織され、流域全体で水害を軽減させる治水対策、流域治水が推進されています。農地も「田んぼダム」として保水機能がありますので、約17%の営農者の意向をできるだけ把握し、生産緑地の指定要件に満たない小規模農地であっても、かつての環境保全緑地や防災緑地のようなスタイルの農地の維持を考えてはどうでしょうか。あるいは営農者による市民農園の開設はハードルが高いようですが、市の支援を前提に促進してはどうでしょうか。併せてお聞きします。
答弁:生産緑地の土地所有者に対し、職員が特定生産緑地への指定希望の有無について意向確認を行った際には、制度の内容やメリット、デメリットなどについて説明を行っております。
その中で特定生産緑地の指定を希望しないご意向を示された土地所有者では、既に土地活用策を考えているため希望しないと明言された方以外、全ての方に詳細な理由を確認することはできませんでしたが、指定解除後の土地利用について何らかのお考えをお持ちであると推察されます。
このため、ご提案のありました制度を活用しての農地の維持については非常に難しいのではないかと考えております。
また、農家開設型の市民農園につきましては、開設にあたり事務的な手続きや農地、施設の整備など多岐にわたる準備が必要であり、これまで市の支援を受けて開設された事例はありませんが、今後、開設に意欲のある農業者が現れた場合にはJA愛知北と協力しながら、既存の農業振興事業助成金のような補助事業を拡充するなどの支援のための方策を検討していきたいと考えています。

(2) 今後の都市農地は、どうあるべきか。
 「2022年問題」を契機に、今後の市街化区域内の都市農地について、どうあるべきか、将来の姿をどのように描いていくのか、方向性の考えをお聞きしたいと思います。
 近年、国の都市計画、農政の政策から都市農地の位置付けに対して考え方が大きく変わってきています。法制上の変遷を簡単にまとめますと、古い話ですが、1971年度の税制改正で、全国の市街化区域内農地をA,B,Ⅽ農地に区分し、順次宅地並み課税に改めるとされたが、農業団体や農業者からの激しい反対運動により実施が見送られました。1974年に生産緑地法が制定され、市街化区域内農地を都市計画制度上に位置付けし、生産緑地として指定することで宅地並み課税から除外し、農地並み課税として保全を図ることになったものの、面積要件等が厳しく、指定は進まず、一方で納税義務が免除される長期営農継続農地制度が創設され、事実上宅地並み課税は骨抜きとなり、10年ほど運用されました。1988年6月に閣議決定された「総合土地対策要綱」で、大都市地域の市街化区域内農地については「宅地化するもの」と「保全するもの」と明確化され、「保全すべき農地」は生産緑地地区の指定を行うという生産緑地法の改正が1991年にあり、現在へとつながっています。これが都市計画から見た都市農地の位置付けであります。一方、農政から見た都市農地の位置付けは、2015年に都市農業振興基本法が制定され、それに基づく都市農業振興基本計画において、市街化区域内農地の位置付けが「宅地化すべき農地」から都市環境を形成する上で「あるべき農地」へと大きく転換することになりました。2016年に閣議決定された都市農業振興基本計画では「都市農業の多様な機能の発揮」を政策の中心とし、「担い手の確保」と「土地の確保・保全」の観点から新たな施策の方向性が提示され、地域のまちづくりと連携しながら農地等の保全を図ること、コンパクトシティの実現に向けた取り組みとの連携などが示されております。
ちょっと分かりにくいですが、半世紀にわたって国の政策の変遷が市街化区域内農地を巡ってありました。こうした経過を経て、都市農地の保全が新しい視点から位置付け直され、その方向性は、都市計画という都市政策と都市農業政策との連携を目指すものではないかと考えます。
 都市農地の在りようが大きく変わろうとしています。本市においても、第5次総合計画の基本施策農業において、施策として農地の保全・活用、個別施策として「多面的機能の保全・活用」と「農にふれる機会の拡大」が掲げられています。また、緑の基本計画では、緑を守る視点では「多面的な機能を有する農地の保全」として、「近年、農地の多面的な活用などに対し都市緑地法において、農地を緑地としての位置づけていくことが可能となり、都市環境保全に役立てていくことが必要です」との記述、そして「生産緑地地区の保全」の施策では、「良好な生活環境や生物の生息空間の確保を図るため、特定生産緑地の制度を活用し、今後も保全に努めます。また、災害時のオープンスペースとしての活用についても検討を行います。」との記述があります。
そこで質問です。こうした第5次総合計画や緑の基本計画を受けて、将来へ向けての都市農地の「あるべき」姿をどのように描いているのでしょうか。その方向性についてのお考えをお聞きします。
答弁:第5次総合計画において、農地は、耕作地としてだけではなく、環境保全機能や景観機能、防災機能など多面的な役割を持っていることから、良好でバランスのとれた都市景観を形成する上でも適正な農地保全と農業振興を図っていくことが大切であるとしています。また、緑の基本計画においても農地が重要な緑であり、その維持・保全が必要であるため農業振興地域内農用地の保全や生産緑地地区の保全といった農地の保全に努めていくこととしています。
そのためには、所有者の高齢化などの理由で耕作を継続することが難しい農地を担い手農家へ利用集積を図ることや、地域の住民と連携し、農地及びその周辺の環境保全を図ることなどにより、農地を適正に保全することや農地が持つ多面的役割を有効活用することが重要です。また、スマート農業の振興により都市環境に馴染む農地の在り方についても模索していく必要があると考えます。
一方で、どうしても農地として活用できない農地や、農地としてよりも他の用途で使用したほうが有効に活用できる場合もあり得ます。
そこで、いわゆる乱開発を防止しながら、バランスの取れた農地の適正な利用と保全を進めていくことが、本市の都市農地のあるべき姿であると考えます。

以上が一般質問と答弁の内容です。ほぼ1時間の質問となりました。私の場合、前置きが長いので、どうしても1時間位の時間を要します。市のホームページのうち岩倉市議会を見ていただきますと、議会動画配信から定例会の本会議(一般質問を含む)の様子を観ることができます。ここまで、お読みいただいたことに感謝申し上げます。
 
  

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2021年06月24日

議会定例会報告

令和3年6月(第2回)岩倉市議会定例会報告

 6月3日から22日までの会期日程で開催され、報告4件、諮問2件、議案11件を審議し可決・同意されました。なお、委員会提出議案1件、議員提出議案2件が可決されました。また、陳情2件の提出がありましたが、「聞き置く」の扱いとなりました。

〇報告第2号 情報公開及び個人情報保護に関する運営状況の報告について
 情報公開に関する運営状況(令和2年度)請求件数72件、全部公開⒓件、一部非公開52件、非公開8件
 個人情報保護に関する運営状況(令和2年度)請求件数24件、全部開示4件、一部開示10件、不開示10件

〇報告第3号 令和2年度岩倉市一般会計予算継続費の繰越報告について
 令和2年度の「岩倉北小学校屋内運動場等複合施設建設事業」他1件の繰越計算書が報告されました。

〇報告第4号 令和2年度岩倉市一般会計予算繰越明許費の繰越報告について
令和2年度一般会計予算の3件の繰越明許費繰越計算書が報告されました。

〇報告第5号 令和2年度岩倉市公共下水道事業会計予算の繰越報告について
 令和2年度の「公共下水道工事」の予算繰越計算書が報告されました。

〇諮問第1号 人権擁護委員の推薦につき意見を求めることについて
 市内在住の大野代志子氏が適任となりました。

〇諮問第2号 人権擁護委員の推薦につき意見を求めることについて
 市内在住の杉浦真弓氏が適任となりました。

〇議案第50号 岩倉市監査委員の選任について
 市内在住の内藤充氏が同意されました。

〇議案第51号 岩倉市路上喫煙の規制に関する条例の制定について
 喫煙者と非喫煙者がともに快適に生活できるまちづくりに寄与するため、路上喫煙に関する規制を規定するもので、市民参加の路上喫煙等規制条例検討委員会(5回開催)でまとめられたものです。条例は9条建てで、市、市民等及び事業者の責務、路上喫煙禁止区域の指定等及び路上喫煙の禁止、指導等の内容です。議決後は、岩倉駅東西の駅前広場を路上喫煙禁止区域に指定するために、当該区域の住民、事業者等の意見聴取、指定、看板設置などの手続きへと進め、本年12月1日から完全施行となります(指導の規定以外の施行は本年9月1日です)。

〇議案第52号 岩倉市表彰条例の一部改正について
 主な内容は次のとおり
 ・本年の市制50周年記念式典(12月1日)に当たり、従来、内規に基づき5周年ごとに顕彰してきた特別功労表彰及び特別表彰を明文化すること。
 ・一般表彰及び自治功労者表彰の対象の見直しと明確化。
 ・特別功労表彰の対象及び特別表彰の明文化。

〇議案第53号 岩倉市税条例等の一部改正について
 主な内容は次のとおり
 ・非課税限度額における国外居住親族の取り扱いの見直し
 ・住宅ローン控除の特例の延長等・・・住宅ローン控除の控除期間13年の特例が延長され、令和4年末までの入居者が対象となる。
 ・固定資産税の課税標準の特例措置・・・雨水貯留施設の償却資産の課税標準を3分の1と定めるもの。
 ・軽自動車税関係・・・グリーン化特例の見直し(2年間の延長)

〇議案第54号 岩倉市都市計画税条例の一部改正について
 地方税法の一部改正により生じた項ずれを改めるもの。

〇議案第56号~58号 岩倉市道路線の認定、廃止及び一部廃止


 令和3年度補正予算の概要 
〇一般会計補正予算(議案第49号、55号及び59号
 補正額は3億1,412万2千円で、総額は160億8,997万8千円となります。
主な補正の内容は次のとおりです。
企画費 SDGs普及推進委託料 275千円
 SDGsの普及につながる取組を日本福祉大学の学生と連携して進めるための委託料。
市制50周年記念事業 405千円
  こいのぼりの折り紙でギネス世界記録に挑戦するため、折り紙協会への委託料などの経費。
公用車購入事業 5,260千円
  購入後25年を経過した公用車(特別職、議長等)を廃車し、新たな車両を購入するもの。
交通安全事業 自転車乗車用ヘルメット購入費補助金 400千円
  県と協調して事業を実施し、若年者(7歳~18歳)及び高齢者(65歳以上)の自転車乗車用ヘルメット購入費の補助金(上限2000円×200個)。県費充当200千円(1/2)
防犯推進事業 特殊詐欺等対策電話機等購入費補助金 150千円
  高齢者世帯を狙った特殊詐欺に対し、特殊詐欺等対策電話機等の購入費を補助するための補助金(5,000円×30件)。
安全安心カメラ設置管理事業 1,538千円
 安全安心カメラ10台を設置するための経費
児童福祉総務費 子育て世帯生活支援特別給付金(その他世帯分)支給事業44,300千円
  新型コロナウイルスジ感染症の影響が長期化する中で、低所得の子育て世帯の生活を支援するため、ひとり親世帯以外の世帯に対する生活支援特別給付金の支給に必要な経費(給付金、人件費、消耗品費、郵送料など)。全額国費となります。
社会福祉総務費 プレミアム商品券特別支給事業 39,662千円
  新型コロナウイルス感染症対策として、低所得世帯を対象に市内店舗で使用できる商品券を支給するための経費。1世帯に1セット(7,500円分の商品券)を支給する。全額国費充当
老人福祉費 高齢者地域見守り事業 1,261千円
  新型コロナウイルス感染症対策として、高齢者のサロン活動等でのオンラインによる地域活動を支援するため、タブレット端末や通信端末等を導入するための経費。全額国費充当
生活保護総務費 新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金支給事業6,278千円
新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、社会福祉協議会が実施する総合支援金の再貸付が終了するなどにより、特例貸付を利用できない生活に困窮する世帯のうち、一定の要件を満たすものに対して、生活困窮者自立支援金を支給する経費(人件費、郵送料、自立支援金など)。全額国費充当
衛生費 新型コロナウイルスワクチン接種事業 72,815千円
  集団接種日程の増(22回→100回)に伴い、医師に加え歯科医師や薬剤師等の協力を得るための謝礼及び接種会場の運営体制等の業務委託料の増額。また、現在、市職員が行っている医療機関等接種会場へのワクチン配送を委託する業務委託料の経費。全額国費充当
環境衛生費 環境衛生事業 1.463千円
 名鉄岩倉駅前周辺において、路上喫煙禁止区域を指定するにあたり、禁止区域内における喫煙所仕切用植栽、禁止区域案内看板、路面貼付シール等を設置するための委託料。
商工振興費 2,930千円
 中小企業・小規模企業活性化行動計画改定事業委託料 1,430千円
 ビジネスサポートセンター運営費事業費補助金 1,500千円・・・販路拡大、人材確保、BCP(事業継続計画)策定に対する補助金
新型コロナウイルス感染症対策プレミアム商品券発行事業 89,755千円
  新型コロナウイルス感染症対策として、市内の消費を喚起するため、市内店舗で使用できるプレミアム付き(50%)商品券の販売等をするための委託料。1セット5,000円の商品券購入額で2,500円分(50%)のプレミアム分を付け、7,500円(500円×15枚)の商品券を発行し、1人最大2セットまで購入可能(市内在住者に限る。)、予約販売のみとする。プレミアム商品券発行総額は、2億2,500万円(7,500円×30,000セット)、うちプレミアム分の総額は、7,500万円(2,500円×30,000セット)とするもの。
 商品券の使用期間は、令和3年9月14日から令和4年1月16日まで。
 国の臨時交付金及び県の補助金を充当する。
道路新設改良費 物件調査業務委託料 5,159千円
 稲荷町・曽野町地区における市道南427号線について、道路の延長工事(15m)を実施するための物件調査業務委託料。
石仏公園整備事業 測量設計等委託料 13,299千円
 平成27年度策定の基本設計について、運動施設としての占用面積や貯留機能等の見直しを行うにあたり、当初の設計の修正を行うための業務委託料。
消防施設費 修繕料 4,831千円
 防火水槽(2基)の簡易耐震化をするための修繕。
中学校教育振興費 修学旅行等キャンセル料補償金 2,009千円
 中学校の修学旅行の延期に伴うキャンセル料の補償金。全額国費充当
図書館費 セルフ貸出システム等導入委託料 324千円
 新型コロナウイルス感染症対策として、図書館において新たにセルフ貸出システム(1台)を導入するための委託料。全額国費充当
文化財保護費 織田伊勢守信安没後430年記念講演会講師謝礼 100千円
 市制50周年の記念として、織田伊勢守信安や岩倉城についての講演会開催の講師謝礼の経費。
総合体育文化センター施設改良費 
総合体育文化センター外壁改修工事等設計業務委託料 16,489千円

〇委員会提出議案第2号 岩倉市議会会議規則の一部改正について
 現在、設置されている公共施設再配置検討協議会の「協議等を行う事項」について、「公共施設の再配置に関すること」を「岩倉市公共施設等総合管理計画、岩倉市公共施設再配置計画及び岩倉市公共施設長寿命化計画に関すること」に改めるもの。

〇議員提出議案第1号 学校教育におけるデジタルトランスフォーメーションを適切に進めるための意見書・・・内閣総理大臣等へ送付されます。
〇議員提出議案第2号 弱い立場に置かれた多くの性犯罪被害者の救済を求める意見書・・・内閣総理大臣等へ送付されます。
以上
  

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2021年06月16日

一般質問を行いました

令和3年6月定例会において、一般質問を行いました。以下、その全文を掲載します。

令和3年6月定例会 一般質問及び答弁
1 住宅等の耐震化の促進策について
(1) 耐震等関連事業に係る補助金の代理受領制度の導入について問う。
問-1 本年度から2030年度(令和12年度)までの10年計画である「岩倉市耐震改修促進計画」によると、住宅の耐震化の状況は、2019年度(令和元年度)末時点で耐震化率は89.8%であり、2003年度(平成15年度)から2019年度(令和元年度)までの民間木造住宅の実施状況は、耐震診断889件、そのうち94件の耐震改修に対して補助を行っています。しかし、耐震性がないと判断される住宅は1897戸(内訳は木造1603戸、非木造294戸)とまだ多く存在することから、住宅の耐震化の促進に努めるとあります。耐震改修を促進する方策の一つとして、補助金の代理受領制度を導入してはどうかと考えます。この代理受領制度とは、建物を所有する方などの申請者が市の補助金を受けて耐震改修工事を行う場合に、工事請負業者に補助金の受領を委任することで、事業者が直接補助金を受領することができる制度です。これにより、申請者は補助金相当額を除いた工事費を用意すればよいため、当初の費用負担が軽減されますので、多額な耐震改修工事がやりやすくなります。
 例えば、250万円の工事費の場合、補助金100万円と市単独補助金10万円を除いた140万円を建物所有者等が事業者に支払うことになります。事業者には補助金110万円が市から交付されます。
 この代理受領制度は、県内では4割近くの市町が導入又は実施予定と聞いており、近隣では春日井市と北名古屋市が令和2年度から、扶桑町が令和3年度から導入しています。お配りした資料の中に、「春日井市耐震関連事業補助金 代理受領制度のご案内」がありますので、ご参照願いたいと思います。
 また、愛知県が本年3月に策定した「愛知県建築物耐震改修計画~あいち建築減災プラン2030~」によると、「住宅の耐震化の促進」について、次のように記載されています。
 「耐震診断を実施した結果、住宅の耐震性が不十分と判定された場合、積極的に耐震改修を実施していただく必要があります。引き続き、市町村と連携して、住宅の耐震改修費の補助事業の実施等により、耐震改修の促進に取り組んでいきます。(略)耐震改修補助等において、「所有者に代わって工事施工者が補助金の受領までを代理で行うことができる」代理受領制度は、所有者が用意する費用の軽減につながることから、より使いやすい制度となるよう市町村と連携して、取り組んでいきます。」と記載されています。
 市の耐震改修促進計画によると、住宅の耐震改修費用は平均236万円程度で、耐震改修費補助を活用しても100万円以上の自己負担が生じることになり、この負担額が大きいことが耐震改修に踏み切れない大きな要因の一つになっていると記載されています。
 所有者は当初の費用を捻出するために定期預金を解約したり、ローンを組んだりして費用を用意しなければなりませんので、代理受領制度を導入すれば、所有者は改修工事費と補助金の差額分のみを用意すればよいため、一時的な金銭的負担を軽減することができます。
 この代理受領制度は、耐震改修のほか、耐震シェルター整備や木造住宅解体、ブロック塀等撤去など住宅・建築物安全ストック形成事業費補助金に掲げられている耐震等関連事業全般に適用できると思いますので導入してはどうでしょうか。
 本市では令和2年度に「岩倉市耐震改修促進計画」を策定し住宅の耐震化率を令和12年度末までに97%とする目標を掲げ耐震化の促進を図っているところです
 耐震関連事業に係る補助金の代理受領制度につきましては、議員から情報提供がありましたが、令和3年4月1日現在において愛知県内では名古屋市や春日井市など22の自治体で導入されています。
この代理受領制度を導入している自治体に確認しましたところ、申請の約4割がこの制度を活用しているという自治体もあり、申請者の準備する金銭的負担が軽減されることで補助制度を使いやすくなり、その結果、耐震化が促進される効果があるものと推察できます。制度の導入につきましては、既に実施している自治体を参考に検討していきたいと考えております。

問-2 関連でお聞きします。空き家等解体工事費補助金や住宅用地球温暖化対策設備設置費補助金など市の実施する他の施策の補助事業についても、コロナ禍の状況を考えると、できるだけ来庁せずに、また、利便性を高めるために代理受領制度が適用できる補助事業があると考えますが、検討してはどうでしょうか。
 空き家等解体補助金等など他の施策の補助事業につきましては、今後、他の自治体の状況を確認しながら、どのような事業に導入するのがより効果的であるかなどを研究していきたいと考えております。

2 教育格差を是正する施策の家庭への支援「奨学金制度」について
(1) 奨学金給付事業について問う。
① 評価及び課題について問う。
問 本年度から始動する第5次岩倉市総合計画の第2章個性が輝き心豊かな人を育むまち 基本施策9学校教育 単位施策(3)教育支援の充実 個別施策②家庭への支援の内容として、「家庭の経済状況により子どもの教育格差が生じないように、就学援助制度や奨学金制度等の周知を図り、保護者の経済的負担の軽減や継続的な学習環境の支援に努めます。」とあります。また、第2期岩倉市まち・ひと・しごと創生総合戦略においても、「基本目標2子育て世代の移住・定住を促す」項目の展開方針2-2「若い世代が「住んでみたい、住み続けたい」と思える総合政策の推進」の中に、「義務教育後の子どもの育ちを応援する施策展開についても検討します。」と記述され、具体的な施策として「家庭への支援」が提示されております。
 2つの視点から、教育格差を是正し教育の機会均等のための家庭への支援の方策について議論をしたいと思います。
 1つ目の視点は、地方自治体として、教育格差を是正し教育の機会均等をどのように保障するのかです。2つ目の視点は、地域を活性化し子育て世代の移住・定住を促すために、地方創生として教育格差是正の施策である家庭への支援をどのように展開するのかです。
 昨年からのコロナ禍の中で、格差の拡大は「日本社会が抱える最も深刻な問題」と厚生労働省で年金局長などを歴任した香取照幸上智大教授は、本年4月9日の中日新聞の紙上で述べています。大変、傾聴に値する香取教授の発言を紹介したいと思います。
 格差拡大は、第一に社会の正当性に関わり、自分の社会がフェアな社会、支えるに値する社会だと思えるかどうか。フェアでないと思い始めたら誰もルールを守らなくなり社会は乱れ、連帯や協調は失われていくこと。第二に経済成長の足かせになる。経済も社会も支えているのは分厚い中間層で、中間層が崩壊したら経済も社会も成り立たなくなること。最後に、社会や経済の発展は、一人一人の人間が頑張ること、自分の希望や夢を実現するために人生を切り開いて努力をすることで実現される。一人一人の活力の総和が社会の活力で、公正でない社会、正当に報われない社会では人は希望を失い努力をしなくなる。格差の大きな社会は活力を失い発展が止まること。そして、日本の今の段階は、民意と政治がずれ始めている。民意をどう政治の中に組み込んでいくのか。民主主義への信頼が揺らいでいる時代だからこそ、指導者には民主主義を守るという強さ、胆力が必要である。格差を是正する処方箋として、社会で生み出された付加価値を公正に分配することを通じて分厚い中間層をつくり、社会の安定と経済成長を支え、民主主義を支える。社会保障は弱者救済のためだけにあるのではなく、社会を構成する全ての人のためにある。格差を是正するために社会保障がすべきことは、社会から落ちこぼれる人をつくらないこと。みんなが普通に働いて普通に生活していける社会をつくるのが社会保障の役割であると香取教授は述べています。共感するところ大でありますので紹介させていただきました。
 奨学金制度も教育格差を是正する社会保障の一つであります。前置きが長くなりましたが、具体にお聞きしたいと思います。
 現行の奨学金給付事業についてお聞きします。この事業は、平成25年12月第4回定例会において、補正予算110万円が奨学金給付事業として、初めて計上されました。この際の質疑では、「子どもたちの学ぶ機会の拡大という観点から、継続していただきたい。この制度が永年的に築き上げられるものであれば一向に値する。」という質疑に対し、「寄附者の意向で、今年度限りである。将来的に児童・生徒のために有効な方法と思うが、基金までは考えていない。」という答弁でありましたが、その後も奨学金給付事業は継続実施され、27年度から30年度までは110万円の予算、令和元年度から3年度までは120万円の予算で推移しており、各年度とも高校への入学準備費用として卒業生1人当たり10万円で使い切っております。いずれも事業の原資はふるさとづくり基金の積立金を活用しております。この間の質疑では、「恒常的な奨学金制度にしてはどうか。拡充してはどうか。」という質疑が繰り返し行われており、執行機関からは「寄附者の意向に沿って実施していること。生徒の家庭の状況や学業等の状況なども判断し、学校長の推薦により決定していること」の繰り返しの答弁であります。残念ながら、交わることのない質疑・答弁がこの間、行われておりますが、私は発想を変えて、新たな奨学金制度の在り方を考えてはどうかと思いますが、この件については後ほど、事例を含めて質問します。ここでは、現行の奨学金給付事業についてお聞きします。奨学金給付事業実施要綱によると、事業の対象者は、父母の交通事故等により遺児となった生徒、交通事故等により身体的に重度の障害がある生徒、家庭の経済事情等により進路選択をする上で支障がある生徒について、生活全般を通じて、中学生としてふさわしい態度・言動で過ごし、将来良識ある社会人として活躍できる見込みがあり、高等学校等へ進学後も継続して勉学に励み、かつ、学習意欲のある者を対象者として中学校長が推薦し、推薦後は、教育長、総務部長、健康福祉部長、教育子ども未来部長、小学校長の代表で組織する委員会で審査し、その意見を徴して市長が決定するとの手続となっております。生徒・保護者からの申請方式ではなく、推薦方式で選考し決定しております。生徒の家庭の経済事情等や進学に向けての状況を把握している中学校長からの推薦方式は妥当なものと思いますが、こうした選考の手続で問題や課題はないのか。中学校長の推薦に当たり、学校内での先生方の話し合い等は行われているのか。生徒・保護者から改善を求める意見はあるのか。推薦方式を原則としつつ生徒・保護者からの手挙げを認める考えはあるのか。奨学金給付事業は適正に実施されているのか。取り残されている生徒はいないのか。現時点での評価及び課題についてお聞きします。
 奨学金の決定に際し、出身中学校の校長の推薦に当たっては、担任を始め3年生を担当する教員で構成する学年会で協議し、その中で、経済的に恵まれない環境の中でも、家族を助けながら、学業や部活動に励んできた生徒が選考されています。進学にあたり、他の奨学金の利用予定者がいることや、手挙げによるものは、当否が難しいと考えています。
 この寄附者のご厚意に対しては、進学後も充実した高校生活等を送ることができているといった感謝の気持ちが届けられています。
 この事業は、経済的に恵まれない家庭への支援として、教育の機会均等に寄与しているものと評価しており、現時点では、現在の運用方法で奨学金給付事業を継続していきたいと考えています。

② 奨学金給付事業の拡充について問う。
問-1奨学金給付事業の拡充についてですが、細かく3点お聞きします。要綱の第2条に支給対象者の定めがあります。その中の「交通事故等」とか「家庭の経済事情等」の表記の「等」の範囲をどこまで運用するのか、恐らく事案を見ての解釈になろうかと思いますが、例えば、地震や風水害などの災害、父母や生徒が犯罪被害者となる場合、コロナ禍で家計が急変する場合など生徒の置かれている状況を幅広く支援する考えで対応されるものと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
 この事業については、交通事故や病気、災害や犯罪被害者、コロナ禍での家計の急変など、原因を問わず、経済的理由により進学に不安を抱える生徒に対して奨学金を給付することで進学援助を行い、教育の機会均等を図ることが趣旨となっていますので、その趣旨に沿った運用を行っていきたいと考えています。

問-2予算の増額についてですが、事業創設当初から平成30年度までの予算額は11名分、110万円でありましたが、令和元年度から3年度までは10万円が増額され、12名分、120万円の予算となっております。この件は、予算案、決算案において繰り返し増額を求める質疑が行われていますが、執行機関の考えは「寄附者の意向に沿って実施している。」とのことです。この事業の原資は、ふるさと納税の寄附金であり、その意思は尊重すべきであります。それならば、一般財源を多少投入して、予算額を増額することが、寄附者の意向を尊重し充実した事業になるのではないかと思いますが、予算額の増額について、どのようにお考えでしょうか。
 令和3年度も寄附額に合わせて、予算額を計上し、この3月、市内中学校を卒業し、高等学校等へ進学した生徒12人に対して、1人当たり10万円の奨学金を支給しています。
 国や愛知県でも、令和2年度から国の就学支援金制度と愛知県の学費補助が大幅に拡充されたことに伴い、低所得世帯の授業料の負担は軽減されています。
 また、国の給付型奨学金事業として、授業料以外の教育費の負担を軽減するための制度もありますので、そちらの運用も注視していきたいと考えています。現時点では、寄附者の意向に配慮して、今後も寄附の活用により事業を継続することを考えています。

問-3 低所得世帯への公的支援についてです。本年5月10日付けの朝日新聞に、低所得世帯の高校生が大学進学をめざすにあたって、塾代や受験料などの負担が重く、受験自体ができない高校生もいる。公的支援の拡充が求められている旨の記事で、それによると、受験料や入学金などの費用の合計は、国公立大で平均約177万円、私立大で約189万円であります。こうしたなか、東京都は2008年度から、塾代や受験料を出すのが困難な世帯の中学3年生、高校3年生を対象に「受験生チャレンジ支援貸付事業」を実施しており、その貸付資金の内容は、学習塾等受講料は上限20万円、受験料は、中学3年生は上限2万7400円、高校3年生は上限8万円を無利子で貸し付け、高校や大学に入学すれば、返済は免除されます。また、新型コロナウイルス感染症の影響で、収入が減少した世帯も利用できる制度です。こうした東京都の「受験生チャレンジ支援貸付事業」は、他の自治体にはない、東京都独自の制度のようですが、本市の奨学金給付事業の拡充策として、検討してはどうでしょうか。
 ご紹介のありました事業は、単なる貸し付けとしてだけでなく、高校や大学等に入学した場合、申請により、返済が免除されるということですので、経済的に困難な状況にある子どもたちにとって有意義な事業であるとともに、貧困の連鎖の防止という観点からも有効であると考えております。
 この事業は、都や社会福祉協議会が主体となり、大きな財源を確保した上で実施されるような事業ですので、今後、研究していきたいと考えております。


(2) 地域の金融機関と連携し「奨学金制度」を促進してはどうか。
① 教育格差を生む要因は何かについて問う。
 文部科学省の令和2年度学校基本調査によると、高等教育機関である大学、短期大学、高等専門学校への進学率は、83.5%で過去最高であり、そのうち大学進学率は54.4%で、これも過去最高となっております。では、親の所得格差がこの大学進学率にどのように影響しているのかですが、内閣府の平成28年度子供の貧困に関する新たな指標の開発に向けた調査研究報告書によると、親の所得が800万円以上の家庭の進学率が約6割を超えるのに対し、親の所得が400万円以下の家庭の進学率は約3割しかありません。大学は義務教育ではありませんが、将来の人材育成や人的資本の形成を考えると、大学に進学したいのに、その希望が閉ざされることは深刻な問題であります。親の所得で子どもの将来が決まるという貧困の連鎖が若い世代から夢や希望を奪っているのが現代社会であると思います。
 教育は、人の成長の源であると同時に、格差是正の機能があり、子どもの環境の諸事情を乗り越えて貧困の連鎖を断ち切る鍵となります。
 教育には金がかかります。その教育費用は誰が負担するのかについては、一般的に「公的負担」「自己負担」「親負担」に区分されます。学生自らが奨学ローンなどで借金をするケースも多々あります。
憲法26条では教育の機会均等が謳われており、2020年4月から、高等教育の就学支援制度、いわゆる大学無償化が始まりました。これは、経済的な理由で学ぶ機会が失われることがないよう就学を支援する制度で、その支援内容は、授業料と入学金の減額や免除、給付型奨学金の支援拡充でありますが、対象となる学生は、住民税非課税世帯とそれに準ずる世帯の学生で、年収380万円未満の世帯の学生に限定されています。そのため、支援制度の収入基準に当てはまらない「中所得者」は自分で授業料や入学金、学生生活を送るための生活費を捻出しなければなりません。今の日本は「親負担」が主流ですが、中所得層そのものが正規と非正規の雇用という2極化の環境にあります。先ほど香取教授の発言にありますように、中所得層という中間層が崩壊しかねない状況にあります。層の厚い中所得層への支援が給付型奨学金制度の次への課題ではないかと考えます。
 昨年からのコロナ禍で、教育費用の「親負担」も学生自らの「自己負担」も、収入の減収や雇止めなどの雇用環境の悪化で大学等を休学、退学せざるを得ない状況にあり、昨年4月から12月までに休学した学生4434人、退学した学生1367人で合計約5800人に上っているという文部科学省の調査があります。今年に入ってからの第3波や変異ウイルスが主流となる第4波で、さらに困窮世帯の学生への影響が懸念されるところであります。こうしたコロナ禍の状況に対し、各大学においては学生への様々な支援策が講じられています。最近の報道(令和3年4月28日付け朝日新聞デジタル)によると、京都大学は経済的に困っている研究者志望の学生を支えるため、民間の賛同者から集めた寄附を原資に25億円の基金を新設し、来年度から返済不要の奨学金として月5万円から10万円の給付を検討しているとのことです。こうした動向に接すると、自治体として何かできることがあるのではないかとつくづく思います。
 教育格差の問題は、教育費用の負担だけの問題ではありません。所得が低い家庭の場合、生活することで手一杯となり、小さい頃から学習の環境に恵まれないなど教育環境をめぐる様々な格差が積み重なっており、お金だけでは解決できるものではありません。市が進めている生活困窮世帯の子どもに対する学習支援や進路相談、土曜学習などは小さな取り組みではありますが、やがて大きな成果を上げていくものと思います。
前置きが長くなりましたが、教育格差を生む要因は何であるのか、その要因を取り除くための施策は、どのように展開するお考えなのかをお聞きします。
 教育格差は、保護者の経済状況や家庭環境など、様々な要素が影響し合っているものと考えています。
 経済的に厳しい家庭や子どもたちが十分な愛情を受けることができず、学習する環境が保障されていない事例があることも、残念ながら存在しており、経済状態も含めて、このような生活環境が子どもたちに影響を与えていると考えています。
 そのため、学校現場において、経済格差が単純に教育格差につながることのないように、相談支援や土曜学習、トワイライト学習等、授業後の学習支援に引き続き努めてまいりたいと考えています。

② 相談体制について問う。
 世代をまたいでの貧困の連鎖を断ち切り、教育の機会均等を保障するための一つの方策として充実が期待されるものが「奨学金制度」であります。
奨学金は給付型と貸与型に分けられます。大学進学者の2人に1人が利用していますが、収入条件などにより対象者が限定されていたり、返済が必要な奨学金もあります。給付型は利用条件に制約があるため、多くの学生は貸与型を利用している状況にあります。
 現在の奨学金制度の仕組みは、一言で言うと複雑で分かりにくいものです。奨学金は、国や地方自治体の「公的」なものと企業や資産家の出資、善意の寄附金などで運営される「民間」のものがあり、それぞれ返済が必要な「貸与型」と返済の必要のない「給付型」に分かれますが、返済しなくていい給付型は成績と家庭の収入状況で審査され、誰でもその恩恵に浴せるものではありません。貸与型の奨学金は、返済時に利息の付く有利子のものと、利息の付かない無利子のものがあります
 全国の奨学金の制度数は、2016年度の統計によると、国、地方自治体、学校、民間団体が実施しているものは総数で11204制度あります。その中で、最大なものが、日本学生支援機構が運営する奨学金制度です。この機構は以前、日本育英会の名称でしたが、2004年に育英会が廃止され、機構に奨学金事業が引き継がれています。この機構は、文部科学省所管の独立行政法人で、日本のすべての奨学金事業予算額の約90%を占めており、2017年度の統計によると、年間貸与人員は129万人、年間貸与額は1兆156億円とのことで、多くの学生がこの機構の奨学金に頼っている状況です。機構の貸与型奨学金には無利子と有利子の2種類があり、上限利率は3%までと制限されています。2019年度の実績によると、月額の貸与額は、無利子の場合、2万円から6万4千円までと家庭の収入、国公立か私立か、自宅から通学か自宅以外からの通学かによって貸与月額が異なります。有利子の場合の貸与額は、2万円から12万円までの中からの選択となります。貸与イコール借入でありますので、返済を保証する連帯保証人や保証人という人的保証とか保証料が伴う機関保証が必要となります。なお、機構が保証人に全額返済を求めた訴訟について、先月13日、札幌地裁の判決は「支払い義務を超えた奨学金の返済は無効」と判断し、機構に返還を命じております。このように保証人を立てて借り入れる仕組みの是非が問われています。
こうした奨学金については、全国の高校で、3年生の1学期に機構のパンフレットが配布され、説明会が開かれたりするとのことですが、奨学金制度が複雑なため、分かりにくいと言われています。また、卒業後は返済が始まりますが、奨学金を滞納した場合、3か月を過ぎた時点で、個人信用情報機関に奨学生の個人情報や滞納履歴などが登録されます。いわゆるブラックリストです。滞納4か月目からは、機構の手から離れ、民間の債権回収会社に回収業務が委託され、督促を受けることとなり、それでも滞納が続くと、9か月目には裁判所に支払い督促の申し立てが行われ、給料の差し押さえなど法的措置の手続きが取られます。
 また、民間金融機関の「教育ローン」を始めとする貸与型の奨学金は、一部を除いて、実質的に「借金」と同じで、利息も含めて返済義務があります。卒業後は多額な「借金」というマイナスを抱えて社会人となりますが、利用者の中には、返済ができずに破綻したり、返済を延滞せざるを得なかったりするケースが少なからずあり、社会問題化しております。現在の雇用環境、特にコロナ禍にあっては、思うように就職ができなかったり、パートやアルバイトという雇用の存続も危うくなっております。その意味では、奨学金はメリットもあるが、リスクも大きいと言えます。
 そこで質問です。複雑で分かりにくい奨学金について、基本的に在学する高校で対応されるものと思いますが、生徒や保護者から市に相談や問い合わせがある場合、市の業務として、どのように対応されるお考えでしょうか。相談体制は整っているのでしょうか。
 大学進学に当たっての相談として、子育て支援課では、母子家庭等の方が対象となりますが、修学資金の貸付けの相談を受け付けております。
 また、生活自立支援相談室においては、生活困窮者の相談を受ける中で対象者がいれば、国の奨学金制度や社会福祉協議会の教育支援費などの制度を紹介しています。

③地域の金融機関と連携し「こいのぼり奨学金制度」の創設及び促進を。
 教育格差の問題を地方創生の視点からも捉えることが必要ではないかと思います。第5次総合計画及び第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略のスタート年にあたり、市独自の「奨学金制度」として、子どもの健やかな成長や立身出世を願う特産品の「こいのぼり」の名を冠した「こいのぼり奨学金制度」を、地域の金融機関と連携して創設し促進してはどうかと考えます。この制度の要は、奨学ローンは地域の金融機関が行うもので、市は、その元金と利息を一定の条件の下、負担するものです。既に実施されている事例を紹介したいと思います。
 鹿児島県長島町の「ぶり奨学プログラム」です。この町は、八代海に面し大小23の島々から成り立っています。町内に高校も大学もないため、高校時代から町外に出ることになり、卒業後もほとんどの若者が町の外で働くこととなり、若者人口の減少が続き、消滅可能性自治体の一つに掲げられています。
 長島町では、地方創生や地域の活性化の観点から、地域の信用金庫(鹿児島相互信用金庫)と2015年11月に「ぶり奨学金制度に関する連携協定」を締結し、政策や制度設計に取り組み、2016年3月から「ぶり奨学金制度」を導入しております。ちなみに「ぶり」という名称を冠にしたのは、長島町はぶりの生産が日本一であること、回遊魚かつ出世魚のぶりにあやかり、卒業後は地元に戻ってリーダーとして活躍してほしいとの願いを込めて名付けられています。
 人口減少という課題を解決し、関係人口を創出しながら移住・定住促進につなげていく仕組みとして生まれたのが「ぶり奨学プログラム」で、教育ローンの充実や就職のために情報環境の拡充を目的とした取り組みです。
 資料の中の「ぶり奨学プログラム」をご覧いただきたいと思います。
 この「ぶり奨学プログラム」の特徴は、奨学金を得た学生が高校や大学を卒業後、10年以内に地元に帰ってきて就職や起業を行えば、奨学金の返還を免除するという仕組みです。このプログラムの基本スキームは、ぶり奨学金助成制度、ぶり奨学ローン制度、ぶり奨学金寄付制度、ぶり就職・起業支援制度、ぶり交流制度の5つの柱から構成されています。自治体により企画された独自の奨学ローンを金融機関が実施した事例としては全国初で、金利は1.5%と一般的な金融機関の教育ローンや国の教育ローンより低く(2020年3月末現在)、利息は長島町が負担し、高校生には月額3万円、大学生・大学院生・専門学校生等には月額5万円を支給するものです。高校・大学等を卒業後は、一旦毎月奨学金を返済していき、卒業後10年以内に長島町に戻って申請すれば、移住の翌年度から10年間かけてすでに返済した元金分の補填として還付金が長島町から支給される仕組みになっています。高校から大学院まで通った場合は最大468万円プラス利息分が補填されることになります。
 真ん中の図表2は、大学卒業直後に町内に居住した場合のモデルで、高校3年間と大学4年間の7年間に奨学金が給付され、大学卒業後から奨学金の元金分の返済が始まりますが、同時に町から元金分の補填があり、返済期間の10年間は補填されます。利子分は在学中、在学後も含め、全額補てんされます。
 図表3は、高校卒業後の3パターンのモデルです。1番目のパターン 高校卒業後に町外に移住した場合は、元金の補填はなく、高校3年間と卒業後の10年間の返済期間の利子相当分のみ補助されます。2番目のパターンである高校卒業後、町内に居住した場合は、高校の3年間と高校卒業後の10年間の利子相当分と、元金全額が町から補助されます。3番目のパターンは、高校卒業5年後に町内に居住・就職した場合は、13年間分の利子相当分の補助と、町外転出期間の5年分の元金は最終的に補助され、期間が18年になるものの、実質、元利相当額全額が補助されるものです。
 地元に戻った若者が受け取る還付金の原資は、町が2016年に創設した基金から元金相当額を補填するもので、町の予算として当初に1億円の基金が用意されております。また、地元で獲れたぶり一匹当たり1円を基金に寄附したり、信用金庫が寄附商品を開発したり、ふるさと納税の一部を充てたり、町民からの賛助金などが原資として集まっています。
 2016年3月にスタートした奨学ローンは、毎年35名から40名程度が申請し、2020年3月末時点で累計183名の学生に支給されており、そのうち46名は高校や大学を卒業し、奨学ローンの返済が開始しているとのことです。46名のうち、地元に帰ってきた若者は11名ほどで、Úターンを促す効果と実績が出始めているとのことです。
 「ぶり奨学プログラム」」の画期的な点は二つあります。一つは、高校・大学等を卒業後10年間かけて返済・補填する期間は、制度として持続するという長い制度であること。そのために地域の信用金庫と協定書を締結したこと。さらには、ふるさと納税や町民からの寄附が原資の一部であり、行政だけの負担ではないことから、将来の町長や議員から「もうやめた」ということは言いづらくなるだろうし、町のみんなが支える奨学金だから「無駄遣いはやめよう」という気持ちが生まれることになります。もう一つは、これまでの移住定住政策は「100万円あげます」など他の自治体との移住者獲得競争が目につきますが、ぶり奨学プログラムは、子育てしやすく、出身者が戻りやすくするもので、他の自治体と競争するものではないことです。
 長島町のぶり奨学プログラムは、他の自治体でも制度化されており、富山県氷見市の「ぶり奨学ローン」、群馬県下仁田町の「ねぎとこんにゃく下仁田奨学ローン」、愛媛県上島町の「ゆめしま奨学金制度」、鹿児島県南大隅町の「ネッピー・みさきちゃん奨学ローン」とユニークな地元ならではの名称で、長島町とほぼ同様な形で導入されています。
  この制度の真骨頂は、行政が奨学ローンを始めるのではなく、民間主導として地域の金融機関が地方創生や地域の活性化のために、将来を担う子どもや若者に対して教育投資ができるかどうかにかかっていると思います。
地方創生は行政だけの課題でありません。岩倉の地で生活し、営業する全ての市民、事業者も含めて考えるべきことで、それぞれが持つ強みや役割を発揮してこそ、トータルとしての地方創生が成り立つと考えます。そこで、お聞きします。家庭の経済状況に関わらず、学ぶ機会を保障する奨学金制度の仕組みづくりと、地方創生の地域活性化の取組をリンクさせ、事例にあるように、行政の予算とふるさと納税など市民の寄附によって運用する基金を設置し、地域の金融機関に働きかけて金融機関主導型の「こいのぼり奨学金制度」を創設し促進してはどうでしょうか。
 ご紹介していただいた奨学金制度は、地域の金融機関やふるさと寄附金を活用するなど、優秀な人材を地元に戻ってもらうようにすることによるメリットもあり、大変すばらしい制度でありますが、市の政策としての考えと財源、そして金融機関との連携が重要なものとなりますので、今後の研究課題としていきたいと考えています。

④ 教育格差是正について、教育長の所見を問う。
 教育長は、コロナ禍という「予測困難な時代」の中、教育行政の舵取りをされて見えることに敬意を表するものであります。就任9か月を迎えて、現在、どのような思いをお持ちなのか、その心境の一端を答弁の中でお聞かせいただければと思います。
 教育長を拝命するにあたっての決意表明、その後の一般質問に対する丁寧かつ的確な答弁を拝聴し、教育行政を主導する教育長として、最適任者であることを実感しております。また、新学習指導要領に示された「主体的に学び続ける力の育成」や「社会の開かれた教育課程」という趣旨に沿った質の高い教育のしくみづくりへの取組について、どのように手腕を発揮されるのか、期待するところ大であります。
 昨年12月定例会における宮川議員の一般質問に対する答弁の中で、教育長は「ひながかえろうとするときに、卵の内側からひながつつくタイミングと親鳥が外側からつつくタイミングとが一致していることが大切である」という「啐啄(そつたく)同時(どうじ)」という禅語で教育行政の果たすべき務めを答弁しております。
 これからの子どもたちに求められるものは、グローバル・スタンダードとしての資質・能力の形成です。ただ学ぶだけでなく、学んだことを基に何ができるかを考え、それを自分の生き方につなげていくといった「主体的に学ぶ続ける力の育成」です。教育長が表現された「啐啄同時」という言葉は、共生社会に生きる子どもの教育として、教え教えられるフラットな関係性として心に響く言葉です。
 そこで、この機会にお聞きすることは、一般質問のテーマである教育格差を是正するための施策「家庭への支援」について、どのようなお考えで取り組むのでしょうか。貧困の連鎖を断ち切り、子どもたちの学ぶ機会を保障し、若い世代が夢や希望を持てる社会、まちづくりのために、教育行政としての方向性はどうあるべきか、教育長就任9か月を迎えての思いも含めまして、お聞きします。
 教育格差に対する質問ですが、教育格差は生まれ育った環境によって、受けることができる教育に差が生じることであると捉えています。貧困などが原因で、塾や習い事に通えない、あるいは上級学校に進めないなどが主に指摘され、教育格差であると認識しています。経済的な状況に関わって、深刻なのが、その子供の成長を共に喜ぶ大人の存在がないために、あるいはそのゆとりがないために、学ぶ意欲そのものが育たないということがあるのではないかと思います。子どもの発育、発達にとって、発達段階に即した適切な刺激が必要不可欠と思います。2年生の子どもがなぜ一生懸命に九九を覚えるのか。それは九九を覚えておけば将来、役に立つだろうとか、あるいは生活に役立つから九九を覚えておこうと考える2年生は一人もいません。なぜ子どもが九九を覚えるのかというと、大好きな先生が覚えなさいというからです。大好きな先生が励まし、寄り添い、見守り、できるようになると褒めてくれるから覚えるのだと思います。生まれたときから豊富に言葉をかけられ、笑顔を向けられて育った子どもは、自分が愛されていることを自覚して、その期待に応えようとします。すなわち、その子の成長を期待し、見守り、肯定的に評価する大人の存在が自己肯定感や向上心を養うことになると思います。しかし、頼れる親族が近くにいない世帯では、教育にまで手が回らない家庭も少なからず存在します。そのような家庭では、子どものやる気や自信を育てることができません。その意味では、そうした家庭が一番欲しているものは、教育にまで目を向けることができるゆとりを得るためのマンパワーかもしれません。それぞれの家庭に寄り添い、一緒に家事や育児を行うことで、育児に向き合うエネルギーを得るための伴走型の支援が求められていると言えます。これが市長が掲げている教育格差への対応も含めた子育て世帯包括支援の考え方と理解しています。経済的な支援に加えて、教員はもちろんのこと、保健師や保育士、民生委員やソーシャルワーカー、NPO、ボランティア、スクールカウンセラーなど子育て世帯に関わることができる大人が、それぞれの立場で連携し、ときには民間の力を借りつつ、切れ目のない人的な支援を行うことが、教育格差の是正には大切だと考えます。どのような支援が必要なのか。様々な選択肢を視野に入れつつ、できることから整えていくことによって、未来のみちづくり人である子どもたちを社会総がかりで育てることができる岩倉市となるよう努めてまいります。

毎回、教育長の話を聞いていると、自分自身が教えられているような感じがします。成長に終わりはないと思います。伴走型の支援、切れ目のない支援を施策として続けていくことでは、市長と教育長は息の合ったコンビというと失礼ですが、そういった形で教育行政を進められるだろうと思います。本年度は、教育振興基本計画中間見直しの年でありますので、質の高い教育のしくみづくりの取組、教育基本理念の実現を目指し、大いに手腕を発揮されますよう、ご期待を申し上げまして、一般質問を終わります。ありがとうございました。

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。質問と答弁のほぼ全文を掲載したため、かなりの長文となっております。時間にして約50分間の一般質問でした。
  

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2021年05月13日

議会臨時会報告

令和3年5月(第3回)岩倉市議会臨時会報告
 5月11日(火)から5月13日(木)までの3日間の会期日程で開催され、報告1件、議案2件、委員会提出議案1件を審議し、全て可決されました。その内容は次のとおりです。

〇報告第1号 「専決第1号事故による和解について」の報告がありました。
 公用車と相手方車両のすれ違いの際、相手方車両の積載物のかご部分と公用車の右側面が接触し損傷したもので、和解額694,300円全額が相手方負担となるもの。

〇議案第47号 岩倉北小学校屋内運動場等複合施設建設工事の請負契約について
 契約金額 7億4470万円
 契約の相手方 昭和土建株式会社岩倉支店
 工期 本契約の契約締結日の翌日から令和4年3月31日まで
 *なお、入札は、制限付一般競争入札(総合評価)方式で執行されました。

〇議案第48号 岩倉市監査委員の選任について
議会選出の監査委員として、関戸郁文議員が選任同意されました。

〇委員会提出議案第1号 岩倉市議会会議規則の一部改正について
 改正内容は、「事故のため出席できない」の文言である「事故」の定義を明確にするため、「公務、疾病、育児、看護、介護、配偶者の出産補助その他のやむを得ない事由」に改めるとともに、「日数を定めて」の文言を「出産予定日の6週間(多胎妊娠の場合にあっては、14週間)前の日から当該出産の日後8週間を経過する日までの範囲内において、その期間をあきらかにして」に改めるもの。

〇議会人事において、私(黒川)は、引き続き財務常任委員長を担うこととなりました。
以上
  

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2021年04月13日

議会臨時会報告

令和3年4月(第2回)岩倉市議会臨時会報告
 令和3年4月13日(火)1日間の会期日程で開催され、議案1件を審議し可決されました。その内容は次のとおりです。

議案第46号 令和3年度一般会計補正予算(第2号)
 補正額は2701万9千円で、補正後の総額は157億7585万6千円となります。
補正の内容は、子育て世帯生活支援特別給付金(ひとり親世帯分)支給事業について、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中で、食費等による支出の増加を勘案し、特別給付金を支給することとなり、この対象者のうち、「児童扶養手当受給者等(低所得のひとり親世帯)」分について給付金を支給するための必要な経費です。
〇事業の内容
(1)支給対象者
①令和3年4月分の児童扶養手当の支給を受けている人(児童扶養手当受給者)
②公的年金給付等を受けていることにより児童扶養手当の支給を受けていない人(公的年金給付等受給者)
③新型コロナウイルス感染症の影響を受けて家計が急変するなど、収入が児童扶養手当を受給している人と同じ水準となっている人(家計急変者)
(2)給付額・・・児童一人当たり一律5万円
(3)給付金支給時期
①の対象者・・・5月11日に支給予定の児童扶養手当と併せて支給する。
②及び③の対象者・・・申請後、速やかに支給する。
〇積算根拠
【歳出】
①事業費 子育て世帯生活支援特別給付金(ひとり親世帯分) 2480万円(5万円×496人)
②事務費 221万9千円
会計年度任用職員報酬 26万3千円、時間外勤務手当 76万8千円、消耗品費 7万7千円、印刷製本費 4千円、郵送料 9万4千円、振替手数料 8万8千円、システム改修業務委託料 92万5千円
【歳入】
①子育て世帯生活支援特別給付金(ひとり親世帯分)給付事業費補助金(国庫補助)2480万円
②子育て世帯生活支援特別給付金(ひとり親世帯分)給付事務費補助金(国庫補助)221万円9千円
以上

  

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2021年03月28日

議会定例会報告

令和3年3月(第1回)岩倉市議会定例会報告
 令和3年2月26日から3月24日までの会期日程で開催され、議案44件、決議案1件が審議され、全て可決されました。

主な議案の概要は次のとおり。
〇岩倉市副市長の選任について
 柴田 義晴氏が選任(任期:令和3年4月1日から令和7年3月31日まで)されました。なお、柴田氏の令和3年3月31日までの職は岩倉市消防長でした。

〇岩倉市教育委員会委員長の選任について
野木森 宏氏が引き続き2期目の教育委員会委員長に選任(任期:令和3年4月1日から令和6年3月31日まで)されました。

〇岩倉市教育委員会委員の選任について
 江口 雅啓氏が引き続き4期目の委員に選任(任期:令和3年4月1日から令和7年3月31日まで)されました。
 松本 恵氏が引き続き3期目の委員に選任(任期:令和3年4月1日から令和7年3月31日まで)されました。

〇岩倉市固定資産評価審査委員会委員の選任について
 高橋 政明氏が引き続き6期目の委員に選任(任期:令和3年4月5日から令和6年4月4日まで)されました。

〇岩倉市行政評価委員会条例の制定について
 令和3年度を始期とする第5次総合計画の進捗の評価等について、行政評価(外部評価)を実施するために制定されました。所掌事項は、総合計画の進捗の評価、行財政評価の取組の評価、まち・ひと・しごと創生総合戦略の進捗の評価等で、委員は識見者、企業の代表者、労働組合の代表者、市民活動団体の代表者、市民の代表者の10人以内で組織されます。任期は2年(再任可)。

〇岩倉市環境基本計画検討委員会条例の制定について
 現在の環境基本計画は平成25年度から令和4年度までの計画であることから、次期の環境基本計画の策定に当たり、環境基本計画検討委員会の設置、組織及び運営に関する事項を定める条例を制定するものです。所掌事項は、環境基本計画に盛り込むべき項目や内容の検討、素案の策定です。委員会は14人以内で、識見者、企業の代表者、関係団体の代表者、市民活動団体の代表者、市民の代表者で構成されます。任期は、委員会の所掌事項が終了するまでです。

〇第5次岩倉市総合計画「基本構想」及び「基本計画」について
 令和3年度から令和12年度まで10年間の市の政策の方向性を明示する最上位計画です。内容は、基本構想として目指すべき市の姿、まちづくりの基本目標と施策を、基本計画は2本立てで、基本計画総論として将来人口、土地利用方針、まちづくり戦略を、基本計画各論では5つの基本目標と32の基本施策から成り立っています。総合計画は155ページにわたるもので、今後の10年間の目指すべき方向性が盛り込まれています。
 将来都市像は、現行の「健康で明るい緑の文化都市」を維持し、基本理念は「マルチパートナーシップによる誰もが居場所のある共生社会をめざす」としています。多様な主体が役割を分かち合いながら協働してまちづくりを進めていく「マルチパートナーシップ」、そして「役立っていると感じられ、ありのままでいられる場所」としての「居場所」を新たに掲げ、時代が求めている「多様性が尊重され包摂される共生社会」を目指します。
 ここでは詳述できませんが、関心のある方は市のホームページをご覧いただきたいと思います。
*その他、職員の服務の宣誓に関する条例、国民健康保険条例、介護保険条例、指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例などの一部改正等があります。

〇決議案第1号 愛知県知事解職請求に係る不正署名問題の真相究明を求める決議案

<令和2年度一般会計予算関係>
令和2年度一般会計補正予算(第12号) 1億3414万円
 減額分は、新型コロナウイルス感染症の影響による減額する事業(15事業 △9876万9千円)のほか、執行残等による減額。
 減債積立金 4億5千万円
 介護保険特別会計繰出金 115万5千円
 後期高齢者医療特別会計繰出金 158万6千円
 森林環境譲与税基金積立金 92万円

<令和3年度一般会計予算関係>
①令和3年度一般会計予算 156億9000万円
【概要】
一般会計予算額は156億9000万円で、2年度当初予算比1.7%、2億7000万円減ですが、1月に市長選挙があったことから、新規事業や政策的な事業の一部が6月定例会以降に補正予算として計上される予定です。
 歳入では、市税は65億5460万円(前年比4.2%減)、地方交付税は16億8000万円(12%増)、国庫支出金23億9020万6千円(8.4%増)、県支出金11億4502万円(1.4%増)、ふるさと応援寄附金1億2000万円(同額)、繰入金(各種基金からの繰り入れ)は6億1632万5千円(34.1%減)、市債は9億6180万円(12.2%増)です。

歳出の主な事業は次のとおりです。
〇市制50周年記念事業 1987万2千円
 本年12月1日の市制施行50年を迎えるに当たり、記念にふさわしい事業として市民から応募のあった7事業のほか、いわくら名産品(お土産)開発事業、夢さくら公園利用促進イベントなどを実施します。市全体での事業は、38事業となり、周年を通じての実施となります。
〇人間ドック費用助成事業 571万4千円
 後期高齢者の人間ドック費用の助成(助成額1万円)
〇第3期地域福祉計画策定事業 256万3千円
 3年度~4年度の2か年事業で、3年度は現状把握調査と分析、市民アンケートの実施と分析、住民地区懇談会の開催等を予定しています。
〇健康マイレージ連携アプリ事業 18万3千円
 愛知県の健康マイレージ連携アプリ「あいち健康プラス」を導入し、市民が生涯を通じて主体的に健康づくり取り組めるよう環境の整備を進めます。
〇80歳節目歯科健康診査事業 34万4千円
 80歳になる人を対象に、歯科健康診査を実施します。
〇新型コロナウイルスワクチン接種事業 1億5077万8千円
 予防接種法の臨時接種として、国の指示の下、愛知県の協力により、予防接種を実施するもので、接種率を60%と見込みます。ワクチンの供給状況により個別接種及び集団接種を実施し、重症化予防等を図ります。
〇環境基本計画策定事業 429万4千円
 現行の計画が令和5年3月に終了することから、3年度~4年度に次期計画を策定するものです。3年度は現行の計画の進捗評価・課題の整理等を庁内の作業部会や検討委員会で行い、施策検討と課題を抽出します。計画案の作成は4年度の事業となります。
〇住宅用地球温暖化対策設備設置費補助金交付事業 658万円
 家庭用エネルギー管理システム、家庭用燃料電池システムなど再生可能エネルギーの利用を促進するとともに、市民の効率的なエネルギーの利用を支援し、省エネルギーの推進や温室効果ガスの排出抑制を進めるため、住宅用地球温暖化対策設備を設置する個人に補助金を交付するものです。
〇塵芥収集車購入事業 1085万4千円
 購入後13年を経過する塵芥収集車を更新するものです。
〇地域産業活性化支援事業 354万円
 商工会内の「ビジネスサポートセンター」への運営支援を通して事業者支援を行います。
〇夏まつり市民盆おどり事業 470万円
 昨年は新型コロナウイルス感染症拡大を予防するために中止となりました。コロナウイルスの感染拡大が懸念されますが、3年度は市制50周年記念事業として実施できるよう予算化しています。
〇五条川桜並木保全事業 1078万4千円
 昨年12月に後継木となるジンダイアケボノ4本を植栽し、3年度は5本植え替える予定です。また、過密状態にある個所の桜の間引き伐採、枯れ枝の剪定も行います。
〇岩倉西春線道路改良事業 8723万3千円
 令和2年度に引き続き、北名古屋市北部地域と岩倉市南部地域を結ぶ岩倉西春線の道路改良工事を実施します。
〇名鉄石仏駅等整備事業 3461万4千円
 石仏駅東側へ公衆便所を整備し、併せて花壇の整備及びインターロッキング舗装等を行い、秋頃の利用開始を予定しています。
〇定住促進事業 780万円
 三世代同居(補助金60万円)、近居(補助金30万円)の支援として補助金を交付するもの。
〇桜通線街路改良事業 6643万円7千円
 用地取得率は、令和2年10月末時点で55.91%の状況。引き続き用地買収及び物件移転補償並びに3年度以降に取得を予定する物件調査を行います。
〇石仏公園整備事業 4538万円
 市民一人当たりの公園面積は1.09㎡で、平成30年度末の愛知県内平均7.79㎡を大きく下回っており、将来に向けた計画的な公園整備が必要となっています。引き続き用地買収及び物件移転補償を行います。
〇夢さくら公園整備事業 576万4千円
 公園本体は2年度に完成し、本年3月26日から供用開始となっております。しかし、中央部の芝張りについては、市民参加により行いますので、芝張補助業務委託料や芝等の原材料費を予算化しています。
〇企業庁土地開発関連事業 5217万3千円
 川井野寄地区での企業誘致事業の進捗を図るため、事業に必要な配水管布設工事の実施及び調整池造成工事、埋蔵文化財発掘調査残土埋戻の負担金などを実施します。
〇消防指令共同運用事業 4282万3千円
 平成28年から開始の近隣消防本部と共同運用する尾張中北消防指令センターを維持するための共同事業運用事業負担金で、新たに設備の機能維持のため、無線設備を除く指令設備を更新するものです。平年度の共同運用事業負担金は1250万円程度ですが、3年度は指令設備更新分として3196万円余が増額されます。
〇消防庁舎施設改良事業 93万5千円
 女性消防吏員(平成30年と令和2年9月に各1人採用)の交代勤務が可能となるよう施設を改修(仮眠室の1室を女性専用とし、仮眠室、更衣室、浴室、洗面室を設けるもの)し、女性の活躍の場を広げます。予算内容は、仮眠室改修工事設計委託料です。
〇岩倉北小学校屋内運動場等複合施設建設事業 6048万3千円
 令和元年度から4年度までの継続事業。3年度の予算内容は、受変電設備・受水槽等移設工事及び工事監理業務委託料、放課後児童クラブ用備品及び屋内運動場用備品です。
〇水泳指導支援委託業務 683万8千円
 岩倉北小学校及び岩倉東小学校の児童の水泳授業を民間の温水プールを利用し実施するもの。
〇南部中学校南館屋上防水改修事業 2527万8千円
 老朽化している南部中学校南館及びポンプ室棟の屋上防水の改修工事
〇図書館・市民プラザ駐車場改修事業 354万1千円
 駐車場を現在の30台分から60台分へ増設するもの。
〇下田南遺跡発掘調査事業 7509万7千円
 令和元年度から4年度までの継続事業で、3年度は出土物の整理事業、報告書作成等を実施します。
〇認定こども園施設型給付等事業 6億7722万6千円
施設型給付費・地域型保育給付費・保育園運営委託料
新型コロナウイルス感染症対策補助金
〇私立保育園整備費補助事業 6449万6千円
 本市の3歳未満児の保育需要は、依然として高く受け皿に余裕がない状況にあります。私立保育園の定員増加のための園舎増築の費用を補助することで、0歳児から2歳児の保育需要の受け皿を拡充します。市内の私立保育園が定員30名を60名に増加させるための費用の一部を補助するものです。
〇子育てのための施設等利用給付事業 1億5372万6千円
 令和元年10月から実施された幼児教育・保育の無償化において、無償化の対象となった施設の利用料等について利用者に給付を行います。また、就園奨励費の対象であった幼稚園の利用者で、一定所得未満の世帯や第3子に係る副食費についての給付も行います。
〇「(仮称)いわくらしや水」製造事業 235万6千円(上水道事業会計)
 市制50周年記念事業に合わせて、市の水源である自己水のおいしさを知ってもらうため、「(仮称)いわくらしや水」をオリジナル水として製造・販売するもの。長期間(5年間)の保存が可能であり、ペットボトル(500ml)1本当たりの販売価格は100円(税込み)で、24,000本を製造します。

② 令和3年度一般会計補正予算(第1号) 5883万7千円
 新型コロナウイルス感染症対策として以下の事業に取り組みます。
〇行政区運営費 区公会堂建設費等補助金 180万円
 行政区が保有する公会堂等10施設のトイレの手洗い場を自動水洗化(18か所)するための補助金です。
〇老人福祉費 在宅福祉事業 2193万7千円
 高齢者の外出支援として、他の公共交通に比べ感染リスクの低いタクシーによる移動を支援ための経費で、ワクチン接種会場への移動支援などを想定しています。
〇商工振興費 感染症対策設備導入支援事業補助金 1500万円
 市内の中小企業・小規模企業者が行う換気機能を備えた空調設備や非接触型の自動ドア及び給排水設備の導入等に対しての補助金です。
〇キャッシュレス決済ポイント還元事業委託料 1700万円
 市内店舗における消費喚起と非接触のキャッシュレス決済を推進するため、対象店舗でキャッシュレス決済を利用した場合にポイントを還元するための委託料です。
〇下水道事業費 修繕料 100万円
 地域集会所(5施設)のトイレの手洗い場を自動水洗化(10か所)するための修繕料です。
〇生涯学習総務費 修繕料 210万円
 学習等共同利用施設(8施設)のトイレの手洗い場を自動水洗化(21か所)するための修繕料です。

<所感>
 3月定例会は、本年1月の市長選挙において、現職が再選された後の定例会であるので、冒頭に市長の所信表明が行われました。今後の4年間、どのような行政運営を進めていくのかについて、会派(大志クラブ、構成員3人)を代表して質問を行いました。その内容については、このブログに掲載したとおりです。
 市長選挙後の当初予算は通常、骨格予算とすべきところですが、昨年の12月定例会において、令和3年度予算は、「骨格予算とするのか、本予算で編成するのか」を一般質問したところ、「骨格予算とはしていないが、コロナ禍において大変厳しい状況であるため、新規事業や政策的な事業などについては、当初の計上を見送るなどの対応を検討する。」との答弁でした。
 令和3年度一般会計予算は、令和2年度当初予算との比較では2億7000万円、率にして1.7%減の156億9000万円でありますが、3月定例会初日に議決した令和2年度一般会計補正予算(第11号)の補正額8億4927万4千円と、最終日に議決した令和3年度一般会計補正予算(第1号)の補正額5883万7千円を加えると、実質約166億円となり、令和2年度一般会計当初予算額159億6000万円を超えるものとなります。なお、6月定例会では、新規事業や政策的な事業の提案があるとのことですので、予算規模はかつてなく大きなものとなると思われます。コロナ禍の状況で、地域経済が大きく損なわれていること、消費の喚起が必要であることなどを勘案すると、積極的な財政発動が求められていると思います。
 令和2年度の決算見込みそのものが明らかではありませんが、例年どおりと見込むと約6~7億円の繰越額が出ると思われます。その他財政調整基金も令和元年度末現在で約10億円とのことですので、多少目減りをしても財源として活用ができます。
 令和3年度一般会計予算の特徴としては、コロナ禍において市税の減収という要素がある中で継続事業の続行と一般経費の一律カットを行ったこと、第5次総合計画のスタート年として、また、市制50周年の年度として、一定のメリハリのある予算編成であったことが挙げられます。
 久保田市長の2期目の年が、このコロナ禍の中で、市民の信頼に応える行政経営と運営が実践できるのかを注視していきたいと思います。ここまでお読みいただきありがとうございました。

  

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2021年03月19日

代表質問

令和3年 第1回(3月)定例会 代表質問 質問と答弁(令和3年3月2日実施)
 代表質問は、会派を代表して、市長の所信表明や様々な行政課題について質問するもので、直接、市長に対し問いかけるものです。

1リーダーシップ及び目指すリーダー像について
 本年1月10日に開催された「岩倉市長選挙公開討論会」において、市長は「立候補予定者の自己紹介、所信表明」のテーマで、次のように述べています。「覚悟と信念が政治家として大事であること」「政策はタイミングとバランスをもって進めること」と述べております。もし、違っていましたら、ご指摘をしてください。私は、かねてから市長はバランス感覚がいいと評価しておりましたので、このことを聞きまして自己納得した次第であります。そして、政治家の心得として、「覚悟と信念」という言葉で表現されたことに、2期目の市政は自信をもって力強く進められるものと受け止めたところです。今後の4年間、市長は市民のためにどのような市政運営を行うのかを主題に質問をさせていただきます。
そこで、昨年からのコロナ禍において、市長としてのリーダーシップをどのように発揮するのか、市長の目指すリーダー像について、最初にお聞きします。
大河ドラマ「麒麟がくる」が終了しました。謎に包まれた明智十兵衛光秀を描いたもので、戦国武将の中で、明智光秀ほど謎深い武将はいないと言われています。今はちょっとした戦国武将ブームです。戦国時代の三英傑である織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の3人のリーダー像が「ホトトギス」を引き合いに出して、あなたはどのリーダータイプか、三英傑のうち好感を持てるリーダーは誰と思うかと聞かれたりします。市長は、歴史上の人物で誰に好感を持たれるのでしょうか。また、昨年11月に出版され、ビジネス界で注目されている「世界最高の話し方」という本の著者岡本純子氏は、その本の中で、世界のビジネスリーダーは、上から一方的に支配・指示する教官型から、従業員と同じ目線に立ち、その力を引き出す共感型へと変わってきていると記しています。これを為政者である市長に当てはめると、国難ともいうべきコロナ禍の状況では、市長が為すことに市民から「そうだね」「いいね」と共感していただき、コロナ感染拡大を防ぐために市民の力を発揮してもらうことが大事ではないかと思います。そこで質問をします。今後の4年間、市政運営の責任者である市長としてリーダーシップをどのように発揮するのか。市長の目指すリーダー像をお聞かせください。
 様々なリーダー像があると思います。戦国の三武将になぞらえて「ホトトギス」の話がありました。政策の進め方として、例えば、織田信長の楽市楽座とかに共感する部分がありますので、尊敬できる人物かと思っておりますが、リーダーのあり方は別問題でありまして、リーダーは職員が向かうべき道を描き、職員一人ひとりの能力を引き出すことで、高い組織力と働きやすい職場環境をつくることが求められると考えております。
 昨年11月に全国市長会が開催しました市長フォーラムに参加しました。そこで講演していただいたのが、茂木健一郎先生です。平成30年4月の健幸づくり宣言の記念イベントに講演していただいた茂木健一郎先生がリーダーのあり方として、市民、職員の多様な意見に耳を傾け、多くの意見を聴きとったうえで決断を下す。それが優れたリーダーであると言われました。その言葉はこれまでも大切にしてきたことと重なり、とても印象に残っています。今、議員が言われたことと、趣旨はよく似たことと思っております。
今後も多くの市民の皆様や職員からの多様な意見に耳を傾けながら、声を聞きながら、市政運営の責任を果たしていきたいと考えているところでございます。

2市長のマニフェスト(政策)について
(1)特別な柱 新型コロナウイルス感染症対策について
 市長は、時折、市民向けのメッセージを発信されます。未知のウイルスとどう闘うのか、市民に共感を持たせる発信力が大切です。公用文書では残念ですが、ふつうの言葉で終わってしまいます。これも聞いた話ですが、小泉進次郎衆議院議員は、ある大学での講演で「言葉に体重と体温を」と語ったとのことで、ワンフレーズで表現できる才能は大したものと思います。先ほど紹介した岡本純子氏は著書で「強い感情を喚起する情報は、爆発的な伝染力を持つ」「優れたリーダーは、「感情」と「熱気」の2つを自由に操る」と記しています。参考にしていただければと僭越ながら一言述べさせていただきました。
 次に、マニフェストについてお聞きします。マニフェストは、特別な柱としての新型コロナウイルス感染症対策と、5分野の政策を合わせ、18項目ありますが、項目を絞って質問をします。
 最初に、マニフェスト全体についての感想を述べたいと思います。
「住むなら岩倉!子育て・健幸・安心なまち」のスローガンは1期、2期とも同じですが、第2期のマニフェストは、第1期の課題の継続、子ども医療費の助成拡大や五条川桜並木の再生などの懸案の課題などを具体的に掲げつつも、このコロナ禍で、第1期の時とは時代背景が全く異なること、予測が立ちにくいことから、間口を広げた政策の方向性を打ち出したもので、今後の時代環境を見ながら、4年間の舵取りをするという市長の意思が感じ取れます。これは私の感想ですので、違っているようなら答弁の中でお聞かせいただきたいと思います。
 では、マニフェストについて、具体的にお聞きしたいと思います。
特別な柱である新型コロナウイルス感染症対策についてです。所信表明では「新型コロナウイルス感染症対策を最優先に取り組むべき課題と位置付け、全ての市民に寄り添う迅速で適切な対応をしてまいります」とあります。
新型コロナウイルス感染の波が幾度となく押し寄せています。この一年の間に、緊急事態宣言が二度発出され、その都度、飲食店などの事業者に対し、休業要請や営業の時間短縮、国民には不要不急の外出自粛、マスク着用・消毒・換気などの行動様式などが要請され、市民の皆さんは、いつ果てるとも分からないコロナ禍に疲れているのが実態ではないかと思います。そのような中にあって、希望の光ともいうべきワクチンが諸外国では12月から接種が始まり、わが国では海外の製薬会社と契約し一定量の確保がされています。ワクチンの安全性には一抹の不安がありますが、今はワクチンの接種と治療法の確立が唯一の救済であります。そこで、本市におけるワクチン接種について、昨年12月と本年2月の補正予算で「新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業」予算が議決され、2月から3月にかけて、医療従事者約460人に2回接種をし、3月に65歳以上の高齢者への個別通知を発送した後、4月以降は国の定めた接種の優先順位に基づき、順次個別通知が発送される予定となっておりましたが、ワクチンの供給量が世界的に不足し日本への供給が遅れる公算が大きくなっている状況にあります。接種日程は後ろにずれ込むか形で計画見直しとなるのではないかと懸念されます。また、接種に不安を持つ方が少なからずいるとのことを聞きます。 ワクチンの安全性に関する情報が少なく、副反応に対する不安があることから、接種するかどうかの自己判断が難しいのではないかと思います。そのため、様子見をして大丈夫と思ってから接種を希望する人の場合、優先順位の時期から外れても接種はできるのか、副反応の対応など市民向けのQ&Aを作成し、自己判断ができるよう情報を発してはどうでしょうか。ワクチン接種は努力義務でありますが、個人の判断に委ねられているため、周知の仕方は難しい面があると思いますが、どのように対応されるのでしょうか。併せてお聞きします。
 新型コロナウイルスワクチンの予防接種は、予防接種法により市町村長は対象者に接種勧奨をすることとされており、対象者については原則として接種を受ける努力義務となっています。努力義務とは予防接種を「受けるよう努めなければならない」ということであり、接種を希望し同意を得た場合に限り接種を行うものとしています。
今回の新型コロナウイルスワクチン接種を行う上で、市民の方が、予防接種について正しく理解していただくためにワクチンの安全性や副反応等について資料を作成し、市ホームページ等で周知を図ってまいります。
また、老人クラブへの協力を頂きながら、会員への説明と回覧板等での周知も図るなどあらゆる方法で市民に周知したいと考えております。具体的に市民向けQ&Aの話をいただきました。現在の情報が、政府から直接入ってくる情報が日々変わる状況なので、Q&Aの作成も次の日には古い情報になってしまう状況も考えられますので、それも踏まえながら、慎重に検討していきたいと思っております。

 接種率を60%見込と判断される理由あるいは根拠は何でしょうか。お聞きします。
 新型コロナウイルスワクチン接種の接種率を60歳以上は60%、16歳から59歳は50%と見込んでおります。理由としましては、高齢者インフルエンザ予防接種の接種率は、平成30年度48%、令和元年50.7%、接種費用が無償化となった令和2年度の接種率は、令和2年12月末現在で67.3%であったことを参考に60%と見込みました。また、16歳から59歳の接種率につきましては、高齢者より少なく見込み50%としております。

 接種するワクチンについて、最初はファイザー社製が使用されますが、モデルナ社製とかアストラゼネカ社製その他の製薬会社のワクチンを希望する人に対し、どう対応されるのか。お聞きします。
 令和3年2月16日付で厚生労働省から市町村長に対し、予防接種法に基づき、新型コロナウイルス感染症に係る臨時の予防接種を行うことの指示があり、現段階ではファイザー社のワクチンに限られています。
接種に関しては感染予防、重症化予防のためにも速やかに接種されるよう勧奨させていただきますが、今後、他のワクチンの薬事承認がされ、国からの指示があった場合には、市民への情報提供を速やかに行ってまいります。

 ワクチン接種については、政府は昨年、予防接種法を改正し、新型コロナワクチンを、まん延を防ぐため緊急に行う「臨時接種」に位置付けし、一人一人に案内を送って接種を勧奨し、国民には原則として接種を受ける努力義務が生じます。努力義務は重症化する感染症の拡大防止のために協力を強く求める規定ですが、接種するかどうかは個人の判断に委ねられ、接種しなくても罰則はありませんが、ワクチンを接種していない方への差別やいじめ、不利益な取り扱いは、あってはならないと考えます。個人情報や人権を守ることが強く求められます。どのような対応をお考えでしょうか。お聞きします。
 予防接種を希望される人には、予防接種による感染症予防の効果と副反応のリスクについて理解した上で、自らの意思で接種を受けていただく必要があります。このため、接種の強制やワクチン接種をしない人への差別やいじめなどが生じないように、個人情報や人権を守る働きがけが重要であります。
市としましては、感染症予防の効果や副反応等について、正しい情報を伝えるとともに、差別やいじめ、不利益な取り扱いが生じないよう、周知、広報に取り組んでいきたいと考えています。

 人権に関わることは大変重要なことですので、細心の注意をもってお願いしたいと思います。
相談体制について、過去の新型インフルエンザが流行したとき、予防接種の問合せが相当数あったものと思いますが、今回のコロナワクチンの接種についても、相談や問合せが相当数あるものと思われます。接種予約や各種相談、問合せに対応するためのコールセンター業務を委託しておりますが、受付業務マニュアルやオペレーターへの研修だけでは対応しきれない場面が想定されます。岩倉市の実情やワクチン接種に詳しい方が対応されるのでしょうか。また、市からコールセンターへ職員を派遣するお考えはあるのでしょうか。併せてお聞きします。
 委託によりコールセンターを設置する上で、オペレーターへの研修を実施し、市民への対応ができるように体制を整備してまいりますが、今のところコールセンターへ市職員を派遣することまでは考えてはいない状況です。対応できない相談等に対しては、保健センターと連携を密にし、必要に応じ保健師が相談に対応していきます。
また、コールセンターの1日の終了時には、予約や問い合わせなどの対応状況を確認し、翌日の対応に困らないように保健センターとも連携し対応してまいります。
副反応にかかわる相談など医学的知見が必要となる専門的な相談等に対しては、県が対応することになっておりますので、体制が整い次第、周知を図ってまいります。
    
 市のホームページに、昨年9月11日付けで「新型コロナウイルス感染者・濃厚接触者として自宅待機を求められた方へのお知らせ」が掲載されております。内容は、「親族や知人から協力が得られず困るような状況があれば、保健センターにご相談ください」という旨の記述です。江南市のホームページによると、「新型コロナウイルス感染症により江南保健所から自宅待機の協力を求められた方へ」のお知らせがあり、その内容は、買物代行や薬の受取代行の緊急時生活支援事業の案内で、県の自宅療養者に対する配食サービスの提供に連携して実施されていると思いますが、本市の場合、江南市のような生活支援事業は実施しているのでしょうか。お聞きします。
 市のホームページには、自宅待機を求められた方へのお知らせとして、保健センターを窓口とした相談体制について掲載しています。岩倉市におきましても新型コロナウイルス感染症対策として、保健所から自宅待機を求められた方に対して身近に支援者がいない場合などは、市職員による食料品や日用品等の買物や薬の受取代行の支援を行っております。 
岩倉市の生活支援の取組について江南保健所には情報を伝え、対象となる方には、保健所から市の取組を伝えていただくことになっており、今までに利用者はありませんでした。

 ごみ回収時の感染リスクを避けるための正しいごみ袋の出し方についてお聞きします。
 止めたほうがいいごみ袋の出し方として、満杯や水分が残ったごみ袋、結び目がゆるいごみ袋は、清掃車に入れたとき、プレスするので破裂して飛び散ったり、袋がほどけて飛び散るなどの感染リスクがあるので、ごみ袋に入れる量は8割程度にすること、家庭においても、ごみ袋の中の空気抜きは、屋内では感染リスクがあるので屋外で行うこと、ごみ集積場に出すときは、他のごみ袋に近付かないためのポイ捨ては飛散する恐れがあるので、そっと置くことなど、市民の皆さんに協力していただくようお願いしてはどうでしょうか。感染リスクを避けるための正しいごみ袋の出し方の周知についてお聞きします。
 現在、ごみ回収時の感染リスクを避けることについては、環境員が塵芥収集車にごみを投入する時、ごみをプレスするプレートが袋を上から挟み込んで破ることがないように奥の方に投入するなどして細心の注意を払っております。
ここからさらに、ご指摘いただいたように市民の皆さんに、「ごみを袋にあまり詰め込みすぎない」、「集積場所に置くときは破れないようにやさしく置く」などの協力をしていただければ、より一層の感染症対策になると思いますので、今後、広報紙やホームページ等で従来の対策に加えて周知していきたいと考えます。

(2) 子育て・教育環境の充実したまち
 次に、「まちづくりの目標の実現のために掲げた新たな政策の5本柱」について、項目を絞って質問します。
1つ目の柱「子育て・教育環境の充実したまち」のうち「子ども医療費の助成拡大」についてお聞きします。「子ども医療費の助成を、18歳の年度末まで拡大してまいります」とあります。
市長は当選後の中日新聞のインタビューで、「早く着手したい。まずは入院のみを対象とするとか、段階を分けて対応していきたい」と考えを述べています。この案件については誰も反対をする市民はいないと思います。むしろその英断を喜ぶ人がほとんどではないかと思いますが、市長の構想として、具体的にいつ頃にどうしたいのか、実施するとなると、 3000万円を超える費用の財源はどうなるのでしょうか。もし仮に国の助成制度の創設がなかったとしても、市長はやり切る考えでしょうか。見解をお聞かせください。
 子ども医療費の拡大につきましては、子どもたちが安心して医療が受けられるよう、子育て世帯の負担軽減を図るため、医療費の助成を18歳年度末までに拡大してまいりたいと考えております。
入院と通院の両方を拡大する場合、約3千800万円程かかる見込みであり、国や県の補助がないことから、全額を市が負担することとなります。多額の予算が必要となるため、まずは入院のみを対象とするなど、段階的に拡大したいと考えております。
子ども医療費助成の拡大につきましては、市全体の施策と財源を踏まえながら、できるだけ早期に実現できるよう検討してまいります。また、子ども医療費につきまして、国の制度として実施されるよう、今後も引き続き市長会の機会を捉えて要望したいと考えててります。

(3) 健幸で安心して暮らせる安全なまち
 2つ目の柱「健幸で安心して暮らせる安全なまち」のうち 「文化・スポーツ振興による健幸増進と生きがいづくり」について、所信表明にはありませんでしたが、市民温水プールについてお聞きします。
昨年3月定例会で、私が行った代表質問の最初に、「自治基本条例第8条第3項(市民の夢)」をどのように認識し、市民の望むまちづくりをどのように把握し、実現への道筋を考えて見えるのか」と質問しました。市長は、「市民の夢が詰まった総合計画にしていきたい」「夢のあるご意見を計画に反映し、実行していくことで、市民の夢を育て、実現することになる」「市制50周年記念事業の「市民の夢 協(かな)えるプロジェクト」もそうした想いを込めて実施していく」と答弁されました。
 市民の夢 協えるプロジェクト「市実施事業コース」提案事業の中に、「市民から愛される「市民温水プール」の整備」があります。提案内容は、官民協働による手法としてBOT方式の採用、市内の溶融炉を使用している企業との連携、学校プールの集約化などで、予想される効果として、地域経済の健全な発展に寄与、文化交流の場としての地域の活性化、あらゆる世代の市民の利用によるコミュニティの場、小中学校のプールの維持管理費や老朽化による改築費等の経費の節約、通年での授業、専門インストラクターへの委託による教師の負担軽減などが挙げられております。実現のためには、様々な課題がありますが、市民の期待の大きい夢ではないかと考えます。審査の結果、残念ながら採用には至っておりませんが、「いただいたご提案は、今後の施策・事業の展開に活用させていただきます」と含みのある記述で締めくくってあります。
 1月10日の岩倉市長選挙公開討論会において、この市民温水プールが討論の論点の一つとなりました。市長の考えとして、「プールは民間にお願いするのが適切」と私のメモ書きにあります。もし違っていたら、指摘してください。
 この市民温水プール構想については、議会でも一般質問が行われております。宮川議員が令和元年12月定例会で質問をしております。
 その際の質問と答弁の内容を紹介しますと、質問内容は小中学校のプールの老朽化の視点から今後の対処方針や維持費用、リニューアルの想定費用、また、民間との協働の視点から市内企業が冷却処理し放水している温水を有効利用する計画の提案、市内業者、関係団体との可能性について意見交換し何が課題であるか、何が協働で進めることができるかの模索をしていただきたいなどの質問に対し、答弁内容は「小中学校のプールの在り方について検討を進めている」「1校当たりの年間ランニングコストは約360万円」「リニューアル費用は1校当たり約1億円」「民間事業の排熱利用については冷暖房の利用や温水プールやビニールハウスの利用など全国的な事例がある」「事業所から情報提供を何らかの形でいただけることがあったと仮定して、両者で活用方法や施設整備、費用対効果等を十分に検討した上でのことになる」「市内の企業を市長が訪問をしていろいろと意見交換を行っている場はある。情報収集、現状等、将来に向けての意向とかを把握しながら、行政と企業、市民団体等とともに協働してまちづくりを行っていくことは当然のこと」との答弁でありました。
 そこで質問です。
「学校におけるプールのあり方」について、先ほどの関戸議員が代表質問をしております。その際の市長の答弁は、もうすでに民間の施設を使っている東小や昨年から開始している北小の児童・保護者からの声・意見の紹介がありました。特に北小PTAのアンケート結果では、民間施設の活用については、54.6%の方の賛成があったと述べられています。そこでお聞きしたいことは、小学校におけるプールのあり方の方針はすでに決定されたものか、あるいは基本的方向性として現在考えているものか、どうでしょうか。
 方針として、将来にわたって突き進むことではなく、今時点の最善の方法として、一定の方向性を示したものと理解していただいてよろしいかと思います。実際に進めるに当たって、学校の関係者や地域の方々の様々な意見を伺いながら、進めていくことになろうかと思います。一つの方向性ということでお示しをさせていただいたということです。

 一つの方向性として、東小学校、北小学校の事例から、先ほど、関戸議員に対し答弁されたものと理解したいと思います。学校教育における水泳指導は大変重要な要素でありますので、保護者、市民の方々の幅広い意見を聴きながら、最善、最適な方策を今後も議論を重ねることが必要ではないかと思います。
学校のプール問題の一つの解決策として、また、マニフェストの「文化・スポーツ振興による健幸増進と生きがいづくり」の実践的課題として、市民温水プールは、市民に期待されるものであると考えます。
 そこで質問です。市民の夢として、期待が大きく、可能性がある市民温水プールの整備について、市長が市内の企業を訪問し意見交換をする場があるとのことですので、情報収集や意見交換をしつつ、専門家や市民の参加の下で、市民温水プールについて調査研究してはどうかと考えます。市長のお考えをお聞かせください。
 市民の要望は多種多様であり、多くの市民の声を聴いていく必要があると思っています。市内の企業にもこれまでも訪問したり要望を受けたりしていますし、これからも積極的に情報収集・意見交換は実行していきます。質問で述べられたように、小中学校等での利用も鑑み、設置主体を含めてその必要性を今後検討することもあろうかと思いますが、現段階では広い範囲から縮めていくというような、一つの方向性に特化した検討ではなく、小中学校のプールのあり方を具体的な方策として、市内の企業も含めながら、どうした方向性がいいのか、広いところから段々せばめていくといった方向で検討していきたいと考えております。

(4) 活気あふれ伸びゆくまち
 3つ目の柱「活気あふれ伸びゆくまち」のうち「「岩倉駅周辺のにぎわいと活力の創出」として、桜通線の整備促進やお祭り広場を中心としたにぎわい広場の整備」についてお聞きします。
都市計画マスタープランの改定が進められていますが、その案によると、市街地整備の方針に「岩倉駅周辺におけるにぎわい拠点の形成」とあり、記述の中に「岩倉駅周辺は、まちのにぎわいや活力の創出にも寄与する広域的な都市機能の集積・充実を図るほか、市民ニーズに合った都市機能の誘導を図ります」「岩倉駅東の市街地では、住民や開発事業者等とともに、都市計画道路の整備と一体となったまちづくりを進めます」とあります。
 地域は時代とともに変化します。岩倉駅周辺とはいったいどのような地域なのかを歴史的観点から見つめ、将来を見据えて地域像を考えたいと思います。古くから交通の要衝と言われ、岩倉街道が人々の生活を支えていました。また、大正元年から昭和初期にかけて鉄道が整備され、岩倉駅は犬山線、一宮線、小牧線の拠点駅であり、かつて岩倉駅前は花街として栄えた時期もありました。昔も現在もこれからも、人とモノの交流拠点としての役割を担っております。昨年9月29日に発表されました名古屋圏の基準地価からこれからの土地利用を考えますと、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、商業地、住宅地とも大多数の土地で下落したものの、一部では小幅ながら上昇した場所があります。本市の4つの地点での基準地価の動向は、ほぼ横バイでした。従来とは異なる地価の動向について、地価調査を担当した不動産鑑定士は「1階が店舗、2階以上が賃貸住宅といった「商住混在」に向いた場所が共通の強みがある。」と分析しています。このことから、今後の見通しとして、名古屋市近郊の本市は、中心市街地である岩倉駅の東西地区はまさしく「商住混在」の場所であることから、現在策定中の都市計画マスタープランの全体構想案において、都市づくりの目標の土地利用方針として「岩倉駅周辺において、引き続き都市機能などの集積、複合化の誘導」、市街地整備の方針として「岩倉駅周辺におけるにぎわい拠点の形成」として挙げていることは、昨年の地価の動向にマッチしているものと考えます。
 そこで質問です。桜通線の岩倉街道から五条川までの第二工区の整備促進やにぎわい広場の整備について、今後の4年間の中で取り組むものと考えてよろしいでしょうか。構想をお聞かせください。
 都市計画道路桜通線につきましては、現在、第一工区として、駅前広場から主要地方道春日井一宮線(岩倉街道)までの区間約150mを整備中であり、岩倉街道から五条川までの第二工区の着手時期については、現時点では具体的な時期をお示しすることができません。なお、にぎわい広場の整備にあたっては、市民討議会を開催するなど市民の皆様のご意見をいただきながら、基本構想を策定していきたいと考えています。

 「岩倉駅周辺のにぎわいと活力の創出」のもう一つのポイントは、都市計画道路江南岩倉線の整備であります。1年前の代表質問で、市長は「江南岩倉線の整備と併せ、岩倉駅東地区全体の整備方針が改めて必要になる」と答弁されています。県は、江南岩倉線については岩倉駅東地区全体のまちづくり、つまり面整備の検討を求めております。名草線の完了後は都市計画道路江南岩倉線の整備を県事業として進めていくとの考えであるならば、岩倉駅東地区での江南岩倉線の整備について、将来を見据えて一緒に考えていくべき時期にあるのではないかと考えます。県は、土地区画整理事業などによる面整備を含めた道路整備の考えのようですが、地元の意向は、道路整備を進める単独用地買収方式を望む声が7割を超えているとのことでありますので、このところの打開策をどうしていくのか。一宮市は、一宮駅周辺地区計画で、商業と住居の複合化などによるにぎわいの創出を掲げております。こうした事例を参考にしながら、岩倉駅東地区全体の整備方針について、早めに検討に取り掛かってはどうでしょうか。お考えをお聞かせください。
 都市計画道路江南岩倉線の整備にあたっては、既成市街地内における道路整備はまちづくり(面整備)と一体となった整備を行うこととの通達が愛知県から出されており、ご質問にあります単独用地買収方式では事業化ができない状況となっております。江南岩倉線は桜通線以南の都市計画道路萩原多気線までは延長が約360mあり、その整備を土地区画整理事業などに合わせて実施する場合、多額の費用と長い期間を要すことから現在整備中の桜通線や計画しているにぎわい広場の整備時期などを十分に勘案し事業手法についても検討していきたいと考えています。

 次に、 所信表明に「名神高速道路のスマートインターチェンジの設置に向けて検討を開始」とあります。その考え方、4年間で目指すべき方向性についてお聞きします。
市長選挙の前の中日新聞の報道によると、スマートインターチェンジを一宮インターと小牧インターの間に設置する構想は10年以上前からあり、市長は、令和元年5月、一宮市長、江南市長と初めて協議し、岩倉市が旗振り役として進めていく方針を決めたとあります。この旗振り役という役割を担っていたとは、正直驚いています。それほど熱心に市長が両市長に話をされ、その熱意を買われてのことかなと思います。このスマートインターチェンジの設置については、平成 23年以降、令和2年までの議会定例会において、8人の議員から延べ12回、代表質問や一般質問で取り上げられており、この課題に対する関心の高さの表れであります。ここで、これまでのスマートインターチェンジの設置に関する答弁を整理しますと、平成23年から平成27年までの答弁では、平成19年度に一宮市、江南市、岩倉市の3市で一度勉強会が開催されたこと、一宮市など近隣自治体とも連携し、調査研究をしていきたいこと、具体的な取り組みに至っていないという勉強会の段階であることが答弁内容でありましたが、平成28年の答弁から動きが出ております。平成28年の建設部長の答弁では、平成28年5月に一宮市から「関係市と協力して設置に向けた勉強会を行いたい」という話を受けて、同年6月と11月の2回、担当者レベルの打ち合わせを行っているとの答弁でした。平成30年の答弁では、市長から「一宮市が事務局となっている尾張西部地域の交通に関する連絡調整会議に参加しており、この会議は平成28年度に設置され、2027年に予定されているリニア開業の効果について、尾張北西部地域の産業や観光等の活力をさらに高めるため、高速道路及び幹線道路等の現状の問題を整理し、2027年における地域の目指すべきまちづくりの方向性や、あるべき道路ネットワーク計画について検討を行うことを目的としております。その中で、一宮インターチェンジ東側地区の交通対策の一つとして、尾張一宮パーキングエリアへのスマートインターチェンジの設置が上げられている。尾張一宮パーキングエリアが一宮市地内であることから、一宮市を初め、受益を受ける他の自治体との協議を慎重に進めていく必要があると考えております」との答弁でありました。令和元年の建設部長の答弁では、一宮インターチェンジと小牧インターチェンジの間で設置できないかという検討をしており、設置した場合に受益が考えられる一宮市と江南市を含めた3市で実施していく方向で進めていくこと、平成30年までは、事業スケジュールや概算費用、整備に必要な前提条件や調査事項などについて、国土交通省や愛知県、先進自治体にヒアリングを行いながら情報収集したこと、令和元年5月8日に、3市の市長が集まり、意見交換を行い、その結果、経済効果の波及が十分見込めるという点で意見が一致したこと、整備に向けた諸課題や設置場所の検討を実施してはどうかなどの意見があったこと、一宮市と岩倉市で策定中である都市計画マスタープランにそれぞれ位置づけを行い、3市で連携し、設置に向けた必要な協議等を行っていくことで一致したという答弁でありました。そこで質問です。
 令和元年5月8日の3市の市長の意見交換以後、どのような協議を行っているのか。スマートインターチェンジの設置に向けての課題や問題はどのようなものがあるのかをお聞きします。
 令和元年の意見交換後、一宮市とは事業化に向けた役割分担などについて協議を行うとともに、国土交通省中部地方整備局に対しても情報提供を行い、事業についてのアドバイスをいただいております。
整備にあたっての課題等については、本市だけで進められる事業ではないことや、ネクスコ中日本や公安委員会など様々な機関との調整や協議が必要であること、また、設置場所については高速道路本線の位置や構造についての検討だけでなく、スマートインターチェンジへのアクセス道路の整備費や開通後の利用交通量の見込などインター周辺の将来土地利用計画を十分に踏まえた費用対効果について総合的な視点から検証が必要となります。

 令和2年度に策定予定の都市計画マスタープランや本定例会に議案として上程されている第5次総合計画案において、スマートインターチェンジに関し記述はあります。基本は、都市計画マスタープランでありますので、それのパブリックコメント案の資料からお聞きします。
 都市計画マスタープラン案では、第3章都市づくりの方針のうち、交通施設等整備の方針で「名神高速道路一宮インターチェンジ~小牧インターチェンジ間に、スマートインターチェンジの設置を検討します。これにより、高速道路へのアクセス利便性の向上を図るとともに、産業振興による活力ある都市づくりに努めます」と基本的な考え方が記述されています。第4章地域別構想の北部地域のまちづくり方針の中の土地利用の方針で「(都)一宮春日井線の広域アクセス性をいかした、新たな産業系の市街地の拡大を検討します」との記述、交通施設等整備の方針では「高速道路へのアクセス性向上や産業振興を図るため、名神高速道路一宮インターチェンジ~小牧インターチェンジ間に、スマートインターチェンジの設置を検討します」との記述で、土地利用と交通施設等整備をリンクさせ、北部地域のまちづくり構想図において、スマートインターチェンジの設置を検討する場所として、名神高速道路と国道155号線が交差し、かつて名神高速道路にあった旧バスストップの場所が一つの案として図で示されています。スマートインターチェンジの設置場所として、もう一つの案があります。南部地域のまちづくりの方針の中の土地利用の方針で「地域南西部については、広域アクセス性をいかした、新たな産業系の市街地の拡大を検討します」との記述、交通施設等整備の方針では「高速道路へのアクセス性向上や産業振興を図るため、名神高速道路一宮インターチェンジ~小牧インターチェンジ間に、スマートインターチェンジの設置を検討します」との記述で、土地利用と交通施設等整備をリンクさせ、南部地域のまちづくり構想図において、スマートインターチェンジの設置を検討する場所として、名神高速道路と都市計画道路加茂伝法寺線が交差する場所、岩倉総合高校の西側の場所も案として図で示されています。
 このように二つの場所が案として示してあるのは、一宮市、江南市との協議で確認をされていることなのでしょうか。お聞きします。
 スマートインターチェンジの設置位置については、現在、尾張一宮パーキングエリア付近及び岩倉バスストップ付近が候補として考えられますが、候補地の大部分が一宮市内となることやその構造や整備費など係る比較検討を行っていないことから、都市計画マスタープランにおいても検討ゾーンという記述に留めております。なお、一宮市と江南市との協議で確認されているのかの点については令和元年5月の意見交換の場において3市で確認しております。

 県内では現在、スマートインターチェンジ設置について、東名高速道路東郷PAに計画する日進市の東郷スマートインターチェンジ整備事業が進められており、2024年度末の開通を目指していると聞きます。事業費は用地費を除いて22億~26億円で、高速道路会社や国の負担を除き、市の負担は5億~7億円とのことで、国交省の許可を受け、測量などを始めているとのことであります。しかし、周辺住宅地の住民から、スマートインターチェンジで一般道の車が増えることによる事故や騒音、大気汚染を心配する声があり、周辺住民は「スマートインターチェンジ計画の改善を求める会」を結成し、昨年1月に市長と国交省あてに反対署名を提出したとのことであります。今後、本市においても整備促進に当たっては、住民にしっかりと説明し、意見を聞き、理解を求めていくことが大切と考えますが、市長は、住民への対応について、どのようにお考えでしょうか。また、整備費用や市の負担について、試算しているのでしょうか。併せてお聞きします。
 スマートインターチェンジが設置されますと、インター周辺の自動車交通量が大きく増加することが予想されます。このため、設置に向けた検討を実施していく中で、適切なタイミングで市民の皆さまへ説明し、ご意見を伺いながらご理解をいただいていきたいと考えております。
なお、整備費用につきましては、設置場所やインターへのアクセス道路の整備規模等により大きく異なるため、今後、具体的な検討をしていく中で算出していきます。このため、現時点で試算は行っておりませんが、他の整備済箇所の費用については把握しております。

 これも新聞報道からですが、有識者のコメントとして「岩倉市はいまでも利便性が高く、進出する企業はある。さらに工業団地の用地が提供できなければ、スマートICも意味がない」と掲載されております。現在進めている川井・野寄地区の工業団地については区画数の4倍位の応募企業があると聞いておりますし、スマートインターチェンジが設置されれば、なお一層の利便性が向上しますが、有識者が指摘するように、スマートインターチェンジの設置が目的ではなく、それとまちづくりをどう関連付けるのかが重要であると思います。都市マスでは八剱町と川井町に、新たな産業系拡大検討ゾーンを設定するので、それの具体化と合わせながら、地域のまちづくりを進めていくことになろうかと考えます。本年4月1日に一宮市が中核市に移行しますので、国や県に対する発言力も拡大すると思います。これまで以上に連携していただきますようお願いします。そこで質問ですが、第4次総合計画の第10次実施計画では、4年度に「スマートインターチェンジ設置検討業務7912千円」が計上されておりますが、今後の4年間の中で、スマートインターチェンジの設置とまちづくりをどのように考え、実現に向けて取り組むのか、また、スマートインターチェンジ設置に向けて、ロードマップをどのようにお考えでしょうか。併せてお聞かせください。
 ご意見のとおり、設置が目的ではなく、周辺のまちづくりを含めた検討が重要であると考えます。これは3市で一致しているところであり、地域の発展に繋がっていくものでなければならないため、3市で協力し、今後4年間で方向性を示していきたいと考えています。

(5) 清潔で地球にやさしいまち
 4つ目の柱「清潔で地球にやさしいまち」のうち「五条川桜並木の再生」についてお聞きします。
市内を流れる五条川沿いの7.6キロにわたり約1400本の桜が植えられ、上空から見ると桜の帯が見事に描かれます。昭和24年頃から植えられたソメイヨシノは市のシンボル的存在として市民に愛されていますが、老木化し台風などで倒木する桜が後を絶ちません。岩倉五条川桜並木保存会の方々の献身的な努力で維持されておりますが、命あるものはいずれ絶えるのが宿命であります。桜並木の再生はどうなるんだろうね、いつまでも、後の世代にも岩倉の桜を楽しんでほしいということが市民の願いです。
 市長はマニフェストで「桜並木の再生」を掲げられました。昨年、12月に北部地域の五条川堤に4本のジンダイアケボノが植樹されました。河川法の関係で、県からは桜の修繕名目で了承を得てあると聞いております。これも上流域の自治体と連携し、県と協議された結果と受け止めておりますが、これは長期にわたるであろう桜並木の再生の一歩であります。そこで質問です。ジンダイアケボノが植樹されましたが、説明看板がありませんので、市民、観光客向けの説明看板があると、多くの方々に見守られ可愛がられるのではないかと思いますが、看板の設置について、どのようにお考えでしょうか。
 新たに植え替えたジンダイアケボノについて、市民や観光客など多くの方に関心を持っていただき、見守っていただくことはとても良いことだと感じておりますので、費用のかからない形での周知方法を検討してまいります。

 後継木として、ジンダイアケボノの他に「ひこばえの育成」があります。「ひこばえ」も保存会の方々のご尽力により育成に力が入れられておりますが、こうした桜並木の再生はどのように進めていくのか。市挙げての時間も金も要する長大な計画になるかと思います。先日、南部中学校の生徒たちが桜並木を再生させようと募金を始めているとの新聞報道を見て感動しました。まずはあらゆる世代の方々からの意見を聞き、考え方、方針を固めること、それから財政も含めて桜並木再生計画を立案することではないかと思います。市長として、どのように桜並木の再生のロードマップをお考えなのか、お聞きします。
 桜並木の再生につきまして、既存の桜の植え替えやひこばえの育成を進めていくことはもちろんですが、樹木医のご意見をお聞きしますと、既存の桜をきちんと管理すれば、まだまだ十年単位で立派な花を咲かせるといったお話もあります。また、毎年きれいな花を咲かす桜の木を切ってしまうことについて、もったいないといった市民の方のご意見もありますので、引き続き保全にも努めながら、一方で寿命のある樹木でもありますので、将来を見据え植え替えを進めていくことが大切だと考えております。植え替えには、既存の桜を伐採、伐根をした上での植栽が原則であり、1本あたりの費用も高額となることから、一気に広範囲を実施することは困難であります。まずは、試験的に植え替えを行っている箇所の生育状況を見ながら、今後は岩倉五条川桜並木保存会や樹木医にも相談しながら、より多くの市民に関わってもらえる実施方法や財源についても検討してまいります。

(6) 持続可能なまち
 令和の時代に桜並木の再生が実現できることを願いますが、市民活動団体、専門家、そして市民の力を活かして、次世代に引き継いでいけるような取り組みを望みたいと思います。
5つ目の柱「持続可能なまち」のうち「行政評価による行財政改革と職員の意識改革、デジタル改革など止めることのない改革」についてお聞きします。
4年間で目指すべき改革とは具体的に何か、どのような課題を想定しているのかをお聞かせください。
 新たな行政評価制度では、総合計画の進捗管理によるPDCAマネジメントサイクルの浸透、市民に対する行政の説明責任の徹底、市民の視点に立った効率的で質の高い行政の実現、行政の透明性の向上を図っていきます。
これに、人事評価制度を関連付けることにより、職員に改善・改革意識を根づかせ、社会情勢の変化にも対応しつつ、常に改革が継続されていくシステムの確立を目指していきたいと考えています。

(7) マニフェストをどのように政策化していくのかについて問う
 第2期マニフェストは5分野、18項目の政策から構成されておりますが、どのように政策化し、実現に向けて取り組んでいくのかについてお聞きします。
第2期マニフェストの政策立案についても、第1期と同じように関係部署による組織横断的プロジェクトチームを設置して取り組む考えなのでしょうか。あるいは他に何かお考えがあるのでしょうか。
 政策立案については、主管する課が中心となり推進していくものと組織横断的なプロジェクトチームを設置して検討するものなど、それぞれの項目ごとに最適な取り組み方を判断して進めていく予定です。

 政策立案は主管課で推進するケースと組織横断的なプロジェクトチームで検討するケースを想定しているようですが、政策立案過程で専門家などの第三者や市民の参加、あるいはタウンミーティングのような幅広く意見を聞く場などを行ってはどうかと考えますが、政策立案過程においてどのような手法で市民参加の機会を考えているのでしょうか、お聞きします。
 市民の皆さんの参加の機会ということですが、これにつきましても政策の内容に応じて、市民参加等の時期、手法についても変わってきますので、必要に応じて検討させていただきます。

3 その他の行政課題について
(1)人事管理について問う
 人事管理について、3項目お聞きします。職員採用についてお聞きします。1月26日付け中日新聞に、市長インタビューが掲載されており、コロナで困窮する人への対応について、「職を失った人らの声をどうやって拾うのかが課題」と述べております。昨年の9月1日付け職員採用に当たり、「新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で、内定を取り消された人や経営状況の悪化等により離職を余儀なくされた人、事業活動の縮小により職を失った人などの緊急雇用対策として募集」しました。令和3年度も同様に採用をされるのでしょうか。また、就職氷河期世代を対象とした採用について、令和2年度に引き続き実施されるのかどうかをお聞きします。
 職員採用につきましては、平成30年度に策定しました「定員管理計画」に基づき、毎年度の採用人数を決定しております。 今年度実施しました緊急雇用対策や就職氷河期世代を対象とした採用について、来年度は退職者が少ないことから厳しい状況ではありますが、社会情勢等を勘案しながら検討していきたいと考えております。

問 次に、「男性職員の育児休業の促進」についてお聞きします。
小泉進次郎衆議院議員が環境大臣だった当時、第1子誕生以降の3か月のうちに通算2週間の育児休暇を取得し男性の育休について話題に上がりました。昨年1月29日の参議院予算委員会で、育児休暇を取得した感想を問われ、「取って良かった。お風呂やおむつ交換、ミルク作りが担当。育児休暇には休むという言葉が入っているが、全然休みなんかではない。公務と危機管理、育児を両立したい」と述べていました。制度があっても、なかなか進まない代表が、男性の育休取得で、厚生労働省調査によると、2019年度の育児休業取得率は女性83.0%、男性7.48%です。育児・介護休業法は、労働者が育休取得を申し出れば事業主は断れませんが、「申し出る」こと自体が難しい状況にあります。なぜか、「上司の壁」があるからです。育休取得は上司次第になっていませんか。どの上司でも快く育休を受け入れる組織風土が、市長がスローガンに掲げる「住むなら岩倉!子育て・健幸・安心なまち」を推進する市役所には必要と思います。そこで質問です。市職員の女性、男性の育休取得率の状況はどうでしょうか。男性職員の育休取得率を上げるための方策を実施しているのでしょうか。また、市内の事業所への働きかけはしているのでしょうか。併せてお聞きします。
 令和元年度中に出産又は配偶者が出産した職員の育児休業の取得状況は、女性職員は100%であったのに対し、男性職員は10.5%であり、男性職員には浸透していないのが現状です。本市では、平成27年度に「女性職員の活躍の推進に関する特定事業主行動計画」を策定し、職員に対しては育児休業や配偶者出産休暇等の各種両立支援制度をとりまとめた「育児・介護との両立支援ハンドブック」を昨年度末に作成しましたので、今後も職員へ制度の利用促進を図っていきたいと考えております。また、市内の事業者への働きかけについても、引き続き市役所窓口へのチラシ設置をはじめ、商工会を通じて事業所への周知に努めてまいります。

 昨年の秋以降、男性の育休を巡って、様々な動きが三つあります。昨年11月25日付けの中日新聞によると、一宮市が昨年11月24日に令和3年度中に男性職員の1か月以上の育休取得率100%を達成するという目標を発表しています。一宮市の令和元年度の男性育休取得率は10%ほどですが、中野市長は「少子化は国難。休みを取るよう、強く働きかけたい」と意欲を示したとのことで、国が令和2年度から、男性の国家公務員に育休取得を進めていることを受けての実施とのことです。一宮市は、新生児や未就学児の養育、妻の介護のための有給休暇、出産後、子が三歳になるまで取れる育児休業のこれらを組み合わせて、1か月以上の取得を実施するもので、取得促進のチラシの配布、上司と取得計画の作成に取り組むとのことです。二つ目は、これも昨年12月18日付けで中日新聞が報じたもので、県は、職員が仕事と家庭を両立できるようにする取り組みと数値目標 をまとめた新たな行動計画「県職員の女性活躍促進・子育て応援プログラム」を策定しました。これはこれまであった「職員の子育て応援プログラム」と「女性職員の活躍促進に向けた取り組み指針」を統合したものです。対象期間は令和3年度から7年度までで、警察や教員らを除いた男性職員の育休取得率は令和元年度は29.2%、2年度は41.8%まで上昇する見込みとのことです。政府が昨年5月に閣議決定した少子化社会対策大綱の令和7年度の目標値30%を大きく上回る50%まで目標を引き上げています。三つ目は、厚生労働省は現在、開かれている通常国会に育児・介護休業法などの改正案を提出し、2022年度(令和4年度)以降の施行を目指すもので、その改正案の見直しの目玉が生後8週まで最大4週間取得できる「出生時育児休業」いわゆる「男性版産休」の新設です。「男性版産休」は妻の出産から8週の間に夫のみが利用できる育休の特例措置で、通常の育休は1か月前の申請が原則ですが、2週間前までの申請でよく、計4週分を2回まで分割できるのが特徴です。例えば、妻の出産時と退院時、実家から自宅に戻ってくる時に、夫が2週間ずつ休みを取って付き添うといった使い方ができます。このほか、通常の育休制度も見直され、分割取得は、今は夫が生後8週以内に育休を取った場合だけ再取得を認めていますが、妻を含めて2回まで時期を問わずに認めるようにするもので、夫は「男性版産休」と合わせれば最大4回まで分割して休めるようになり、交互に育休を取って子育てに当たることが想定されます。
 このように、男性の育休を巡って、様々な動きがあります。さて、子育てのミカタである市長として、職員の子育て環境をどのように整えていくのか、さらには市内の事業所にどのような方策を講じていくのか、お考えをお聞かせください。
 男性が育児のために一定期間、休暇や休業を取得することは、本人にとって子育てに能動的に関わる契機として重要であるとともに、組織にとっても、多様な人材を活かすマネジメント力の向上や子育てに理解ある職場風土の形成等の観点から非常に重要です。今後はすべての男性職員が子育て等に参画ができ、また市内事業者への模範となるよう、「女性職員の活躍の推進に関する特定事業主行動計画」に基づき、男性職員の育児に伴う休暇・休業の取得促進に向けた環境整備について、積極的に取り組んでいきたいと考えております。

 次に、公務員倫理についてお聞きします。
職員の不適切な事務処理や不祥事が、市長1期目の4年間で複数例発生しており、平成29年と30年の12月定例会の二度にわたって、管理監督者として市長自らの給料を減額しております。職員の不適切な事務処理はそれぞれ原因がはっきりしていたので、改善策が講じられ、再発防止につながっていると思われます。職員のプライベートな不祥事は個々で対応し厳格に対処されているものと思います。不適切な事務処理や不祥事は、公務をつかさどる職員として、一番気を付けなければならないことです。今後、デジタル化が進むことで、なお一層、業務は非対面化していくのだろうと思いますが、公務員として、市民に信頼される行政を絶えず念頭においていただきたいと思います。以前、一般質問で公務員倫理についてお聞きしました。同じことの繰り返しとなりますが、近年、職業倫理そのものがないがしろにされがちですが、人として、職業人としての倫理は大切なものであります。人材基本方針が目指す職員像の中の行動例として、「高い倫理観で誠実かつ公平・公正に業務を行う」とあります。高い倫理観を身に付けるためには、公務員倫理研修を反復継続して行うことが不可欠であります。過去の事例を教訓として、この間、公務員倫理・コンプライアンス研修が実施され、受講職員は平成29年度100人、30年度82人、令和元年度322人、2年度の状況は分かりませんので答弁で触れていただきたいと思います。ほぼ全職員が受講したものと思いますが、これで終わりではなく、継続して実施することこそが大切であります。公務員倫理研修は今後、どのように実施するのか。その研修の際、市長が職員に直接語り掛けてはどうでしょうか。併せてお聞きします。
 公務員倫理・コンプライアンス研修につきましては、平成28年度から継続的に実施しており、令和元年度は全職員を対象として実施いたしました。
また、研修とは別に一昨年の不祥事が起こった際に、私は全職員に対し、「市長からのメッセージ~自ら考える職員をめざして~」を演題として講話をいたしたところです。 
令和2年度のコンプライアンス研修につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、多人数を対象とした研修は延期ないし中止としていることから、現在のところ実施していませんが、非常に重要な研修であり、今後も継続的に実施していくとともに、私からも公務員倫理の重要性について、随時発信していきたいと考えております。

(2) 緑の基本計画案について問う
 この3月に計画決定される緑の基本計画案についてお聞きします。
 緑の将来像として、「健康で明るい緑の文化都市」と定め、「~五条川を中心とした緑の回廊づくり」をサブテーマに位置付け、市民みんなで力を合わせ、岩倉市全体を水と緑でつないでいくことを目指しますと、緑の将来像を描いています。そして、基本方針の緑の創出で、「うるおいのある生活環境の形成のため、官民協力による緑化を推進し、緑の創出に努めます」と定め、施策の方向では、公園等の整備・再生・充実、公共施設の緑化、民間施設の緑化など今後の施策展開が示してあります。しかし、現実的には、公共施設の緑化は限界にあるのではないでしょうか。道路の緑化は幅員の確保や維持管理上難しいでしょうし、学校の緑化も物理的に困難ではないでしょうか。だからと言って、公共施設の緑化を外せというものでもありません。それを掲げながら、他の方策をいろいろ検討していただきたいと思います。
 近年、住宅建設が好調で、転入者の受け入れとなっていますが、個々の住宅では植樹がだんだん無くなってきているのではないでしょうか。植栽すれば手入れが必要ですし、草取りもしなければなりません。その面倒さから解放されたいのかどうか分かりませんが、人工芝を施工したり、舗装したりとするケースが見受けられます。手入れに大変な生垣も少なくなったようです。
 そこでお聞きします。新築の住宅に植栽をしていただくために、その住宅のシンボルツリーに一部助成するとか、市からシンボルツリーをプレゼントするとかを検討してはどうでしょうか。
答 現在策定中の「緑の基本計画」では、基本方針として、緑の保全、創出、回廊、そして育成・活用の4つを掲げています。本市の緑の現況量は、2011年に比べ、約59ha減少しており、現在の緑を保全するとともに、新たな緑の創出が必要であるため、公園等の整備や公共施設の緑化、民間施設の緑化などを具体的な施策として緑の創出を図ってまいります。
公共施設の緑化には限りがあり、住宅や工場などの民間施設の緑化が緑の創出には欠かせませんので、緑化推進補助金の活用がされるよう補助制度の周知に努めてまいります。また、ご提案いただいた新築の住宅へのシンボルツリー助成は、今後研究してまいりたいと思います。
なお、私の実家にシンボルツリーとして、桂の木を植えました。自分の名前にちなんでですが、ややっぱり特別な思いがそこにはありますので、非常にいい提案かなと思います。
 
(4) 「水道事業経営戦略案」について問う
 最後に、「水道事業経営戦略案」についてお聞きします。
水道事業は、昭和46年に創設され、40年代後半から50年代にかけて、各地区にありました簡易水道や専用水道を統合し現在に至っております。この間、石綿管を始めとした老朽管の布設替え、水道施設の更新、現在では基幹管路の耐震化を推進しております。また、簡易水道から引き継いだ自己水源についても、市民の命を守る重要な資産として大切に維持管理されております。
 現在の水道事業の運営などの方針は、平成24年3月に策定されました「水道ビジョン」に基づき推進されておりますが、計画期間は令和3年度までとなっております。新たな「水道事業経営戦略案」は、経営の基本的な考え方や投資・財政計画を示すもので令和3年度からの10年計画であります。この経営戦略案は、水道ビジョンの方針に基づいて、持続的な水道事業経営に取り組む計画であると思います。経営戦略案には、アセットマニュアルとかアセットマネジメントという聞きなれない用語がありますが、これが戦略案の要ではないかと推察しております。アセットマネジメントとは、厚生労働省の資料によると、資産管理ということで、定義は「水道ビジョンに掲げた持続可能な水道事業を実現するために、中長期的な視点に立ち、水道施設のライフサイクル全体にわたって効率的に水道施設を管理運営する体系化された実践活動」を指すと記述してあります。これだけでは何のことかよくわかりませんが、30年~40年先の需要や財政収支の見通し、将来像を描き、それを受けて、10年単位の水道ビジョンや基本計画、実施計画を立てるという関係にあるのではないかと推察します。
 ここで質問です。先ほど述べましたように、令和3年度を目標期間とする現在の水道ビジョンは、次期に向けて改定されるお考えでしょうか。お聞きします。
 本市の水道ビジョンは、平成23年度に策定し、令和3年度までの施策の方向を示す計画としています。水道ビジョンは、その方針に変更がなければ、計画期間が終了しても直ちに改定をしなければならないというものではありませんが、今後、水道施設の更新計画及び経営戦略の中間見直しを行う必要がありますので、その際には、水道ビジョンの改定を検討していきたいと考えています。

 戦略案によると、平成30年度末時点で法定耐用年数(40年)を越えた老朽管が約86千m、全体の約4割にのぼるなど老朽化した水道施設や管路等の更新を計画的に進める必要があること、更新工事を確実に実施していくために、財源確保や市、工事業者の人手不足の問題があるので、工事時期は可能な限りの集中を避けて平準化を図ること、そのために法定耐用年数を延命化することで、更新時期を平準化して財源等を確保し着実に進めることとあります。アセットマニュアルによる管種別の更新基準では、法定耐用年数を20年から40年延長することとなります。現在の更新計画を見直して新たな計画が必要になりますが、いつ頃予定しているのでしょうか。お聞きします。
 安全な水を安定的に供給するためには、老朽化した水道施設を計画的に更新していくことが重要です。経営戦略では、今後40年間の水道施設の更新費用を約183億円と見込んでおり、更新時期と費用を平準化することとしています。これに伴い、令和4年度以降に水道施設の更新計画を策定していくことを考えています。

 戦略案によると、今後の取組として、「広域化」があり、「平成24年度に設置された愛知県水道広域化研究会議に参加し、運営基盤の強化を図るため、施設連携や事務事業の共同化も踏まえ、引き続き広域的な視点で検討を行います」とあります。第5次総合計画案でも、「広域化や事業の共同化について研究を行う」とあります。ここでは方向性についてお聞きします。新聞報道によると、本年2月8日に豊橋市と静岡県湖西市は、水道料金の収納業務を2022年度から共同で実施すると発表しております。両市が共同でシステム機器を利用することなどで豊橋市は年間約2000万円弱、湖西市は約3500万円の経費の削減を見込むとのことで、自治体同士の共同実施は全国で3例目とのことです。事例をあげましたが、会議では、具体的にどのような課題について話し合われているのでしょうか。本市が目指す方向は、他の自治体との統合でしょうか。広域連携でしょうか。市長はどのようにお考えでしょうか。お聞きします。
 水道事業の広域化については、愛知県を含めた西尾張地域の水道事業体で構成される広域化研究会議に参加し議論を重ねています。
現在は、事務事業で共同化できる項目の確認作業を行っており、ご質問にもありましたシステム関係をはじめ、水質検査業務や水道メーターの共同発注について費用対効果も含め検証を行っているところです。他の事業体との統合については、愛知県が県内一水道を最終目標として掲げているところですが、事業体ごとに施設の水準や水道料金の体系が異なることから、慎重に議論を進めていく必要があります。
水道事業の広域化は、将来にわたり安定的に水を供給するための有効な施策と考えていますので、まずは、近隣事業体との事務事業の共同化について研究をしてまいります。

 いつもながら、全文を掲載するため、長くなってしまいます。代表質問の持ち時間は、答弁を含め90分間です。今回は85分間位の質問時間となりました。
 ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
  

2021年02月14日

議会臨時会報告

令和3年2月(第1回)岩倉市議会臨時会報告
 令和3年2月2日(火)1日間の会期日程で開催され、議案1件を審議し可決されました。その内容は次のとおりです。

〇議案第1号 令和2年度一般会計補正予算(第10号
 補正額は3,919千円で、補正後の総額は223億2,273万6千円となります。
補正の内容は、新型コロナウイルス感染症に係るワクチン接種について、接種券等の個別通知発送後の接種予約及び各種問合せに対応するため、3月中旬から開始するコールセンター業務に必要な経費です。

予防接種事業 コールセンター業務委託料 3,919千円
事業の目的
 新型コロナウイルス感染症に係るワクチン接種について、令和3年3月に65歳以上の高齢者への個別通知を発送した後、接種予約及び各種相談、問合せへの対応が必要となることから、市民がスムーズに予約等ができるようにするとともに、業務を適切に進めるため、コールセンター業務を委託するもの。
積算根拠
 接種予約システム構築一式  605,000円
 執務スペース整備一式   1,256,585円
 人件費等         2,057,000円
 *全額国庫補助金となる。
事業内容
 3月中旬から10月末までコールセンターを設置する。
 設置場所:外部設置(名古屋市内)
 受付時間:午前9時~午後5時(土・日曜日、祝日を除く)
 予約方法:電話予約、WEBeb予約

<所感>
 新型コロナウイルス感染の波が幾度となく押し寄せています。この一年の間に、緊急事態宣言が二度発出され、その都度、飲食店などの事業者に対し、休業要請や営業の時間短縮、国民には不要不急の外出自粛、マスク着用・消毒・換気などの行動様式などが要請され、市民の皆さんは、いつ果てるとも分からないコロナ禍に疲れているのが実態ではないかと思います。そのような中にあって、希望の光ともいうべきワクチンが諸外国では12月から接種が始まり、わが国では海外の製薬会社と契約し一定量の確保がされています。ワクチンの安全性には一抹の不安がありますが、今はワクチンの接種と治療法の確立が唯一の救済であります。そこで、本市におけるワクチン接種について、昨年12月と本年2月の補正予算で「新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業」予算が議決され、2月から3月にかけて、医療従事者約460人に2回接種をし、3月に65歳以上の高齢者への個別通知を発送した後、4月以降は国の定めた接種の優先順位に基づき、順次個別通知が発送されることになっております。65歳以上の高齢者の接種は4月1日以降に開始予定で、その後、基礎疾患を有する者と高齢者施設等の従事者の接種は5月から7月までに行い、16歳以上64歳までの者は6月下旬以降の予定と聞いています。
 この記事を書いている2月14日時点では、ファイザー社製のワクチン約40万回分が日本に空輸され、今週から医療関係者の先行接種が開始されます。しかし、世界的にワクチンの争奪戦が始まっており、予定どおりにワクチンが各社から供給されるかどうかは不透明な状況にあります。また、ワクチンの安全性についても、副反応が20万人に1人とかの情報もありますが、日々、情報が錯綜し、何が正しいのか、科学的に証明されていない状況にあります。
 政府は昨年、予防接種法を改正し、新型コロナワクチンを、まん延を防ぐため緊急に行う「臨時接種」に位置付けて、国民に無料で接種する方針です。国民は原則として接種を受ける努力義務が生じますが、接種するかどうかは個人の判断に委ねられ、接種しなくても罰則はありません。一般的に、ワクチンの効果は、感染予防、発症予防、重症化予防であると言われますが、一方で、副反応のリスクもあります。
 政府は、接種を「勧奨」していく方針ですが、国民に情報を公表することが重要です。接種を受けない方への差別やいじめはあってはならないと思います。個人情報や人権がきちんと守られるよう、その進捗状況を見守っていきたいと思います。