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mc1397

2013年10月25日

行政視察報告

平成25年度岩倉市議会総務・産業建設常任委員会行政視察報告書 平成25年10月25日
総務・産業建設常任委員会の一員として、次のとおり行政視察をしてきましたので、その概要を報告します。
1行政視察期日   平成25年10月15日(火)~17日(木)
2行政視察先及   (1)千葉県成田市「デマンド交通について」
 び調査事項     (2)千葉県白井市「市民参加条例について」
             (3)千葉県野田市「公契約条例について」
3行政視察内容
(1)千葉県成田市
日時:10月15日(火)14:00~16:00
場所:成田市役所 議会委員会室
調査事項:「デマンド交通について」
高齢者福祉課の担当職員から概要説明があった。主な内容は次のとおり。
①成田市の地理的要件
・面積約214㎢、人口約13万人。千葉県の北部中央に位置すし、市の東西には広大な水田地帯、肥沃な北総台地の畑地帯が広がる。
・市の北部から東部にかけての丘陵地には工業団地やゴルフ場が点在し、南部には成田国際空港がある。
・中心部には成田山新勝寺とその門前町があり、中心部西側には成田ニュータウンなどが開発され、新しい街を形成している。
②交通体系の現状
・民間の公共交通・・・千葉交通バス、JRバスなどの路線バス、タクシー
・市の公共交通・・・・コミュニティバス(7路線、委託、1億2千万円)、オンデマンド交通(市内全域:70歳以上限定の高齢者移送サービス)
・その他の移動サービス・・・移送サービス(要介護認定者、障害者手帳保持者等を自宅から目的地へ)、その他の有償運送事業
③成田市の人口分布
・市街地地域・・・成田市周辺地域(成田山新勝寺を中心とした門前地域)、ニュータウン地域(成田国際空港とともに開発された新しい地域)
・集落点在地域・・周辺地域(古くから集落が形成されている地域)
・上記二つの地域を結び付けるのが「オンデマンド交通」
④高齢者を取り巻く交通環境
・独居世帯や高齢者世帯の増加・・・高齢による運転の困難、核家族化による同居親族の減少で家族の送迎ができなくなっている。→自由に外出する手段が減少
・通院、買い物等への移動の不自由さ・・・ニュータウン地区であっても、高層階から敷地外までの距離があり、移動手段が不便となっている。特に交通不便地域の「買い物難民」が問題である。
       ↓
    外出機会が減少し、閉じこもり・運動機能の低下、介護の増加が懸念される。
⑤オンデマンド交通導入の経緯
・実験エリア(平成23年12月5日実証実験開始)・・・交通不便地域、住宅地が点在する地域、民間の公共交通との競合がない地域、コミュニティバス以外のバスが通っていない地域→市内の北部4地区を実証実験エリアに選定
⑥地域公共交通会議
・平成18年10月に道路運送法の一部改正・・・自治体、乗合バス事業者、住民、関係者等が地域交通等を検討する仕組みが導入され、運行形態、運賃、路線や使用車両などを協議し、合意形成が図られ、運輸局からの許可により運行開始となる。
・成田市では、市が運営する公共交通の運行内容を協議する機関として平成23年6月に設置。
⑦オンデマンド交通の運行開始
・平成23年12月5日から市内4地区を対象に運行開始
・運行内容
 民間バスがなく、コミュニティバスのみの地域
 対象:70歳以上
 料金:1人1回300円
 運行時間:月曜日~金曜日(祝日含む。年末年始を除く)午前7時~午後4時
 運行車両:セダン型2台+ワゴン型1台
・利用状況・・・地区と中心市街地との利用が大半で、地区と地区の移動は少ない。
⑧実証実験の経過
・利用者アンケート・・・運行時間の延長(午後6時まで)、運行日の拡大(土曜日)、4地区以外の乗降場の追加
・東京大学大学院との共同研究(システム、改善等)
・市議会教育民生常任委員会からの提言・・・市内全域化、スクールバスを含め公共交通の再構築化→平成25年6月交通対策特別委員会の設置へ
・民間事業者との協議・・・民間バス、タクシーとの競合、影響、民業圧迫など会議で話し合い、折り合いなどの協議
      ↓
   地域公共交通会議での合意形成
      ↓
   市内全域に拡大しての運行へ
⑨市内全域での実証運行(平成25年4月から):完全登録予約制
・運行内容
 対象:70歳以上
 料金:1人1回500円
   コミュニティバス1回200円、タクシー初乗り710円、民間バス平均480 円から「バスより高く、タクシーより安く。民間に影響を与えない範囲」の考え方で500円と設定。
 運行時間:月曜日~金曜日(祝日、年末年始を除く)午前7時30分~午後5時30分
 運行車両:セダン型タクシー7台
 運行会社:成田市タクシー協議会(10社加盟)
   加盟事業所より1台ずつ車両を充てる。タクシーのボディにマグネットのパネルを貼付する。
⑩登録者の割合
・女性7割、男性3割で、運転免許の保有率と関係していると分析している。
⑪市内全域での利用状況
・平成25年4月当初は850件程度であったが、8月は1,169件となり、1日平均53.1件の利用である。毎月100件の登録者増である。
・時間帯別の利用状況は、午前9時~10時、午後1時~2時の利用が高く、病院や買い物への利用であり、朝出かけ、午後に戻るという傾向である。
・曜日別利用件数は、火曜日と金曜日が170件前後と高く、木曜日が120件と低いが、これは個人病院が休業となるためと思われる。
・行き先別の利用状況は、医療施設が26%、公共施設が16%、商業施設が13%、駅など交通施設が11%となっている。
⑫傾向と課題
 利用登録者:目標2,600名に対し、8月末で1,685名であるが、毎月100名程度増加。
 1日当たりの利用件数:目標144件に対し、実績値は53.1件である。
 課題:登録者を増やすための周知活動を強化する。
   広報、ホームページ、公民館等の公共施設での周知、民生委員、社会福祉協議会、高齢者クラブ連合会、敬老会などの会合における啓発
⑬利用者の反応
 喜びの声:「家族に負担をかけずに行きたい場所に行けて便利」「乗降や到着の時間が正確なので予定を立てやすい」
 意見・要望:運行時間の延長、運行曜日の拡大、市外への運行(市外の病院)
⑭今後の方向性
・実証実験の結果とともに利用者アンケートを行い、利用日や利用時間帯、行き先など利用者の動向を把握する。アンケートは1,600人に発送予定で、登録者のうち利用のある方・ない方、未登録者の方を対象に実施する。
・運行内容に関しては、地域公共交通会議での同意が必要となることから、庁内組織との連絡調整を図る。なお、地域公共交通会議の所管部署は市民生活部交通防犯課である。
◎所感
・成田市のオンデマンド交通は、コミュニティバスと移送サービスの狭間にいる高齢者が対象で、なお自分で歩行できることが条件であるという高齢者の外出支援という目的を持つものである。これにより、コミュニティバス、移送サービス、オンデマンド交通という三位一体の公共交通体系が構築されている。本年4月からの市全域での実証実験運行は半年が過ぎ、今後利用者アンケートを予定しているとのことであるので、その結果が注目される。
・岩倉市の20倍の面積があり、都市部と農村部という二面性がある土地柄、住民の移動手段をどう確保するのかという課題に対処する一つの方法が成田市のオンデマンド交通であるが、同じ福祉的目的を持つ岩倉市のデマンド交通とは似て非なるものと感じた。成田市の場合、民間の路線バスの廃止に対処すること、都市部と農村部を結ぶ足の確保が必要なこと、高齢者の外出支援、障害者支援の必要性から、三種類の交通方法が実施されている。こうしたことが行われている背景として、地域公共交通会議が確実に機能しているからではないかと思う。岩倉市においても、公共交通会議への議会のスタンス、実証運行における市民の意見や要望、乗降場所の拡大という課題について、議論し整理することが必要であると感じた。
・岩倉市にとってどのような公共交通の在り方が望ましいのか、体系的に整理し構築する時代になりつつあると認識した。

(2)千葉県白井市
日時:10月16日(水)14:00~16:00
場所:白井市保健福祉センター 会議室
調査事項:「市民参加条例について」
市民活動支援課の担当職員から概要説明があった。主な内容は次のとおり。
①白井市の概要
・千葉県の北西部に位置し、都心から30kmの距離にある。昭和50年頃までは大都市近郊農村の時代であったが、昭和54年の北総鉄道の開通後はニュータウン地区への入居により人口が増加し、住宅都市としての基盤整備の時代に入っており、平成13年4月に市制施行している。
・面積は35.41㎢、人口は62,386人(平成25年3月末)
②市民参加・協働の取り組みの背景
・急激な高齢化・・・団塊の世代が多い。
・多様な市民ニーズ
・財政の硬直化
・職員数の減少
・地方分権への対応
・市民自治のまちづくりの構築
③白井市のまちづくりの将来像
 「市民と築く安心で健康なまち しろい」
       ↓
    市民と積極的な参加・参画
    市民と市との協働
④市民参加を進めるための市民参加条例
・都市将来像を実現し、より良いまちづくりを推進するために、市民と市が連携、協働していく必要がある。
       ↓
    そのために、市民主体のまちづくりを行うため市民参加条例を制定
・千葉県内の市民参加条例等状況
 白井市が県内で一番最初に制定、その後5市(浦安市、佐倉市、四街道市、千葉市、印西市)が制定している。
⑤市民参加条例制定の背景及び経過
・平成11年の地方分権一括法により、地方自治体は地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を担うこととなり、住民主体のまちづくりを進めていくことが課題となった。平成12年度から「住民の参加の仕組み」について検討を始めた。
・平成12年9月、「白井町住民参加検討懇話会」を設置。10回開催し提言書を提出した。
・平成15年8月、市民参加を先導的に推進するため、市民会議「白井市100人会議」を設置(公募市民41人、平成20年度まで)
・平成16年3月、「白井市まちづくり条例」を千葉県内で初めて制定。同年6月「白井市市民参加条例」を県内で初めて制定。
⑥市民参加条例の概要
・市民参加の基本的な事項と市政運営に市民意見を反映するための手続きを定めたもので、前文と28条で構成されている。その主な内容は以下のとおり。
・用語の定義(第2条)
 市民・・・在住、在勤、在学、法人その他の団体、利害関係者など
 市民参加・・・施策の立案、実施、評価に至るまで、市民が市政に参加すること
 実施期間・・・市長、教育委員会、水道事業の3つに限定。選挙管理委員会や農業委員会などは市民参加に関わる部分がないため除外としたが、最近の傾向は範囲を広くしているので、今後の検討課題との説明であった。
・基本原則(第3条)
 ■市と市民との情報の共有化
 ■参加機会がすべての市民に平等に保障
・市と市民の関係
 第4条で市の責務を、第5条で市民の責務を定め、両者の関係を「連携と協働」「情報の共有・参加機会の保障」で関係づけている。
・市民参加の対象(第6条)
 市民生活に直接かつ重大な影響を与える条例、大規模な施設の基本計画など施策に関わるもの全般が市民参加の対象である。
・市民参加の手法・・・審議会などの設置、パブリックコメントの募集、アンケート調査の実施、意見交換会の開催、ワークショップの開催、住民投票の実施などの方法を各条ごとに規定している。その中で、住民投票については、常設型ではなく、個別に条例化する方法を採用しており、かつて合併の問題で1回のみ実施したとのことである。
・市民参加推進会議(第25条)・・・市民参加の実施状況に対する総合的評価、市民参加の方法の研究及び改善などを定めている。
 ■体制:地方自治法第138条の4第3項に基づく附属機関、委員10名(非常勤特別職)
 ■委員構成:識見者2名、市民活動団体3名、市民5名
 ■任期:1期3年、1回限り再任が可能。現在3期目
 ■活動状況
  毎年度、市が実施している事業のうち7~9事業をピックアップし評価しており、平成25年度は234事業のうち8事業を対象に評価を行っている。17年度から25年度までの総合的評価実施数は50事業である。
・市民活動への支援(第27条)
 情報発信、相談活動、交流、助成などを実施している。基本的に市民参加条例は市民参加の基本的事項と市政運営に市民意見を反映するための手続きを定めるものであるが、その中で第27条の市民活動への支援の規定は異例なものと言える。
⑦市民参加条例施行後の動き
・市民参加推進会議の答申(提言)に対し、各部署は工夫し実施に取り組む。例、「幼児の母親の参加」の提言には「保育ママの配置」を実施。
・市の各種審議会における女性委員の占める割合は、平成18年度は24%であったものが、24年度は27.9%と4%弱上昇している。
・市民参加の方法としては234事業中、市民参加を実施した事業が117事業、審議会等の設置が90事業と半数近くの事業に市民が参加している。
⑧市民参加条例の課題・問題点
・市の市民参加の問題点
 ●市民がうまく、市の情報を入手できていない。広報紙が3割程度の人しか見られていない。広がりがない。
 ●市の情報が市民参加に活用されていない。
 ●働き盛り世代や若年層の市民参加に関する関心や参加状況が少ない。シニア世代の参加が多い。
 ●行政に参加する市民が固定化。女性の参加が少ない。
・市民参加条例の問題点
 ●対象となる事業数が少なく、市民の認知度が低い。
 ●市民参加を行うことが目的化し丁寧な市民参加が行われていない。
 ●女性の参加が少なく、参加する市民の世代や地域に偏りがある。→公募委員など新たな方法の研究へ
 ●他市町村に比べ市民参加の実施機関、対象事業が少ない。
 ●条例の定義の明確化
◎所感
・今回、「市民参加条例」をテーマとしたのは、本年4月から施行している「岩倉市自治基本条例」の中で、第10条で市民参加と協働の条例を別に定めるとしており、また第12条においては住民投票の実施についても別に条例で定めるとしている。近い将来、行政当局からそれぞれの条例提案があるものと思われることから、先進市の事例の調査を行ったものである。
・白井市は平成12年度から4年間かけて、市民参加の手続きを定める「市民参加条例」を定めたもので、その先進的な考え方の背景には、地方分権の時代の中で「地域が持つ環境や資源を最大限に活用して、自主的にまちづくりを進め、住民の満足度をできるだけ高めていくこと、住民主体のまちづくりを進めていくこと」への認識が高かったものと思われる。また、昭和50年頃を境に、大都市近郊の農村時代から住宅都市への時代に移行していく中で、多様な市民ニーズに対応する必要性から、「住民参加の仕組み」づくりの検討が原点であったと思われる。
・市民参加の方法は多様であり、市民参加条例がなくても、審議会、意見交換会、アンケート、パブリックコメントなど様々な形で実施されているのが現状であるが、それらを「実施する、しない」は当局の恣意的行為であることから、条例で担保する必要性は高いものと思う。
・大切なことは、「仏を作って魂を入れず」ではいけない。市民参加条例という器を作ることが目的ではなく、住民パワーをいかに行政に取り組んでいくのか、協働のまちづくりに参加・参画させていくのかということである。器を作る段階から市民感覚、目線を反映させるために、白井市のように段階を踏んで市民の参加を得ていく方法は大事なことである。
・行政の計画策定や施策の推進過程において、市民の参加を得て進められているが、その市民は行政の恣意的選考になりやすい面があるので、白井市の新たな市民参加の方法の研究として「住民基本台帳からの無作為抽出」という公募委員の在り方も一考であると思う。

(3)千葉県野田市
日時:10月17日(木)10:00~12:00
場所:野田市役所 議会委員会室
調査事項:「公契約条例について」
管財課の担当職員から概要説明があった。主な内容は次のとおり。
①野田市の概要
・千葉県の最北端、関東平野のほぼ中心に位置し、東京都心部まで30kmの距離にあり、三方を河川に囲まれた水と緑に恵まれた地域であり、古くから醤油醸造業を中心に発展してきた都市である。
・面積は103.54㎢、人口は63.322人(平成25年4月1日現在)
②野田市公契約条例の概要
■条例制定の背景と経過
・公共工事や業務委託などの公契約における入札方法は、長年にわたり指名競争入札によっていたが、平成5年のゼネコン汚職等により指名競争入札が談合の温床との批判が高まり、平成6年、国において一般競争入札方式が採用された。その後、12年には入札契約適正化法の制定、18年には「公共工事の入札及び適正化を図るための措置に関する指針」により一般競争入札の拡大が図られた。
・野田市では、19年度から一般競争入札を導入したが、国の状況を見ると、過度の競争による新たな弊害(低入札価格工事件数、入札辞退工事件数の急増、品質低下)が出てきた。
・国は、こうした状況に対し、公共工事品確法を制定したが、下請事業者や従事労働者への配慮がないため、低入札価格の問題は解消されず、下請事業者や労働者にしわ寄せされ、賃金の低下を招いている。野田市では、こうした構図を根本から変えるため、公契約業務に従事する労働者の賃金水準を確保する公契約法の制定が必要と考え、平成17年に全国市長会を通じて国に制定の要望をしたが、その動きが見られないことから、自治体による公契約条例の制定では解決できないことを承知の上で、敢えて先駆的、実験的に公契約条例を制定したものである。
■公契約条例の概要(平成21年9月30日公布、平成22年9月30日一部改正公布)
○前文・・・公契約に係る業務の質の確保及び公契約の社会的な価値の向上を図るという決意を表している。
○目的(第1条)・・・公契約の業務に従事する労働者の適正な労働条件を確保することにより、市民が豊かで安心して暮らすことができる地域社会を実現すること。
○定義(第2条)・・・請負労働者(一人親方)も雇用労働者と同じ扱いにしている。ただし、資器材持ち込みは賃金と混同するので除外とし、労働の提供で対価を得るものを対象とする。
○公契約の範囲(第4条)
・予定価格が5千万円以上の工事又は製造の請負の契約(当初は1億円以上で年間3~4件が対象。現在は10数本が対象)
・予定価格が1千万円以上の工事又は製造以外の請負(業務委託)
・ただし、1千万円未満でも市長が必要と認めるもの(清掃業務)
○労働者の範囲(第5条)・・・現場で働く人はすべて対象
○適用労働者の賃金等(第6条)
・工事又は製造の請負の契約・・・公共工事設計労務単価の85%以上を最低額とする(当初は80%以上)
・業務委託・・・3つの基準(18歳技能労務職初任給、労務単価、過去の契約単価)を基に最低額を決定する。
○適用労働者への周知(第7条)・・・適用労働者の範囲、賃金等の最低額などを現場に掲示し周知すること。
○報告及び立入検査(第9条)・・・実効性を担保するため、申し出等があった場合、事業所に立ち入りし、書類等を検査する。
○是正措置(第10条)・・・条例に違反していると認めたとき、是正措置を命じる。
○公契約の解除(第11条)・・・受注者が従わないときは公契約を解除できる。
○公表(第12条)・・・公契約の解除、または条例違反が判明したとき、公表する。
○損害賠償(第13条)・・・解除による損害の場合、受注者は賠償する。
○違約金(第14条)・・・契約金額の10%を違約金として徴収できる。
*野田市公契約条例施行規則では、条例の適用となる業務委託の種類、賃金等の最低額、立入検査職員の身分証明書など細目を定めている。
③条例の執行状況
■実績
 ・工事の状況
   平成22年度 9件、23年度 10件、24年度 16件、25年度見込み 27件
 ・業務委託の状況
   平成22年度 16件、23年度 17件、24年度 18件、25年度見込み 22件
■課題、問題点
・国の法整備を求めるため、自治体で定めることが必要と考えているが、条例制定の広がりが見られない。現時点で条例制定している自治体は8市区(野田市、川崎市、相模原市、多摩市、国分寺市、厚木市、渋谷区、足立区)にとどまっている。なお、札幌市と川越市は条例提案をしたが不成立であった。
・一人親方は複雑な雇用形態(グループ化、徒弟制度)があり、枠にはめにくい面がある。
・熟練と未熟練の扱いが判断しにくい。区分けの考え方が課題である。
・書類の簡素化、見直しが必要。
・国の法整備の促進が目的であるが、広がりが遅いので、様々なところでPRしている。
■条例の周知方法・・・全国の自治体に通知。事業者に説明し、発注時にも通知する。
■効果・・・賃金が上がったという声を聞いている(時給100円のアップ)。
◎所感、意見
・野田市自ら先駆的、実験的に進めている「公契約条例」であるが、それに追随しているのは7市区に限定されている。ちなみに私たちの行政視察は195番目とのことであるから、この動きが全国的に推進されるには、国の法整備がなければ難しいのではないかと感じた。
・厳しい財政状況が続く中、土木工事など公共工事等の予算額は大きく削減されている。そのような中、業界の賛同を得て、独自の最低賃金額を定めることは民間の体力差、格差を新たに生み出しかねない。地域経済の視点から、公共工事等において労働者などの賃金保障を何らかの形で制度化するという考え方は重要と思うが、まずは国や県で定める最低賃金額を順守させることが基本ではないかと思う。
・公共工事等の設計仕様に労務費用(人件費)を公契約で定めることは、受注者の裁量を制限することになりかねないのではないか。また、設計仕様書に公契約で定める労務費用を組んでも、入札予定価格で歩切りを行えば、入札額そのものが圧縮され、結果として、その圧縮分が労務費用にも影響を与えることになるのではないかと思うが、こうしたリスクを伴う施策にチャレンジし続ける野田市から「市民の役に立つ所」が行政であることを再認識した視察であった。
以上
  

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2013年10月24日

愛北広域事務組合

平成25年第2回愛北広域事務組合議会定例会報告
 愛北広域事務組合は、し尿処理業務(愛北クリーンセンター、平成5年2月竣工、所在地:岩倉市野寄町向山760番地)と火葬業務(尾張北部聖苑、平成元年4月供用開始、所在地:犬山市大字善師野字奥雑木洞1番地1)を行う一部事務組合で、犬山市、江南市、岩倉市、大口町、扶桑町の3市2町で構成されています。議会は、各市から5名、各町から3名の21名で構成されており、私は、岩倉市議会から選出され、組合議員に就任しております。
 10月21日(月)午前10時から、愛北広域事務組合愛北クリーンセンター議場において、平成25年第2回議会定例会が開催されましたので、その内容について報告します。提案された議案は2件で、それぞれ審議され、可決・認定されました。
●議案第11号愛北広域事務組合火葬施設の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例について
 改正内容は、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)に基づき、暴力団が火葬施設を使用することにより利益を受けることがないようにする必要があることから、第6条に次の号を追加し、火葬施設の使用をさせないこととするものです。
(2)暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第2号に規定する暴力団の利益になると認められるとき。
●議案第12号平成24年度愛北広域事務組合一般会計歳入歳出決算認定について
 決算の概要は次のとおり。
 歳入決算額11億2,419万6,822円から歳出決算額10億9,242万7,759円を差し引いた収支は3,176万9,063円の黒字です。
①歳入決算の状況
 主なものは、3市2町からの負担金5億2,406万円、火葬施設使用料2,329万6,900円、基金繰入金5億4,183万5,204円(し尿処理施設用地購入基金条例の廃止及び愛北クリーンセンター施設整備基金の制定により、旧基金残額を繰入れたもの)、前年度からの繰越金3,451万5,299円です。
②歳出決算の状況
 主なものは、火葬事業運営費1億6,197万5,107円、し尿処理場運営費3億1,091万9,817円、し尿処理場改良費5億4,191万2,916円(委託料、工事請負費、積立金)、公債費(元利償還金)2,119万7,531円です。
③施設利用の実績
 尾張北部聖苑施設
  火葬執行状況2,551件、動物炉使用状況3,828件
 愛北クリーンセンター
  し尿及び浄化槽搬入量82,766.17㎘
  管内の下水道接続の拡大に伴い、23年度に比べて3,085.40㎘の減少となりました。
議会定例会の内容は以上のとおりです。
■五条川右岸浄化センターへの一次処理水の投入について
 し尿処理業務を行う愛北クリーンセンターは、施設稼働後20年が経過し、施設の老朽化が懸念されておりましたが、この度愛北クリーンセンターからの一次処理水の受け入れについて、愛知県知事と愛北広域事務組合管理者(岩倉市長)との間で契約が交わされ、本年10月1日からし尿及び浄化槽汚泥の一次処理水を五条川右岸浄化センター(愛知県の施設)へ送水処理することとなりました。これにより愛北クリーンセンターの施設については更新の必要が無くなり、多額な用地購入費用や施設建設費用が不要となり、3市2町にとって望ましい形で決着することができましたことを報告します。
  

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2013年10月01日

黒川たけし通信第12号

平成25年9月(第3回)岩倉市議会定例会報告
 9月2日から30日までの会期日程で開催され、報告3件、議案20件、議員提出議案4件を審議し、すべて可決されました。なお、請願5件が提出され、うち4件が採択されました。

○報告第6号 平成24年度岩倉市健全化判断比率の報告について
○報告第7号 平成24年度岩倉市公共下水道事業資金不足比率の
報告について
○報告第8号 平成24年度岩倉市上水道事業資金不足比率の報告
について
 以上の報告は、いずれも健全かつ良好でありました。

【平成25年度補正予算の概要】
○一般会計補正予算 3億5,328万6千円
 <主な内容>
区掲示板設置費補助金 11万4千円
 区掲示板を設置する行政区が多く増額します。
ふるさと応援寄附金事業 29万円
  市外在住者からの寄附に対し、特産品等を贈呈する制度を創設し、全国的にPRします。
公共施設整備基金積立金 2億円
  老朽化した公共施設の改修、設備の維持管理費の増加に備えるため基金に積み立てます。
ふれあいセンター施設改良費 1,407万4千円
  屋上防水の劣化により雨水の浸入があるため、全面的に改修する経費(工事及び設計監理委託料)です。
保育園施設整備事業 1,817万3千円
  下寺保育園空調機器更新工事及び設計監理委託料で、空調機器の劣化による更新とともに、幼児室にも室内機を取り付けます。
自然生態園駐車場整備事業 323万6千円
  自然生態園の近接の土地を無償貸与できることになり、駐車場を整備します。
用排水路改修事 500万円
  制水弁、転倒堰や用排水路の修繕が多く、経費を増額します。
舗装・側溝工事 6,500万円
桜通線街路改良事業 407万4千円
  桜通線の整備効果を高め、岩倉駅東地区全体のまちづくりを推進するため、江南岩倉線の早期整備が必要となり、住民の意向把握や整備手法についてのまちづくり事業調査を実施するための業務委託料です。
小学校施設管理費 861万3千円
  各小学校の施設、設備を修繕します。
小学校施設改良費 490万6千円
  岩倉南小学校の給食用リフト2基を更新します。
中学校施設改良費 1,013万6千円
  南部中学校の校舎屋根の防水改修、屋内運動場更衣室の屋根防水改修、外壁補修等の経費です。
体育施設管理費 341万8千円
  石仏スポーツ広場のベンチ等塗装、市立体育館消防設備の修繕の経費です。
給食センター施設管理費 293万9千円
  消毒、食器類等の購入、食器自動供給装置等の修繕、調理器具等の購入の経費です。

○国民健康保険特別会計補正予算 7,596万1千円
  特定健康診査等事業費(通信運搬費)61万円
  国庫負担金等償還金(平成24年度決算に伴う返還金)7,535万1千円
         
○土地取得特別会計補正予算 731万1千円  
  土地取得費等(江南岩倉線用地先行取得)
○介護保険特別会計補正予算 4,102万円
  基金積立金 2,627万1千円
   平成24年度剰余金を介護給付費準備基金へ積み立てます。
  国庫負担金等償還金 551万5千円
   平成24年度決算に係る歳入超過分を国・県・支払基金に返還します。
  一般会計繰出金 923万4千円
   平成24年度決算に係る歳入超過分を一般会計に繰り出します。
○後期高齢者医療特別会計補正予算 743万7千円
  広域連合負担金 458万7千円
  一般会計繰出金 276万円
   平成24年度の一般会計繰入金が超過繰入となったため、一般会計に繰り出します。

【その他の議案の概要】
○岩倉市税条例の一部改正について
  年金支給の際に徴収される個人市民税額を平準化させるための仮徴収税額の算定方法等の見直し、公社債等及び上場株式等の利子、配当、譲渡損益に対する課税の一体化を行うものです。
○岩倉市国民健康保険税条例の一部改正について
  公社債等及び上場株式等の利子、配当、譲渡損益に対する課税の一体化を行うものです。
○工事の施行に関して生じた損害の賠償に係る和解について
 図書館屋上防水改修工事期間中、大雨により郷土資料室への漏水が発生し、所蔵図書が利用不能となったため、施工業者から和解により313万5千円を受け取ります。

*その他の議案として「財産の交換」「道路線の認定」
 「道路線の廃止」がありました。

平成24年度一般会計決算の概要
 平成24年度の一般会計決算額は、歳入が136億4,545万3千円(23年度比2・6%減)、歳出が127億9,668万円(3・7%減)で、歳入歳出差引額は8億4877万3千円となり、この額から翌年度へ繰越すべき財源3,555万3千円を差し引いた実質収支額は8億1,322万円となり、23年度の実質収支額7億1,558万5千円と比較する単年度収支では、9,763万5千円の黒字となりました。
 歳入では、市税は総額で62億8,077万5千円(1・0%増)となり、その内訳は個人市民税が26億5,154万7千円(2・8%増)、法人市民税が4億292万4千円(17・3%増)、軽自動車税が5,708万6千円(0・1%増)、たばこ税が2億7,518万1千円(1・1%増)と増収となりましたが、固定資産税は評価替えの年に当たり、24億3,146万6千円(2・4%減)、都市計画税が4億6,257万1千円(2・7%減)と減収となりました。地方交付税は16億8,941万6千円(1・0%増)、市債は8億9,710万円(6・1%減)となりました。歳入総額に占める自主財源の割合は59・2%で前年度に比べ1・2ポイント高い状況でした。
 歳出では、人件費は27億5,520万7千円(1・9%減)と減少となりました。投資的経費である普通建設事業費は、7億738万8千円(30・8%減)と大幅な減少となりました。主な事業は、北島藤島線街路改良事業、水門等遠隔操作装置改修工事、下り松公園便所等改修工事、市民プラザエレベーター設置工事などを行いました。
 財政構造を指標でみると、財政構造の弾力性を示す経常収支比率は83・8%で前年度に比べ1・7ポイント低くなり、また、公債費による財政負担の程度を示す実質公債費比率は7・0%で前年度に比べ1・0ポイント低くなり、ともに改善されつつあります。
 依然として、厳しい財政状況が続く中、各種媒体への広告掲載による掲載料の徴収、市税の休日納付窓口の開設、コンビニ納付の拡充による収納率の向上など歳入の確保に努めながら、北島藤島線街路改良事業、鈴井門前用排水路の改修などの浸水対策、子ども医療費助成対象者の拡大、民間保育所「子どもの庭保育園」の運営委託、自治基本条例の制定などバランスの取れた行財政運営が執行され、評価されるものと考えます。しかし、税収の大きな伸びが今後も期待できない中、公共施設の老朽化による改修・建替え、防災対策の強化、社会保障費の増大など行政需要は山積しており、なお一層の「最少の経費で最大の効果」を挙げるべき効果的な行財政運営が求められます。

議員提出議案は次のとおりです。
議員提出議案第4号 地方税財源の充実確保を求める意見書
議員提出議案第5号 国の私学助成の増額と拡充に関する意見書
議員提出議案第6号 愛知県の私学助成の増額と拡充に関する意見書
議員提出議案第7号 定数改善計画の早期策定・実施と義務教育費国庫負担制度の堅持及び拡充を求める意見書
これらの意見書は、岩倉市議会から、内閣総理大臣など関係する大臣及び愛知県知事に送付されます。


  

Posted by mc1397 at 15:31Comments(0)TrackBack(0)