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mc1397

2016年10月29日

行政視察報告

平成28年度岩倉市議会互助会視察
 伊賀市議会の「議会改革の取り組み」について
 平成28年度の岩倉市議会互助会の視察として、三重県伊賀市議会の議会改革の取り組みについて勉強してきました。伊賀市議会の議会改革の取り組みは全国的に先進的であります。岩倉市議会ではかつて議会基本条例を検討する過程で、伊賀市議会の条例を調査研究してきたところですが、今回も大いに参考となる内容でした。次のとおりお知らせします。
1日 時  平成28年10月28日(金)午後1時~午後3時
2場 所  伊賀市議会
3参加者  岩倉市議会議員(全員)、随行(議会事務局長、事務局員)
4内 容  伊賀市議会の「議会改革の取り組み」について
〇議会基本条例の制定過程
①自治基本条例の制定(平成16年12月24日公布・施行)
・住民、行政、議会に関する規定
・分野別の基本条例の制定
②議会基本条例の制定過程
・議会のあり方検討委員会(平成18年5月16日)・・・約500人の市民と意見交換
・素案作成(平成18年9月、10月)
・タウンミーティング(平成18年11月) ・パブリックコメント(平成18年12月)
・議員全員懇談会(平成19年1月~2月)・・・議員間での議論
・議員発議(平成19年2月28日)・・・賛成22、反対11で制定
〇議会基本条例に基づく主な活動
①議会報告会(第7条)
・概ね小学校単位に設置された「住民自治協議会(38地区)」を対象に年1回実施
・議員4人×6班体制で議員による準備、運営
・9年間(平成19年度~27年度)314回開催、延べ参加人数6,832人、1回当たり平均参加人数21.76人
・最初は、定例会での議決議案等の説明であったが、自治協議会から意見交換テーマをいただいたり、議会からテーマを投げかけたりと工夫している。
②政策討論会(第12条)
・提案による説明(議題、趣旨、提言)
・参加議員による自由討議
・議員発議や委員会発議により、条例制定や改正に至ったものがあるが、政策提案に至っていない。
③出前講座(委員会活動)(第13条)
・各種団体からの申し込みにより、各委員会が行う。平成27年度は5回開催。
④定数・報酬(第20条、21条)
・定数は、平成17年の合併直後は78人であったが、順次削減し、現在は24人。
・報酬は、合併以後、増減なしの現状維持
⑤基本条例の見直し(第23条)
・議決事件の追加、議会決定事項(附帯決議、採択した請願)への対応の条例改正
⑥執行機関との関係(第8条)
・一問一答方式、反問権、文書質問の実施
⑦議員研修の充実強化(第15条)
・伊賀市、名張市議会連絡協議会議員研修会
・政策的研修受講の呼びかけ
・会派視察の報告研修の実施
⑧議会広報の充実(第18条)
・議会だより発行(年4回)
・テレビ放映(ケーブルテレビ)・・・本会議、委員会生放送、議会だより(録画)
・議会のインターネット配信(平成29年度から実施予定)
〇更なる改革に向けた取組み
①議会審議等の充実
・議決すべき事件の積極的な検討
・企業会計に係る議会のチェック機能の充実
・会議のIT化(タブレットの導入)・・・議員個々が購入
・通年会期制
②政策形成サイクルの確立
・議会報告会、出前講座、政策討論会の連動
・議会報告会のあり方
・出前講座のあり方
・政策討論会のあり方
③議員研修の充実
④議会広報の充実(会議のインターネット中継)
⑤身分及び処遇(定数・報酬等、市長選挙と市議会議員選挙の同時選挙)
〇条例制定で何が変わったのか
市民・・・議会報告会など議員と直接の対話で話し合えること。
議員・・・地元以外の地域での課題が認識でき、政策提案へとつながっていること。
〇今後の課題
・政策討論会の活発化
・議会報告会のマンネリ化
・議員研修の充実 ・条例制定時の理念の薄弱化
〇事務局機能の強化について
・調査、法務機能の強化について、自治大学校へ派遣した職員を事務局職員に異動させ、政策形成能力を活かすよう人事当局に要望する。
・経験年数は特に局長クラスは重要。過去に一年交代が続いたとき、事務局の能力が低下した。

□質疑
 政策討論会での会議録はなぜ作成しないのか。
 自由な討議を行うためだが、実際は記録として残す。
 議会基本条例の見直しの手順は。
 全員協議会で課題を抽出し、議会運営委員会で協議し代表者会議に図る。
 条例の検証の方法は。
 全員協議会に投げかける。第三者検証はしていない。
 会派の視察報告のあり方は。
 会派代表者会議、全員協議会で報告する。
 議会の議案修正の動きは。
 平成25年度以降活発になっている。議会内のコミュニケーションや反対される議案の上程が議案修正につながる。
 文書質問の活用は。
 60歳定年者の延長問題について内示があり、それに対して文書による質問があった。
 事務局職員の異動に対する考え方は。
 幹部職員の場合は議員とのコミュニケーション力がある職員を要望する。一般職員は執行機関との連携や法制執務、財政などの経験を求める要望を出す。
 議長の任期は。
 1年交代。2年が妥当と考える。
 予算・決算の常任委員会の正副委員長の人選は。
 副議長が委員長、総務常任委員会委員長が副委員長を務める。
 議会報告会や出前講座など事務局職員の業務は。
 事務局職員は合併以後、人員減であるが、議会事務局は全体の中では忙しい職場ではない。
 議会報告会で議員個人の発言が異なる場合はあるのか。
 議会における総意や賛否は共通認識であり、個人として意見を述べることとなる。

■所感
  今回の伊賀市議会への視察は、岩倉市議会基本条例推進協議会において、事務局機能の充実・強化を検討する過程で、先進地に学ぶ意味から実施したものである。議会事務局は従来からの管理運営業務から脱却し、調査・法務機能を有すべきであるとの課題がある。当然、現状の体制で行えるのかという人の問題もある。ただ単に人員増を行えばいいということではない。調査業務が必要であれば、専門機関への業務委託や定年を迎えた職員の再任用という選択も可能であるし、現行の業務のうち単純業務はパート職員で行い、その代わりに正規職員が調査・法務事務を担当することも可能である。執行機関からは1人の増を求めるのであれば2000時間分の業務を示すよう考え方が示されている。今回の視察により、この課題に対する回答が見つかったわけではないが、人事異動に際し、法制執務に明るい職員や中堅職員の配置を求めることが必要であるし、人員増を願うのであれば、市民の理解と共感を得なければならない。そのためには議会そのものの底上げを考えていかなければならない。議会報告会や意見交換会の継続と充実、委員会における政策提案(提言)の実施、議員間討議の活発化などを推進していくことが必要と認識した視察であったと思う。
  

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2016年10月25日

行政視察報告

平成28年10月25日
平成28年度岩倉市議会厚生・文教常任委員会行政視察報告について
厚生・文教常任委員会委員長として、本年度の行政視察に参加しましたので、その内容を次のとおりお知らせします。

1行政視察期日  平成28年10月12日(水)~14日(金)
2行政視察先及  (1)東京都福生市「病児保育について」
 び調査事項    (2)千葉県市川市「健康都市いちかわについて」
            (3)千葉県我孫子市「あびっこクラブについて」
             (4)埼玉県北本市「北本市営ナイトスクール及び北本市教育振興基本計画について」
3視察者     厚生・文教常任委員会(7人)、議会事務局職員(随行者1人)
4行政視察内容
(1)東京都福生市
 日時:10月12日(水)14:00~16:00
 場所:福生市議会及び病児保育室あんず
 説明者:子ども家庭部長、子ども育成課長、子ども育成課担当主査、議会事務局次長
 調査事項:「病児保育について」
〇福生市の概要
・人口 58,798人、面積 10.16㎢
・都心から西へ約40km、多摩川の東側に南北に横たわり、地形は多摩川流域に向かって傾斜した平坦地で、市街地は福生駅を中心に市の全域に広がっている。狭い行政面積の約32.7%に当たる3.32㎢を米軍の横田基地が占めている。平成22年度から第4期総合計画「このまちが好き 夢かなうまち 福生」の新たなまちづくりが始まり、26年度から定住化対策の5つの施策ジャンル(新5G)に取り組んでいる。日経BP社共働き子育てしやすい街ランキング(2015)2位となっている。
〇病児・病後児保育の概要について
①概要
・実施方法:すべて委託で実施(27年度は3か所、28年度は2か所)。年間委託料は病児11,128,000円、病後児8,872,500円で、主に看護師、保育士の人件費であり、国及び県から各1/3の補助がある。
・職員配置:病児保育の場合、保育士2名常駐、看護師1名は併設のクリニックに常駐。病後児保育は看護師・保育士が各1名常駐。
・申請書類:平成25年度から大幅に簡素化し、初回利用時のみ登録書1枚、利用時に申請書1枚
・利用料金:平成27年度から都内で一番低い利用料金へ引き下げ(2500円→1000円)
・延べ利用者数:平成27年度3か所で計719名、28年度(4~9月、2か所)で460名。増加傾向にある。
・実利用者数:27年度3か所で計175名、28年度(4~9月、2か所)で160名。
②病後児保育を設置した理由、背景
・平成16年度:都区内の多くがすでに開設している中、市民要望や議会で一般質問があった。
・平成17年度:次世代育成支援行動計画に設置の検討を盛り込む。
・平成20年度:21年度完全民営化に当たり、空調の大改修で不要となる機械室を病後児保育室として活用することとなった。
③病後児保育における園児との過ごし方
・通常保育と同様の室内遊びや読み聞かせなどをしている。睡眠は通常保育と違い、寝たいだけ寝かしておく。起こさない。
④病後児保育における昼食について
・通常保育と同様なメニュー。ただし、体調に応じておかゆやうどんに変更することもある。
⑤病後児保育を保育園に併設したメリット、デメリット
・特にないが、勤務ローテーションにおいて保育園職員の応援が得られるメリットがある。
〇施設見学(病後保育室あんず)
 民間の小児科・内科クリニックに併設された施設を見学した。以下、施設の概要である。
・対象者:生後6か月~小学校6年生
・利用時間:月~金曜日の午前8時から午後6時まで(祝日、8月のお盆、年末年始を除く。)
・利用方法:病児保育室に直接又は電話で事前予約。当日、病児保育室に申込書を提出
・利用料金:1日1000円
 施設面積は約95㎡で、室内は保育室、隔離室(2室)、事務室、職員休憩室、複数の便所、浴室等があり、それぞれが扉で区分されていた。クリニックの敷地内に併設されていることから、医師による緊急対応が可能であること、安全対策として指はさみ防止引き戸や飛散防止ガラスが使用され、事務室から透明ガラス引き戸越しに全室の子どもの様子を見ることができること、衛生対策として便所の他に隔離室(2室)及び保育室に手洗いの完備や排便及び嘔吐に対応する汚物処理室の完備、床暖房など病児を安心して預けられる施設としての機能が完備された施設であると感じた。
□質疑
 病児と通常園児は物理的に分けるのか。
 感染症の恐れがあるので分離している。
 専任看護師や保育士の配置は、
 採用条件として専任としているが、保育園が忙しい時は手伝うこともある。
 食事のメニューは。
 預かり時に保護者に聞き、調理する。
 病児と病後児の区別は。
 保護者の判断による。
 病後児保育は先に事業化されたのはなぜか。
 病後児保育は病児保育に比べハードルが低い。病児保育は医師の診断が必要となる。
 利用の稼働状況は。
 コンスタントに毎月40~50人の利用。満室で断ることもある。
 市外の利用の場合、料金は。
 2000円の料金となるが、市民優先で受け付ける。枠があれば市外の病児も受け入れる。

■所感
 岩倉市では市内の小児科クリニックで病児保育を業務委託しているが、休診日や土曜日の午後は受け付けてもらえず、保護者の間から、毎年、病児保育の拡充を求める請願が議会に提出されている。こうしたことから調査研究のテーマとして、福生市の状況を視察した。福生市は病後児保育を先に行い、その経験を活かしながら、現在では民間に業務委託している。年間の委託料は約2千万円で、そのうち3分の2は国及び都の補助金である。病児・病後児保育に対する都の取組が充実していると感じた。愛知県内では未整備の自治体が多く、岩倉市においても現状での不十分さをどう補完するのか、子育て環境の整備が課題となっており、参考となる事例であった。

(2)千葉県市川市
 日時:10月13日(木)9:30~11:00
場所:市川市議会
 説明者:保健医療課長、同主幹、同主査代理、議会事務局議事課長
 調査事項:「健康都市いちかわについて」
〇市川市の概要
・人口 480,246人、面積 56.39㎢
・市川市は千葉県北西部に位置し、都心から20km圏内にあり、文教・住宅と都市として発展している。鉄道網が発達し、幹線道路が東西方向に通っている。北部は梨栽培などの農業が盛んで屋敷林や斜面林などの緑も多い。中央部は古くからの住宅地が多い。南部は埋め立てによってできた部分が多く、マンションなどの高層住宅、物流の拠点や工業地帯が広がっている。
〇「健康都市いちかわ」を宣言に至った背景、経緯
・平成13年に策定した「新総合計画」の中で、市民の健康を守り、高める施策を積極的に推進してきた。これは生活習慣を改善し、健康づくりに取り組もうとする市民を行政が支援するという形であった。
・本格的な少子高齢化時代を迎え、また、食や環境など健康に関わる問題が深刻になってくる中、健康を中心に据えた施策の重要性が認識された。
・平成15年の広報誌の新年の挨拶で前市長が「健康環境都市をアピールしたい」と初めて公にし、同年の施政方針で「健康都市を目指す施策」を重点項目とした。
・平成16年6月、健康都市連合の設立メンバーとして加盟し、同年11月3日、国内外に向かって「健康都市いちかわ」を宣言した。
〇「健康都市いちかわ」の目指した都市像
・健康都市宣言
 WHOの憲章の精神を尊重した誰もが個々の能力を生かしながら健やかに、生き生きと暮らせる「健康都市いちかわ」
・市民の健康をまちづくりの中心に据え、都市全体がそれに向かって力を合わせていく都市
〇健康都市連合における活動について
①今までの取組み
・総会開催市及び議長市として、第3回健康都市連合国際大会を開催した(平成20年10月~22年10月)。
・健康都市連合市民活動支援部会として、国際健康都市市民活動支援制度プロジェクトを日本支部が担当した。
・日本支部長として、日本支部の種々の業務を行った(平成17年~20年度)。
・日本支部市民活動支援部会長として、市民活動支援制度の試行を実施した(平成21年8月~23年8月)。
②現在の取組み
・総会、大会への出席・・・隔年で開催される総会・国際大会に出席する。
・WHO健康都市賞(隔年)及び健康都市連合賞・・・総会時に行われる各表彰を取りまとめ、翻訳・申請する。
・健康都市連合会員の視察対応及び健康都市関連会議への出席・・・国内外の都市・団体の視察受け入れ、健康都市関連会議への出席準備等。
・健康都市連合年会費支払・・・年会費($500)の支払い、日本の加盟希望都市の支援、各種連絡メール等の回答など庶務的な業務を行う。
〇宣言時及び宣言後の取組実績、その実施効果および経費
・第1回総会、大会参加(平成16年10月12日~14日)、以後隔年ごとに開催される総会及び国際大会に参加している。本年は、第7回総会・大会(平成28年8月29日~9月1日)が韓国原州市で開催され、日本から大和市、尾張旭市、大府市、健康都市活動支援機構及び市川市が参加した。市川市は女性の視点から防災・減災を考えようという取組を発表した。
〇健康都市プログラムについて
①事業概要
・平成17年3月、健康都市を計画的に・体系的に進めていくため、「体と心」「まち」「社会」「文化」の4つの施策の柱からなる「市川市健康都市プログラム」をまとめ、WHO西太平洋地域事務所に提出した。
・健康都市推進プランは、プログラムの中で重点的に取り組むべき事業を設定したもので、プログラムが理念的なものであるのに対し、プランは実現するための実施計画と位置づけている。
・平成16年の健康都市宣言から10年を超え、「健康都市の視点が薄れている」「具体的な取組が見えない」という意見が聞かれ、プログラムを可視化した。それに伴い、プログラムを作成した(平成26~28年)。
②見直し内容
・プランに設定されている81事業については担当部署が評価しているが、平成26年度に実施した評価からは、進捗に課題がは見られないこと、「全ての施策に健康都市の視点を」という取組が周知されたこと、平成28年度作成の「健康いちかわ21」は、プログラムの中心である「体と心」の健康における「市民の行動計画」として策定されていること等から、健康都市プログラム・プランは第二次基本計画に戻し、「健康いちかわ」を推進していくこととした。
〇「健康いちかわ21」における概略、市川市の特徴、主要施策、今後の展望等について
・「誰もが健康なまちづくり」を基本理念とし、健康寿命の延伸と健康格差の縮小を基本目標としている。
・計画期間:平成28年度から37年度の10年間
・基本目標
 目標1:健康寿命の延伸
      平均寿命  健康寿命  平均寿命と健康寿命の差
  男性  83.53年  81.87年   1.66年
  女性  88.56年  84.77年   3.79年
 目標2:健康格差の縮小
 ◇地域とのつながりの違いによる健康状態の差の縮小
 ◇個人による健康情報の収集能力の違いによる健康状態の差の宿上
・主要施策
 ◇ガーデニングの推進~ガーデニングシティいちかわ
   プランの視点:交流して楽しむ。育てて育まれる。見て癒される。
 ◇ウォーキングの推進
   プランの視点:交流して楽しむ。歩いて健康づくり。歩いてまちを知る。
・初年度である今年度は、市民への周知として、概要版を配布するとともに、和洋女子大学の健康都市推進講座を「健康いちかわ21」に基づく内容とした。
・健康都市推進員の力を借りて、市民団体での研修の資料としている。
・次年度からは進捗状況の管理、評価の方法、課題の改善等について、健康都市推進協議会と連携を図り進めていく。
□質疑
 各種施策への取組みに当たっての庁内の会議体制は。
 部の次長で構成する庁内の推進会議で調整する。
 市民との協働で施策を行っているが、その住み分けは。
 ガーデニングでの取組では、運営は市民と一緒に行っているが、最終的には市民推進員が企画運営を担うようにする。
 平均寿命と健康寿命の差とは。
 国の国民生活調査によると9~10年の格差、市川市の要介護度をもとにした調査によると2~3年の格差で、データによる格差は異なる。
 「誰もが健康」の字句が良い。健康格差縮小の取組みは。
 その視点で平成29年度からの取組みとなる。

■所感
 「健康で明るい緑の文化都市」これが岩倉市の都市像である。健康への関心が高まっている今日、様々な健康に関わる施策を体系化して実施することが求められている。「健康都市宣言」市川市は全国でも先駆的にその取組を実践している。限られた視察の時間ではその全貌を学ぶにしては時間が少なすぎたが、エキスともいうべき考え方はしっかりとお聞かせいただいた。81事業に及ぶ施策を体系化し、進捗状況を管理し、評価することは大変な業務量であることは推測できる。その領域に踏み込んで、我が市ではできるだろうか、が素直な感想である。健康寿命を延伸し、平均寿命と健康寿命の格差を縮める取組は「誰でも健康なまちづくり」へとつながるものである。健康と文化という冠を付けた我が市の都市像の具体的な実践が必要と感じた視察であった。

(3)千葉県我孫子市
 日時:10月13日(木)14:00~16:00
場所:我孫子市議会
 説明者:子ども支援課長、同課放課後対策担当主査長、議会事務局長
 調査事項:「あびっ子クラブについて」
〇我孫子市の概要
・人口 132,715人、面積 43.15㎢
・我孫子市は千葉県の北西部、都心から40kmに位置し、北側は利根川を、南側は手賀沼をのぞむ自然に恵まれた台地である。昭和45年に市制施行。都心から約40分という交通の便利さは従来の自然増から急激な社会増へと変化をもたらし、人口13万人の住宅都市へと成長した。人口は減少し高齢化も進んでいることから、市の魅力を市外に発信するとともに、子育て支援を始めとした様々な定住化対策に取り組み、若い世代に魅力あるまちづくりを進めている。
〇あびっ子クラブの取組概要
①目的
 子どもたちが安心してのびのびと遊ぶことのできる地域環境を整えることにより、子どもたちが自主性、社会性、創造性などの様々な能力を自然に伸ばし生きる力を身につけること。
②内容
  放課後、子どもたちが安心・安全に過ごすことのできる環境を整備し、地域の方の協力を得て、異年齢間の交流や様々な体験を通して子どもを育む。
・「全ての児童」が対象
・学校施設等を活用し、全ての小学校区で放課後児童クラブ(学童保育室)及び放課後子ども教室(あびっ子クラブ)を一体的に又は連携して実施していく。
・学童保育児童は自由に両施設を行き来できるような工夫をし、中でもチャレンジタイム(体験活動)が開催されている時間は、学童保育室の活動時間を調整する等し、より多くの子どもたちが様々な体験を通して地域の方と触れ合えるようにしている。
〇あびっ子クラブの実施に至った背景、経緯
①背景
・平成13年度「子どもの遊び場・親子の交流の場づくり計画」の策定段階の実態調査において、小学生の放課後の居場所として、市民は児童館機能の施設整備を求めていることが明らかになったことが発端
②経過
・平成13年度の「子どもの遊び場・親子の交流の場づくり計画書」の策定以後、子ども総合計画の策定、第三次保健福祉総合計画策定、平成17年度に「子どもの居場所づくり推進事業~地域ごとの児童館機能の整備~整備基本方針」策定などを経て、平成19年6月に安孫子第一小学校にモデル事業として「あびっ子クラブ」が開設された。平成20年度の放課後対策事業検討委員会の報告書で一体的な運営について報告された。これ以後、平成28年6月時点では11校目となるあびっ子クラブが順次開設された。平成29年3月には12校目となるあびっ子クラブが開設されると、全ての児童が放課後を学校で過ごすことができる。
〇あびっ子クラブの特徴
・地域の方がサポーターとして、見守りやチャレンジタイム(体験活動)等を実施している。
・一番のマンモス校である根戸小学校を例に取ると、全校児童1173人中721人の児童が登録している。サポーター数は30人。一日の平均利用者数は40人。
・サポーター数は全小学校で203名。活動実績は一日平均1.5人(チャレンジ等イベント時は5~15名活動)
〇あびっ子クラブの利用実績
利用施設:学校の空き教室等
利用対象者:「全ての児童」が対象で登録した児童が利用可能
利用時間:月~金曜日 下校時~午後5時
       土曜日、学校の振替休業日 午前10時~午後5時
       春、夏、冬休み等の長期休業日 午前9時~午後5時(ただし土曜日は午前10時~午後5時)
       登録料又は利用料 登録料年額500円の負担で学童保育と同じ損害保険に加入
〇あびっ子クラブでの過ごし方(コーディネーターやスポーツクラブの人が指導)
フリータイム:体育館、校庭で自由遊びや読書、自習など
チャレンジタイム:ショートテニス、グラウンドゴルフ、お箏、消しゴムはんこなど
〇あびっ子クラブ運営に係る課題
・スタッフ及びサポーターの確保
・災害時の対応
・特別な支援が必要な児童への対応
〇今後の展望
全小学校にあびっ子クラブを開設し、学童保育室との一体的な運営を実施していく(残り1校は平成30年度開設予定)
□質疑
 サポーターの方とは。
 高齢者が多い。
 あびっ子クラブの部屋の面積は。
 マンモス校の根戸小の場合は、特別教室(普通教室の1.5倍の面積)を使用している。1日平均40人の利用。
 チャレンジタイムの指導者の報酬は。
 2~3時間で500円。
 学童保育室とあびっ子クラブのスタッフの関係は。
 スタッフはそれぞれに配置している。スタッフ同士の交流はあるし、異動もある。スタッフは嘱託と臨時職員で、根戸小の場合、21人でシフトしている。
 それぞれの経費は。
 あびっ子クラブの場合、27年度決算では、人件費4103万円、運営費4233万円で、一校当たり1千万円の経費。学童保育室は、28年度予算では人件費1億4700万円、運営費1億円で、1クラブ当たり1500万円の経費。学童保育室は児童の利用負担は月額8千円、夏休みは12000円。
 あびっ子クラブの帰宅時間は。
 自由に帰宅する。利用に当たって保護者との約束で来るところなので、受付時に記入する。
 教室の改造費用は。
 カーペットなど内装の費用が250万円(空調は除く)
 コーディネーターの役割は。
 シフト、チャレンジタイム、学校との調整で、人の調整がメインとなる。身分は嘱託で教員や保育士の資格が条件となる。
 民間委託の考えは。
 提案型民営化制度を採用し、第4小学校のあびっ子クラブ、第1・第2学童保育室で実施中。学童保育事業を専門とする株式会社に委託している。

■所感
  岩倉市では我孫子市のように、放課後児童クラブ(学童保育)と放課後子ども教室の一体化はまだ実施していない。本年3月に「岩倉市放課後子ども総合プラン基本方針」が策定された。これによると、平成31年度までを実施の期間としている。28年度から岩倉南小学校と岩倉東小学校で、空き教室を活用しての放課後児童クラブが開設されたが、全小学校開設は31年度までに行われることになる。なお、一体的な運営又は連携ができるかどうかは、「(仮称)放課後児童クラブ及び放課後子ども教室運営委員会」において、小学校の余裕教室等を活用した放課後児童クラブや平日における放課後子ども教室の開設に向けた検討とその運営方法等に関する協議・調整が行われることになっている。その点、視察に伺った我孫子市は、放課後児童クラブとあびっ子クラブ(放課後子ども教室)の同時展開を同じ小学校の中で実施し効率的な運営を行っている。そのために欠かせないのが、スタッフ及び場の確保と地域の協力である。継続的に実施していくためには費用面もさることながら、安心と安全が担保された制度設計でなければならず、それを裏付ける人材の確保が重要と感じた。

(4)埼玉県北本市
 日時:10月14日(金)10:00~12:00
場所:北本市議会
 説明者:教育総務課長、同課副課長、同課管理担当主査、議会事務局副参事
 調査事項:「北本市営ナイトスクール及び北本教育振興基本計画について」
〇北本市の概要
・人口 67,960人、面積 19.82㎢
・北本市は埼玉県の中央よりやや東南の大宮台地に位置し、概ね平坦地である。年平均気温が15度前後で年間を通じて比較的温暖である。東京から約45kmの位置にあり、都心へ約50分の向上権威ありながら、今なお武蔵野の面影を残した雑木林が市内に点在する緑豊かな住宅都市である。
☆北本市営ナイトスクールについて
〇取組の概要
目的:中学生の学ぶ意欲を支え、基礎的な内容の理解・定着を図る学習支援事業で、学校教育活動の時間外に英語・数学の基礎問題を中心として、個別対応を基本とした学びの場を提供するものである。
対象:市内の中学生全員であり、希望申込制で、教材・場所・講師の提供については無料である。
開催日:水曜日の放課後(17:00以降)、土曜日の夕方(17:00)の2時間
予算:講師報酬2000円×2時間×10名×2教室×月8回×12か月=768万円
   管理者報酬(公民館管理者)2500円×2時間×1名×2教室×月8回×12か月=96万円
   テキスト代 1000円×40名=4万円
   合計868万円(うち2/3は国・県の補助金)
〇ナイトスクール実施に至った背景、経緯
 平成26年7月、北本市内の中学生及び保護者を対象に「学習サポート教室」開設に向けてのアンケート調査の結果、「学習サポート教室」への参加希望者が多く、学習への意欲のある生徒たちへのサポートを市の取組みとして開始する。
①3年生を対象に開始。平成26年度は夏休み6回実施
・会場は市内公民館2か所を利用
・講師はアスポート(埼玉県から事業委託を受けた民間団体による生活保護支援)
・26年度は塾に通っていない希望者で実施
②1・2年生を対象としたナイトスクール(平成26年度2学期以降)
③1~3年生を対象に開始(平成27年度~)
教科:数学・英語(50分1コマ×2)
講師:市内HPにより外部講師募集
   市内学校よりナイトスクールサポーターを募集
〇ナイトスクール取組実績及び実施効果
①平成27年度実績(中学校4校) 参加率14.5%
・参加生徒数 1年生106人、2年生91人、3年生67人
・実施回数 1年生9回、2年生9回、3年生17回
・場所 各校
②平成28年度(中学校4校)
・参加生徒数 1年生90人、2年生100人、3年生67人
・実施回数 1年生9回、2年生9回、3年生17回
・場所 各校
〇講師の確保
・外部への募集 20人程度(時給2000円月払い)
・学校の教師(兼業承認願い提出)
・10人前後の講師派遣
・1会場生徒4人に対し講師1人の派遣
〇ナイトスクールの課題
①運営方法・・・会場確保・講師確保・教材作成に係る時間確保が難しい。
②会場確保・・・公民館利用に当たり先行予約しているが、他の利用団体への支障を与えている。
③講師確保・・・外部講師への依頼だけでは絶対数は不足。学校の教師への依頼は負担軽減を呼びかける立場から心苦しい。
④教材作成・・・補助金対象のため、市販ドリル等の利用ができない。作成についてかなりの時間を要する。印刷製本により既製品購入より高くつく。
⑤その他・・・水曜日は部活動のない日であり、教職員への負担軽減に反する部分がある。
〇今後の展望
①講師派遣について
・塾講師との連携などの運営形態の検討
・委託事業として認められると、内容の充実と講師の確保が充実できる。
②目指すもの・・・ノースタディキッドをなくすこと。学力の底上げを図ること。分からない子ほど手厚く支援すること。
☆北本市教育振興基本計画について
〇概要
 「共に学び 未来を拓く 北本の教育」を基本理念に掲げ、学校教育を中心に、家庭・地域における教育や生涯学習、文化スポーツ活動について、5つの基本目標と28の施策について定めて体系化し、平成25年度から29年度までの5年間、教育行政の総合的な推進を図っていく計画である。
◇基本目標
 ・確かな学力と自立する力の育成
 ・豊かな心と健やかな体の育成
 ・質の高い学校教育の推進
 ・かてい・地域の教育力の向上
 ・生涯学習とスポーツの振興
〇教育未来像
 概ね10年先を見据えた教育未来像として、「共に学び 未来を拓く 北本の教育」を基本的な考え方とし、教育行政を進めていく上で、教育振興基本計画に定める基本理念としている。
〇北本市教育振興基本計画の特徴
・5つの基本目標に基づく28の教育施策について、一目で確認できるよう体系化し、各施策の展開について解りやすく示せる点が本市計画の特徴である。
・PDCAマネジメントサイクルによる計画の推進と、地教行法第26条の規定に基づく「教育事務の点検・評価報告書」との連動化により、計画の進捗状況を広く公表するとともに、課題等を明確にし、次年度の措置改善や重点施策について定める「教育行政の重点施策」を毎年度策定し、実施することにより、計画に柔軟性を持たせている。
〇計画策定時に懸案となった主たる課題
・PDCAマネジメントサイクルにより実施するに際し、C(チェック)の部分である点検・評価の実施方法について懸案の事項となっていた。
・地教行法第26条の規定に基づき毎年実施している。教育委員会の事務の管理及び点検・評価の報告書様式を刷新し、教育振興基本計画の施策と連動する書式としたことにより、懸案事項をクリアした。
・計画に定める各指標の達成状況について、毎年度公表している。
〇計画実施後の主な事業実績及び実施効果
・平成29年度末までの達成目標として、13の指標を掲げている。
・平成27年度末の状況では、13指標のうち6つの指標についてすでに目標値を達成している。
・主な達成状況は、小・中学校校舎の耐震化率100%については平成25年度末に達成、放課後子ども教室を全小学校8校に開設する指標については平成26年度末に達成、その他、市民大学きたもと学苑の講座、市役所出前講座、図書館施設等における図書資料の年間貸出点数、社会体育施設の年間利用回数など各指標の目標値を達成している。
〇平成30年度以降の北本市教育振興基本計画について
・次期の計画については基本理念を継承し、さらに加速化させるための5年間の後期計画と位置づけ、現行の基本理念・基本目標を大きく変えることなく、各施策や個別の取組みについて見直しを図る予定である。
・次期計画の策定作業は策定委員会、策定委員会作業部会で素案作成に着手している。本年度中に次期計画の素案を完成させた上で、次年度において「検討会議」の開催とパブリックコメント手続きによる意見募集を経て、教育委員会議で審議・確定させ、平成30年の2月~3月頃に策定する予定である。
□質疑
問 ナイトスクールの教科が英語と数学の二科目とは。
 中学に入ると英語でつまずき苦手となる。小学校の算数でつまずくと数学が苦手となる。
 私立中学生はナイトスクールを受講できるのか。
 対象は市内の中学生
 教育振興基本計画の策定委員、素案作業部会委員は誰か。
 策定委員は教育部長など教育関係者、作業部会委員は各課の主幹級職員
 次期教育振興基本計画の新しい施策は。
 現行の施策を加除する。ナイトスクールは新しい施策として考える。
 教育振興基本計画は10年先か5年先か。
 5年の根拠はない。国や埼玉県では5年先としており、それにならった形で5年間としたが、中長期的視点である。
 教育振興基本計画の策定委員に市民は入っているのか。
 策定委員に市民は含まず。事務局素案の検討の際、自治会や市民などは検討会議に入る。
 ナイトスクールの市民の反応は。
 中学生や保護者の強い意向がある。中3は受験なので、志望校の問題集も勉強する。
 ナイトスクールと下校時間の関係は。
 日没が早くなると、女子は保護者が迎えに来る。学校の管理下かどうかの問題はあるが、管理下の認識である。
 ナイトスクールの期間は。
 6月から2月後半までの期間。27年度に夏休み期間も実施したが、28年度は実施していない。
 ナイトスクールの講師のうち、学校の教師は。
 27年度は50人が学校の教師である。

■所感
  教育振興基本計画は、岩倉市では現在、策定作業中であることから、今回の視察のテーマとした。北本市は平成25年度から実施している先進地であり、学校教育、生涯学習、スポーツ振興、地域との関わりなど教育に関わる全ての施策が体系化された計画である。従前は、教育委員会は独立した行政機関として、独自の教育行政が進められていたが、現在は、市長と教育委員会で教育総合会議が持たれるようになり、その意思疎通が図られるようになっている。それにより市長部局の施策も教育的視点から計画に取り込むことが可能となっている。北本市の教育理念、5つの目標は表現の仕方は異なるものの、同じ方向性を持つものと思う。ナイトスクールについては、「ノースタディキッドをなくす」という目的のもと、英語と数学に限定しての科目であるが、希望する中学生を対象に実践されている優れた施策と感じた。岩倉市では生活保護世帯を対象に、実施が始まった矢先だけに、北本市の事例は大いに参考になった。講師をどう確保するのか、学校現場で行うことの妥当性、国や県のバックアップなど検討すべき課題はあるものの、学力の底上げを図る意味で、私塾とは異なるものであるが、検討すべき施策と思う。

*この視察報告は、黒川個人が作成したものであり、厚生・文教常任委員会の行政視察報告書は議長あてに委員会から提出されます。
  

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2016年10月11日

研修報告

第78回全国都市問題会議に参加しました
 平成28年10月6日(木)から7日(金)まで、岡山市の岡山国際ホテルにて第78回全国都市問題会議(主催 全国市長会、後藤・安田記念東京都市研究所、日本都市センター、岡山市)が開催され、参加しましたので、主な内容を次のとおりお知らせします。
1テーマ「人が集いめぐるまちづくり~国内外にひらかれた都市の活力創出戦略」
基調講演 「まちの見方、見つけ方」
 講師 池内 紀 氏(ドイツ文学者、エッセイスト)
講師の話は、日本とドイツの比較の話が主でした。以下、主な内容は次のとおり。
○日本とドイツは、現代史では戦前の日独協定、敗戦、戦後の奇跡の復興、経済大国などよく似ている点がある。
○異なる点
 ①ドイツでは敗戦後、「過去は問わず」としてナチスの悪行は外に出されず、ドイツ国民はアウシュビッツ収容所を認識していなかったが、1963年11月から、ナチスの戦争犯罪を問う裁判が始まり、国民は実態を知った。「過去との対決」「知らぬふりをしない」教育が60年代から始められた。世界に衝撃を与えた出来事として、1970年代、当時のブラント首相がポーランドを訪問した折に、ひざまづいて謝罪した姿が世界中に報道された。これ以後、ドイツとポーランドは友好国として、共同で現代史を研究するなど歴史認識を共有している。
 ②ドイツ人には倫理的に許されないという価値判断がある。福島の原発事故の後、メルケル首相は全原発を停止し、技術検討委員会及び倫理委員会で厳しい規制をかけ、40年を経過した原発は再開を許さず廃炉にするなど安全な技術を追求している。一方、再生可能エネルギーの活用を進めている。ドイツからすると、地熱大国の日本がなぜ地熱を活用しないのか、サミットでドイツの環境大臣が日本政府に直言した。
○ドイツのまちの特徴
 ①記憶する装置として、まちができている。通りに名前が付けられるなど、その時代の出来事を冠する地名がある。記憶がなくなると歴史が途切れる。
 ②外観は変えず、歴史のままに従うという考え方。通りを歩いたり、店に入ると記憶が呼び戻される。ドイツでは1か月のバカンスが法で義務付けられ、1年のうち1か月間は記憶の外に出てのんびりとするが、バカンスが終われば再び記憶の町に戻る。
 ③まちがきれいに統一されている。木材の利用、木組みなどまちのスタイルがまち全体として統一している。スタイルを守ることがまちの利益なので、享受する以上守る義務がある。日本では、権利のみが主張されるという倫理上の問題がある。
 ④郡が予算権を持つ。小さなまちであっても教育や歴史がなくなるため、合併をしない。郡全体で予算があり、郡が配分する。日本では明治時代当時、郡に自治があったが、今では市町村は人工的に統合併させられている。郡に機能があれば、自立したまちができたのではないか。
○自分の街歩きのルール
 ①役所で広報紙をもらう。職員を見る(来訪者の方に向いているか)。賑やかか閑散か。弱者への配慮はどうか。図書館は寂しいか。司書がいるのか。文化的センターかどうか。北海道のあるまちは大正時代の役所を図書館にしており、風の道、星の部屋と名付けている。一方、名前が記号化している。
 ②写真から見えるまち。表彰写真を見ると、市長が真ん中にいるが、それはおかしい。表彰される方が主人公で、市長は端に立つこと。
 ③バスに乗る。待合室で地元の方の話を聞く。タクシー運転手から町の情報を聞く。
 ④古いまち並みをどう活かしているのか。このまちは古いものをどう考えているのか。活かすには知恵がいる。専門家には任せない。
 ⑤広報紙の言葉遣い。生活空間の再構築という言葉は「暮らしやすいまち」でいいし、「創」という字は嘘っぽい。専門家の言葉や定型的な言葉は遣わない。
 ⑥ドイツでは、まちが広場に樹木を植栽し、街頭やベンチ、石畳などを弱者に配慮して作る。市民に見てもらう。情報公開はペーパーではなく、実物を見せること。まちづくりは市民全体で行う。
 ⑦スーパーへ行く。採れたての野菜、作っている人の写真、まちの匂いを感じること。
○まとめ
 日本は、四季がはっきりしており、国土的に多様なまちがある。鉄道唱歌に歌われているが、忘れがちである。
□所感
 基調講演がドイツ文学者の方なので、興味と関心をもって聞きました。ドイツと日本の比較が主であったが、まちづくりは歴史的に考え方が異なる。異なって当然と思うが、そこに市民全体で考えるということが貫かれているかどうかが問題ではないだろうか。講師の街歩きの自己ルールは面白い視点であるし、漫然と歩くのではなく、この視点でまちを見ると、気付きが生まれると感じた。まずは自分のまちから実践をしてみよう。

主報告 「人口減少社会における都市の活力創出」
  講師 大森 雅夫 氏(岡山市長)
 大森岡山市長から、岡山市における取組について報告があった。主な点は次のとおり。
○地域経済の活性化による、魅力と活力あふれるまちづくり
 ①特性をいかした産業の振興や広域観光の推進
  医療・介護資源をいかしたヘルスケア産業の振興、健康・癒しをテーマに観光客の誘致を図る「岡山型ヘルスツーリズム拠点化事業」、瀬戸内4県都市長会議で広域連携による観光客の誘致の推進など。
 ②回遊性向上社会実験
  「車優先から人優先のまちづくり」「歩いて楽しいまちづくり」として、車線交通規制による歩行空間の拡大や自転車レーンの設置、歩行者天国など回遊性の向上にも一定の効果が見られた。
○コンパクトでネットワーク化された快適で多様なまちづくり
 ①路面電車の岡山駅前広場のへの乗り入れ及びJR吉備線のLRT化の検討
 ②自転車先進都市おかやま
  コミュニティサイクル「ももちゃり」(自由に貸し出し、返却ができる自転車の共同利用システム、1回100円)は全国でトップクラスの利用である。
○歴史と文化が薫り、誇りと一体感のもてるまちづくり
 岡山芸術祭、おかやまマラソン、岡山城と後楽園の連携などの取組。
○安心して子育てができ、若者や女性が輝くまちづくり
 充実した保育サービスの安定的確保、ワークライフバランスの推進
○住み慣れた地域で安心して暮らせる健康・福祉のまちづくり
 40歳以上の市民を対象とする「健幸ポイントプロジェクト」を昨年1月からスタートし、約4400人が参加している。体を動かし健康になるとともに、ポイントが貯まり、商品券と交換ができることが好評を得ている。
□所感
 人口減少社会におけるまちづくりの施策は、概ねどこも似たようなものであるが、岡山市は自然環境と都市機能という資源を活かすことにより重点を置いている。中四国のリード役として、広域連携にも力を入れている。自転車共同利用システムの「ももちゃり」は岩倉のまちに合った施策になり得るものであるし、健幸ポイントプロジェクトは、岩倉市において実施している健康マイレージと似たものであるが、学ぶべき点もあると感じた。

一般報告「人を惹き付ける都市空間とその文化力」
  講師 陣内 秀信 氏(法政大学デザイン工学部教授)

 主な内容は次のとおり
○都市の在り方・思想の転換
 ①戦後1960年代・高度成長期
  ゼロから創り出す都市、魅力を生まない。
 ②1970年代
 ・発想の転換・・・原点に戻る動き。
 ・既存の都市の再評価・・・中心をよみがえらせる。
 ・ボローニャの成功・・・歴史的中心に活気が戻る。コンパクトシティ
○ヴェネツィア 一周遅れのトップランナー
 ・ヴェネツィア的な価値・・・1980年代に街づくりのキーワードに。価値観が世界的に変わる。
 ・水上都市、迷宮都市、祝祭都市、劇場都市、五感の都市、エコシティ
 ・複合機能、人間的尺度
○歴史的空間の再評価
 地方の重要伝統的建造物・・・1970年の法改正により文化財保存から歴史・文化を活かしたまちづくりへ。カテゴリーが多様化
 ・金沢市・・・歴史の中で形作られた町並み保存地区。地形の利用の仕方が良い。
 ・川越市・・・酒蔵でアーテストとのコラボなど。
 ・岩見銀山・・・大森町。20番目の世界遺産。「群言堂」に若者が集まる。
 ・日本の都市・・・城下町、港町、下町など歴史、地形、風景の多様性を物語る。
○異なる価値の共存・並存
 ・日本のお家芸・・・和と洋、動と静(活気ある酒場と住宅地)、表と裏(奥)、聖と俗(ハレとケ)、二重構造の都市(山の手と下町)
○南イタリア都市の近年の文化状況
 ・イギリス、フランス、ドイツなどヨーロッパが豊かに近代化に進む中、南イタリアは出遅れた。
 ・近代都市空間(碁盤目状)に飽き、荒廃していた旧市街へ関心がシフトした。
 ・トラーニ、シラクーザの都市は、荒廃から再生へ。港周辺の旧市街に都市再生の動き。歴史的空間にはドラマ、舞台の楽しさ。
○水辺空間の発見、再生
 ・日本では、目黒川(緑と水の一体化でオシャレなスポットに)、お台場公園(自然が戻りつつある)、北浜テラス(大阪、規制を緩和し水際のテラス化)で行政が取り組む。
 ・世界では、ロンドン、アムステルダム、オスロ、シドニーなどで、クリエイティブな都市空間、交流の場、文化発信の場として、最先端の水辺空間となった。
 ・ミズベリング(都市を変える水辺アクション)の全国展開。日本の公共空間は歴史的に水辺に成立している。それを取り戻す必要がある。
○屋外空間の活用、舞台としての都市
 ・外国では、ミラノのブレラ地区、ヴェネツィアの屋外コンサートなど
 ・日本では、東京で外濠屋外コンサート、隅田川オープンカフェなど「水辺のまちづくり」から「水辺のまちづかい」へ。
○凸凹地形の再評価、坂のある街の人気
 ・1960年代・・・坂のある街は発展しない。
 ・1980年代・・・ポストモダンの文化。渋谷、神楽坂の個性的な気力ある街。凸凹の地形を活かすまちづくりへ。
○小さなスケールが連動する顔の見える街
 盛り場・・・地元派のマイナーな街が人気(高円寺、吉祥寺、下北沢、谷中など)。連続性、落書き、車が入らない小さなスケールの街。
○今必要なこと、田園の風景、地産地消の魅力
 ・文化的景観、スローフード、スローシティ的価値観
○地域資産を活かした固有性の高いまち・地域づくり
 ・自然資産+歴史文化資産+エノガストロノミア(ワイン食文化の連動)
 ・都市と田園を取り戻し、食文化の地域おこしを
 ・食と自然と歴史の結び付きは世界的方向
□所感
  世界と日本を通してのまちづくりの在り方の講座であった。水辺空間や田園風景を人の暮らしに活かすこと、食と自然と歴史を結び付けることが都市の再生につながるのであろうかと感じた。都市の成り立ちはどこも一緒ではないので、まちづくりには多様性が求められる。先進都市の真似をしても、一過性の成果はあっても継続はしない。自らのまちは自らがつくるしかない。謙虚に歴史に学び、都市の資産を発掘し、新たに将来への財産を残していく取組が必要ではないだろうかと感じた。

一般報告「交流とにぎわいのまちづくり」
  講師 森下 豊(奈良県橿原市長)

主な内容は次のとおり
○「奈良モデル」の推進
 ・市は県と連携し「奈良モデル(県と市町村の役割分担のあり方について、まちづくりに関する連携協定を締結して事業を進める枠組み)」の取組を進めている。
 ・この協定により、広域的な観点から「駅、病院、公園」などの拠点を中心としたまちづくりを進めている。
○主要なまちづくり
 ・大和八木駅周辺のまちづくり・・・市有地に庁舎とホテルの複合施設を建設中(平成30年2月に完成予定)。PFI方式で入札。
 ・医大周辺地区のまちづくり・・・県立医科大学の卒業生は半分が市外に転出している状況を改善するため、魅力ある仕事、雇用を生み出す病院を建設している(平成30年完成予定。
○橿原神宮前駅周辺のまちづくり・・・古墳群の整備、健康づくりの拠点施設、地元産の農産物等を販売する集客施設などの取組み。
□所感
 岩倉市と橿原市は歴史的に形成過程が異なるものなので、参考程度の話として聴講したが、広域的観点からの拠点施設のあり方については、「奈良モデル」は参考となった。周辺自治体との連携だけでなく、県をどのように動かすのかがカギを握るのではないかと感じた。

一般報告「革新的サイバニックシステムによる社会変革・未来開拓への取り組み」
  講師 山海 嘉之 氏(筑波大学大学院システム情報工学研究科教授、サイバニクス研究センター長ほか)
主な内容は次のとおり
○医療分野「重介護度ゼロ社会」への挑戦
 ・第5期科学技術基本計画(5年ごとに策定)によるロボットスーツHALの研究、実践
 ・介護で少子高齢化の中、どのように解決するのか。機能改善と再生の方法のほか、サイバニックシステムによる生活支援インフラの方法がある。
 ・残存する能力を高め、機能を改善、再生、拡張する。
 ・消費型社会から社会課題解決型経済への社会変革、産業変革へ・・・医療は大きなターゲット
 ・サイバニック治療・・・医療用HAL(サイボーグ型ロボット、医療機器化)を大学ベンチャーで行っている。サイバーダインという会社が文科省指定研究機関となった。
 ・安倍政権の施政方針で、ロボットスーツHALについて触れている。
○仕組みづくりが重要
 ・第4次産業革命・・・社会が必要なものを作り出す。
 ・ロボット未来社会・・・共に歩み、ともに生きる。医療イノベーション
□所感
 受付で配布された冊子では、講師のテーマのみで聴講したもので、上記の文章はメモからまとめたものです。最初は何が何だか分かりませんでしたが、映像や動画を観る中で、医療用ロボットHALによる介護や現場で働く人への有効性が理解できた。帰宅後、10月7日付けの中日新聞の朝刊に、「歩行用ロボットスーツ導入」の見出しの記事があり、一宮西病院が10月から足の不自由な人や脚力を衰えた人の歩行を助ける装着型ロボットスールHALを導入したとの記事であった。このロボットはまさに講師の山海先生が研究開発したもので、歩行運動を繰り返すことで筋力の低下を防ぎ、歩行機能を改善させることができるとのこと。筋ジストロフィーなどの難病に適用ができ、保険適用対象である。山海先生が研究開発した成果が身近なところで活用されていることに驚きと感動を感じた次第である。

パネルディスカッション
○アート・イベントがもたらす地域への効果と課題
  講師 工藤 裕子(中央大学法学部教授)
  講師から、瀬戸内国際芸術展2016、トリエンナーレなどはまちの振興の一役を担っていること、総務省の地方活性化対策として、みちのくの芸術祭、山形ビ エンナーレなどが取り組まれ、パフォーマーとして市民が参加していること、アー  トは芸術だけでなく、クリエイト産業、モノづくりを支えるクリエイティブ性があることなどの話があった。

○都市間競争時代に求められる「稼ぐ都市づくり」
  講師 木下 斉 氏(一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンス代表理事)
  講師から、再開発ではなく儲かるやり方の話があった。補助金はもらわず、銀   行からの融資で賄うこと、公的な不動産を活用すること、稼ぐインフラ整備として札幌のビアガーデン公園などの事例、民間資産の価値を高め固定資産税で稼ぐこと、春日井市のtaneya(勝川)を扱った例などが紹介された。

○後発組の挑戦
  講師 木村 正明 氏(株式会社ファジアーノ、岡山スポーツクラブ代表取締役)
  講師から、岡山でプロスポーツを根づかせたいとの想いからサッカーJリーグを設立したこと、クラブが果たす役割、観客動員の苦労、子どもたちにプロスポーツに関心を持ってもらうための無料出前サッカー教室や夢パス(小学生の無料招待パス)の取組などの話があった。

○職住近接のまちづくりと交流の促進による地域の活力の創出
  講師 本間 源基 氏(茨城県ひたちなか市長)
  講師から、重要港湾である常陸那珂港区の優れた産業基盤を活かしての企業誘致、国営ひたち海浜公園という地域観光資源とインバウンド施策、公共交通(ひたちなか海浜鉄道)の充実、地域の活性化と交流の拡大のための三世代での同居・近居の補助やひたちなか株式会社による商店街の活性化のための交流イベントなどひたちなか市ならではの取組が紹介された。

○「みんなで創り 育み 成長し みんなに愛され選ばれるまち」を目指して
  講師 末松 則子 氏(三重県鈴鹿市長)
  講師から、地域資源である鈴鹿サーキットでのF1日本グランプリを活かしたモータースポーツのまちづくり、子育て世代が安心して交流できるまちづくり、全小中学校のコミュニティスクール化、小規模特認校制度(校区外からの児童受入れ)など特色のある教育の推進、鈴鹿市まちづくり基本条例及び鈴鹿市協働推進指針に基づく市民の積極的な地域づくりによる活力の創造、新たな産業の創造と雇用の拡大などの取組みが紹介された。
以上
□所感
 全国都市問題会議への参加は初めてでした。この会議は毎年1回開催されております。始まりは昭和2年、大阪市で防火と建築、不良住宅、土地区画整理を課題テーマに行われ、今回、第78回の会議となりました。会議の主体は主に全国市長会であるが、全国から市議会議員も多く集まり、約2000名の出席でありました。
 会議は上記に報告した内容でありましたが、会議の資料には研究事例として20の論文が掲載されております。どれもまちづくりが抱える課題をテーマとしており、議員である私にとって、政策研究をする上で大変参考となる内容でありました。
  

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2016年10月01日

議会定例会報告

平成28年9月(第3回)岩倉市議会定例会報告
8月29日から9月28日までの会期日程で開催され、報告5件、議案18件、委員会提出議案4件を審議し、すべて可決・認定されました。なお、請願6件が提出され、採択(うち1件は一部採択、1件は趣旨採択)されました。

○報告第7号 平成27年度岩倉市一般会計継続費の精算報告について
 北島藤島線街路改良工事(上部工)は平成26年度、27年度の2か年間の継続費として3億2,408万1千円の執行となりました。
○報告第8号 平成27年度岩倉市健全化判断比率の報告について
○報告第9号 平成27年度岩倉市公共下水道事業資金不足比率の報告について
○報告第10号 平成27年度岩倉市上水道事業資金不足比率の報告について

*以上の報告は、いずれも健全かつ良好でありました。
○報告第11号 専決処分の報告について
 北島藤島線街路改良工事(上部工2号工)で雨水排水のための追加工事の必要が生じ、請負契約の変更について市長が専決処分したことの報告です。

【平成28年度補正予算の概要】
○一般会計補正予算 3億8,513万4千円

 主な内容
 財政管理費 2億5,000万円
   平成27年度決算の確定に伴い、財政調整基金として剰余金の一部を積み立てるものです。
 防災対策費 802万7千円
   北島藤島線の跨線橋高架下に防災備蓄倉庫を設置する手数料、設計委託料及び設置工事の経費です。
 ふれあい広場施設管理費 35万円
   神野ふれあい広場の南側フェンスが経年劣化による損傷のため、修繕するための経費です。
 保育園費(事務管理費)593万9千円
   事故賠償金を支払うための経費です。
 保育園施設管理費 384万7千円
   保育園の保育室の床などの修繕費用、保育園における事故防止や事故後の検証のためにビデオカメラを設置する経費です。
児童館施設管理費 284万5千円
   第七児童館の床や壁が給水管からの漏水により損傷したため、修繕するための経費です。
 予防接種事業 779万9千円
   B型肝炎の予防接種が10月から定期化されるため、接種対象者(1歳児まで)に係る経費です。
 用排水路改修事業 204万2千円
   大山寺転倒堰の油圧シリンダーが経年劣化による損傷が激しいため、修繕するための経費です。
 シティプロモーション事業 400万円
   元気な愛知の市町村づくり補助金に採択されたため、事業を拡大して実施するための委託料です。
 尾北自然歩道管理費 394万円
   尾北自然歩道の案内看板、水銀灯の支柱、歩道舗装等が経年劣化による損傷が激しいため、修繕するための経費です。
 まつり等資器材収納倉庫設置事業 447万1千円
   まつり等の資器材を収納するため、北島藤島線の跨線橋高架下に倉庫を設置するための手数料、設計委託料及び設置工事の経費です。
 道路維持費 1,609万6千円
  道路舗装や橋梁等の修繕料 1,065万2千円
   道路オブジェ制作委託料・・・新柳通線に設置してあるオブジェが事故により損傷したため更新の委託料 473万2千円
   私道舗装等整備事業補助金 71万2千円
 舗装・側溝工事(設計委託料含む)5,000万円
 小学校施設管理費 274万4千円
 岩倉東小学校北館北側を駐車場用地として整備する経費です。
 小学校施設改良費 1,201万3千円
 曽野小学校耐震工事設計委託料 431万5千円
 岩倉北小学校南館給排水・衛生設備等改修工事設計委託料353万6千円
 岩倉北小学校フェンス改良工事 202万円
 五条川小学校落下防止手摺取付工事 214万2千円
 市指定文化財保護事業 181万7千円
   中本町区及び大上市場区の山車等の修繕のための補助金です。
 総合体育文化センター費 822万6千円
   アリーナ観覧席のカーテンが経年劣化により傷みが激しいため購入する経費及び屋外鉄扉、駐車場の街路灯ポール等を修繕する経費です。

○国民健康保険特別会計補正予算 3,188万7千円
  後期高齢者支援金 50万2千円
  前期高齢者納付金 93万円
  国庫負担金等償還金(平成27年度決算に伴う返還金)3,029万2千円

○公共下水道事業特別会計補正予算 1,215万円
  公共下水道工事・・・取付管設置工事の増加による工事費増額

○介護保険特別会計補正予算 1億4,053万9千円
  介護給付費準備基金積立金 9,509万7千円
  国庫負担金等償還金 2,934万2千円
    平成27年度決算に係る歳入超過分を国・県・支払基金に返還します。
  一般会計繰出金 1,610万円
    平成27年度決算に係る歳入超過分を一般会計に繰り出します。

*その他の議案として「財産の交換について」「岩倉市表彰条例に基づく自治功労者表彰の同意について」のほか、事故による損害賠償及び和解に関する議案2件がありました。

【平成27年度一般会計決算の概要】
 平成27年度の一般会計決算額は、歳入が157億579万3千円(26年度比4.4%増)、歳出が145億5,453万2千円(1.7%増)で、歳入歳出差引額は11億5,126万1千円となり、この額から翌年度へ繰越すべき財源3,789万1千円を差し引いた実質収支額は11億1,337万円となり、26年度の実質収支額6億4,693万7千円と比較すると、4億6,643万3千円の増加となりました。
 歳入では、市税は総額で64億7,294万8千円(1.1%増)となり、その内訳は個人市民税が27億4,087万2千円(1.5%増)、法人市民税が法人の収益の増加により3億3,208万円(1.2%増)となりました。固定資産税は土地・家屋の評価替えにより25億6,026万5千円(0.5%増)、都市計画税は4億8,580万8千円(1.8%増)、軽自動車税は6,400万9千円(4.8%増)、たばこ税は2億8,991万4千円(1.4%増)といずれも増収となりました。
地方交付税は13億3,063万円(1.1%増)となりました。また、特別交付税は2億726万4千円(1.3%減)となり、全体では15億3,789万4千円(0.8%増)となりました。
市債は11億5,820万円(18.8%増)となりました。歳入総額に占める自主財源の割合は54.8%で前年度に比べ2.6ポイント下がりました。
 歳出では、人件費は27億2,958万円(0.1%減)、投資的経費である普通建設事業費は20億8,746万2千円(28.9%増)と大幅な増加となりました。主な要因は新学校給食センター建設工事や北島藤島線街路改良工事が増額となったことなどによるものです。
 財政構造を指標(裏面)でみると、経常収支比率は80.9%で前年度に比べ3.6ポイントの改善となり、また、実質公債費比率は4.8%で前年度に比べ0.7ポイント改善されました。財政力指数は前年度と同じ0.80でありましたが、実質的に財政力が好転したとは一概に言える状況ではありません。
依然として、厳しい財政状況が続く中、平成27年度は保育環境整備と子育て支援、南小や東小での放課後児童クラブ開設の整備、清務所の常設の資源回収ステーションの開設、地域産業活性化の相談業務などの産業振興策、北島藤島線街路事業や桜通線街路事業などのインフラ整備などの各種施策が実施された、バランスの取れた行財政運営が執行され、評価できるものと考えます。
今後、社会保障費関係経費の増加、老朽化した公共施設の改修や更新に係る経費の増大が見込まれますので、現在検討中の公共施設再配置計画を注視することが重要であります。なお一層の「最小の経費で最大の効果」を挙げること、積極的な財源の確保や事業の選択と集中による効率的かつ将来世代に過度な負担を残さない、健全な行財政運営に努めることが求められます。

【平成27年度財政指標】
○経常収支比率 80.9%(26年度84.5%、25年度84.3%)
 市の歳出のうち、毎年経常的に支出される経費が、市税などの経常的に収入される一般財源(使いみちが特定されない財源)に占める割合で、財政の硬直度を示す。この指数が低いほどいろいろな事業に使えるお金があるということ。適正水準は75%で、85%を超えないのが望ましい。27年度は人件費・公債費・扶助費充当額が減少したことなどにより3.6ポイントのかいぜんとなった。
○実質公債費比率 4.8%(26年度5.5%、25年度6.1%)
 実質的な公債費が財政に及ぼす負担を表す指標で、実質的交際費が標準財政規模に占める割合(3か年の平均値)。27年度は元利償還金の減等により改善となった。
○財政力指数 0.80%(26年度0.80%、25年度0.79%)
 地方交付税算定に用いられる数値で、標準的な行政活動を行うのに必要な財源を自力でどれくらい調達できるかを示す指標。この数値が「1」に近い団体若しくは「1」を超えているほど財源に余裕があるとされ、「1」を超える団体は不交付団体といい、普通交付税は交付されない。27年度は前年度と同じ0.80となった。
以上
  

Posted by mc1397 at 13:38Comments(412)TrackBack(0)