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mc1397

2014年02月24日

研修報告

平成26年 いわくら観光講座
「地域を元気にするブランディング」を聴講して

平成26年2月23日(日)午前10時から、岩倉市くすのきの家(ふれあい交流ホール)において、いわくら観光講座が開催され出席したので、次のとおりその内容を報告します。
1講演テーマ 「地域を元気にするブランディング」
 講師 株式会社DDR 代表取締役 安藤 竜二 氏
2主催 岩倉市・NPO法人いわくら観光振興会
3内容は次のとおり(レジュメは無く、映像を見ながらの講演でしたので、以下の内容はメモに基づき、編集し、まとめたもの です。)

□はじめに
・地域のこだわり、モノづくりは、自分たちが発信する時代
・岡崎の八丁みそは、1337年創業の伝統産業であるが、世界20か国で販売し、売り上げの15%を占めている。社長自ら がニューヨークで営業をしている。
・30年で5%の会社が淘汰される。まじめにやっても時代の中で潰される。
・企業の強みを発信する。職人は、褒められたことがない。やって当たり前の世界にいるので、褒められると嬉しい。自己認識ができ、元気になる。

□ブランドとは何か
・84円のサイダーを、パッケージを変えて200円で販売したら、250倍の売り上げとなった。こだわりでモノを売る。値段で売ってはいけない。正当な評価を得るためには作業内容を伝えること。
・安さより「こだわり」で勝負する。安定したら情熱は生まれない。
・魚沼の米屋は、有機農法にこだわり、農業法人を立ち上げた。1日中草取りするなど手間をかけ、有機農法で育てたコメを5kg7500円という通常の2倍以上の値段で、高島屋で販売している。おいしい有機農法のコメはファンをつくる。田舎からどう発信するのか。誰に伝え、どう約束するのか、それがブランドである。
・ブランドとは、消費者との約束の証である。
・ブランドを買う人は高くても後悔しない。それが趣味であると、自分の知識を人に説明し勧める。

□まちを知り、伝える
・「いわくらの観光」は誰に来てもらうのか。約束する相手は誰か。「いわくら」の言葉で何を伝えるのか。
・そのまちの昔からの食べ物がある。岡崎ではコロッケが昔から食べているもの。その食べ物を大勢で伝える仕組みが大事。あるまちで昔からの食べ物を食べたいとお願いしたら、イオンのフードに案内されたことがある。食べ物が恥ずかしいのか、伝え方が伝えにくいのか。
・みんながバラバラだと伝えられない。まちの人に会う、話す、そこから視野が広がる。「いわくら」のことをもっと知ること、そして知らせること。
・値段でなく価値感→物語、ストーリィで話し、相手の心を動かす。
・値段で売ったら、自分がデフレの元凶である。

□物語、ストーリィで話す
・まちの物語、ストーリィを、みんなが良さをコンパクトに伝える→相手に共感させ、動かす。
・岡崎の道の駅「藤川宿」のイメージカラーは藤色で、物語を語る色である。まちの色を決め、「いわくら」の物語とする。伝え続けることが大事。

□イメージし、ターゲットを決める
・ダイレクトメールは0.3秒で捨てられる。発信しても伝わっていない。感じない。どう伝えるのかが大事。
・「誰に」伝えるのか。最初に決めるのは「誰に」である。製材屋で働いていたとき、「30歳の女性、家を建てて2年、年収500万円、専業主婦、5歳の娘、インテリアが趣味、家具を買い始める」をイメージ、妄想し、ターゲットを決め、発信した。無作為の発信は無駄である。
・ターゲットを決め、発信し、約束する仕組みづくりをする。ブランドは消費者との約束、ブレてはいけない。

□危機感から挑戦
・常滑のある企業がこのままでは潰れるという危機感を持ち、相談を受けた。製造現場を見ると、東京駅の赤タイル、白タイルを製造していた。これはすごいと感じ、復元を提案したが、下請けという限界のため、元請と話し了解を得て、「復原屋」というブランドを立ち上げた。復原タイルという物語を発信した。これをメディアが取り上げ、マーケットが拡大した。

□本気で語る
・地域のことを本気で発信すること。仲間づくりを始めること。この指とまれ方式で、仲間と始める。自分で投資をするのだから、そこに嘘はない。共感を呼ぶ。
・まちの人がまちを説明する仕組み、物語を持つこと。
・自分の会社を100文字で、商品を75文字で表現しよう。外国人と話すと、自分のまちに来てほしいから細かく説明する。まちに来てもらうためには、知ること。特にまちから外に出た人に「良さ」を聞くこと。まちの「強み」はある。自分たちで考える。
・岡崎のある会(職人で構成)は、東京でイベントを開催。1人が5人を連れて来るとか、有名人を担ぐとか、同窓会に呼びかけるとかで、70人収容の会場に3日間で500人が来場した。永六輔が来場し、ラジオ放送で伝えてくれた。
・自信を持って、自分のまちを語ること。
・やれないのではなく、やらないだけ。
・火をつける人が本気でやること。

□質疑
問 情報発信がたくさんあるが、その傾向は。
答 やりきれている人は少ない。2007年、経済産業省の補助金が団体補助から中小企業に直接に助成されたことから、まちおこしが加速化し商品が世に出るようになった。2010年からメディアが取り上げるようになり、情報発信はチャンスである。ホームページに意見や取り上げてほしいことを出すことである。

□所感
 「地域の活性化」という言葉は金太郎あめのごとく全国至る所で試行錯誤されている代表的な言葉であるが、大方は空回りしているのではないか。行政は計画を立案し、予算を付け、事業を委託し、成果を得ようとするが、なかなか思うようにいかないのが現状のようである。そういうモヤモヤした気分でいるときに、今回の講座を聴講することができた。
 講師の安藤氏は経験に基づいて語る実践的な方であるだけに迫力がある語り口、内容であった。安藤氏の話はビジネスからの切り口だけに、「いわくらの観光」の活性化にどう関わりがあるのか。講師が全体を通して、しきりに強調していたことは「まちを知ること、本気で伝えること、伝える相手をイメージすること、仲間づくりをすること」であったと思うが、残念ながら行政や市民の危機感が弱いように感じられる。それは誰かの仕事とか、誰かが何かをやってくれるだろうという甘えがあるのかもしれない。それは議員集団も同じことである。自治基本条例が施行されて、1年が過ぎようとしている。市民や市民団体との協働が真剣みを持って実践されるかどうか、が課題として問われる今日、「いわくら」というブランドにどういう価値を持せ、物語るのか、「市民との約束の証」をどう果たしていくのか、そんなことを考えると、後1年、自分の果たすべき役割は何かを突きつけられたと感じた講座であった。
*以上の講演の内容は、私がメモを基に編集したものである。
  

Posted by mc1397 at 09:15Comments(0)TrackBack(0)

2014年02月11日

講演会報告

平成26年2月11日
平成25年度岩倉市職員講演会報告書
『超高齢社会における行政の役割』を聴講して
 平成26年2月10日(月)午後2時から、平成25年度岩倉市職員講演会が開催され、出席しましたので、その内容を報告します。
1演題:『超高齢社会における行政の役割』
2講師:村田 幸子 氏(福祉ジャーナリスト、元NHK解説委員)
3内容:主な内容は次のとおり(レジュメはありませんので、筆記メモでまとめたものです)
(1)危機感が乏しい現状
①現状をどう見るか。
・今のままで何とかなるさという風潮で、危機感が乏しい。
・高齢化社会:65歳以上の人口比率が7%超(1994年に到達)
 高齢社会:14%超
 超高齢社会:20%超、現状は24.1%
②超高齢社会とはどんな社会か。
・人口1億2752万人のうち65歳以上は3079万人で24.1%の高齢化率(4人に1人が高齢者)
・子ども人口の減少、働き盛りの減少のいびつな人口構成
・高齢化率は30%までいくとの見通し
・平均寿命:男性79.44歳、女性85.96歳
・健康寿命:人の助けを借りずに自分でやれる寿命で、平均寿命とは数年の乖離がある。
・一人暮らし高齢者の増加、認知症対象者(予備軍を含めて)800万人(発症者は470万人)
・誰もが長生きできる社会=超高齢社会
     ↓
 質の高い高齢社会とするためには、健康寿命を伸ばすこと
 認知症対策=高齢者対策
 誰もが「お一人様」になる時代だが、危機感が乏しい。
子供は面倒を見てくれない。スキル、ノウハウがない。
(2)行政に求められること
①行政とは何をするのか
・行政は最大のサービス産業
・求められる資質は何か・・・情報の提供はプロとして当然なこと。相手(地域)のことをどれだけ分かるかという能力が不可欠である。
・取材は相手の話を聞くこと。交渉の質を高める。
 例えば、À、B、Cの三人がインタビューする場合、
 Aは「誰でも知っている話」
 Bは「ちょっと驚く新鮮な話」(よりすぐれた情報提供)
 Cは「質の高い面白い情報を提供」(相手をよりよく理解し提供)
     ↓
 Cへの信頼感、この人に相談しようという気になる。
     ↓
 サービスの質の向上につながる。
・もう一つの例
 夜眠れない患者に対して
 Aという看護師:睡眠薬を出す対応
 Bという看護師:患者の不安を分かって話し相手になるという対応
     ↓
 Bの対応はコミュニケーションの基本、話しやすい人、分かってくれる人
・窓口対応も同じで、住民の満足度を満たす。そのためには経験をどれだけ沢山積むのか。新聞、音楽、旅行など経験を蓄積する。それを価値観の違う相手と重ね合わせること(いろんな引き出しを持つこと)。いかに引き出しを増やすか。暮らしの中で積み重ねる。
②分かることの難しさ、分かることの喜び
・「私は3年間老人だった」パット・ムーア著(工業デザイナー)から
 著者はデザイナーとして3年間ニューヨークを歩き回り、年寄りにとって不便なこと、暮らしにくさを経験した。その著者にイギリスのある老人病院から亡くなった老婦人の手紙が届いた。その内容は、「何が見えるの・・・気難しいおばあちゃん・・・返事をしない、言いなりになっている・・・あなたが見ているものは・・・私を見ていない・・・何物も永遠ではない・・・目をあけて「私」をもっとよく見て!」で、看護師たちは、患者は満足して亡くなったと思っていたが、実際は患者を分かっていなかった、見ていなかったことに気づき、この手紙に感銘した。
       ↓
 分かることの難しさ、分かることの喜び、日々追求すること
③行政の課題
・地域包括ケアシステムの構築(自治体が設置)・・・現在の介護保険の下での在宅介護は限界にある。家族介護、一人暮らし高齢者や高齢者世帯の増加、施設・病院の費用や空きの問題。
・2025年問題・・・団塊の世代が後期高齢者になる。医療、介護ニーズの増加、どう乗り越えるのか、国の最大の課題(在宅の仕組みづくり)
 ・施設は24時間安心がある。在宅はヘルパーの介助があっても24時間安心できない。
 ・地域包括ケアシステム・・・医療、介護、生活支援、バリアフリー化の住まい
  生活支援は暮らし向き支援(掃除、料理、見守り、ゴミ出し、買い物など)
  一人暮らしや高齢者世帯でも自宅で暮らせるシステム
 ・生活支援の構築が遅れている・・・地域住民、NPOがシステムの一翼を担うことが期待されている。市町村が早くから準備すること。啓発、周知が大事である。土壌づくりは行政の責務である。京都府ではあらゆる団体が入る会議で話し合われており、市町村が応援している。
       ↓
  住民の意識改革には時間がかかる。
 ・地域再生の試み・・・人間として自分の家でのまっとうな暮らしを取り戻す。
④住民力を高める
 ・住民力を高めるには仕掛けが必要・・・住民の協力をどれだけ増やすか。呼びかけても住民は動かない。動いてみようという仕掛けが必要となる。ボランティアとは何か、なぜ必要かの理解=学ぶこと。
 ・江戸川区では10年前から江戸川総合人生大学を開校している・・・地域活動の人材を育成。2年間入学、3万円を支払う。学科は4つ(まちづくり、国際、子育て、介護・福祉)、定員各25名で、この10年間で50グループが活動している。
 ・学ぶことで自信が持てる。自発性、継続性、無償性が身につく。当てにできる存在になる。
 ・住民がプロになる・・・これまでは、住民は行政にモノを言う人、行政はやる立場であったが、プロの住民とは、住民はモノを言うが実践もする立場の人。自信がないと長続きしない。学ぶ→実践→学ぶ・・・ことで骨太の住民を育成する。
 ・7割の住民は地域で何かをしたいと思うが、2割しか行動しない。思いだけでは行動につながらない。ここに行政の役割、工夫が必要となる。
 ・市民後見人の育成・・・認知症対策として期待される。住民が市民後見人になる場合、後見人の仕事は施設訪問、支払いなどで特に専門的技能は必要としない。後見人が不足している。江戸川区では数人が実践している。世田谷区では区民後見人が養成され、数十人が実践している。男性に人気のある、やりがいのある地域活動である。50代~60代の人に期待している。
⑤ボランティアの力
 ・ボランティアは自分の力を役立てること。そこに喜びとともに自分の健康づくりにもつながる。
 ・生活支援、認知症対策に期待されている。生きがいがある。
 ・住民一人一人の生きがいが大事・・・自分の健康につながる。
 ・健康って何?・・・身体的、精神的、社会的に調和のとれた状態にあること。
 ・行政は公平、平等、画一的で限界がある。住民とのコラボ(協働)で地域社会を担い、2025年問題を乗り切ること。

□質疑
問 仕事でも市民活動でもコーディネートの役割が大きいが、どのようにつないでいくのか。
答 コーディネートが不足している。団体間のつながりは、まず連絡協議会をつくり、そこで議論する場を設け、お互いを知り合うことから始めること。江戸川区では行政は表に出ない。ミニデイサービスの運営を委託している。高齢者は公民館に集まり、情報を交換する。自然発生的に出てくる。行政と住民、団体との連携は重なり合う部分が大事である。

□所感
  職員講演会は毎年開催され、行政からの案内を頂いて出席し聴講している。今回の講師は元NHK解説委員であり、その話し方、内容は十分に説得力があった。参加者全員が満足した講演であったと思う。超高齢社会の中で行政の果たすべき役割は何か、福祉という一面からの切り口であったが、それへのアタックは行政の全分野に共通するものが貫かれていたように感じた。それは何か?住民とのコラボである。講師が強調されていた、2025年問題は先のことではない。今、ここにある危機である。ここをどう乗り切るのかが、まさに日本の、全国民の共通の最大の課題である。65歳以上の高齢者は生産年齢人口ではないにしても、人生の達人である。その力をいかに引き出していくのか、そのための仕掛けを行政はどうつくっていくのか。岩倉市では数年前から「65歳の集い」を開催し、ボランティアデビューの場を提供しているが、まだ動機付けには弱い面があると聞く。まずは気付いた人から周りの人へ広めていく口コミ作戦、お試しボランティア、ボランティアも全部無償ではなく、実費弁償も必要と思う。地域の議員として、アダプトプログラムや水辺の会等の活動、相談活動を実践しているが、もっと積極的に汗を流していこうと改めて感じた講演会であった。
*お断り
 この報告書は、講演のレジュメや資料がなかったので、自分のメモに基づいて編集したものです。
以上
  

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2014年02月05日

研修報告

平成25年度愛知県「地方分権・道州制セミナー」
『地方分権改革の20年と今後の方向』を聴講して
 平成26年2月4日(火)午後3時から、愛知芸術文化センター12階アートスペースAにおいて、愛知県主催のセミナーが開催され出席しましたので、その内容を報告します。
1講 師:小早川 光郎 氏(成蹊大学法科大学院教授)
2テーマ:「地方分権改革の20年と今後の方向」
3内 容:主な内容は次のとおり
(1)地方分権改革のこれまでの経緯
①第1次分権改革(平成5年~平成12年)
・平成5年6月 地方分権に関する決議(衆参両院)が地方分権改革のきっかけとなった。
・平成7年7月 地方分権推進委員会発足(委員長:諸井虔)・・・平成8年12月第1次勧告~平成10年11月第5次勧告、平成13年6月最終勧告
・平成12年4月 地方分権一括法施行・・・機関委任事務制度の廃止等
・第1次分権改革は機関委任事務制度の廃止を行ったものの、未完の分権改革に終わり、改革に向けてのベースキャンプという基礎を作り、課題を明らかにした。
②三位一体改革(平成13年~平成17年)
・小泉改革として、骨太の方針に基づき、国庫補助負担金改革、税源移譲、地方交付税改革が行われた。
③第2次分権改革(平成18年~現在)
・平成19年4月 地方分権改革推進委員会発足(委員長:丹羽宇一郎)・・・4回の勧告
・民主党政権下の分権改革(地域主権戦略、第1次及び第2次一括法による義務付け・枠付けの見直し、国と地方の協議の場、基礎自治体への権限移譲)
・自民党政権下の分権改革(地方分権改革有識者会議の発足、第3次一括法による義務付け・枠付けの見直し、基礎自治体への権限移譲)

(2)分権改革の20年を振り返る
・この20年で地方分権改革は何とか取り組んできたが、国の事務をどうやって移譲するのか(国の出先機関改革と結びつける戦術)、税財源問題(地方税の強化、国と地方の税配分の問題、三位一体改革で一定の成果はあったものの不十分)は本格的には手が付けられていない。
・地方自治体の仕事は多く、自由にやらせてもらえない、国に従属しているという特徴があった。
・地域にとって重要な仕事の肝心なところが国の下請けとしてやらされている。戦前の官選府県知事は戦後、公選制となったが、機関委任事務制度により〃官選知事〃に戻された。
・国と都道府県、市町村という三層構造や法令による縛りで、国の指導、指示、監督の体制であった。
・住民にとってどうであるのか。自治法上は住民自治であるが、自由に動けない従属行政のため、自己決定ができない構造なので国民の満足度は低い。
     ↓
・個人の自己決定と同様地域でも自己決定を求める訴えから、国の従属を減らすという分権改革の目標がたてられ、自己性の拡大(自己性強化路線)、事務権限の拡大(事務権限拡大路線)、中央集権から地方分権へという分権型社会の考え方が固まった。
・外国では市町村の仕事の領域は限定され、国の出先機関が担っている。日本では、地方自治体は国の手足として担ってきたが、分権改革で真の自治体へ本当にできるのか。
・都道府県は自治事務、総合行政主体であるが、市町村という基礎自治体はどこまで行うのか、総務省は市町村合併により総合行政主体化を考えている。

(3)達成できたこと・できていないこと
①達成できたこと
・国と都道府県、市町村という三層構造の基本的な分離が実現・・・機関委任事務制度の廃止、事務権限の委譲
②分権推進のための諸課題の取り組み
・自治体の自主的な分権の推進
・自主性強化路線・・・第1次分権改革では国の関与の行き過ぎや根拠が問われた。国の関与の縮減、国と地方自治体の関わり(義務付け・枠付けの見直し)をどうするのか。丹羽委員会の勧告で地方自治体への権限移譲は民主党政権下でも安倍政権下でも見直しの作業は進行している。条例委任システムにより自治体の仕事量は増大する。
・事務権限拡大路線・・・財源の問題、地域の温度差の拡大の問題、国の出先機関改革のとん挫の問題がある。
・安倍政権下の取り組みは有識者会議で大臣から都道府県へ、都道府県から指定都市への権限移譲で規制改革にどう応えるのかが議論され、法改正へとつなげる動きがある。
・自治体の役割に対応する行政体制の強化は必要・・・住民自治の側面をしっかり固めること。
・自治体の役割に対応する財政基盤の強化
    ↓
 分権改革20年を振り返り、今後どうしていくのかを考える段階である。

(4)今後の課題と展望
・合併や大都市制度は国、都道府県、市町村の構造を変えるものではない。
・合併と国、都道府県、市町村のシステムを一緒にしてはいけない。
    ↓
 国が智恵を出し制度を変えること
    ↓
 次は自治体側が主役・・・義務付け、枠付けの緩和、事務権限拡大で自ら政策や制度を作ること。行政の執行、自己制御を自ら示し、成果を出すこと。分権して良かったという評価が得られるかどうか、住民にPRしてサポートしてもらうこと。住民にとって満足度はあるのか。住民の側からの発言、納得があれば協力を得られ、自治体への関心は高くなるという好循環を作っていくこと。

□質疑
問 権限移譲に市町村が手を挙げないと格差が出るが。
答 権限移譲は全国一律の分権から手挙げ方式へとなっている。県と市町村の納得付きの移譲はあってもいいが、住民から見て格差が出ることは県の役割と責任の問題である。県と市町村が役割分担して住民サービスを行うことが基本である。

□所感
 地方分権改革はこのところメディアでも取り上げられることがなく、忘れられたような状態にあるが、地方分権改革有識者会議の座長代理の職にある講師の話では、義務付け・枠付けの見直し、基礎自治体への権限移譲が進められているとのことであった。
 平成の大合併は収束し、今は合併疲れのような状態であるが、いずれ超高齢者社会の状況から再度合併の大波は来るものと思われる。選択肢は合併だけでなく、近隣の自治体との広域連携、事務の共同処理、県による補完及び逆権限移譲(例えば、国民健康保険の県による一元化など)という選択肢の広がりはある。
 大切なことは住民自治という原点に返って考えること、それは住民にとって行政システムはどうあるべきかということである。そのためには講師が強調されたように、自治体は成果を出し、住民にとって満足感はあるのかを検証し、住民からの評価を得ることである。
以上
  

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