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mc1397

2013年01月31日

研修報告

NOMA行政管理講座「地域防災計画の基本と見直しの要点」報告書
                             平成25年1月31日

1研 修 日   平成25年1月29日(火)10:00~16:00
2研 修 先   NHK名古屋放送センタービル内 日本経営協会教室
3参 加 者   創政会 黒川 武
4講  師   防災都市計画研究所 代表取締役所長 吉川 忠寛 氏
5主  催   一般社団法人 日本経営協会
6研修内容
 主な内容は次のとおり
 はじめに
・東日本大震災の1枚の写真がある。大槌町消防団長が水門を閉めて、命からがら津波から逃げる途中に撮った写真である。彼は一瞬の判断で逃げることができたが、「逃げるタイミング」を失して亡くなった方がいる。
・避難開始が早かったのに、なぜ到着が遅れたのか。
・一瞬の判断が生死を分ける。逃げるという信念、「逃げろ」というアナウンスや声かけが判断のきっかけとなる。
・防災活動で大事なこと。想像力(自然と社会の関係)と協働力(自助、共助、公助)で、被災と対応の時系列イメージを持つこと(平時システムは崩壊し、緊急システムとなる。その際、共助、近助が頼りとなる。緊急→応急→復旧・復興→予防という時系列イメージを持つ)
・災害過程に沿った防災対策:ハードとソフト
緊急対策 命を守る72時間。建物倒壊、市街地大火による被害軽減等
応急対策 一時的生活。避難生活、仮設生活の確保等。福島では40回引っ越した例がある。仮設住宅の費用は、阪神淡路大震災で1戸当たり400万円、東日本大震災では600~700万円であった。空き家や共同住宅の活用を考えてもいいのではないか。
復旧・復興対策 生活の再建。生活支障の回復、都市の再建等。産業復興の見通しが必要である。
予防対策 防災まちづくり<土地利用>、防災対策等。起こる前に事前復興を考えること。
・防災対策の担い手:自助、共助、公助
1災害事例に学ぶ
(1)阪神・淡路大震災の被害と教訓
 ・震度7の強い外力
 ・地盤状況は昔、川だったところで、揺れが増幅した。
 ・建物構造は木造建築で弱かった。
 ・犠牲者の9割が圧死したが、生き埋め者の8割が地域で救出された。倒壊した10万棟の建物は耐震基準以前のものであった。
 ・密集市街地は焦土と化したが、道路等で焼け止まった。
 ・神戸市内で80件の同時火災が発生。そのうち延焼の可能性のある火災が40件で当時の神戸市の消防力では同時に消せるのは20件であった。残りの20件は焼け止まりとなった。
・市街地大火の原因:老朽木造建物の密集、消防能力の限界、消防水利への被害、消防車の通行障害、初期消火の不足→消火活動、避難計画、訓練等を地域で身につける。
 ・一時的生活の確保:毛布1枚が我が家状態(1坪2人収容)
 ・離れた場所での仮住まい:住み慣れた場所からの移転。4年間仮住まいの人もいた。孤立死、自殺、アル中の問題が発生した。
 ・10年で復興:新長田南地区では17棟の高層住宅が建築された。そのためには多額な費用と住民の合意形成という労力を要した。事前復興という考え方が必要である。商店街は建て直しされたが、時間がかかり過ぎたため、住民が離れるというタイムラグの問題がある。
(2)東日本大震災
①地震・津波の被害の特徴
・大規模性:震度7、マグニチュード9
・広域性:507㎢(山手線の内側面積の約8倍)
・壊滅性:死者・行方不明者 19,130人(平成23年4月9日現在)
家屋損壊 219,555軒
・複合性:地震・津波・原発事故による被害
・長期性:長期にわたる避難、原発事故による除染、遅々たる復旧・復興など
②岩手県大槌町の津波被害の特徴
・津波の概要:津波浸水高 13.6m(防潮堤の高さ 6.4m)、浸水面積 約4㎢、浸水率52%
・被害の概要:死者802人(人口15,239人)うち町職員40人、消防団員等30人
   行方不明551人、全壊家屋3,092棟、避難者数(最大)11,334人、仮設住宅入居者数4,687人
・被害拡大の原因:浸水区域と犠牲者分布から、1970年代以降の海岸部の埋立地の住居が被害にあったと思われる。また、防潮堤の存在が住民に安心感をもたらし、油断して避難が遅れたと思われる(「ここまで来るとは思わなかった」という住民の声)。
③釜石市における住民主体の避難所運営
・釜石小学校避難所:約15分で学童184名が全員無事に避難した。平時の避難訓練が本番で生きた(各自避難せよとの訓練)。
・避難所運営本部:津波避難と同時に避難所が設置され、体制づくり(当日のうちに自主防災組織が設置された)、炊き出し等が行われた。また、食料、環境衛生、救援物資、防災等の担当と班長の体制が整った。
・避難所運営方法:迅速な開設、スタッフとラインによる運営体制など町会主導型の避難所運営であったことから、生活ルールの問題は全くなかった。
④応急仮設住宅でのコミュニティ継続
・仙台市の募集方法は、10世帯以上のグループで申し込む方法であったが、募集371戸の対し応募は3件35戸であった。少ない理由は、代表を決めて10世帯を集めることが困難であったため(避難生活場所が分からない)。
・名取市では市役所が地域ごとの入居配置を考えたため、住民への負担がなく、コミュニティが継続された。
⑤復興過程における津波防災対策の教訓
・まち機能が壊滅:ゼロから新しいまちづくりのため、課題(業務)が膨大である。
・職員が多数犠牲:内部資源の制約
・人口減少傾向:まちの適正規模の難しさ
・産業の停滞(漁業の衰退):産業復興の難しさ
・津波防災対策の課題:防災計画の見直し、防潮堤と高台移転が課題
⑥地域復興協議会での論点(大槌町の例)
・防潮堤をめぐる論点:新防潮堤(高さ14.5m)に対し、それでは不安という声、その高さでは観光や景観面で問題という声、「国交省に任せよう」という声など様々であるが、津波シュミレーション結果に住民は反論ができないのが現状である。
・土地利用(高台移転)をめぐる論点:高台移転を望む声が約半数であるが、移転先の確保が困難である。海津波や山津波を避ける場所の確保は難しい。
・住宅再建に関する住民の考えは、自力再建から公営住宅入居を望む人が町全体では36%、被害が大きかった安渡地区では50%である。住民の要望応えられるかが課題である。
・避難対策をめぐる論点:避難対策等の議論はほとんどされていない。防潮堤や高台移転のみの議論である。災害経験、教訓が未活用で、住民が大事にしたいことが復興計画に反映できていない。
・復興過程における津波防災対策の教訓
・防潮堤は高くしても、津波を完全に封じ込めることはできない。
・土地利用(高台移転)で住民ニーズを全て充足できない。災害から完全に逃れることはできない。
・避難対策で完全に人命を守り続けることはできないが、災害に向き合い、困難さを克服する知恵を共有し実践すること、これが復元=回復力ではないか。
2防災計画見直しの論点
(1)防災計画の枠組み
 ①災害対策の法制度
 ・災害救助法(1947年):1946年南海地震
 ・災害対策基本法(1961年):1959年伊勢湾台風
 ・大規模地震対策特別措置法(1978年):1976年地震学会発表
 ・密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律:1995年阪神淡路大震災
 ・被災者生活再建支援法(1999年)1995年阪神淡路大震災
  300万円の支給で住宅再建に使途。これ以前は義援金頼みであった。
②地域防災計画の概要
・地方公共団体が災害対策基本法に基づいて作成する。
・国が定める防災基本計画の下位計画
・防災活動の総合的かつ計画的な推進、市民等の生命、身体及び財産を災害から保護することを目的とする。
・災害予防計画、災害応急対策計画、災害復旧・復興計画、警戒宣言に伴う対策措置等を定める。
*自治体レベルの教訓を活かせないままの状態であるので検証が必要である。
 (2)東日本大震災の教訓(津波被災地)
   ①防災計画修正のポイント
    ・「津波災害対策編」の新設
    ・地震、津波対策の抜本的強化
    ・最大クラスの地震、津波想定の実施
    ・二つのレベル(L1、L2)の想定とそれぞれの対策
    ・津波に強いまちづくり
    ・防災知識の普及
    ・地震、津波に関する研究及び観測体制の充実:古文書の検証
    ・津波警報等の伝達及び避難体制の確保
    ・地震の揺れによる被害の軽減策
    ・具体的テーマ
    業務継続計画、広域応援体制、地域コミュニティの防災体制、避難所運営対策(女性の参画)、災害時要援護者支援対策、帰宅困難者対策、企業防災(地域貢献を含む)、より実践的な防災訓練など
②津波防災対策の体系と課題
 ・被害が大きかった一つの原因は「防潮堤があるから大丈夫」という油断があった。
 ・対策は通常ハードからソフトを考えるが、防災ソフトから防災ハードを考えること。
 ・防災体制の確立(ソフト対策の強化)→津波防災の観点からのまちづくり(土地利用の誘導)→津波防災施設の整備(ハード対策の強化)
③ソフト対策の教訓
 ・危険認知を促進・抑制する要因
  ・促進する要因:地震の後は津波が来る→早く逃げないと危ない。津波が見えたので逃げた。
  ・抑制する要因:ここまで津波は来ないだろうという災害経験。警報が聞こえなかった。3mの警報に油断した。
  ・避難の決定、実行を促進・抑制する要因
  ・促進する要因:避難計画、訓練どおりに避難した。移動手段があったので搬送した。
 ・抑制する要因:家族が心配で自宅に戻った。大事な人、モノのために戻った。要援護者も支援者も逃げ遅れた。
(3)東日本大震災の教訓(首都圏)
①3.11以後の東京都の動き
    ・帰宅困難者の問題:都内の帰宅困難者数 約352万人、行政による一時収容施設への受入数 約9.4万人
    ・被害想定、防災計画を見直し
    ・地域防災計画の東京都の例
    ・総論から各論という書き方ではなく、テーマ別に編集している。
     例 避難者対策というようにテーマを個別に設定し、一つの章で予防対策、応急対策、復旧対策という形で記述しており、分かりやすくなっている。
②帰宅困難者(滞留者)問題解決の方向
・行動ルール(案)策定:安全性の確保、むやみな移動の抑制、正確な情報収集、提供、一時滞在施設の確保
・訓練の実施、検証
(4)地域防災計画見直しの進め方と論点
①3.11の検証と計画見直しの進め方
・東日本大震災を「わがこと」ととらえ、防災課題を洗い出し、発掘する。
・あらゆる関係者への教訓アンケートで防災課題を検証する。
        ↓
・地域防災計画見直しの論点
   ・地域特性を踏まえた被災、対応シナリオ
   ・「想定外」の想定
   ・実効性:業務継続計画(BCP)の導入
   ・自助、共助の育成 など
        ↓
   ・防災計画見直しの課題と方針
②地域防災計画見直しの論点
・自治体の防災上の課題の抽出・新旧に分けて課題整理
・地域特性を踏まえた被災、対応シナリオ:シナリオ型被害想定
・「想定外」を想定すること:例 避難所に火災が迫ったらどうするのか。再避難所の場所、経路はどうするのか。図上訓練等で想像力を喚起する。
・実効性を持たせること:災害時業務の洗い出し、BCPの想定、行動手順の優先順位付け、役割分担の具体化
・自助、共助を育成すること:自主防災組織の立ち上げ、活動支援
   自助を育てる共助、共助を育てる公助
③防災計画見直しの課題と方針
・シナリオ型被害想定の導入
・減災目標の設定
・災害対応機能の自律化(災害対策本部の設置・運営要領の検討、職員参集計画、職員の初動対応の明確化等)
・通常業務の継続方法の検討(BCP策定)
・自助、共助の啓発、育成
・初動態勢の強化
・災害情報の収集、伝達
・避難対策
・避難所運営協議会の設置、運営支援
・災害時要援護者対策
(5)業務継続計画(BCP)の必要性と方法
①業務継続計画の考え方
・大規模災害では、膨大な災害業務への需要が発生するが、行政の基礎資源(人、庁舎、文書等)が制約される。
・災害時対応を遅らせると、被災地の人々の生活及び経済活動等に大きな支障が生じる。
      ↓
・膨大な災害対応業務の中から何を優先すべきかを特定し、それを遂行するために必要な対策をあらかじめ準備しておく=BCPの策定と運用(BCM)
②自治体BCPの策定手順
・前提とする地震と被害想定
       ↓
・非常時優先業務の選定(業務仕分け、業務影響分析)
       ↓
・必要資源の検討(業務プロセス分析、必要資源の評価等)
3防災計画の各論
(1)災害情報と防災訓練
①災害情報の重要性と運用の課題
・情報発信のあり方
・早め早めの情報提供
・避難を決心してから行動に移すまでに時間がかかる(70%の住民が避難するために60分を要するとの調査結果がある)。
・時間をかけた正確な「結果情報」より、判断過程をリアルタイムで知らせる「過程情報」の重要性
・災害時要援護者に対しては、より早期に避難勧告(または避難指示)を出す。
・安全な避難時期を逸した場合、屋内退避で最善を尽くす(むやみに外出しない)。
②釜石市の防災教育の教訓
・想定にとらわれない
・最善をつくせ
・率先垂範者になれ
③災害図上訓練(DIG):参加者が地図を使って防災対策を検討する訓練。効果は「災害を知る」「まちを知る」「人を知る」。
(2)災害時要援護者支援対策
①災害時要援護者支援の必要性と課題
・要援護者の被害の割合が高いこと。
・被災後の避難や救出が遅れがちになること。
・避難所生活や仮設住宅等での生活問題が発生すること。
     ↓
・災害時要援護者支援:安否確認、救出・救護、避難誘導、避難生活や生活再建での支援
②中越沖地震(平成19年7月16日)の避難誘導の事例(柏崎市北条地区の対応)
・震災後、2~3時間の間に安否確認の連絡が21町会から届いた。
・なぜ、迅速な安否確認ができたのか。
     ↓
・事前に次の対策が取られていた。
・防災連絡体制組織図:21町会をコミュニティが束ねる体制
・災害時要援護者台帳:コミュニティ手作りの台帳
・防災訓練の実施
③品川区の事例:防災アドバイザー制度
・避難誘導ワークショップ
災害時に要援護者が安全に避難できるよう、平常時に車椅子やリヤカー等を用いて避難誘導すると同時に、まちを点検し、災害時に心配なことや支援する上での課題等を話し合い、結果をまとめ、発表する演習。
④災害時要援護者支援で大事な点
・災害要援護者の情報把握
・支援対策の体制づくり
⑤個別支援プラン:個々の要援護者の支援方法を定めた計画
助け合いカードの作成
・要援護者の氏名、住所、連絡先
・普段の歩行等の状態、留意点
・緊急時の連絡先
・支援者の情報
・避難場所、避難途上の注意事項、搬送手段等を記した地図
     ↓
・個別支援プランを基に実習を行う。
⑥災害時要援護者支援で大事なこと
・避難誘導ワークショップを地元で企画運営する。
・まちを点検し、防災福祉マップを作る。
・自主防災組織で要援護者支援策を検討する。
・自主防と福祉関係者等との連携を図る。
・助け合いカードを用いた個別支援プランの検討
・災害図上訓練(DIG)等で支援策を検証する。
(3)避難所運営の方法と課題
①避難所とは
・災害によって、生活基盤である住まいを失ったり、生活に困窮する被災者に対して、一時的に経済的な負担なしで最低限の生活を送れるよう支えあう場所(災害救助法23条に基づくもの)
②避難所での生活問題への対応
・生活機能(飲食、生活必需品、トイレ等)
・生活環境(衛生、プライバシー等)
・要援護者(医療、傷病対応、介護等)
・被災者から、地震直後はライフラインが、1ヵ月後は衣食住の生活環境が、3ヵ月後には住居が要望される。
③避難所運営の主な論点
・運営ルールと生活ルールの決め方(資源の管理、ごみ・清掃・喫煙等の生活ルールの啓発等)
・物資、資機材の調達、配分、管理方法(モノを握ることは権力を持つこと。トラブルとなる。透明性が必要となる)
・要援護者対応
・多様な避難者ニーズへの対応(女性、外国人、ペット、役割分担、意思決定、トイレ、セクハラ、防犯等)
・ボランティアの受援体制 など
④避難所運営で大事なこと
・時系列での被災、対応の流れを掴み、共有すること。
・自助、共助、公助の関係から考える。
・自助が基本→最低限の共助、事前の公助
・協働を大切に
・顔の見える関係づくり
・変化に対応できる、時系列の運営体制を考える。
・活動手順に沿った地域資源の活用を図る。

<質疑>
問 自主防災組織率が上がらない。防災意識を高めるにはどうしたらいいのか。
答 災害は「まさかここで」というところで起きる。自分のところの裏山は大丈夫と思うところで山崩れは起きている。地震も発生確率が低い地域で起きている。まず点検すること、災害を想像すること、そしてリスクを客観的に評価することが大事である。身近なところから対策を考えてみること。何かのイベントと抱き合わせで防災対策を考えてみてはどうか。
問 津波被害はなしと考えていたが、南海トラフ巨大地震では5mの想定となっている。今のところ備えは拡声器、避難ビル、避難タワーを考えているが、民間ビルとの契約は難しい。どのような対策が必要か。
答 ハード、土地利用、ソフトの総合力で地域特性を踏まえて対策を考えること。
問 原発事故の想定は難しい。対策も実効性は心許ない。どう考えるのか。
答 原発事故は自然災害と異なり、認定は国が行う。自助、共助では限界がある。情報を早く伝え、逃げることとなるが、どこに逃げるのか、国の判断能力による。

<所感>
  一昨年3月11日の東日本大震災後、2年が過ぎようとしている。この間、復旧・復興に向けて、被災地では全国からの支援を基に懸命な努力をされている。阪神・淡路大震災では発災後10年を経て、復興宣言をしているが、複合災害でもある東日本大震災からの復興は未だ目途が立っていない状況にある。
  岩倉市を含む東海地方においては、東海、東南海、南海の地震、さらには南海トラフ巨大地震の恐れが強くなっている。そのような状況下で、全国的に地域防災計画の見直しが進められている。東日本大震災から何を教訓とし、どこを修正し、付加すべき事項は何かの検証及び検討が求められている。災害は人事ではない。いつ何時、我が市を襲うとも限らない。そのための備えをどうするのか、公共は何ができるのか、市民に何をお願いするのか、地域で何ができるのか・・・課題は山積している。
  今回の研修は、経験豊富な講師から様々な示唆、ヒントをいただいた。それを地域に合った形で対策として具体化していくのが議員の仕事であると強く感じた研修であった。
以上



  

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2013年01月05日

一般質問を行いました

 平成24年12月定例会において、一般質問を行いました。主な内容は次のとおりです。

(1)がん予防対策について
問 毎年、胃がんや乳がんなど6種類のがん検診が実施されているが、検診
 受診率の目標と実績はどうであるのか。
答 検診受診率の目標値は平成27年度で35%としている。23年度の受診率
 は、胃がん9%、肺がん13%、大腸がん11%、乳がん34%、子宮頸がん31
 %、前立腺がん11%の状況である。

問 乳がんや子宮頸がん以外の受診率は全国的に低いのではないか。名古
  屋市では「ワンコインがん検診」で効果を上げている。関市では子宮頸が
  んと乳がんの同時検診や検診中の無料託児サービスがあると聞くが、受
  診率アップへの方策はどのようにしているのか。
答 子宮頸がんと乳がんの同時検診は22年度から実施している。がん検診
  の周知方法は広報やホームページのほか、地区の回覧、乳幼児健診時に
  チラシを配布し周知しているが、他市の方法等も情報収集し受診率ア
  ップに努める。

問 がんのリスクを測定する検診方法が開発されている。鳥取県南部町で
  は「アミノインデックス検査(採血しアミノ酸の濃度でがんのリスクを測定す
  るもの)」を実施しているが、どう考えるのか。
答 一部の医療機関で人間ドックのオプション検査で実施されているが、がん
  自体を見つける検査ではないため、一般的な検診と併用することによりが
  んを見つける可能性が高くなると考えられ、今後研究する。

問 胃がんの原因の95%以上がピロリ菌の細菌感染である。長野県飯島町で
 は、胃がん検診(バリウム検査)の他にピロリ菌の検査を実施している。
 このピロリ菌検査は胃がん予防検診の方法として有効と思うが、どう考えるの
 か。
答 市が実施するがん検診は、国のがん検診実施の指針に基づいて実施して
 いる。国のがん対策推進基本計画が見直しされており、ピロリ菌についても、
 除菌の有効性が検討されるので、その検討結果や他市の取り組み状況を検
 討し、がん予防に努める。

(2)人事マネジメントについて
問 様々な市民ニーズや行政課題に対し柔軟に対応できる職員の育成が必要
  であるが、人材育成基本方針はいつ策定するのか。
答 目指すべき職員像や人材育成の方策を定める人材育成基本方針は平成25
  年度の策定を目指す。

問 OJT(職場研修)は、職員が市民ニーズを的確に把握する力、問題を発見し
  課題解決する力、企画立案する力を身につけるためには重要であるが、どの
  ように進めているのか。
答 OJTは職場の上司が部下に仕事に必要な知識や技能、態度などを指導して
 いくもので、日常業務を通じて部下に考えさせ、行動させ、体得させることで職
 員の能力アップ、人材育成を進める上で中心となるものである。就業時前の朝
 礼やミーティングなど職場で実施しているが、全庁的に広がるよう周知する。

問 部長、課長などの管理職員は、今後5年間で何人が退職するのか。
答 主幹級以上の職員は79人で、うち今後5年間で定年退職する管理職員は
  44人で、約6割弱が退職する。

問 部長級の職員は今後4年間で全員が入れ替わり、課長級は21人中13人が
  退職するが、次の幹部職員の養成が追いつくのか、その育成をどう考える
  のか。
答 幹部職員の育成は喫緊の課題である。自治大学校や県の実務研修に派遣し、
  育成に努めているが、本人が向上意欲や当事者意識を持つことが重要である。

問 市内在住の職員が少ない。いざ災害等の非常時の場合、大丈夫か、対応で
  きるのか心配である。第4次総合計画では、まちづくり戦略として「子育て世代
  の移住・定住を促す」とあるが、市役所自ら「櫂より始めよ」で職員の移住や定
  住はできないものか。
答 全職員368名のうち、市内在住者は146名で約40%である。職員が市内に居
  住することは災害時の初動体制を迅速に確立することができること、地域のニ
  ーズを実感できることなどメリットがあるが、居住地は職員自身が決めることで
  ある。強制力はないが、新しく世帯を構える職員に対し、取り組む価値は大い
  にあると考える。職員はもとより市民が住み続けたいと思うようなまちづくりを、
  一歩一歩確実に進めることが職員の市内への移住・定住につながるものと考
  える。
 以上  

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2013年01月05日

岩倉市自治基本条例が制定されました

 平成24年12月岩倉市議会定例会において、岩倉市自治基本条例が全会一致で可決・成立し制定されました。平成25年4月1日から施行されます。その主な内容は次のとおりです。

 岩倉市自治基本条例は、自治に関する基本的な考え方や市民、行政、議会等の責務と協働の仕組みを定めるために制定されたものです。
 本条例が制定に至った背景として、地方分権の進展があります。日本国憲法第8章において地方自治が定められていますが、これまでは中央集権体制の中で、地方自治の機能が十分に発揮されてきませんでした。平成12年(2000年)の地方分権一括法以後、徐々にではありますが、地方への権限移譲等が進んできました。これに伴い、自分たちのまちのことを自らが考え、責任を持って行動する市民本位のまちづくりの機運が醸成され、今や全国で200を超える自治体で自治基本条例が制定されております。もう一つの背景として、一昨年3月の東日本大震災があります。大津波や原発事故などにより、まちや人々は大きな被害を受け、行政機能は麻痺し、多くの人々は避難生活を余儀なくされております。未曾有の大災害にどう立ち向かい、どのように復興させるのか。そのためには市民自らが治める「自治」が基本となります。
本条例は、市民主体、市民本位のまちづくりを進めることが「市民自治」の実践であることから市民、行政、議会等の役割と責務、三者による協働の仕組みを規定し、岩倉市の最高規範としてすべての条例の最上位に位置付けられております。前文と25条で構成する条例の主な内容は次のとおりです。

前文では「地方分権や少子高齢化の時代を迎えて、直面する様々な地域課題を解決していくため、岩倉らしい自治のあり方の確立が求められています。そのために、市民は役割と責任を自覚し、議会と執行機関は市民からの信託に応え、ともに協働のまちづくりを進めていかなければなりません。(略)わたしたちは、小さなまちから大きな夢を抱きながら、自治の普遍的な基本原則を分かち合うため、ここに岩倉市自治基本条例を定めます。」と自ら治めることを宣言しております。

第1条は「市民を主体とした自治の実現を図ること」を目的として定めております。

第2条は「この条例は、岩倉市が定める最高規範」と位置付けております。

第3条は用語の定義で、第4条に「自治の基本原則」として「市民主体の原則」「情報共有の原則」「協働の原則」「信頼の原則」「信託による市政の原則」の5原則が定められております。

第5条は「市民の権利」を、第6条は「市民の役割と責務」を、第7条は「議会及び議員の役割と責務」を、第8条は「市長の役割と責務」を定めております。

第10条から第12条までは「協働の仕組み」が定められ、「市民参加と協働」「市民自治活動」「住民投票」という条例の屋台骨的なものが規定されております。なお市民参加と協働に関する事項及び住民投票に関する事項については別に条例が定められます。

第14条から第24条までは「市政の運営」が定められ、「市民本位の市政運営」「計画的な市政運営」「情報公開と個人情報の適切な取扱い」「法令等の遵守及び公益的通報」、財政改革や財政状況の公表などの「財政運営等」「行政評価」「危機管理及び災害等緊急時の対応」、自然と伝統、桜並木の保全等の「地域資源の継承」などが規定されております。特に第23条において、東日本大震災を機に、危機管理、防災等に対する意識も高まり、自助、共助、公助などが位置付けられております。

最後に第25条では「実効性の確保」が定められ、5年ごとに検証すること、市長の附属機関として「この条例を検証し、市民自治によるまちづくりに関する基本的事項について審議するため、岩倉市自治基本条例審議会」を設置することが規定されております。

この条例は、平成25年4月1日から施行されます。
*この条例は、平成23年度に「庁内検討委員会」で、24年度には市民委員と市職員で構成する岩倉市自治基本条例検討委員会で議論を重ね策定され、12月定例会に上程され、可決成立したものです。
  

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2013年01月05日

黒川たけし通信第8号

平成24年12月(第4回)
 岩倉市議会定例会報告
 12月5日から21日まで会期日程17日間で12月定例会が開催され、
岩倉市自治基本条例の制定、平成24年度一般会計補正予算など、
諮問2件、議案9件、請願3件、議員提出議案4件が審議され、3請
願が不採択となり、他の全ての議案は可決・承認されました。主な
議案の概要は次のとおりです。
【平成24年度補正予算の概要】
● 一般会計補正予算        △2,178万9千円
主な内容
  防犯灯管理事業(防犯灯等の修繕)     79万7千円
  賦課費(地番図・家屋位置図デジタル化業務委託料・・・土地、
   建物の適正な評価をするために地番図と家屋位置図をデジタ
   ル化し、合成図を作成する経費)       1,988万7千円
 保育園施設管理費(備品購入費・・・下寺保育園の食器消毒
   保管庫の更新)                    50万4千円
 保育事業費(認可外保育所入所児童補助金)       63万円
 児童福祉手当(所得制限による児童手当額の減額)
                            △6,601万5千円
 地球温暖化対策推進事業(住宅用太陽光発電システム設置費
   補助金の申請件数が多く、増額するもの)      240万円
 土木総務費(道路台帳デジタル化業務委託料・・・事務の効率化を
   図るため、道路台帳をデジタル化するための経費) 622万円
 道路新設改良費(天保橋架け替え事業負担金・・・五条川に新たな
   橋を設置するための地質調査。事業主体は北名古屋市)
                                  196万円
 給食センター施設管理費(修繕料、備品購入費等) 
                              3,239万6千円
 その他職員等管理費(人件費)が減額されています。
●国民健康保険特別会計補正予算         5,555万5千円
  特定健康診査等事業(特定健康診査等実施計画見直業務委託
   料・・・入札した結果、不用額の減額)     △148万1千円
  償還金(平成23年度決算に伴う返還金)    5,478万1千円
  その他職員等管理費、保険税還付金があります。
●公共下水道事業特別会計補正予算            292万円
  職員等管理費(人件費)                  292万円
●介護保険特別会計補正予算        △206万3千円
  職員等管理費(人件費)               △206万3千円
●上水道事業会計補正予算               △55万4千円
  人件費                          △55万4千円

【議員提出議案】
●議会政務活動費の交付に関する条例の制定について
 地方自治法の改正に伴い、旧条例を全部改正したもの。
 主な内容
・「政務調査費」を「政務活動費」に改正。
・政務活動に充当できる経費の範囲を条例で定めるもの。
●議会基本条例の一部改正について
 字句の改正等他の条例との整合性を図るための改正。
●議会委員会条例の一部改正について
 地方自治法の改正に伴い、条例で新たな規定を定めるもの。
●議会会議規則の一部改正について
 地方自治法の改正に伴い、公聴会及び参考人の規定を新たに
 定めるもの。
  

Posted by mc1397 at 09:44Comments(0)TrackBack(0)黒川たけし通信